サヘラントロプス

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サヘラントロプス
Sahelanthropus tchadensis - TM 266-01-060-1.jpg
サヘラントロプスの化石
TM 266-01-060-1「トゥーマイ」
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: サル目 Primates
: ヒト科 Hominidae
亜科 : ヒト亜科 Homininae
: ヒト族 Hominini (?)
亜族 : ヒト亜族 Hominina (?)
: サヘラントロプス Sahelanthropus
学名
Sahelanthropus Brunet et al., 2002
  • Sahelanthropus tchadensis
化石の産地 TM 266
化石の産地 TM 266

サヘラントロプス (Sahelanthropus) は、600万年 - 700万年前のアフリカ中部に生息していた霊長類の1属である。サヘラントロプス・チャデンシス (Sahelanthropus tchadensis) 1種のみが属す。発見された化石 TM 266-01-060-1 には、チャドの現地語で「生命の希望」という意味のトゥーマイ (Toumaï) の愛称がある。

最古の人類チンパンジーと分岐したのちのヒト系統、分類学的にはヒト亜族)とする説がある。

系統・分類的位置[編集]

時代的には、ヒトチンパンジーと分岐したころ、あるいはその直前に当たる。そのため、この分岐の前か後かが論争されている。

サヘラントロプスは、頭骨大後頭孔が下方にある。この孔は脊髄が通る孔で、これが下方にあるということは、脊髄が下に伸びていた、つまり、直立していた可能性が高い。だとすると、直立はヒトの派生形質であるため、チンパンジーと分岐したのちのヒトの祖先(もしくはその近縁)であるということになる。また、ヒトを他の霊長類から特徴づける数多くの特徴のうち、直立は最も初期に進化した形質の1つということになる。

しかし、サヘラントロプスの脚の化石や足跡化石は見つかっておらず、直立というのは仮説にとどまる。もし直立が否定されるなら、サヘラントロプスの系統的位置を確実にする証拠はなくなり、ヒトとチンパンジーの共通祖先(ヒト族の祖)、あるいは、ゴリラも含めた共通祖先(ヒト亜科の祖)の可能性もある。

サヘラントロプスに続く時代の化石人類(あるいは化石類人猿)であるオロリンアルディピテクス(ラミダスとカダバ)との関係は、化石記録が断片的なためにはっきりしない。サヘラントロプスは頭骨しか見つかっておらず、オロリンやアルディピテクスは頭骨がないか不完全だからである。もし完全な化石が見つかったとしたら、別属とするほどの差はないかもしれない[1]

生息年代[編集]

生息地域[編集]

特徴[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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