「処女」の版間の差分
m編集の要約なし |
内容の加筆 |
||
116行目: | 116行目: | ||
* 遺伝学には以前に性交があった雄の特徴が、その後の別の雄との間に生んだ子に遺伝するという[[テレゴニー]]と呼ばれる説があるが、近年、分子生物学が発展するにつれて、人におけるテレゴニーの存在を説明することが可能な複数の分子メカニズムが発見された<ref>{{Cite journal|last=Liu|first=Yongsheng|date=2013-7|title=Fetal genes in mother's blood: A novel mechanism for telegony?|url=https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0378111913003302|journal=Gene|volume=524|issue=2|pages=414–416|language=en|doi=10.1016/j.gene.2013.03.061}}</ref>。 |
* 遺伝学には以前に性交があった雄の特徴が、その後の別の雄との間に生んだ子に遺伝するという[[テレゴニー]]と呼ばれる説があるが、近年、分子生物学が発展するにつれて、人におけるテレゴニーの存在を説明することが可能な複数の分子メカニズムが発見された<ref>{{Cite journal|last=Liu|first=Yongsheng|date=2013-7|title=Fetal genes in mother's blood: A novel mechanism for telegony?|url=https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0378111913003302|journal=Gene|volume=524|issue=2|pages=414–416|language=en|doi=10.1016/j.gene.2013.03.061}}</ref>。 |
||
* 日本の首都圏の大学生を対象にした調査によると、女子大生は入学難易度である偏差値が1上がるごとに処女率が4.2%上昇するという<ref>飯田泰之, 荻上チキ. (2013). 『夜の経済学』. 扶桑社.</ref>。実際に男女とも初体験が遅いほど、社会的経済的に成功しているという研究調査もある<ref>{{Cite journal|last=Harden|first=K. Paige|date=2012-11|title=True Love Waits? A Sibling-Comparison Study of Age at First Sexual Intercourse and Romantic Relationships in Young Adulthood|url=http://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0956797612442550|journal=Psychological Science|volume=23|issue=11|pages=1324–1336|language=en|doi=10.1177/0956797612442550|issn=0956-7976}}</ref>。 |
|||
*進化心理学のいくつかの調査によると、「容姿レベル」と「初体験の早さや性的経験人数」との相関関係について、女性の場合は相関関係がない<ref>Thornhill, Randy, Craig T Palmer, 望月弘子(翻訳). 『人はなぜレイプするのか: 進化生物学が解き明かす』. 東京: 青灯社, 2006. pp.99-103</ref>。つまり、美人であろうがブスであろうが、性的経験の年齢や人数に差は生じないため、容姿と処女との間には「ブスは処女」「美人は非処女」「ブスは非処女」「美人は処女」などといった関係性はない。 |
*進化心理学のいくつかの調査によると、「容姿レベル」と「初体験の早さや性的経験人数」との相関関係について、女性の場合は相関関係がない<ref>Thornhill, Randy, Craig T Palmer, 望月弘子(翻訳). 『人はなぜレイプするのか: 進化生物学が解き明かす』. 東京: 青灯社, 2006. pp.99-103</ref>。つまり、美人であろうがブスであろうが、性的経験の年齢や人数に差は生じないため、容姿と処女との間には「ブスは処女」「美人は非処女」「ブスは非処女」「美人は処女」などといった関係性はない。 |
||
* アメリカの米国大学を調査した研究によると、女子が多い学校と男子が多い学校を比べた時、学生のうち女子比率が47%である学校では、在学中に彼氏を持ったことのない女子学生の69%が処女であるのに対し、女子比率60%の学校では54%に減少することがわかった<ref>{{Cite journal|last=Carr|first=Deborah|date=2011-11|title=Premarital Sex in America: How Young Americans Meet, Mate, and Think about Marriage . By Mark Regnerus and Jeremy Uecker. New York: Oxford University Press, 2011. Pp. viii+295. $24.95.|url=https://www.journals.uchicago.edu/doi/10.1086/662096|journal=American Journal of Sociology|volume=117|issue=3|pages=1012–1014|language=en|doi=10.1086/662096|issn=0002-9602}}</ref>。つまり、恋愛対象になる男が少ない学校の方が、特定の彼氏のいない女子学生は性体験を持ちやすくなる。 |
* アメリカの米国大学を調査した研究によると、女子が多い学校と男子が多い学校を比べた時、学生のうち女子比率が47%である学校では、在学中に彼氏を持ったことのない女子学生の69%が処女であるのに対し、女子比率60%の学校では54%に減少することがわかった<ref>{{Cite journal|last=Carr|first=Deborah|date=2011-11|title=Premarital Sex in America: How Young Americans Meet, Mate, and Think about Marriage . By Mark Regnerus and Jeremy Uecker. New York: Oxford University Press, 2011. Pp. viii+295. $24.95.|url=https://www.journals.uchicago.edu/doi/10.1086/662096|journal=American Journal of Sociology|volume=117|issue=3|pages=1012–1014|language=en|doi=10.1086/662096|issn=0002-9602}}</ref>。つまり、恋愛対象になる男が少ない学校の方が、特定の彼氏のいない女子学生は性体験を持ちやすくなる。 |
||
290行目: | 289行目: | ||
==== 群馬県内の大学生で性行為をしたことがある人の割合 ==== |
==== 群馬県内の大学生で性行為をしたことがある人の割合 ==== |
||
