バンコク・メトロ

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バンコク・メトロ本社ビル
(ラートプラーオ駅)

バンコク・メトロは、タイの首都バンコク首都圏を走る地下鉄による高速鉄道網である。正式名称はMRT (Mass Rapid Transit)。バンコク・メトロ社(バンコク・メトロしゃ、Bangkok Metro Company Limited)が運営している。

概要[編集]

フワイクワーン駅
シーロム駅に到着するブルーライン
樹脂メダル型のチケット(トークン

MRTはバンコク首都圏において増加する輸送需要への対応及び慢性的な交通渋滞の緩和を図り、タイの経済発展と温室効果ガスの排出削減を通じて、都市環境の改善に寄与する目的で建設された。

国営のタイ高速度交通公社(MRTA)が路線の建設や施設の保有を行い、民間会社のバンコク・メトロ社が運営を行う上下分離方式を採用している。

建設[編集]

建設は困難を極めた。バンコクは過去に何メートルにも及ぶ洪水を経験したこと、地下に配水管や電話線が無造作に埋まっていること、さらに、スカイトレインがあり開発には否定的な意見が多かったが、そのような中で1997年に建設が開始された。建設費は約27億ドルで、そのほとんどが日本円借款で賄われた。建設の指揮は大衆電車公社が行い、請負った会社はイタリアン・タイ・ディベロップメント社、チョーカンチャン社、大林組鹿島建設熊谷組東急建設西松建設であった。

開通[編集]

ブルー・ライン線(バーンスー駅 - フワランポーン駅)は、2004年7月3日に開通した。本来は2003年APEC首脳会議に間に合うよう開通させる予定だったが、間に合わず2004年8月12日の母の日(シリキット王妃誕生日)の開通を目指した。しかし、試運転段階において特に問題が発生しなかったために、予定を早めての開通となった。

車両[編集]

車両は当初、三菱電機アルストム社(資本)が共同で請け負う予定で、すでに落札を終えていたが、後にスカイトレインとの接続を可能にするため、スカイトレインと同じ、シーメンス社製の車両になった。車両は3両編成で、そのデザインはタイの国旗をイメージさせる白・青・赤の三色が使われている。基本的に外装はスカイトレインとデザインは変わらない。

営業時間[編集]

朝の6時から、深夜の24時まで。

運賃[編集]

2004年8月12日(母の日)までの運賃は、距離に関係なく一律10バーツであり、この期間の収益金は王室慈善プロジェクトに寄付された。その後、2005年7月3日までは乗車距離に応じて、12~31バーツであった。2014年3月現在、運賃は乗車距離に応じて16から40バーツである。子供及び高齢者用運賃有り(運賃は半額の8から20バーツ)。30日間乗り降り自由のフリーパスカード料金は1400バーツ。日本の様に距離に応じての定期券運賃の制度は無い。

路線[編集]

ブルーライン(チャルームラチャモンコン線)[編集]

路線名 路線色 営業開始 区間 営業キロ 駅数
ブルーライン 2004年 バーンスー駅 - フワランポーン駅 20.8 18
ブルーライン(チャルームラチャモンコン線)

営業中の総延長は20.8kmであり、全区間を約30分で走行する。軌間標準軌 (1,435mm) であり、直流750Vによる第三軌条集電方式である。

フワランポーン駅から先、ラックソーン駅まで(13.4km)と、バーンスー駅から先、タープラ駅まで(13.0km)が延伸工事中であり、2016年の完成予定である[1]。これらの工事が完了すると、路線はひらがなの「の」と同じ形になる。(タープラ駅で接続する)

駅記号 駅名 タイ語駅名 駅間キロ 累計キロ 所在地 備考
タープラ駅 ท่าพระ km km 工事中、地上駅
ジャランサニットウォン13駅 จรัญสนิทวงศ์ 13 km km 工事中
イエークファイチャイ駅 แยกไฟฉาย km km 工事中
バーンクーンノーン駅 บางขุนนนท์ km km 工事中
バーンイーカン駅 บางยี่ขัน km km 工事中
シリントン駅 สิรินธร km km 工事中
バーンプラット駅 บางพลัด km km 工事中
バーンオー駅 บางอ้อ km km 工事中
バーンポー駅 บางโพ km km 工事中
タオプーン駅 เตาปูน km km 工事中、パープルラインタオプーン駅と接続予定
BAN バーンスー駅 บางซื่อ - 0.0km チャトゥチャック区 国鉄バンスー駅と接続
KAM カムペーンペット駅 กำแพงเพชร -km km
CHA チャトゥチャック公園駅 สวนจตุจักร -km km BTSモーチット駅と接続
PHA パホンヨーティン駅 พหลโยธิน -km km
LAT ラートプラーオ駅 ลาดพร้าว -km km
RAT ラッチャダーピセーク駅 รัชดาภิเษก -km km ディンデーン区
SUT スッティサーン駅 สุทธิสาร -km km フワイクワーン区
HUI フワイクワーン駅 ห้วยขวาง -km km
CUL タイ文化センター駅 ศูนย์วัฒนธรรมแห่งประเทศไทย -km km ディンデーン区
RAM ラーマ9世駅 พระราม 9 -km km
PET ペッチャブリー駅 เพชรบุรี -km km ラーチャテーウィー区 エアポート・レール・リンク
マッカサン駅と接続
SUK スクムウィット駅 สุขุมวิท -km km ワッタナー区 BTS・アソーク駅と接続
SIR シリキット・コンベンション・センター駅 ศูนย์การประชุมแห่งชาติสิริกิติ์ -km km クローントゥーイ区
KHO クローントゥーイ駅 คลองเตย -km km
LUM ルンピニー駅 ลุมพินี -km km サートーン区
SIL シーロム駅 สีลม -km km バーンラック区 BTS・サーラーデーン駅と接続
SAM サームヤーン駅 สามย่าน -km km パトゥムワン区
HUA フワランポーン駅 หัวลำโพง -km 20.8km 国鉄クルンテープ駅と接続
ワットマンコンカマラワート駅 วัดมังกรกมลาวาส 1.0km 21.8km 工事中
ワーンブラパ駅 วังบูรพา 1.1km 22.9km 工事中
サナンチャイ駅 สนามไชย 1.1km 24.0km 工事中
イサラパープ駅 อิสรภาพ 1.4km 25.4km 工事中
タープラ駅 ท่าพระ 1.7km 27.1km 工事中、地上駅
バンパイ駅 บางไผ่ 1.2km 28.3km 工事中、地上駅
バーンワー駅 บางหว้า 1.0km 29.3km 工事中、地上駅
BTS・バーンワー駅
と接続予定
ペチャカセム48駅 เพชรเกษม 48 1.2km 30.5km 工事中、地上駅
パーシーチャルン駅 ภาษีเจริญ 1.2km 31.7km 工事中、地上駅
バーンケー駅 บางแค 1.3km 33.0km 工事中、地上駅
ラックソーン駅 หลักสอง 1.2km 34.2km 工事中、地上駅

