ファイアーエムブレム外伝
ジャンル | シミュレーションRPG |
---|---|
対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | インテリジェントシステムズ |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 横井軍平 |
ディレクター | 加賀昭三 |
デザイナー | 加賀昭三 |
プログラマー |
いまにしまさゆき たじまつねやす 吉田康二 ふくらけい しみずまさひろ |
音楽 | 辻横由佳 |
美術 |
町田敏 村松敏孝 大西直孝 |
シリーズ | ファイアーエムブレムシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | 3メガビットロムカセット |
発売日 |
1992年3月14日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
売上本数 | 32万4699本[1] |
その他 | 型式:HVC-2I |
『ファイアーエムブレム外伝』(ファイアーエムブレムがいでん)は、ファイアーエムブレムシリーズの二作目で、1992年3月14日ファミリーコンピュータ用ソフトとして任天堂より発売されたシミュレーションRPG(戦略シミュレーションゲーム)である。
概要
[編集]前作『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』(1990年)の終了後の話で、男女2人の主人公を交代させながらゲームを進めていく。外伝という位置づけだが、ストーリーに直接のつながりはない。しかし、別大陸ではあっても世界観や年代は共有しているため、前作で登場したキャラクターが数名登場する。
ほかの戦略シミュレーションとは違い、マップを移動し、要所などで敵と出会うと戦闘マップに移行するという、一風変わったシステムを持つ[注釈 1]。また、ある特定のいくつかのクラスに属する者は所定レベルさえ満たせば無限にクラスチェンジを繰り返して強化することができることや、特定の敵を倒したときだけ極稀に入手できるレアアイテムの存在など、育成ゲームとしても中毒性が高い。ほかのシリーズではあまり見られないシステムとしては、資金の概念がなく、武器に使用回数制限が無い、魔法はHPを消費して使用する、入手経験値が2倍になるイージーモードの搭載、弓兵が直接攻撃可能などがある。前述のような一部シリーズ作への実装や、関連スタッフが制作した別作品のシステムの土台になるなど、比較的影響のある作品となっている。
後に本作のリメイクとしてニンテンドー3DS専用ソフト『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』(2017年)が発売された。
ゲーム内容
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
ワールドマップ
[編集]本作は全5章から成り立っているが、本作には戦闘マップだけではなくRPGのようなワールドマップがあり、拠点間を移動し、配置された敵軍団と接触した場合に戦闘マップに入る構成となっている。従来の進撃準備(アイテム整理・味方の並べ替えなど)・セーブなどはワールドマップ上で行える。なかにはミラの像がまつられている祠など戦闘が何度でも発生する拠点もあり、これを利用したキャラクターの自由な育成が行える。戦闘に関しては退却(撤退)を選択することで、退却時点での敵の総数・構成のまま、進軍前のワールドマップ位置に戻ることができ、装備を整えたりしてから再度戦闘を仕掛けることができる。逆に、敵の増援がワールドマップ上に突如として現れることがあり、移動してくるものもいる。この場合、敵から接触してくると敵ターンから開始となる(戦闘マップにおいては敵と味方の位置が逆になる)。また、撤退しても増援部隊が追撃を仕掛けてくる場合もある。ワールドマップは章を進めるごとに可視範囲が広がっていき、最終的には舞台となるバレンシア大陸の全容が見える仕組みとなっている。基本的にクリアする前の章の舞台であった場所にも戻れるが、ストーリー進行上、逆戻りなどがどうしてもできなくなってしまう箇所もある。また、進行を誤ると詰みと判定されゲームオーバーになることもある。