関東学園大学が発行する健康ミニガイドには、群馬大学医学部附属病院産婦人科講師の平川隆史の監修の元、群馬県内の大学生へ「これまでに性行為をしたことがありますか」という聞き取り調査が掲載されている<ref name=":1">関東学園大学.2019.[https://www.kanto-gakuen.ac.jp/univer/shared/pdf/guide_2019.pdf 『健康ミニガイド』]. p.24 [https://web.archive.org/web/20190720121647/https://www.kanto-gakuen.ac.jp/univer/shared/pdf/guide_2019.pdf アーカイブ]</ref>。それによると2019年の健康ミニガイドにおいて、回答女性1738名のうち85%が性行為をしたことがなく、15%が性行為をしたことがあると回答した<ref name=":1" />。 |
関東学園大学が発行する健康ミニガイドには、群馬大学医学部附属病院産婦人科講師の平川隆史の監修の元、群馬県内の大学生へ「これまでに性行為をしたことがありますか」という聞き取り調査が掲載されている<ref name=":1">関東学園大学.2019.[https://www.kanto-gakuen.ac.jp/univer/shared/pdf/guide_2019.pdf 『健康ミニガイド』]. p.24 [https://web.archive.org/web/20190720121647/https://www.kanto-gakuen.ac.jp/univer/shared/pdf/guide_2019.pdf アーカイブ]</ref>。それによると2019年の健康ミニガイドにおいて、回答女性1738名のうち85%が性行為をしたことがなく、15%が性行為をしたことがあると回答した<ref name=":1" />。 |
||
==== 学歴と処女率 ==== |
|||
東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室の上田ピーター研究員が日本成人における異性間性交渉未経験の割合の推移について研究した結果、学歴が高いほうが性体験について未経験である確率が高いことがわかった<ref name=":4">{{Cite journal|last=Ghaznavi|first=Cyrus|last2=Sakamoto|first2=Haruka|last3=Yoneoka|first3=Daisuke|last4=Nomura|first4=Shuhei|last5=Shibuya|first5=Kenji|last6=Ueda|first6=Peter|date=2019-12|title=Trends in heterosexual inexperience among young adults in Japan: analysis of national surveys, 1987–2015|url=https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12889-019-6677-5|journal=BMC Public Health|volume=19|issue=1|language=en|doi=10.1186/s12889-019-6677-5|issn=1471-2458|pmid=30955502|pmc=PMC6452514}}</ref>。高卒以下の女性に比べて、大学か大学院卒の女性は異性間性交渉未経験の割合が約2倍である<ref name=":4" />。なお、これに関して勉強に打ち込むことと性交渉に積極的であることの因果の向きはまだわかっていない<ref name=":4" />。また、日本の首都圏の大学生を対象にした調査によると、女子大生は入学難易度である偏差値が1上がるごとに処女率が4.2%上昇するという<ref>飯田泰之, 荻上チキ. (2013). 『夜の経済学』. 扶桑社.</ref>。別の研究では男女とも初体験が遅いほど、社会的経済的に成功しているという研究調査もある<ref>{{Cite journal|last=Harden|first=K. Paige|date=2012-11|title=True Love Waits? A Sibling-Comparison Study of Age at First Sexual Intercourse and Romantic Relationships in Young Adulthood|url=http://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0956797612442550|journal=Psychological Science|volume=23|issue=11|pages=1324–1336|language=en|doi=10.1177/0956797612442550|issn=0956-7976}}</ref>。 |
|||
==== 学部別の処女率 ==== |
==== 学部別の処女率 ==== |
2019年7月21日 (日) 05:54時点における版
この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
この記事で示されている出典について、該当する記述が具体的にその文献の何ページあるいはどの章節にあるのか、特定が求められています。 |
処女(しょじょ)とは、性行為の経験がない女性のこと。また、その女性の状態。「バージン、ヴァージン(英語: virgin[2]から)」とも呼ぶ。
語源と用法
語源および過去における用法
白川静によれば、処女は聖所を指す「処」に仕える年齢に達した女性で、ヲトメも本来「わちかへり」成人になった女性を表した。
漢語の「処女」の本来の解釈は、「処」は「居る」の意味であり、「結婚前で実家に居る女性」という意味であり、「未婚」と「性交の未経験」がほとんど同義語として捉えられていた[3]。以下、このような意味合いでの「処女」の用例をいくつか挙げる。
- 『孫子』から来た故事成語「始めは処女のごとく、後に脱兎のごとし」
- 以前は青年団等においてその女性組織を「処女会」と呼んでいた。
- 和語の「オトメ」(乙女)も「未婚の女性」という意味で使われることがあり、「処女」を「オトメ」と訓読することもある。また、万葉集では、「未通女」「童女」におとめの訓がある。
- また、聖母マリアのこと、乙女まりあとよぶこともある。
現代における用法
女性が初めて性行為を経験することを「処女を失う(なくす・喪失する・奪われる・捧げる・捨てる[4])」あるいは単に「処女喪失」、また「ロストバージン」[5]などという。
「処女膜」という日本語自体が示すとおり、しばしば、女性が性行為を初めて経験する場合は処女膜の損傷と出血を伴うものと認識されていることが多いが[6]、実際には性行為を経験しても処女膜が損傷しない場合もあり、逆に性行為以外の原因によって処女膜が損傷する場合もある。詳細は処女膜の項目参照。
文化
中世ヨーロッパ、古代中東、中世東アジア、東南アジアなどで、領主や聖職者が花嫁の処女を奪う初夜権(処女権)というのがあり、夫が初夜税(処女税)という税を納めて、妻の処女を守っていた事があったとされている。
また、古代から世界各地でシュナミティズムという接触呪術的な回春術が行われていたり、古代から中世までの時代での処女への強姦犯罪は、非処女及び売春婦に対する強姦犯罪よりも重大な犯罪として扱われた。
モンゴル帝国(現在のモンゴル)支配下の高麗朝(現在の朝鮮半島)はモンゴル帝国に、処女の女性を献上していた。また、明帝国や清支配下時代も、同様に朝鮮半島から処女の女性を献上していた。
古代ローマでは、処女を処刑することは違法であった。セイヤヌスの娘を処刑する際には、処刑の前に強姦したという。[7]