パープルライン[編集]

路線名 路線色 営業開始 区間 営業キロ 駅数
パープルライン 2016年(予定) バンパイ運河駅 - タオプーン駅 20.94 16
パープルライン

総延長は20.94kmであり、2016年中ごろに開通予定である[2]

駅番号 駅名 タイ語駅名 駅間キロ 累計キロ 所在地 備考
P1 バンパイ運河駅 คลองบางไผ่ - 0km
P2 バンヤイマーケット駅 ตลาดบางใหญ่ 1.27km 1.27km
P3 バンヤイ三叉路駅 สามแยกบางใหญ่ 1.56km 2.83km
P4 バンプルー駅 บางพลู 1.57km 4.40km
P5 バンラックヤイ駅 บางรักใหญ่ 1.20km 5.60km
P6 バンラックノイターイット駅 บางรักน้อย-ท่าอิฐ 1.25km 6.85km
P7 タイマー駅 ไทรม้า 1.25km 8.10km
P8 プラナンクラオ橋駅 สะพานพระนั่งเกล้า 1.47km 9.57km
P9 ノンタブリー1交差点駅 แยกนนทบุรี 1 1.63km 11.20km
P10 シーポンサワン駅 ศรีพรสวรรค์ 1.26km 12.46km
P11 ノンタブリー公共施設センター駅 ศูนย์ราชการจังหวัดนนทบุรี 0.90km 13.36km
P12 保健省駅 กระทรวงสาธารณสุข 1.79km 15.15km
P13 ティワノン駅 แยกติวานนท์ 1.20km 16.35km
P14 オンサワン駅 วงศ์สว่าง 1.72km 18.07km
P15 バンチョン駅 บางซ่อน 1.29km 19.36km
P16 タオプーン駅 เตาปูน 1.58km 20.94km ブルーラインタオプーン駅と接続予定

事故[編集]

開業から5ヶ月が経過した2005年1月17日フワランポーン駅へ向かう電車がタイ文化センター駅を出発した所で、後ろから空の車輌が追突。追突された車輌には700人の乗客が乗っていたが、およそ100人の乗客が負傷した。人為的ミスが原因。

その後地下鉄は約2週間営業を停止し、2月1日に復旧。

その他[編集]

交通渋滞が激しいため、パークアンドライドを目的にラートプラオ駅タイ文化センター駅に駐車場を設けた。

2005年9月9日よりスクムウィット駅にてメトロモールと呼ばれるショッピングモールが開業。今まで売店も無く飲食も出来なかった地下鉄において、このメトロモールが開業したことにより、より利便性が高まった。ただし飲食はメトロモール内のみで可能で、その他の地下鉄構内では不可能。 最終的に11の駅で開業する見込み。

全ての駅において、入場時に金属探知機と目視によるセキュリティ・チェックが行われている。

延伸計画[編集]

2013年現在、ブルーラインの延伸工事と新線パープルラインの建設が行われている。(詳細は英語版wikipedia(en:Bangkok Metro))

日本の東日本旅客鉄道(JR東日本)は、丸紅東芝と共同で合弁の現地法人をバンコクに設立し、パープルラインの鉄道車両や地上設備についてのメンテナンス業務を実施することになった。パープルラインは、バンコク北西部のパンヤイ地区と中心部に近いバンスー地区を結ぶ全長約23kmの高架鉄道で、タイ運輸交通局が日本の円借款を活用して建設している。パープルラインにはステンレス製車両3両編成21本(63両)が納入され、JR東日本グループの総合車両製作所(J-TREC)が新造する[3]

脚注[編集]

  1. ^ United Security[リンク切れ]
  2. ^ “2016年中ごろ開通へ”. タイ自由ランド. (2013年3月5日). http://jiyuland.com/kakonoshimenkara/372-naa2.gif 2014年3月24日閲覧。 
  3. ^ “タイ・バンコク パープルラインへの事業参画について” (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2013年11月6日), http://www.jreast.co.jp/press/2013/20131105.pdf#search='%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%82%AF+JR' 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]