ワールドマップには戦闘マップ以外にも、主に村、修道院、神殿などの戦闘マップではない施設が存在しており、通行人と会話することで味方ユニットの勧誘や情報収集、アイテム入手などが行える。一部は「○○の泉」と言う物が設置されており、有限だがこれでパラメータ強化やユニットの復活が可能。
また、FEシリーズにおける主人公(本作では「兵種・ロード」の名称は使われていない)が、本作ではアルムとセリカの2人が存在し、第1章・第2章では片方を、第3章以降では両方を進軍させながらゲームを進めていく。アイテムに関しては旅の商人を介すことで1つだけ受け渡しが可能である。なお、メンバーの受け渡しは通常できないが、死亡した仲間を復活の泉から復活させたり、第2章に限り第1章で仲間にせずに放置しておいたユニットと会話を行うことで、本来とは別の主人公のメンバーとして仲間にするという擬似的な受け渡しは可能。
このシステムは同シリーズでは『聖魔の光石』、同じ製作者による『ティアリングサーガ』において改良を加えた形で継承されている。
戦闘システム
[編集]通常のシリーズ作品との大きな違いとして、全ての武器に強度がないこと、ユニットに何も持たせなくても常にクラス固有の武器を標準装備している状態(例えばナイトであればやりを装備している)で攻撃が可能なことがあげられる。このシステムに対して、アイテムは各キャラ1つのみ持て、アイテムの効果も能力値上昇(武器なら攻撃力、防具なら防御力など)が主な役割となっている。
また、魔法もレベルによって「覚える」というシステムであり、他作品の魔法書の強度の代わりにキャラのHPを消費して使用する(HPを吸収するリザイアは例外的に消費無し)。魔法を覚えるレベルについては、仲間になってから上がったレベルの和となっている。たとえば、レベルが仲間になってから+10の時に覚える魔法があったとし、レベルが5上がってからクラスチェンジすれば上級職からさらに5上がったときに覚える、といったふうになっている。
上記のシステムのためか、本作にはお金や店の概念がなく、アイテムは全て宝箱か、仲間になった味方が所持していたもの、倒した敵が落とすことのみで入手できる。
一部の戦闘マップにおいて、本シリーズで初となる「同盟軍」(自軍の味方だがCPUが操作する勢力)が登場する。自軍ユニットが魔法で召喚した幻影兵も同盟軍として扱われる。
また、自軍の操作をCPUに任せる簡易指示として相手に攻撃させる「とつげき」、自軍を一点に集める「みんなあつまれ」が使用可能。このシステムは、『蒼炎の軌跡』、『覚醒』において採用されている。
イージーモード
[編集]ゲームを最初から開始し、セーブするファイル番号を選ぶ際に、スタートとセレクトを押したままAボタンを押すことで「NORMAL」と「EASY」を切り替えることができる。
このとき、「EASY」を選んだ場合のイージーモードでは、入手できる経験値が2倍になり、旅の商人を介さなくてもアルム側・セリカ側の間でのアイテムの交換が「あずかる」「うけとる」のみで可能になる。
クラス
[編集]『外伝』におけるクラスは、他のFEシリーズとは異なるため、クラスチェンジ込みで記載する。クラスチェンジできるLVはユニットによって異なっている。
本作から経験値が倒した職業による絶対制から、相手とのレベルの相対的差によって変動するシステムになった。このシステムは『聖戦の系譜』以降で採用されている。このため、レベルが上がれば上がるほど経験値も入りにくくなっており、最悪レベルが最大に達していないにもかかわらず、経験値が入らないこともありうる。さらに、『暗黒竜と光の剣』同様、クラスチェンジ時の能力上昇は上級職の基本値まで底上げする形で引き上げるシステムとなっている。たとえば、力が5のときに上級職にクラスチェンジし、上級職の基本パラメータの力が7であれば2上昇して7になるが、同様の条件で力が9のときにクラスチェンジしても上昇しない。前述のとおり、本作では入る経験値がレベルの相対差によるシステムとなっているため、最強キャラクターを育てたいのでなければ、不足分の能力が埋まるように上昇してレベルも上がりやすくなるなど、その他の作品と比べ早めにクラスチェンジするメリットが大きい。 なお、あまり戦闘しなくても出撃していればある程度経験値を得られるようになっている。ただし、この方法では経験値が99どまりでレベルアップはしないため一度戦闘する必要がある。