中世ヨーロッパにも、同様の風習があったといわれている。また、魔女狩りにおいて処女性が重要視され処女ではない事を根拠に魔女認定される事もあった。
アフリカでも、「処女と性交すればエイズが治る」という迷信が広まっており、幼女を対象とするレイプや人身売買の増加、エイズ拡大の原因になっている。
イスラエルでも、木曜日が裁判であったので、水曜日に結婚式が行われ、花嫁が処女でなかった場合には翌日、裁判にかけられた。
サモアでも、結婚式において、婿となる者が嫁となる娘の性器に指をいれて、彼女が処女であることを(出血の有無を)確かめ、花嫁になる女性が非処女である場合には、鶏の膀胱に鶏の血を詰めて、性器の中に仕込むという風習・習慣がある。また、「社会的地位の高い男性と結婚するのには、いかに女性が処女である事が重要視されていたか」というのが明らかになった。
日本国における処女
日本では、折口信夫『古代日本の恋愛観』によれば、ある年齢以下の童女に触れる男性は穢れるとされた。成女戒を受け「ヲトメ」になったものは、夜中あるいは祭りの日などハレの日に所属するコミュニティの男性と性行為を行った(いわゆる夜這い[8])婚姻後は、嘗ての日本では貞淑となったと、谷川健一著、『草履の足音』に書いてあり、また折口は「結婚後、一から二週間程 夜は旦那から逃げ回る」嫁の風習があり、一週間ほどで見つけられた嫁は貞操を疑われたという。尚万葉集に見られる、「男性に言い寄られて死ぬ女」は、たいてい巫女の習俗を表した歌であるとするのが折口説である
柳田國男の『巫女考』によれば、伊勢神宮の斎宮(サイクウまたはイツキノミヤ)に奉仕する斎王(イツキノミヤ)、斎大明神に仕える斎女(イツキメ)等、特殊な巫女を除き、大半の巫女は、神の子孫を伝えるため結婚し子を造って神社を経営した。
性道徳
社会規範
少女漫画[9]やフェミニズムの台頭[10]、アメリカよりウェストコースト、ヒッピー文化を女性雑誌メディアやマスコミが喧伝した為、奔放に性行為を行う風潮が生まれた[11][12][13]。
近年、HIVなどの性感染症の知識の広まり、晩婚化の進行などによって結婚を冷静に見定める男性が増え、処女であることを結婚の条件に挙げる男性が世界中で増加傾向であり、事実アメリカ合衆国などでは純潔運動が徐々に起き始めている。
アメリカ合衆国で1999年にデビューしたシンガーソングライターのジェシカ・シンプソンが「結婚するまで純潔を守る」発言で話題となり、その後を追うようにブリトニー・スピアーズ、クリスティーナ・アギレラも純潔宣言をし、アメリカ国内は一時「空前の純潔ブーム」となった。また中には、レネ・ルッソのように過去に純潔を失っていても、ある時点から第二の純潔(セカンダリー・バージニティ)という道を選ぶ者も少なくない[14][15][16](純潔教育参照)。
アメリカ
アメリカにおいて政策として「貞操観念」の教育が推奨されていた[17][18][19]。日本青少年研究所が2004年に発表した、日米中韓の4か国の高校生を対象に行った「高校生の生活と意識に関する調査」によると、「結婚前は純潔を守るべきである」という設問に対しアメリカの高校生は「全くそう思う」という答えが19.1%(内訳:男子16.2%、女子21.8%)、「まあそう思う」が32.9%(内訳:男子31.3%、女子34.1%)であった。なお、同設問に対し日本の高校生は「全くそう思う」が8.1%(内訳:男子11.4%、女子6.3%)、「まあそう思う」が25.2%(内訳:男子29.5%、女子22.9%)であった[20]。アメリカでは性解放が進んでいると言われているが、実際には婚前の処女性が重視され、純潔を守る事を美徳としている人が意外と多い[21][22]。特に、近年のアメリカでは婚前交渉を極力控える事が美徳とされており、こういった世間の風潮が問題視されていたアメリカでの初体験の低年齢化に歯止めをかけるのに貢献した[23]。
宗教
例を挙げると、「古代ローマのウェスタの巫女やシスターなどは、処女でなくてはならない」とする規則などが挙げられる。処女には神聖な力が宿っており、処女でなくなった場合にはその力が穢れたり、失せたりするという。その為、結婚前に処女を失った女性は結婚が不利になったり離婚されるなど実生活上の不利益が多かった。また、信仰する神の嫁であるため他の男性との性交を禁止しているという考え方もある。また、古代文明では処女を生贄とすることで、神々・悪魔・呪い・天災などから平和が得られると信じられていた。
キリスト教
キリスト教徒の間では、イエスの母親のマリアが「処女」と呼ばれることが多い。西欧の言語の中には「処女」を意味する語を大文字にする(定冠詞をつけることが多い)と「聖母マリア」を指すものもある。
など。キリスト教神学において、処女性は『無罪性』の象徴である[25]。
聖書の申命記22章20-22節は、処女で無い女性を性犯罪者として死刑にするように命じている。またレビ記21章7節、エゼキエル書44章22章は、祭司が処女でない淫行で汚れた女性や、離婚した女性を娶ってはならないと命じている。[26]
キリスト教の結婚式において、純白のウェディングドレスの着用を許される女性は処女だけであり、婚前交渉によって処女で無くなった女性は、「着色したドレス」を着ていた[27]。
士師記11章37節で語られる、エフタの娘が「山の頂で、処女であることを嘆く」様は、岩波訳聖書の注釈によれば、これは嘗て「聖なる高台」に建てられたバアル神の神殿で行われた、性行為を伴う祭儀を、脱バアル化した儀礼である[28]。なお福音派の資料によれば、全焼のいけにえとして捧げられた説と、一生神に仕える者である処女として献身したという説の二説がある[29]。
カトリック教会には一生処女をささげる処女の祝別がある[30]。
哀歌では、ヘブライ人を指して使われる「おとめ、我が民の娘」「おとめ、シオンの娘」という表現がある。
エゼキエル書では、アッシリアに迎合するエルサレムとユダの王国が、「処女である二人の嫁が、姦通を犯した」としてヤハウェから糾弾される。
イスラム教
善行を積んで死んだ者は「永遠のフーリー(処女)と好きなだけセックスができ、酔うことのない酒やうまい果物、肉などを好きなだけ飲み食いできる」とされている。この場合の「処女」は、字義通りに理解するのが伝統的だったが、現代では比喩であるとする見解も出ている。
学問的アプローチ
生得的基盤と文化的影響
国籍を問わず多くの男性が結婚相手に処女を望むという事が、「男性の本能」なのか「思想や文化の影響」なのかというのは、生物学者と文化人類学者で長い間論争が繰り広げられてきた。文化人類学者からは「男性が結婚相手には処女の女性を求める」事を、文化によって作られたものと主張[31]されているが、生物学と近年発展してきた遺伝学では、「男性が結婚相手には処女の女性を求める」事は『男性が本来持っている本能である』という主張が成されている[32][33][34][35]。「自分の遺伝子をつぐ子供を確実に残す為」等の、本来男性が持っているはずの本能が根底にあり、その自分自身の本能に気づいている男性と、「まだ」気づいていない男性とで二極化される事が、今のところわかっていると。 ただし、この理屈の場合、ヒト以外の他の動物にも当然、自分の遺伝子をつぐ子供を確実に残す為ならば、雌に対して、『処女』を求めるはずであるが、他動物においても『処女』が求められているのかは確認されていない。また動物においては、他個体の雄との闘争による雌との接触排他は多く見られるが、人の場合、イスラムキリスト教などの処女肯定な宗教においては男性に対しても婚外性行なので罰則を受ける例もあるが、現代日本における処女肯定はこれらは無視され単なる女性軽視にすぎないものも多く、どこまでが「男性の本能」なのか「思想や文化の影響」なのかも明らかではない。
男性が本能的に処女性を特別視する要因
