スティンガー (競走馬)

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スティンガー
Stinger 20010603.jpg
スティンガー(2001年安田記念)
英字表記 Stinger
香港表記 痛快駒
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1996年5月15日(18歳)
死没 (現役繁殖牝馬)
登録日 1998年10月1日
抹消日 2002年3月27日
サンデーサイレンス
レガシーオブストレングス
母の父 Affirmed
生国 日本の旗 日本北海道千歳市
生産 社台ファーム
馬主 吉田照哉
調教師 藤沢和雄美浦
競走成績
生涯成績 21戦7勝
獲得賞金 4億250万6000円
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スティンガー1996年 - )は日本の元競走馬である。中央競馬阪神3歳牝馬ステークスサンスポ賞4歳牝馬特別に優勝し、また京王杯スプリングカップを連覇するなど活躍。引退後には繁殖牝馬となった。

※本項では1996年の日本産馬について説明する。なお、本馬が現役中の2001年から日本では馬齢表記が変更になっているが、記事中は競走の名称をのぞき現表記で統一する。

戦績[編集]

2歳時[編集]

1998年11月8日東京競馬場での新馬戦を快勝すると、続く赤松賞も勝ち連勝。ここで藤沢和雄はこの馬の能力を試すため阪神3歳牝馬ステークス(現阪神ジュベナイルフィリーズ)に連闘で出走させた。3番人気であったが、結果はエイシンレマーズ以下に2馬身の差を付け快勝した。これは12月6日の出来事で、デビューから僅か1ヶ月足らずのGI制覇であった。この勝利で1998年JRA賞最優秀3歳牝馬(旧称。現在のJRA賞最優秀2歳牝馬)に選ばれたスティンガーは翌年に向け休養に入った。

3歳時[編集]

1999年牝馬三冠の第一戦・桜花賞トライアルを使わず直行するという異例のローテーションを選択。桜花賞では4歳牝馬特別(現:フィリーズレビュー)を勝ったフサイチエアデールチューリップ賞に優勝したエイシンルーデンス、阪神3歳牝馬ステークス3着でエルフィンステークスに勝ったゴッドインチーフ等を抑え3.1倍の1番人気に推された。岡部幸雄騎手の桜花賞初制覇もかかっており、万全の仕上がりのはずだったが、スタートで出遅れ後方からのレースとなり、直線に入っても全く伸びずプリモディーネから約10馬身離された12着に沈む。デビュー4戦目で初の敗戦だった。

思わぬ大敗を喫したスティンガーは、二冠目の優駿牝馬には直行せず、トライアルである4歳牝馬特別(現:フローラステークス)に出走する。このレースでは桜花賞2着のフサイチエアデールに1番人気を譲ったが、これをクビ差退け1着。桜花賞の惨敗から巻き返しを見せる。

優駿牝馬では1番人気トゥザヴィクトリーと差のない4.8倍の2番人気に推されていた。桜花賞優勝馬プリモディーネ、桜花賞4着のゴッドインチーフ、前走スティンガーに敗れたフサイチエアデール等の有力馬もオークス制覇をかけて出走していた。スティンガーは直線よく伸びたものの4着まで、トゥザヴィクトリーを差し切った伏兵ウメノファイバーが優駿牝馬を制覇した。

優駿牝馬後は休養に入り、秋に備えた。スティンガー陣営は秋シーズンの目標を天皇賞(秋)とすることを決定。通常は3歳牝馬三冠最終戦の秋華賞に向かうのが普通で、牡馬のしかも古馬が相手となる天皇賞に向かう牝馬はきわめて稀である。まずは天皇賞の前哨戦である毎日王冠に出走し、相手はグラスワンダーキングヘイローメジロドーベルなど歴戦の古馬が集まっており、スティンガーは8番人気に過ぎなかった。だが4着と善戦し、天皇賞に向かった。セイウンスカイが1番人気、ツルマルツヨシが2番人気でスティンガーは前走と同じ8番人気だった。レースは直線見せ場を作りスペシャルウィークの1馬身半差の4着に入った。続いてジャパンカップにも出走したがさすがに距離も長く最下位の14着、この後はマイル路線を中心に使われていくことになる。

