あさのあつこ

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あさの あつこ
ペンネーム あさの あつこ
誕生 本名 浅野 敦子
1954年9月14日(59歳)
岡山県旧・英田郡美作町湯郷(現・美作市)
職業 小説家
児童文学時代小説作家
活動期間 1991年 -
ジャンル 児童文学時代小説
代表作 バッテリー
主な受賞歴 野間児童文芸賞
日本児童文学者協会賞
小学館児童出版文化賞
処女作 『ほたる館物語』
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あさの あつこ1954年9月14日 - 、女性、本名・浅野 敦子)は、日本小説家児童文学作家。小説『バッテリー』はのべ1000万部を超えるベストセラーを記録した他、野間児童文芸賞日本児童文学者協会賞などを受賞。日本児童文学者協会会員。

経歴[編集]

岡山県英田郡美作町湯郷(現・美作市)出身。父は税務署員、母は高校教師。 幼児から小学生まで、旧旅館経営で食堂をしていた母方祖母に姉弟3人ともに世話され[1]、山川で遊ぶ[2]。図書館もないところで、祖母に漫画を貸本屋で借りてもらい漫画ファンとなり、すぐに自分で小遣いをつぎ込み借りる。漫画雑誌も買うようになる。漫画家を志望するが12歳で絵の才能がなくあきらめる。[3]
学校の図書室には本があまりなく、司書もいなかったが、家には岩波書店少年少女文学全集があったが未読[3]、しかし他にもたくさんの本があったので、書物に触れることができた[4]。中学1年生のとき、「シャーロック・ホームズシリーズ」の『バスカヴィル家の犬』などを読んで小説の面白さを知る。次にアガサ・クリスティを読む。そしてエラリー・クイーンに没頭し全作品を読む。同時期にフィクション日記をつけ始める。[2]中学2、3年生のころから、誰にも言えないまま作家を志し、それは消えることなくずっと続く[1]
作家としてのきっかけをつかむため東京の文学部に進学。学校教員ならまとまった休暇を執筆に当てられると思ってのことでもあった。[5]

岡山県立林野高等学校青山学院大学文学部、大学時代に児童文学サークルに入る。高校時代に1篇、大学時代に自信作1篇の習作を書く[2]。卒業後、岡山市で小学校の臨時教諭を2年間務める[2]

その後、歯科医と結婚し、歯科医院を旧・美作町で開業し医院受付と医院事務と子育てをした。長男次男が小学校に入学し、次に末娘が保育園に入って平日昼2、3時間の自由時間ができた時に36歳で、大学時代に指導を受けた作家で主宰の後藤竜二に誘われ、日本同人協会「季節風」同人となる。「季節風」に連載した『ほたる館物語』が認められ出版され37歳で作家デビューする。著者見本で本が届いたとき、夢のようで本を持ち部屋中を飛び回り泣いて喜んだ。「これで死んでもいい」と思った。夫はその姿を見て初めて趣味で小説を書いていたのではなく、作家を目指していたと知ったと言った。本を抱いてそのまま寝た。[2][1][6]

1997年、『バッテリー』で野間児童文芸賞を受賞する。幅広い世代の支持を得て児童文学としては異例の1000万部ベストセラーになる。1999年、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞を受賞する。2005年、『バッテリー』全6巻で小学館児童出版文化賞を受賞する。子育て中に読んだ『橋ものがたり』をきっかけに藤沢周平に魅せられて、『弥勒の月』『夜叉桜』などの時代小説も書いている[1]

2010年7月、「季節風」代表の後藤竜二の急逝に伴い、後継の代表に選任と総会承認され、2年間の任期後再任され、継続中[7][8]2011年、『たまゆら』で島清恋愛文学賞受賞。

エピソード[編集]