進化心理学や社会生物学の視点では、婚姻時の女性の処女性を重視するという考えは、雌(女性)が他の雄(男性)と配偶しないように阻止するという配偶者防衛に当たるのではないか、と言われている[36]。配偶者防衛は、雄が子の父性を確実にするために行うと考えられており、多数の種の動物に見られる行動である[37]。特に人間の雌(女性)は、他の哺乳類の雌とは異なり排卵期の際に性的ディスプレーを行わず、はっきりとした嗅覚的なサインを分泌するわけでもない「排卵隠蔽」が可能なため、男性は生まれてくる子供が本当に自分の子供であることを確証する必要性に迫られた[38]。そのため、男性は配偶者の女性に対して、将来自分の子供を確実に生んでくれることを示す純潔性(処女)を求めるようになった[39]。現代においても事情は変わらず、世界規模でなされた血液型調査では、男が自分の子供だと思っている事例の約10%(DNA鑑定の係争事例では約15%)で、血縁なしという結果が出ていて[40]、現代の男性はどの国でも例外なく女性よりも純潔性を高く評価している[41]。なお、純潔さにどの程度の価値をおくかは女性の経済的自立の程度やセックスに関する能動性などの差から、文化的な差がある[42]。そして父性の確実さを求めることは、ヒトの場合は特に伝統的な父系社会などで、男性が子の生育に対して多大な投資を行う際に強くなると考えられている[43]。
例えば、伝統的な父系社会であり一夫多妻制であるケニアの牧畜民キプシギスの社会では、男性の家族は女性の家族に婚資を払って、嫁となる女性を得るが、その婚資の価値基準として、若くて繁殖力があることと共に、処女であることであるが高く評価される。キプシギスの社会で処女が高く評価される理由は、これまでに親に従いどんな男性とも性交渉を持っていないので、確実に自分の子に財産を受け継ぐことができ、結婚後も夫に従い浮気をする可能性は低いと考えられることであり、このような女性は婚資が高くなる。[44]。
また、一部でこういった考えは配偶者防衛に起因するのではないかとの指摘もある(詳細は「性淘汰」の項目参照)。現代でも世界中で所有する地位や財産と配偶者防衛の度合いが比例することは知られている[45]。
処女の価値に関する研究
フォビア・マリアーニが発表した論文によると、様々な社会を比較調査した結果、純潔(処女)の価値は女性が結婚市場で持っている価値と密接に関わっていることが明らかになった[46]。つまり、金持ちの男が貧しい女性を好きになり、その彼女が処女であれば喜んで結婚するが、非処女である場合は、必ずしも愛していなくても処女である金持ちの女性と結婚するというものである。
処女の価値に関する事例では、アメリカの21歳の女子大生であるナタリー・ディランが、高額な学費ローンを返済するために、自身の処女をオークションに出品した結果、1万人ほどが入札し入札額は約3億3000万円にまで達した事例がある[47]。同様の事例はいくつかあり、ドイツの36歳の処女の女性もオークションを通じて自身の処女が3000万円ほどで落札された事例[48]や、イタリアの18歳のモデルも自身の処女をオークションに登録し1億3500万円まで落札価格が高騰した事例[49]、ルーマニア出身の18歳の女性が自身の処女を香港のビジネスマンに約3億円で売った事例[50]、イギリスの26歳の女子大生が自身の処女をハリウッドスターに約1億5000万円で売った事例[51]、などがある。
なお、この様なことに関して、処女の参入障壁はほぼ無く、また米国のメキシコ国境地域などでは処女の価格はおよそ4万円ほどであるため、完全に競争が確保されている純潔(処女)市場において、実際に男性が払う金額はもっと低いものであるだろうと考える経済学者もいる[52]。
処女と童貞との比較
現代においても、女性は花婿が童貞であることに価値を見出さないのに対して、男性は花嫁が処女であることを高く評価する[53]。アメリカで行なわれた配偶者選択に関する世代間比較調査では、男性が女性よりも、未来の配偶者の純潔性を重視する傾向がはっきりと見られた[53]。こういった傾向は、処女喪失には魅力や努力が必要ないのに比べて、童貞喪失には一般的に選り好みの激しい女性[54]を魅了するのに魅力や努力などが必要とされるためだと説明できる[55]。また、セックスに関するコストやリスクが男女それぞれで大きく異なるため、非処女である女性は結婚に適さないということ考えられる[56]。つまり、女性がセックスする場合は、妊娠の危険性があり、男性よりも性病に感染しやすく[57]、またその性病の影響も男性よりも大きいため、セックスして結婚しなかったことはその女性が判断ミスをする人物と見なされるということである[56]。
その他
- 遺伝学には以前に性交があった雄の特徴が、その後の別の雄との間に生んだ子に遺伝するというテレゴニーと呼ばれる説があるが、近年、分子生物学が発展するにつれて、人におけるテレゴニーの存在を説明することが可能な複数の分子メカニズムが発見された[58]。
- 進化心理学のいくつかの調査によると、「容姿レベル」と「初体験の早さや性的経験人数」との相関関係について、女性の場合は相関関係がない[59]。つまり、美人であろうがブスであろうが、性的経験の年齢や人数に差は生じないため、容姿と処女との間には「ブスは処女」「美人は非処女」「ブスは非処女」「美人は処女」などといった関係性はない。
- アメリカの米国大学を調査した研究によると、女子が多い学校と男子が多い学校を比べた時、学生のうち女子比率が47%である学校では、在学中に彼氏を持ったことのない女子学生の69%が処女であるのに対し、女子比率60%の学校では54%に減少することがわかった[60]。つまり、恋愛対象になる男が少ない学校の方が、特定の彼氏のいない女子学生は性体験を持ちやすくなる。
処女に関する統計
国 | 男子 (%) | 女子 (%) |
---|---|---|
オーストリア | 21.7 | 17.9 |
カナダ | 24.1 | 23.9 |
クロアチア | 21.9 | 8.2 |
イギリス | 34.9 | 39.9 |
エストニア | 18.8 | 14.1 |
フィンランド | 23.1 | 32.7 |
ベルギー | 24.6 | 23 |
フランス | 25.1 | 17.7 |
ギリシア | 32.5 | 9.5 |
ハンガリー | 25 | 16.3 |
イスラエル | 31 | 8.2 |
ラトビア | 19.2 | 12.4 |
リトアニア | 24.4 | 9.2 |
マケドニア | 34.2 | 2.7 |
オランダ | 23.3 | 20.5 |
ポーランド | 20.5 | 9.3 |
ポルトガル | 29.2 | 19.1 |
スコットランド | 32.1 | 34.1 |
スロベニア | 28.2 | 20.1 |
スペイン | 17.2 | 13.9 |
スウェーデン | 24.6 | 29.9 |
スイス | 24.1 | 20.3 |
ウクライナ | 47.1 | 24 |
ウェールズ | 27.3 | 38.5 |
処女率
第15回出生動向基本調査
日本の国立社会保障・人口問題研究所が2015年に行なった第15回出生動向基本調査(独身者調査)によると、2015年現在、日本の独身女性の処女率は以下の通り(前回は2010年/前前回は2005年調査)[62][63]。
- 独身女性18-34歳の性交未経験率44.2%(前回38.7前前回36.3)
- 独身女性18-19歳で74.5%(前回68.1前前回62.5)
- 独身女性20-24歳で46.5%(前回40.1前前回36.3)
- 独身女性25-29歳で32.6%(前回29.3前前回25.1)
- 独身女性30-34歳で31.3%(前回23.8前前回26.7)
- 独身女性35-39歳で33.4%(前回25.5前前回21.6)