また、最大LVは全クラス共通20で、最大パラメータはHPは52でそれ以外は40である。
以下のクラス分けは装備および戦闘方法で区分けしている。前作は武器について様々な種類が装備可能だったが、外伝においては固定されているため、武器はクラスで定められた種類のみを装備可能。また、一部前作からモーションを使いまわす形となっている。
この節の加筆が望まれています。 |
- 剣系クラス
- 傭兵 - 剣士 - 魔戦士 - 村人
- 剣歩兵ユニット。攻撃力を中心にバランスに長け、素早さも高い。魔戦士になると魔法防御が上がる。このクラスから村人に戻ることができる。
- 槍系クラス
- ナイト - パラディン - ゴールドナイト(Gナイト)
- 騎兵ユニット。移動力、機動力に直結した能力が高い。ゴールドナイトになると川を渡れるようになる。前作および後続シリーズのソシアルナイトに該当。
- ソルジャー - アーマー - バロン
- 重歩兵ユニット。体力、防御に直結した能力が高い。槍系統の装備が可能だが、ソルジャーはてやり・グラディウス等の間接攻撃可能な槍を持たせても使用できない。
- ペガサスナイト(Pナイト) - ファルコンナイト(Fナイト)
- 飛行系ユニット。地形による移動妨害やダメージを無視できる(ただし戦闘時は地形補正を受けられない)。ファルコンナイトになると「モンスター特効」能力が備わる。今シリーズでは弓攻撃による弱点はほぼ無い(弓系アイテムを持つ敵が限られるため。飛行特効自体は存在)。
- 弓兵クラス
- アーチャー - スナイパー - ボウナイト
- 本作では弓の射程が1 - 3となっているが、弓系アイテムで5まで伸びる。クラスチェンジ毎に移動力が上がっていく。ボウナイトになると弓系アイテムなしでも射程1 - 5まで上がる。弓系アイテムを装備すると飛行ユニットに特効。なお、敵として出てくるスナイパーは前作のボウガンのモーションとなっている。
- 魔法系クラス
- シスター - 聖女
- 味方の回復や支援に特化した白魔法メインの魔法系女性ユニット。HPを吸収する黒魔法を覚えているが、聖女になるとさらに一部の黒魔法が使用でき、ターン初めに隣接するユニットの体力を回復させる能力が備わる。
- 男性魔道士系ユニット。黒魔法メイン。黒魔法は地形効果を無視する強力な攻撃。賢者になると一部の白魔法が使用でき、ターン初めに自己回復が出来る能力が備わる。
- 魔道士 - 神官
- 女性魔道士系ユニット。ユニットとしての特徴は男性系と同じだが、クラスチェンジで神官になると一部の白魔法が使用でき、魔法だけでなく剣が使用可能になる。これにより地形の影響は受けるが、HPを消費せずに戦闘することが可能になる(「echoes」においては、剣技の使用も可能になる)。
- 特殊系クラス
- 村人
- 剣歩兵ユニットであるが、ある一定のLVに達すると、ナイト、ソルジャー、アーチャー、傭兵、魔道士のどれかにクラスチェンジができる(システム上どれかのクラスが提示されるので、目的でないユニットはその都度キャンセルが必要)。傭兵になった場合「無限レベルアップ」が可能。
- 最初のクラスが傭兵系統のユニットも、村人から魔道士を経ることでユニットに設定された魔法を覚える。
- アルム専用ユニット。剣歩兵ユニットでバランスよく成長する。特殊な条件で強制クラスチェンジ。クラスチェンジをすると弓が使用可能となり、近距離戦重視の遠近対応ユニットになる。
- 神官 - プリンセス
- セリカ専用ユニット。上記神官と同じく剣、黒魔法、一部の白魔法が使える多目的の歩兵ユニット。特殊な条件で強制クラスチェンジ。クラスチェンジしても神官のときと同じ武器と魔法を使う。
- 敵専用クラス
敵専用クラスはクラスチェンジができないユニットなので、単一で記載する。
- 今作品における唯一の斧を使うクラスである。他作品のような、鍵を開ける役目の盗賊とは異なっている。育成で有用な「天使の指輪」をわずかな確率でドロップする。
- 黒魔法とワープを使う女性魔道ユニット。自分自身をプレイヤー側ユニットの近くにワープさせ、直後に移動や攻撃を行う能力を持つ。ボス敵の中には召喚魔法を使うこともできる者もいる。まれに、勇者の剣を落とす。
- 妖術士
- 敵専用黒魔法と一部の白魔法を使う。
- 祈祷師
- 敵専用黒魔法と召喚魔法を使う。キャラクターの中には敵、味方にダメージを与える全体魔法も使える。