4歳時[編集]

年が明け京都牝馬特別に出走し、エイシンルーデンス以下を下して2000年を幸先のいいスタートで始めた。3ヶ月の休養を挟んで出走した京王杯スプリングカップでは上昇著しいブラックホークや同期のオークス馬ウメノファイバーらを相手に快勝した。そして安田記念に1番人気で出走するも末脚が不発に終わりフェアリーキングプローンの4着に敗退し休養に入った。

アメリカ遠征のプランもあったが実現せず12月の阪神牝馬特別で復帰した、ここをトゥザヴィクトリーの10着と大敗し2000年を終えた。

5歳時[編集]

2001年東京新聞杯から始動しオリビエ・ペリエを鞍上に迎えたが3着と不調が続く。その後は前年と同じように休養に入り、復帰戦を京王杯スプリングカップとした。このレースで1年ぶりの勝利をあげ、同時に史上初となる京王杯スプリングカップ連覇を達成した。この後は再び不調に陥り安田記念15着、関屋記念5着、札幌記念7着、阪神牝馬ステークス3着で2001年は1勝で終わった。

6歳時[編集]

スティンガーも6歳になり、あと1,2走で引退することが決定された。まずは東京新聞杯に出走し6着と叩いた後、引退レースとなる高松宮記念に出走した。このレースでは逃げ馬が1着2着と入線するという先行馬有利の中、最後方から追い込んでの3着で現役を終えた。

引退後[編集]

引退後は千歳市の社台ファームで繁殖入りした。

2003年12月1日フレンチデピュティの仔を妊娠したままアメリカに渡り、2年間の予定で現地で繁殖生活を送る。2004年キングマンボと交配、2005年フサイチペガサスを種付けした後日本に帰国する予定であったが不受胎に終わったためアメリカに残留し、翌年スマーティージョーンズと交配された後、2006年12月5日に日本に帰国している。

繁殖成績[編集]

馬名 誕生年 毛色 厩舎 馬主 戦績 備考
第1子 フレンチアイドル 2003年 栗毛 フレンチデピュティ 栗東北橋修二
→栗東・友道康夫
社台レースホース 5戦0勝 繁殖牝馬
第2子 *スコルピオンキッス
Scorpion Kiss
2004年 栗毛 栗東・角居勝彦
西脇田中道夫
→美浦・鹿戸雄一
社台レースホース
(地方所属時は吉田照哉名義)
中央14戦1勝
地方5戦5勝
米国産
繁殖牝馬
第3子 *タイガーファング
Tiger Fang
2005年 黒鹿毛 Kingmambo 西脇・田中道夫
→美浦・藤澤和雄
船橋岡林光浩
社台レースホース
(地方所属時は吉田照哉名義→再募集断念)→中央復帰時に吉田千津
地方9戦8勝
中央6戦2勝
南関東公営1戦1勝
米国産
(南関東公営)
第4子 ブランジェリーナ 2007年 鹿毛 Smarty Jones 美浦・藤澤和雄
盛岡・桜田勝男
山本英俊 中央9戦0勝
地方2戦2勝
持込馬
第5子 サトノギャラント 2009年 黒鹿毛 シンボリクリスエス 美浦・藤澤和雄 里見治 現役
第6子 レッドマニッシュ 2010年 黒鹿毛 美浦・国枝栄 東京ホースレーシング 現役
第7子 キングズオブザサン 2011年 芦毛 チチカステナンゴ 栗東・荒川義之 社台レースホース 現役