全年代で非性交率の上昇が見られる。そして25歳以降独身女性の約1/3が性交未経験のまま推移する様が見て取れる。
因みに男性の場合は以下の通り
- 独身男性18-34歳の性交未経験率42.0%(前回36.2%前前回31.9)
- 独身男性18-19歳で72.8%(前回68.5前前回60.7)
- 独身男性20-24歳で47.0%(前回40.5前前回33.6)
- 独身男性25-29歳で31.7%(前回25.1前前回23.2)
- 独身男性30-34歳で25.6%(前回26.1前前回24.3)
- 独身男性35-39歳で26.0%(前回27.7前前回26.5)
日本性教育協会による性行動経験率
日本性教育協会が行った主要な性行動経験率によると、女性の性交の経験率は次のようになっている[64][65]。
調査年度 | 1974年 | 1981年 | 1987年 | 1993年 | 1999年 | 2005年 | 2011年 | 2017年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中学女子 | ー | ー | 1.8 | 3.0 | 3.0 | 4.2 | 4.7 | 4.5 |
高校女子 | 5.5 | 8.8 | 8.7 | 15.7 | 23.7 | 30.3 | 22.5 | 19.3 |
大学女子 | 11.0 | 18.5 | 26.1 | 43.4 | 50.5 | 62.2 | 46.0 | 36.7 |
茨城県教育委員会による調査
2015年10月に茨城県内の中等教育学校後期課程、全97校の第2学年3384人(県内県立高等学校、中等教育学校後期課程2年生の 17.3%)を対象にして、茨城県教育委員会が性に関する調査を行った[66]。そして性交経験については、以下のような結果が得られた[67]。
経験がない | 小学生の時 | 中学1年の時 | 中学2年の時 | 中学3年の時 | 高校1年の時 | 高校2年の時 | 経験したことがある者の合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2003年 | 61.5 | 0.5 | 0.4 | 3.6 | 6.9 | 17.7 | 6.6 | 35.7 |
2009年 | 70.7 | 0.5 | 0.7 | 3.4 | 4.2 | 11.9 | 6.8 | 27.6 |
2015年 | 80.7 | 0.2 | 1.0 | 2.2 | 4.3 | 7.3 | 3.0 | 18.0 |
群馬県内の大学生で性行為をしたことがある人の割合
関東学園大学が発行する健康ミニガイドには、群馬大学医学部附属病院産婦人科講師の平川隆史の監修の元、群馬県内の大学生へ「これまでに性行為をしたことがありますか」という聞き取り調査が掲載されている[68]。それによると2019年の健康ミニガイドにおいて、回答女性1738名のうち85%が性行為をしたことがなく、15%が性行為をしたことがあると回答した[68]。
学歴と処女率
東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室の上田ピーター研究員が日本成人における異性間性交渉未経験の割合の推移について研究した結果、学歴が高いほうが性体験について未経験である確率が高いことがわかった[69]。高卒以下の女性に比べて、大学か大学院卒の女性は異性間性交渉未経験の割合が約2倍である[69]。なお、これに関して勉強に打ち込むことと性交渉に積極的であることの因果の向きはまだわかっていない[69]。また、日本の首都圏の大学生を対象にした調査によると、女子大生は入学難易度である偏差値が1上がるごとに処女率が4.2%上昇するという[70]。別の研究では男女とも初体験が遅いほど、社会的経済的に成功しているという研究調査もある[71]。
学部別の処女率
2001年に雑誌Counterpointにおいて、MITとウェルズリー大学の学生の学部別の処女率に関する調査が掲載された[72]。それによると以下のようになっている。
学部 | 処女率 |
---|---|
スタジオアート | 0
|
人類学 | 20
|
神経科学 | 25
|
美術史 | 37
|
計算機科学 | 40
|
スペイン語 | 43
|
英語 | 50
|
フランス語 | 50
|
哲学 | 57
|
史学 | 62
|
経済学 | 65
|
未申告 | 68
|
心理学 | 70
|
国際関係 | 71
|
生物学 | 72
|
政治科学 | 73
|
化学/生化学 | 83
|
数学 | 83
|
学部 | 処女率 |
---|---|
人文科学 | 20
|
航空/宇宙 | 23
|
土木工学 | 25
|
材料科学 | 25
|
物理学 | 25
|
経営学 | 27
|
建築 | 29
|
脳/認知科学 | 29
|
数学 | 29
|
化学工学 | 46
|
機械工学 | 46
|
電気工学 | 55
|
経済学 | 60
|
化学 | 67
|
生物学 | 73
|
意識
2013年日本放送協会が行なった調査によれば、婚前交渉について男女合せた全体では結婚まで不可が21%婚約で可が23%愛情で可が46%無条件で可が5%[73]。
2001年に日本放送協会が行なった調査によれば、10代の女性の19%、20代の女性の6%が、自身は処女であると偽ったことがあり、また、10代の女性の19%、20代女性の4%が、自身は処女ではないと偽ったことがある[74]。
離婚と婚前交渉の相関性
性的経験が多い男女ほど、浮気の危険性が高いという事は様々な調査から報告されている[75][76][77]。
Joan R. Kahn, Kathryn A. Londonは、1965年から1985年までのアメリカ合衆国の既婚女性を対象にし、婚前交渉と離婚の長期的リスクの相関関係を調査した。1988年のNational Survey of Family Growthによる実態調査を元にした単純なクロス集計では、婚前に性的にアクティブであった女性は、婚前に処女であった女性よりも、夫婦関係が崩壊するリスクが非常に高いという結果が出た。婚前交渉という直接的な原因だけではなく、若年結婚や婚前出産などの離婚に対するハイリスクや、家族背景や価値観などの観測可能な特性を考慮した結果でも、婚前の処女よりも非処女の方が離婚のリスクは、はるかに高かった。しかし、婚前交渉を持つ可能性と離婚の可能性に影響を持つ、観測できない特性を考慮して分析した結果、差は統計的に有意ではなくなった。これらの結果は、婚前交渉と離婚の相関関係には、直接的な原因よりも、観測されない違い(例えば、伝統的な規範を壊すことに意欲がある)に起因することができることを示唆する[78]。
アイオワ大学のAnthony Paikは、アメリカ合衆国において、思春期の最初の性交が、初婚における離婚のリスク上昇と関連してるかどうかの調査をした。この調査は、2002年のNational Survey of Family Growthによる全国調査を元に、既婚女性3,793人に対して行われた。結果は、16歳以上の思春期後期に自ら望んで最初の性交をした場合は、直接的には離婚のリスクが上昇することはないが、婚前交渉をした場合は間接的に離婚のリスクが上昇する。また、16歳未満での最初の性交、または最初の性交が自ら望んだものでなかった場合は、直接的に離婚のリスクが上昇する[79][80]。16歳未満で性交をした場合、最初の性交時の年齢が下がるほど離婚のリスクは高くなる[81]。また、将来の夫との婚前交渉は、結婚まで性交渉しなかった場合より離婚リスクが高くなるが、複数の婚前交渉のパートナーを持つ場合や、婚前妊娠・出産経験がある場合よりも離婚リスクは低い[82]。18歳未満で性交をしたことがある女性は5年以内に31%(18歳未満で性交しなかった女性は15%)が離婚し、10年以内に47%(同27%)が離婚している。5年以内の離婚では、18歳未満で性交した女性とそうではない女性の間で2倍の差がある[83]。