- ドーマ専用クラス。他の敵とは異なるさまざまな攻撃技を使う。
- モンスタークラス
設定
[編集]ストーリー
[編集]北の邪神ドーマと南の大地母神ミラの2人の神の戦いにより、バレンシア大陸は2つに分かれた。北は騎士の国リゲル帝国、南は文化の国ソフィア王国となり、均衡を保ち続けていく。しかしリゲル帝国が飢えに喘いで助けを求めていたが、ソフィア国王リマ4世はこれを無視した。
この態度に怒ったリゲル帝国は、兵力のないソフィア王国に侵入しほぼ制圧する。ソフィア王国の宰相ドゼーもリゲル帝国に寝返り、ソフィア城はリゲル帝国の手に落ちようとしていた。
そんな戦乱のなか、ソフィア王国の騎士だったマイセン伯爵を祖父と信じるアルムと、リマ4世の娘セリカが大陸に平和を戻すために壮烈な戦いの旅に出る…。
- だい1しょう ソフィアへ!
- ソフィア王国のクーデターにより宰相ドゼーがトップになった事で、悪政に苦しむ人たちからの解放の為に反乱軍が結成されるも、苦戦を強いられる。メンバーであるルカがラムの村に立ち寄り、マイセン将軍をリーダーにすべく説得に来たが、孫のアルムからの伝聞のせいか拒否と受け取られる。マイセンから反対されてはいたが、アルムが祖父の代わりにソフィア王国解放へ旅立つ事になる。最終的にソフィア城へ進軍し、ドゼーを撃ち取れなかったが城を奪還することに成功。しかしその途中で、大地母神のミラの加護が消えた可能性を知る。
- だい2しょう セリカのたびだち
- バレンシア大陸の実りが無くなって3年、人々が飢えに苦しむ中、豊穣を司る大地母神ミラの状態を確認すべくセリカは仲間と一緒にミラの神殿へ旅立つ。ギースの海賊や魔物との戦いを経て大陸本土に上陸した一行は、途中でソフィアを解放した懐かしい人物である英雄と出会う。しかし、互いの思想のすれ違いで決裂し別々の道へと旅立つ。
- だい3しょう かいほうせんそう
- アルム軍はリゲル王国へ進軍し、セリカ軍は盗賊を撃破しながらミラ神殿へと旅立つ。アルムはソフィア城で逃した宰相ドゼーを追撃。一方のセリカは、賊を牛耳るギースの根城の砂漠を制圧しながら、この旅で自分の正体を知っている人物に出会う。場所違いの水門で両軍が立ち往生したが両方の協力で進軍する。
- だい4しょう かなしみのだいち
- 戦いは水門の先のリゲルに続く。セリカ軍はミラの神託を求めて、大賢者ハルクの元に向かう。ミラを封じた剣がドーマの塔にある事が解り侵入するが、祈祷師ジュダからの誘いで罠にかかってしまう。アルム軍は火山で足止めを食らいつつも皇帝ルドルフのいるリゲル城へと進軍。ルドルフ撃破後、意外なアルムの生い立ちが解る事になる。
- だい5しょう さいかい そして…
- ドーマの封印を託されたアルム軍はドーマの祭壇へと向かう。そこでジュダの罠によって邪神ドーマとの戦いに苦戦するセリカ軍と鉄格子越しに再会。封印の剣を手にしたアルム軍は、セリカ軍との合流を果たしドーマに挑む。
世界背景
[編集]- ソフィア王国
- バレンシア大陸の南方・サザン地方を支配する王国。大地母神ミラの加護を受けており実り豊かな国であったが、それゆえに国政の腐敗を招き、飢饉に喘ぐリゲル帝国への援助を拒否したことがリゲルの侵攻を招き、宰相ドゼーの内応も合わさり王家は滅亡する。生き残りの兵士たちは解放軍を組織してドゼーに抵抗している。
- 領土は国境沿いの森林を北西区域に、山岳にたたずむミラ神殿と広大な砂漠を北東区域に、広大な平野部から辺境の村ラムまでを南西区域に、海域にノーヴァ修道院をはじめとした施設が点在する群島を南東区域に有する。
- リゲル帝国
- バレンシア大陸の北方・ノーザン地方を支配する帝国。邪神ドーマの加護を受けており精強な騎士団を有するが、数年前に飢饉に遭遇し、ソフィア王国に援助を頼むが断られたことがきっかけとなり、ソフィア王国に進撃する。一時はソフィア王国全土を併呑する勢いであったが、ラムの村から進撃してきた解放軍の新リーダー・アルムのまえに徐々に押し戻されていくことになる。
- 領土は竜の谷・恐山などの天険を擁し、リゲル城への道程も険しい西部と、沼地や迷いの森などの天険がドーマ教の聖地・ドーマの塔への道程を阻む東部に分かれる。その地の利は中央からの命令を届きにくくしており、国境近くでは前線司令官・ジェロームがドーマ教団と結託して人々を苦しめるなどの腐敗もみられる。
登場キャラクター
[編集]魔物