  • 女優の浅野温子と間違われないように、平仮名のペンネームにした[9]
  • 50歳を過ぎても肩出しファッションで講演するなど、比較的若者風の服装で登場する[10]
  • 野球を題材にした小説を多く発表しているが本人に野球経験はなく、初期作の『バッテリー』は野球の取材を全くせずに執筆した[11]。『バッテリー』はスポーツ小説ではないとし[12]、スポーツを通して成り立つ人間と人間の関係を書いていると語っている[13]。『バッテリー』終了後は、常連校ではないのにセンバツでベスト8進出した経験のある高校野球部のミーティングなどを取材している[10]
  • 雑誌『ダ・ヴィンチ』2007年11月号のボーイズラブ特集で、『バッテリー』と『NO.6』が同性愛の印象を与える「匂い系」と紹介され、この中で本人は「私は(友情と恋愛の)区別ができないからこそ濃密で独特な感情というものを書いていきたい」とのコメントを寄せた。
  • 濃厚な人間関係の描写について、「小中学生には過激ではないか」との意見に対しては、「書きたいものを書いていて、あまり読者を意識していない。誰が読むかということも気にしていない。ただ、物語というのはこんなに面白いんだ、と思わせたい」[10]という内容を講演会で述べている。
  • 山間の小さな町である美作市出身・在住であることについて、「毎日新聞」のインタビューに「(美作市に)住んでいて、憤りを感じるんです。繁栄に取り残されているというか、景気が上向いたなんてどこの話? って」「中央や絶対の権力に抗いたい気持ちが私にはある。それは彼の大人への抗いに通じます」と話している。
  • 2012年岡山県知事選でも、取り残された県北部の現状に憤りを示し、批判しメッセージを出している[4]

著作リスト[編集]

児童・少年少女向け[編集]

  • ほたる館物語(1991年 - 1992年 新日本出版社 全3巻 / 2004年 ジャイブカラフル文庫 全3巻 / 2007年 ジャイブ・ピュアフル文庫 全2巻)
  • バッテリー(1996年 - 2005年 教育画劇 全6巻 / 2003年 - 2007年 角川文庫 全6巻 / 2010年 角川つばさ文庫 全3巻)
  • ラブ・レター(1998年 新日本出版社)
  • スポットライトをぼくらに(1998年 国土社
  • テレパシー少女「蘭」事件ノートシリーズ(講談社 青い鳥文庫
    1. ねらわれた街(1999年)
    2. 闇からのささやき(2000年)
    3. 私の中に何かがいる(2001年)
    4. 時を超えるSOS(2002年)
    5. 髑髏は知っていた(2003年)
    6. 人面瘡は夜笑う(2004年)
    7. ゴースト館の謎(2005年)
    8. さらわれた花嫁(2006年)
    9. 宇宙からの訪問者(2008年)
  • THE MANZAI(1999年 岩崎書店 / 2004年 - 2010年 ジャイブ・カラフル文庫 全6巻 / 2005年 - 2010年 ジャイブ・ピュアフル文庫 全6巻 / 2010年 - ポプラ文庫ピュアフル 全6巻)
  • どばぴょん(1999年 新日本出版社)
  • タンポポ空地のツキノワ(1999年 国土社 / 2007年 新日本出版社)
  • いえででんしゃ(新日本出版社)
    1. いえででんしゃ(2000年)
    2. いえででんしゃはこしょうちゅう?(2004年)
    3. いえででんしゃはがんばります。(2008年)
  • 新ほたる館物語(2002年 新日本出版社 / 2007年 ジャイブ・カラフル文庫 / 2008年 ジャイブ・ピュアフル文庫)
  • ぼくらの心霊スポット(学研マーケティング)
    1. ぼくらの心霊スポット(2002年)
    2. 首つりツリーのなぞ(2004年)
    3. 真夏の悪夢(2004年)
  • ありふれた風景画(2006年 文藝春秋 / 2009年 文春文庫
  • NO.6(2003年 - 2011年 講談社・YA!ENTERTAINMENT 全9巻 / 2006年 - 講談社文庫 既刊8巻)
  • 「ガールズ・ブルー」シリーズ
  • えりなの青い空(2004年 毎日新聞社 / 2008年 文春文庫)
  • 時空ハンターYUKI(2005年 ジャイブ・カラフル文庫 全2巻 / 2010年 ポプラ文庫ピュアフル 全2巻 改題『光と闇の旅人』)
  • 「白兎」シリーズ(講談社)
    • 白兎 1 透明な旅路と(2005年 / 2012年 改題「白兎」数字前付)
    • 白兎 2 地に埋もれて(2006年 / 2012年 改題「白兎」数字前付)
    • 白兎 3 蜃楼の主(2012年)
    • 白兎 4 天国という名の組曲(2012年)
  • 福音の少年(2005年 角川書店 / 2007年 角川文庫)
  • 風の館の物語(2007年 - 2010年 講談社 全4巻 /2013年 1 - 4 青い鳥文庫)
  • ラスト・イニング(2007年 角川書店 / 2009年 角川文庫) - 『バッテリー』の続編スピンオフ
  • あかね色の風 / ラブ・レター(2007年 幻冬舎文庫
  • 舞は10さいです。(2007年 新日本出版社)
  • 「ランナー」シリーズ(幻冬舎
    • ランナー(2007年 / 2010年 文庫)
    • スパイクス(2011年 / 2013年 文庫「ランナー2」副題)
  • 晩夏のプレイボール(2007年 毎日新聞社 / 2010年 角川文庫)
  • 楓子と悠の物語(講談社 青い鳥文庫)-「坂道をのぼったら」の続編
    1. 12歳 出会いの季節(2007年)
  • ミヤマ物語(毎日新聞社)
    • ミヤマ物語 第一部(2008年)
    • 結界の森へ ミヤマ物語 第2部(2011年)
    • 偽りの支配者 ミヤマ物語 第3部(2013年)完結
  • 復讐プランナー(2008年 河出書房新社) 「14歳の世渡り術」ただし小説
  • 「ヴィヴァーチェ」シリーズ(角川書店)
    1. 紅色のエイ(2008年 / 2013 文庫)
    2. 漆黒の狙撃手(2010年 / 2013 文庫「宇宙へ地球へ」に巻改題)
  • ねこの根子さん(2009年 講談社)
  • 朝のこどもの玩具箱(2009年 文藝春秋)
  • 「神々」シリーズ (学習研究社CLAMP (イラスト、単行本のみ)
    1. 神々の午睡(うたたね)(2009年 / 2013年 幻冬舎文庫)
    2. 神々と目覚めの物語 (2013年)
    3. 神々の午睡(うたたね)金の歌、銀の月(2013年10月)
  • 夜のだれかの玩具箱(2009年 文藝春秋)
  • 「グラウンド」シリーズ(角川書店)
    1. グラウンドの空(2010年 / 2013年 文庫)
    2. グラウンドの詩(2013年)
  • 13歳のシーズン(2010年 光文社 BOOK WITH YOU / 2014年3月 光文社文庫
  • スーサ(2011年 徳間書店)
  • 「一年四組の窓から」シリーズ(光文社)
    • 一年四組の窓から (2012年)
    • 明日になったら 一年四組の窓から(2013年)
  • レーン ランナー3(2013年 幻冬舎)
  • さいとう市立さいとう高校野球部(2013年 講談社)
  • チューリップルかほちゃん(2013年11月 毎日新聞社)絵:石井聖岳 - 絵本