Renata ForsteとKoray Tanferは、アメリカで20歳から39歳の女性を対象にして調査を行った[84]。その結果、性的経験のなかった女性(処女)と比較して、 1人から3人の男性と性的経験のあった女性では4倍、 4人以上の性的経験のある女性では8.5倍の浮気をする危険性があることがわかった[84]。
「婚前交渉しなかった夫婦は体の相性を確認しなかったため、後にセックスレスになりやすい」という俗説があるが、婚前交渉を行っていたカップルに比べ、セックスを我慢して結婚したカップル(「体の相性」を前もって確認しなかったカップル)の方がよりセックスに満足していることが明らかになった[85]。また、インドのラージャスターン大学の心理学者ウシャ・グプタとプーシパ・シングは取り決め婚と恋愛結婚の恋愛感情の推移に関する調査を行った[86]。その結果、恋愛結婚をした夫婦は結婚期間が1年以内の場合にはスコアが91点満点中、平均70点であったが結婚期間が長くなるにつれてスコアは徐々に低下して、10年を超えるとわずか40点になった。反対に取り決め婚の場合は、結婚したばかりでは平均で56点と低い水準にあったが、期間が長くなるにつれて恋愛感情が高まり、10年超えの時点では68点になった。
インドにおける調査
The India Today-AC Nielsen-ORG-MARG は、2005年にインド11都市にて18歳から30歳までの未婚の女性2,035人を対象にセックスに関する調査をしたところ、婚姻まで処女であるべきだと答えた女性は66%だった。婚前交渉についてどう考えるかという質問に対しては、46%の女性が良くないと答えた。4分の1以上の女性が、18歳までに最初の性体験をしたと回答した。また、今までにセックスをしたことがあると答えた女性は24%である[87]。
同調査の2006年の調査では、インド11都市にて16歳から25歳までの若い独身の男性2,559人を対象にセックスに関する意識調査をしたところ、63%の男性が結婚相手には処女の女性を望むという回答をした[88][89]。これは、2004年の調査に比べて10%減少している。婚姻相手に処女を望まないと回答した男性は24%である。婚前交渉をしたことがある男性は46%に上り、2004年の調査時よりも10%上昇している。また、婚前交渉についてどう考えるか質問したところ、42%が「状況による」、26%が「完全に良い」、26%が「悪い」と答えた。もっともリベラルな小都市Ludhiana と Lucknow では、それぞれ60%と54%の男性が、婚前交渉が良いか悪いかは状況によると答えた。2003年の調査では、インド10都市にて19歳から50歳までの未婚と既婚の女性2,305人を対象にセックスに関する調査をしたところ、85%の女性が結婚後に初めてのセックスをしたと回答した。2004年の調査では、インド11都市にて18歳から55歳までの未婚と既婚の男性2,499人を対象にセックスに関する調査をしたところ、54%の男性が婚前のセックスをしなかったと回答し、72%の男性が婚姻相手の女性に処女を望むと回答した[90]。
転用
上述の意味から転じて、「初めての」(例:「処女作」、「処女航海」(これは船が女性として表現される事にもちなむ))、また「人がまだ足を踏み入れていない」[91](例:「処女地」、「処女雪」)という意味でも使われる。
また、食品など原材料との関係でバージンと呼ばれるものも存在する。
- オリーブ・オイルで、果汁から遠心分離などによって直接得られた油を「バージン・オイル」、その中で果汁の香りが良いものを「エクストラ・バージン・オイル」と呼ぶ。
- パルプで、古紙や再利用原料ではない木材パルプを「バージン・パルプ」と呼ぶ。
この節の加筆が望まれています。 |
脚注
- ^ “《壊れた甕》ルーヴル美術館 パリ - Louvre”. ルーヴル美術館. 2018年9月22日閲覧。
- ^ 英語(その他のヨーロッパ諸語において対応する単語も同様)の virgin は、「処女である女性」という意味の名詞および「処女である」という意味の形容詞として用いられる。日本語の「処女」が持つ様々な意味合い・用法のうち、「処女であること」に対応する語(名詞)は virginity である。日本語においてこの語義を明確に述べる場合に「処女性」という語が用いられる場合もある。
- ^ 一方、英: virgin 独: Jungfrau 等のインド・ヨーロッパ語族は、本来「若い女性」という意味合いを持つ。
- ^ どちらかといえば「失う」「なくす」「喪失する」が中立的、「奪われる」は女性本人の意思に反した受動的・不本意な状況、「捧げる」「捨てる」は女性の側の同意ないしより積極的な願望によるというニュアンスを含む。
- ^ これは和製英語であり、同様の意味を英語で表現するとすれば「lose virginity」あるいは「loss of virginity」となる。なお「処女喪失」に対応する英単語は「defloration」。
- ^ 小説や映画、テレビドラマ等でも、劇的な体験を効果的に表現するためそのような描写、演出がされることが多く、イメージの補強ないし再生産に一役買っている。
- ^ Cassius Dio, Roman History LVII.11
- ^ 尚正式には「呼ばふ」であるが、谷川健一『草履の足音』によれば、夜這いをする男は夜忍んでいくのでこの表意も捨てがたいという
- ^ 【青少年健全育成条例】表現の自由と店頭販売の現状】 [チャンネル桜 2010年12月23日]
- ^ 「フェミニズム」と「同性愛」が人類を破壊する―セックス洗脳と社会改造計画の恐怖(原書名Cruel Hoax (Makow,Henry))出版社成甲書房(2010年9月25日 出版) 著者メイコウ・ヘンリー監訳・解説フルフォード・ベンジャミン 全293ページでフェミニズムのSEXの異常化を説明
- ^ 朝日新聞2006年11月5日版「少女漫画の過激な性表現は問題?」にて少女漫画全体に過激な性表現を増えたことをとりあげている
- ^ 別冊宝島Real069 「男女平等バカ」初版:2005年12月2日 の第1章にて教育現場のフリーセックス化、第2章にてそれがフェミニズムによるものである事が記されている
- ^ 「データブック NHK日本人の性行動・性意識」編:NHK「日本人の性」プロジェクト初版:2002年3月 マスコミ上で性の乱れを喧伝されているという表現あり
- ^ 「今、純潔がトレンディー」 東大新報・倫理問題研究班
- ^ 「Newsweek」2003年1月29日版(米国版12月9日)、「セックスしない10代の純潔革命」の中で「米疾病対策センター (CDC) によれば、性体験がないと答える高校生は、10年前に較べて10%増加」との記述
- ^ シルバー・リング・シングという活動(団体)に歌手クリスティーナ・アギレラも参加 http://www.silverringthing.com/home.asp
- ^ 「セックスするな教育」の成功に不満? 筆者:セーラ・クリフ NewsWeek 2010年2月8日(月)18時25分配信
- ^ 『論座』2007.3月号 特集:性教育のススメ 著:町山智浩
- ^ 『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』 著:町山智浩 発売日:2008/10/09 出版社:文藝春秋
- ^ “高校生の生活と意識に関する調査 2004年2月”. 財団法人日本青少年研究所 (2004年2月). 2012年2月23日閲覧。