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
1998.11.08 東京 3歳新馬 9 01.9 0(1人) 01着 岡部幸雄 53 芝1800m(良) 1:53.6 (34.9) -0.1 (ハートブレイクヒル)
0000.11.29 東京 赤松賞 12 01.5 0(1人) 01着 岡部幸雄 53 芝1600m(良) 1:37.1 (37.2) -0.4 (ステファニーチャン)
0000.12.06 阪神 阪神3歳牝馬S GI 13 05.2 0(3人) 01着 横山典弘 53 芝1600m(稍) 1:37.0 (36.9) -0.3 (エイシンレマーズ)
1999.04.11 阪神 桜花賞 GI 18 03.1 0(1人) 12着 岡部幸雄 55 芝1600m(良) 1:37.0 (37.2) -1.5 プリモディーネ
0000.05.01 東京 4歳牝馬特別 GII 16 02.7 0(2人) 01着 岡部幸雄 54 芝2000m(良) 2:01.4 (35.3) -0.0 フサイチエアデール
0000.05.30 東京 優駿牝馬 GI 18 04.8 0(2人) 04着 岡部幸雄 55 芝2400m(良) 2:27.1 (35.0) -0.2 ウメノファイバー
0000.10.10 東京 毎日王冠 GII 10 26.1 0(8人) 04着 岡部幸雄 54 芝1800m(良) 1:46.0 (35.1) -0.2 グラスワンダー
0000.10.31 東京 天皇賞(秋) GI 17 18.0 0(8人) 04着 岡部幸雄 54 芝2000m(良) 1:58.3 (35.2) -0.3 スペシャルウィーク
0000.11.28 東京 ジャパンC GI 14 27.2 (10人) 14着 横山典弘 53 芝2400m(良) 2:29.5 (40.1) -4.0 スペシャルウィーク
2000.01.30 京都 京都牝馬特別 GIII 11 01.7 0(1人) 01着 O.ペリエ 56 芝1600m(良) 1:34.9 (34.1) -0.0 (エイシンルーデンス)
0000.05.14 東京 京王杯SC GII 18 11.0 0(5人) 01着 武豊 55 芝1400m(良) 1:21.0 (33.6) -0.3 ブラックホーク
0000.06.04 東京 安田記念 GI 18 04.5 0(1人) 04着 田中勝春 56 芝1600m(良) 1:34.2 (35.2) -0.3 フェアリーキングプローン
0000.12.17 阪神 阪神牝馬特別 GII 14 03.9 0(2人) 10着 武豊 56 芝1600m(良) 1:35.6 (35.4) -1.8 トゥザヴィクトリー
2001.01.30 東京 東京新聞杯 GIII 13 04.5 0(2人) 03着 O.ペリエ 58 芝1600m(稍) 1:34.7 (35.7) -0.5 チェックメイト
0000.05.13 東京 京王杯SC GII 18 05.9 0(2人) 01着 岡部幸雄 56 芝1400m(良) 1:20.1 (34.3) -0.1 (スカイアンドリュウ)
0000.06.03 東京 安田記念 GI 18 04.6 0(2人) 15着 岡部幸雄 56 芝1600m(良) 1:34.4 (36.4) -1.4 ブラックホーク
0000.08.05 新潟 関屋記念 GIII 9 04.0 0(2人) 05着 蛯名正義 57 芝1600m(良) 1:32.3 (32.9) -0.5 マグナーテン
0000.08.19 札幌 札幌記念 GII 9 06.6 0(3人) 07着 横山典弘 55 芝2000m(良) 2:01.6 (35.7) -1.5 エアエミネム
0000.12.16 阪神 阪神牝馬S GII 16 07.4 0(4人) 03着 田中勝春 56 芝1600m(良) 1:33.7 (34.7) -0.2 エアトゥーレ
2002.01.27 東京 東京新聞杯 GIII 12 07.7 0(6人) 06着 田中勝春 59 芝1600m(不) 1:38.3 (36.2) -0.6 アドマイヤコジーン
0000.03.24 中京 高松宮記念 GI 18 10.5 0(4人) 03着 田中勝春 55 芝1200m(良) 1:09.0 (34.6) -0.6 ショウナンカンプ

血統表[編集]

スティンガー血統(ヘイルトゥリーズン系 / 5代までアウトブリード)

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo
1969 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
1975 鹿毛
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

*レガシーオブストレングス
Legacy of Strength
1982 栗毛
Affirmed
1975 栗毛
Exclusive Native Raise a Native
Exclusive
Won't Tell You Crafty Admiral
Scarlet Ribbon
Katonka
1972 鹿毛
Minnesota Mac Rough'n Tumble
Cow Girl
Minnetonka Chieftain
Heliolight F-No.9-c

母はアメリカで12戦1勝の成績を残している。

外部リンク[編集]