アンソロジー[編集]

  • おもしろい話が読みたい!(白虎編)(Aoitori bunko)(2005年 講談社)単行本
  • あなたに贈る物語(2006年 講談社・青い鳥文庫) - 「坂道をのぼったら」収録
  • ピュアフル・アンソロジー 夏休み。 (2006年 ジャイブ ピュアフル文庫)
  • Field,Wind (2008年 ジャイブ)「ロード」
  • きみが見つける物語 スクール編(2008年 角川文庫) - 「このグラウンドで」収録
  • きみに贈るつばさ物語(2009年 角川つばさ文庫)
  • ぼくらが走りつづける理由(2009年 ポプラ文庫)
  • きみが見つける物語 ティーンエイジ・レボリューション(2010年 角川書店)
  • 風色デイズ (2012年 角川春樹事務所 ハルキ文庫)

小説以外[編集]

  • 近未来入門!(ナレッジエンタ読本 2)(2007年 メディアファクトリー)共著 福江純
  • なによりも大切なこと (心の友だち)(2007年 PHP研究所 / 2010年 PHP文庫)作品フレーズとエッセイ
  • チュウガクセイのキモチ(2008年 小学館)
  • 10代の本棚 - こんな本に出会いたい (2011年 岩波書店 岩波ジュニア新書)編著 収録文
  • 特別授業3.11 君たちはどう生きるか(14歳の世渡り術)「国語・表現する力をつけてほしい」(2012年 河出書房新社)

一般小説[編集]