- ^ “データを読む「高校生の生活と意識調査、純潔肯定派4カ国中最低」”. 世界日報 (2004年2月25日). 2012年2月23日閲覧。
- ^ “今、純潔がトレンディー”. 東大新報・倫理問題研究班 (1995年11月5日). 2012年2月23日閲覧。
- ^ 「草食化」、米では女性も? 性的行為「未経験」増える(asahi.com(朝日新聞社)2011年3月7日12時33分配信)にAP通信の見方として「ブッシュ前政権時代の保守的な性教育が影響している」と紹介
- ^ キリシタン用語「ビルゼン」を派生。
- ^ 尾山令仁『聖書の教理』羊群社
- ^ 『聖書ハンドブック』聖書図書刊行会
- ^ 鈴木崇巨『牧師の仕事』教文館
- ^ 旧約聖書翻訳委員会訳 『ヨシュア記 士師記』(鈴木佳秀訳) 150頁 岩波書店
- ^ 尾山令仁著『聖書の概要』羊群社 『新聖書辞典』いのちのことば社
- ^ 『現代カトリック事典』エンデルレ書店
- ^ 『性家族の誕生(セクシャリティの近代)』著者:川村邦光 出版社:筑摩書房
- ^ 篠原修司 (2010年11月12日). “男性が処女を好きになるのは本能? 蜘蛛の世界でもオスは処女のメスを好むことが判明”. デジタルマガジン 2011年9月30日閲覧。
- ^ 『人間はどこまでチンパンジーか?―人類進化の栄光と翳り』 著:ジャレド・ダイアモンド 出版:新曜社 初版:1993年10月1日 PP.138-143
- ^ 『人間の本能―心にひそむ進化の過去』 ロバート・ウィンストン 出版:新曜社 初版:2008年6月25日 P.130
- ^ 『メスの流儀 オスの流儀』 著者:池田清彦 出版:静山社文庫
- ^ 長谷川寿一 長谷川眞理子『進化と人間行動』東京大学出版、2000年、243頁。ISBN 978-4-13-012032-6。
- ^ 長谷川寿一 長谷川眞理子『進化と人間行動』東京大学出版、2000年、201-203頁。ISBN 978-4-13-012032-6。
- ^ Buss, David M, 狩野秀之(翻訳). 『女と男のだましあい: ヒトの性行動の進化』, 2000. p.113-115
- ^ Buss, David M, 狩野秀之(翻訳). 『女と男のだましあい: ヒトの性行動の進化』, 2000. p.115
- ^ Johnston, Victor S, 長谷川真理子(翻訳). 『人はなぜ感じるのか?』, 2001. pp.203-204
- ^ Buss, David M, 狩野秀之(翻訳). 『女と男のだましあい: ヒトの性行動の進化』, 2000. p.116
- ^ Buss, David M, 狩野秀之(翻訳). 『女と男のだましあい: ヒトの性行動の進化』, 2000. p.116-117
- ^ 長谷川寿一 長谷川眞理子『進化と人間行動』東京大学出版、2000年、243頁。ISBN 978-4-13-012032-6。
- ^ 長谷川寿一 長谷川眞理子『進化と人間行動』東京大学出版、2000年、230-232頁。ISBN 978-4-13-012032-6。
- ^ 長谷川真理子. 『オスの戦略メスの戦略』. 日本放送出版協会, 1999. pp.226-231
- ^ Mariani, Fabio (2012-12). “The economic value of virtue” (英語). Journal of Economic Growth 17 (4): 323–356. doi:10.1007/s10887-012-9084-7. ISSN 1381-4338 .
- ^ “米女子大生の「処女」競売に1万人の男性殺到、入札額は3億円。 - ライブドアニュース”. web.archive.org (2019年7月20日). 2019年7月20日閲覧。
- ^ “Woman, 36, auctioned her VIRGINITY online for final offer of €250,000”. Mail Online (2018年8月17日). 2019年7月20日閲覧。
- ^ “超美人JKモデルの“処女”が競売に! すでに1億3,500万円の入札も……|日刊サイゾー”. 日刊サイゾー. 2019年7月20日閲覧。
- ^ This Morning (2016-11-29), I'm Selling My Virginity to the Highest Bidder | This Morning 2019年7月20日閲覧。
- ^ “美人すぎる女子大生の“処女”がオークションに! 1億5,000万円で落札したハリウッド・スター|日刊サイゾー”. 日刊サイゾー. 2019年7月20日閲覧。
- ^ Adshade, Marina.. Dollars and sex : how economics influences sex and love. [Toronto, Ontario]: Chronicle Books. pp. 190-191. ISBN 9781452126951. OCLC 870325345
- ^ a b Buss, David M, 狩野秀之(翻訳). 『女と男のだましあい: ヒトの性行動の進化』, 2000. p.115
- ^ 例えば、国立社会保障・人口問題研究所が行った第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)における「(3)結婚相手に求める条件 『図表I-3-4 調査別にみた、結婚相手の条件として考慮・重視する割合の推移』」(アーカイブ)では、学歴、職業、経済力、人柄、容姿、趣味、仕事への理解、家事・育児といった項目に関して、1997年、2002年、2010年、2015年にわたる推移が掲載されているが、結婚相手の条件で重視する点に関して、容姿の項目だけは男性が女性の割合を超えるが、その他のすべての項目では男性よりも女性が重視する割合がいずれも高い。
- ^ 三浦俊彦. 『下半身の論理学』,青土社 , 2014, p.53
- ^ a b 三浦俊彦. 『下半身の論理学』,青土社 , 2014, p.205
- ^ 熊本悦明, 塚本泰司, 利部輝雄, 赤座英之, 野口昌良, 高杉豊, 守殿貞夫, ほか. 「日本における性感染症(STD)サーベイランス : 2001年度調査報告」. 日本性感染症学会誌 = Japanese archives of sexually transmitted diseases 13, no. 2 (2002年11月): 147–67.
- ^ Liu, Yongsheng (2013-7). “Fetal genes in mother's blood: A novel mechanism for telegony?” (英語). Gene 524 (2): 414–416. doi:10.1016/j.gene.2013.03.061 .
- ^ Thornhill, Randy, Craig T Palmer, 望月弘子(翻訳). 『人はなぜレイプするのか: 進化生物学が解き明かす』. 東京: 青灯社, 2006. pp.99-103
- ^ Carr, Deborah (2011-11). “Premarital Sex in America: How Young Americans Meet, Mate, and Think about Marriage . By Mark Regnerus and Jeremy Uecker. New York: Oxford University Press, 2011. Pp. viii+295. $24.95.” (英語). American Journal of Sociology 117 (3): 1012–1014. doi:10.1086/662096. ISSN 0002-9602 .