  • 十二の嘘と十二の真実(2007年 徳間書店 / 2011年 徳間文庫)
  • 妖怪変化 京極堂トリビュート(2007年 講談社ノベルス百鬼夜行シリーズのトリビュート作品集、あさのあつこをふくむ数名の作家の作品収録
  • ぬばたま(2008年 新潮社 / 2010年 新潮文庫)
  • 金色の野辺に唄う(2008年 小学館)
  • あした吹く風(2008年 文藝春秋)
  • 夢うつつ(2009年 東京書籍 / 2014年1月 文春文庫)エッセイと小説による短編集
  • シティ・マラソンズ(2010年 文藝春秋) 三浦しをん近藤史恵と競作
  • たまゆら(2011年 新潮社 / 2013年10月 新潮文庫)
  • 桃の花は(2011年 バンダイ ほっと文庫)
  • Team・HK(2013年 徳間書店)
  • かんかん橋を渡ったら(2013年 角川書店)
  • 花や咲く咲く(2013年 実業之日本社)
  • グリーン・グリーン(2014年 徳間書店)

アンソロジー[編集]

  • 10分間の官能小説集「てんにょどうらく」(2012年 講談社文庫)

時代小説[編集]

「弥勒」シリーズ[編集]

  • 弥勒の月(2006年 光文社 / 2008年 光文社文庫)
  • 夜叉桜(2007年 光文社 / 2009年 光文社文庫)
  • 木練柿(2009年 光文社)
  • 東雲の途(しののめのみち)(2012年 光文社)
  • 冬天の昴(2014年 光文社)

「おいち不思議がたり」シリーズ[編集]

    1. ガールズ・ストーリー おいち不思議がたり(2009年 PHP研究所、PHP文芸文庫収録時に『おいち不思議がたり』に改題)
    2. 桜舞う おいち不思議がたり(2012年 PHP研究所)

「燦」シリーズ[編集]

ノンシリーズ[編集]

  • 待ってる 橘屋草子(2009年 講談社 / 2013年9月文庫)
  • 火群のごとく(2010年 文藝春秋 / 2013年文庫)
  • 花宴 (2012年 朝日新聞出版)
  • 闇医者おゑん秘録帖(2013年 中央公論新社)
  • もう一枝あれかし(2013年 文藝春秋)

エッセイ他[編集]

  • ささやかな物語たち。(2009年 講談社)浅野征大(写真)フォトエッセー
  • 「少女の友」創刊100周年記念号 明治・大正・昭和ベストセレクション(2009 実業之日本社)所収エッセイ
  • ようこそ、絵本館へ(2011年 文藝春秋)
  • あさのあつこのマンガ大好き!(2011年 東京書籍)
  • うふふな日々(2012年 PHP研究所)
  • ことばの力 第1巻: ぐっとくるまんがのセリフ101(2012年 鈴木出版)
  • ことばの力 第2巻: ぐっとくる文学のセリフ101(2012年 鈴木出版)
  • ことばの力 第3巻: ぐっとくる映画のセリフ101(2013年 鈴木出版)

テレビ出演[編集]

作品のメディアミックス[編集]

関連書籍[編集]

  • あさのあつこ完全読本 2005年 河出書房新社

参考[編集]

  • 文藝年鑑2011
  • 「私が子どもだったころ」(NHK)

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 『うふふな日々』あさのあつこ 2012年 PHP研究所
  2. ^ a b c d e 『あさのあつこ完全読本』2005年 河出書房新社
  3. ^ a b 『あさのあつこのマンガ大好き!』2011年 東京書籍
  4. ^ a b 知事選 県人に聞く<1>作家・あさのあつこさん2013年5月17日閲覧
  5. ^ あさのあつこロングインタビュー
  6. ^ 受付、事務、飛び回り、夫発言は1997年頃の文芸誌インタビュー
  7. ^ 2010年8月1日越水利江子幹事の緊急幹事会報告2013年5月23日閲覧
  8. ^ 「季節風」サイト 2013年会構成2013年5月23日閲覧
  9. ^ 「バッテリー」映画化前後の朝日新聞夕刊連載コラム
  10. ^ a b c あさのあつこ講演会「作品の中の少年少女たち」
  11. ^ 児童文学「バッテリー」の作者招く
  12. ^ インタビュー
  13. ^ 〈託す〉 光浴びぬ子こそ魅力

外部リンク[編集]