- ^ Godeau, Emmanuelle; Nic Gabhainn, Saoirse; Vignes, Ce´line; Ross, Jim; Boyce, Will; Todd, Joanna (2008年1月). Contraceptive Use by 15-Year-Old Students at Their Last Sexual Intercourse Results From 24 Countries. 162 2012年1月29日閲覧。.
- ^ “第15回出生動向基本調査・独身者調査 結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要”. 国立社会保障・人口問題研究所 (2016年9月15日). 2017年4月18日閲覧。
- ^ “第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)”. 国立社会保障・人口問題研究所 (2016年9月15日). 2017年4月18日閲覧。
- ^ 青少年の性行動 わが国の中学生・高校生・大学生に関する第8回調査報告. 日本性教育協会. (2018年8月)
- ^ “日本性教育協会 | 出版物・資料案内 | 青少年の性行動 わが国の中学生・高校生・大学生に関する第8回調査報告”. web.archive.org (2019年7月20日). 2019年7月20日閲覧。
- ^ “「性に関する調査(高校2年生)」結果”. 茨城県教育委員会. 2019年7月閲覧。アーカイブ
- ^ “「性に関する調査(高校2年生)」結果”. pp.33-34. 茨城県教育委員会. 2019年7月閲覧。アーカイブ。
- ^ a b 関東学園大学.2019.『健康ミニガイド』. p.24 アーカイブ
- ^ a b c Ghaznavi, Cyrus; Sakamoto, Haruka; Yoneoka, Daisuke; Nomura, Shuhei; Shibuya, Kenji; Ueda, Peter (2019-12). “Trends in heterosexual inexperience among young adults in Japan: analysis of national surveys, 1987–2015” (英語). BMC Public Health 19 (1). doi:10.1186/s12889-019-6677-5. ISSN 1471-2458. PMC PMC6452514. PMID 30955502 .
- ^ 飯田泰之, 荻上チキ. (2013). 『夜の経済学』. 扶桑社.
- ^ Harden, K. Paige (2012-11). “True Love Waits? A Sibling-Comparison Study of Age at First Sexual Intercourse and Romantic Relationships in Young Adulthood” (英語). Psychological Science 23 (11): 1324–1336. doi:10.1177/0956797612442550. ISSN 0956-7976 .
- ^ Johnson, Ashley (November 2001). "The Sex Survey" (PDF). Counterpoint. Cambridge, Massachusetts. Archived from the original (PDF) on 2006-09-05.
- ^ “日本人の意識・40年の軌跡~第9回「日本人の意識」調査から~”. NHK. 2017年4月18日閲覧。
- ^ NHK「日本の性」プロジェクト(編)、2002、『データブック NHK日本人の性行動・性意識』、日本放送出版協会 pp. 203 - 1999年、16 - 69歳の国民を母集団に、階層化二段階無作為抽出法による3600人について調査。調査有効数2103人。
- ^ Athanasiou, R.; Sarkin, R. (1974-5). “Premarital sexual behavior and postmarital adjustment”. Archives of Sexual Behavior 3 (3): 207–225. ISSN 0004-0002. PMID 4836841 .
- ^ Treas, Judith; Giesen, Deirdre (2000-2). “Sexual Infidelity Among Married and Cohabiting Americans” (英語). Journal of Marriage and Family 62 (1): 48–60. doi:10.1111/j.1741-3737.2000.00048.x. ISSN 0022-2445 .
- ^ Whisman, Mark A.; Snyder, Douglas K. (2007-6). “Sexual infidelity in a national survey of American women: Differences in prevalence and correlates as a function of method of assessment.” (英語). Journal of Family Psychology 21 (2): 147–154. doi:10.1037/0893-3200.21.2.147. ISSN 1939-1293 .
- ^ Joan R. Kahn, Kathryn A. London (1991年). “"Premarital Sex and the Risk of Divorce" Journal of Marriage and Family Vol. 53, No. 4”. National Council on Family Relations. pp. 845-855. 2012年1月29日閲覧。
- ^ Yoshio (2011年). “【親必読】 10代で処女を失うと “アレ” が顕著に高まる / 米・アイオワ大学が発表 – Pouch[ポーチ]”. 2012年1月29日閲覧。
- ^ Anthony Paik (2011年). “"Adolescent Sexuality and the Risk of Marital Dissolution" Journal of Marriage and Family Vol. 73, No. 4”. National Council on Family Relations. pp. 472-485. 2012年1月29日閲覧。
- ^ Anthony Paik (2011年). “"Adolescent Sexuality and the Risk of Marital Dissolution" Journal of Marriage and Family Vol. 73, No. 4”. National Council on Family Relations. pp. 481. 2012年1月29日閲覧。
- ^ Anthony Paik (2011年). “"Adolescent Sexuality and the Risk of Marital Dissolution" Journal of Marriage and Family Vol. 73, No. 4”. National Council on Family Relations. pp. 482. 2012年1月29日閲覧。
- ^ Anthony Paik (2011年). “"Adolescent Sexuality and the Risk of Marital Dissolution" Journal of Marriage and Family Vol. 73, No. 4”. National Council on Family Relations. pp. 478. 2012年1月29日閲覧。
- ^ a b Forste, Renata; Tanfer, Koray (1996-2). “Sexual Exclusivity among Dating, Cohabiting, and Married Women”. Journal of Marriage and the Family 58 (1): 33. doi:10.2307/353375 .
- ^ Hendrick, Bill. “Benefits in Delaying Sex Until Marriage” (英語). WebMD. 2019年7月20日閲覧。
- ^ Gupta, Usha, Pushpa Singh. 「An exploratory study of love and liking and type of marriages」. Indian Journal of Applied Psychology 19, no. 2 (1982年): 92–97.
- ^ Kaveree Bamzai (2005年9月26日). “Sex And The Single Woman ”. The India Today . 2012年1月29日閲覧。
- ^ “インド人男性、「バージンと結婚したい」”. 日刊アメーバニュース (2006年11月6日). 2007年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月5日閲覧。
- ^ Shiv Visvanathan (2006年11月13日). “Men In A Muddle”. The India Today . 2012年1月29日閲覧。
- ^ Shiv Visvanathan (2006年11月13日). “Men In A Muddle”. The India Today . 2012年1月29日閲覧。
- ^ この場合、文字通りの無人地だけでなく、その言葉の発言者が属する「文明人」によって「発見」されていない土地という意味合いでも用いられる。特にヨーロッパ人にとってのアメリカ、オーストラリア、太平洋諸島、アフリカ・アジアの内陸部に対してこの表現が用いられてきた。絵画等においてはヨーロッパの「文明人」が男性、新たに「発見」された世界が若い女性でしばしば象徴された。
参考文献
- アンケ・ベルナウ『処女の文化史』夏目幸子訳、新潮選書、2008
- ハンナ・ブランク『ヴァージン:処女の文化史』堤理華・竹迫仁子訳、作品社、2011