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
『外伝』登場のモンスターの中でゾンビ、マミー、スケルトン、ビグル(戦う形状は変更されている)、ドラゴンゾンビ(戦う形状は変更されている)は、後の『聖魔の光石』にも起用されている。また、これらのモンスターの中には、レアアイテムの槍「太陽」「月光」「流星」を所有しているものもおり、当時『任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム外伝百科』ではこれらの3種のレアアイテムのいずれかを発見したところの写真かビデオを撮影し小学館に送ることで特製テレホンカードのプレゼントに応募できるという記載があった[2]。
- ゾンビ
- 墓地から甦った蠢く死人。攻撃力は低いがHPは高い。ごくたまに鋼の盾を落とす。
- マミー
- ゾンビの上級クラス。見た目も能力値もゾンビと変わりないが、獲得経験値が非常に多い。ごくたまに鋼の盾を落とす。
- スケルトン
- 守備が高い骸骨剣士。ごくたまに暗黒の剣を落とす。
- リッチー
- スケルトンの上級クラス。守備力が高い骸骨剣士。
- ガーゴイル
- 素早さ、守備力、魔法防御が高い飛行する悪魔。ごく稀に、必殺発生確率が大きく向上する槍「流星」を落とす。
- バルログ
- ガーゴイルの上級クラス。素早さ、守備力、魔法防御が高い悪魔。
- ドラゴンゾンビ
- 技と速さ以外は非常に高いドラゴンの死体。ごくたまに「竜の盾」を落とす。
- 白竜
- ドラゴンゾンビの上級クラス。技と速さ以外は非常に高い白いドラゴンで、極一部の場所を守っている。
- ビグル
- 素早さが最高に高く、他のパラメーターも平均的に高い、分裂する厄介な目玉のモンスター。毎ターン倍以上に分裂するため、根絶が困難で、魔物を消滅させる魔法ディルも効かない。ごく稀に、全武器中威力が最も高い槍「太陽」を落とす。
- 魔人
- 守備、HP、力が非常に高いモンスター。諸事情によりバロンのユニットアイコンと戦闘グラフィックが同じである。ディルが効かないので、正確には魔物ではないかもしれない。ごく稀に、装備したものに対し、攻撃時に地形効果無視および絶対必中効果(槍以外の武器および魔法問わず攻撃全般)を与える槍「月光」を落とす。
他機種版
[編集]No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ファイアーエムブレム外伝 | 2009年11月4日 |
Wii | インテリジェントシステムズ | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - | |
2 | ファイアーエムブレム外伝 | 2013年4月3日 |
ニンテンドー3DS | インテリジェントシステムズ | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - | |
3 | ファイアーエムブレム外伝 | 2014年8月20日 |
Wii U | インテリジェントシステムズ | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - |
スタッフ
[編集]- ゲーム・デザイン、ディレクター:加賀昭三(IS)[注釈 2]
- プログラマー:いまにしまさゆき、たじまつねやす、吉田康二、ふくらけい、しみずまさひろ
- グラフィック・デザイナー:町田敏、村松敏孝、大西直孝
- 音楽:辻横由佳(IS)[注釈 3]
- スーパーバイザー:岡田智、田中宏和[注釈 4](任天堂開発第一部)、寺崎啓祐[注釈 5]
- スペシャルサンクス:北西亮一 (IS)、DR.OHTA、MR.MORI、成広通(IS)[3]、中村俊之 (IS)、WILL NAKAJIMA
- プロデューサー:横井軍平(任天堂)[注釈 6]
評価
[編集]評価 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、7・7・7・7の合計28点(満40点)となっており[6][4]、レビュアーの意見としては、「絵がヘボい。見てくれは決してよくないのだけど、中身は前作同様によい」、「詰め将棋的な色合いがより一層濃くなっているような気がするので、前作をプレーしてないズブの初心者はちょっと腰が引けるかも」などと評されている[6]。
- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、24.3点(満30点)となっている[5]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.2 | 4.0 | 4.0 | 3.9 | 4.2 | 4.0 | 24.3 |
関連作品
[編集]書籍
[編集]- ファイアーエムブレム外伝百科(小学館)
- 1992年04月初版発行 ISBN 4-09-104197-3
- ファイアーエムブレム外伝(ケイブンシャ)
- 1992年04月初版発行
- ファイアーエムブレム外伝のすべて(JICC出版局)
- 1992年05月初版発行 ISBN 4-7966-0326-3
- ファイアーエムブレム外伝必勝攻略法(双葉社)
- 1992年05月初版発行 ISBN 4-575-15214-5
- 解析ファイアーエムブレム外伝(新紀元社)
- 1992年7月23日発行 ISBN 4-88317-604-5
- ファミコン通信ファイアーエムブレム外伝のすべてがわかる本(アスキー)
- 1992年6月6日発行
- ファミリーコンピュータMagazineファイアーエムブレム外伝攻略ガイドブック上巻(徳間書店)
- 1992年3月20日発行
- ファミリーコンピュータMagazineファイアーエムブレム外伝攻略ガイドブック下巻(徳間書店)
- 1992年4月3日発行
- ファイアーエムブレム ザ・コンプリート(NTT出版)
- 1996年5月20日発行 ISBN 4-87188-822-3
- 『暗黒竜』『外伝』『紋章の謎』を網羅したファンブック。3作品のキャラクター、アイテム、国の紋章など設定資料集。『ファイアーエムブレム 紋章の謎 (OVA)』の紹介と出演声優のインタビュー。ファンによる投稿などがある。本文イラストに漫画家・田村由美と水玉螢之丞、イラストレーター・寺田克也。漫画に水縞とおる、那州雪絵他が参加している。
- 20th Anniversary ファイアーエムブレム大全(小学館)
- 2010年6月1日発売。ISBN 978-4-09-106467-7
- FEシリーズ20周年本。『暗黒竜と光の剣』から『新・紋章』まで紹介。
漫画
[編集]- 佐野真砂輝&わたなべ京
- ファイアーエムブレム外伝(角川書店) 全1巻
- 1993年3月1日初版発行 ISBN 4-04-852393-7
- 箱田真紀
- ファイアーエムブレム外伝(エニックス刊『月刊少年ガンガン』1992年7月増刊号『ファンタスティックコミック』掲載・40ページ)
- 単行本未収録。
- 東洋子
- ファイアーエムブレム外伝(辰巳出版『COMICスーパーファミコンセレクション』1992年~1993年掲載)
- 未単行本化。
小説
[編集]- 尾崎克之
- 小説ファイアーエムブレム外伝(双葉社ファンタジーノベルシリーズ)
- 上・ソフィア解放戦争 1993年6月25日初版発行 ISBN 4-575-23151-7
- 下・悲しみの大地 1993年6月25日初版発行 ISBN 4-575-23152-5
- 小林真文・画
- 当小説版では原作の展開に沿いつつもキャラの設定以外に独自設定を設けている。一例として、兵種をユニティと呼称し、クラスチェンジにあたる儀式では強化に対する代償が発生する。
- バレンシア統一以後に原作とは異なった結末を持つ。
音楽
[編集]- FIRE EMBLEM THE BEST1
- 1997年4月25日発売 PSCN-5058/9
- 2枚組CDで『暗黒竜』の曲とセットである上に初の音楽CDでもある。
備考
[編集]- 1991
- 電源を入れた時の年号と著作権の年号が「1991」年なのは、本来の発売日が1991年の年末発売予定だった名残である(発売延期により1992年になってしまった)。
- CM
- 任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎
- 前述の『外伝』の小説を執筆した尾崎克之は、この本のインタビューに「原作の雰囲気を違う、違わないをすり合わせながら忠実に心がけ、ゲームの内容を盛り上げる増幅器のような受け入れ方をされると嬉しい」と述べた後、作品中「誰を死亡させるか?」で苦労。その理由は「FEのカリスマ的な魅力が人の痛みを持つ死ぬ事」だと語っていた。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ のちにGBAで発売された『ファイアーエムブレム 聖魔の光石』(2004年)ではEXマップとして発展している。
- ^ エンディングスタッフロール「DIRECCTOR」「GAME DESIGN」に「SHOUZOH KAGA」と記載。
- ^ エンディングスタッフロール「MUSIC」に「YUKA TSUJIYOKO」と記載。小学館「任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎PROFESSIONAL」に「FC版第1作目、外伝、今作品を担当」という記述があるため。
- ^ エンディングスタッフロール「SUPERVISOR」に「HIROKAZU TANAKA」と記載。
- ^ エンディングスタッフロール「SUPERVISOR」に「KEISUKE TERASAKI」と記載。小学館「任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎」同出版社「任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎PROFESSIONAL」の2冊に「全作品を担当」という記述があるため。さらに、後述の書籍には「FEの育ての親とも言える」という記述もある。
- ^ エンディングスタッフロール「PRODUCER」に「GUNPEI YOKOI」と記載。
- ^ CMに記述されている文章をそのまま記載。
- ^ 『外伝』のCMについては『暗黒竜と光の剣』や『封印の剣』のCMで起用した二期会など記述がないため。これについては全く不明である。
出典
[編集]- ^ 以下の外部リンク先を参照。日本ユニ著作権センター【事件名】ゲームソフト「ファイアーエムブレム(FE)事件」
- ^ FE外伝百科 1992, p. 142.
- ^ 以下の外部リンク先を参照。ほぼ日刊イトイ新聞 - 樹の上の秘密基地『ファイアーエムブレム封印の剣』そのゲームを誰が作ったか?任天堂・西村建太郎&インテリジェントシステムズ・成広通 インタビューその1 “GBAでシミュレーションゲームを作る”のインタビューの紹介で「第1作目から関わっている」と記述されている。小学館「任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎PROFESSIONAL」には「今作品より参加」という記述があり、『紋章の謎』のエンディングスタッフロールにチーフプログラマーと記載されている。桜井政博さんが訊く『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣』において、成広が「任天堂でハードを作っていた人たちと協力しながら、オブザーバーのような立場で『暗黒竜』の開発を進めていた」と述べている。
- ^ a b “ファイアーエムブレム外伝 まとめ [ファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年3月22日閲覧。
- ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店 / インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、114頁、雑誌26556-4/15。
- ^ a b 『ファミコン通信』、アスキー、1992年3月20日。
参考文献
[編集]- 『任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム外伝百科』小学館、1992年4月10日。ISBN 4-09-104197-3。
- 『解析 ファイアーエムブレム外伝』新紀元社、1992年7月23日。ISBN 4-88317-604-5。
- 『ファイアーエムブレム』佐野真砂輝&わたなべ京著、角川書店。
- 『ファイアーエムブレム外伝』佐野真砂輝&わたなべ京著、角川書店。
- 『任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎』小学館、1994年2月20日。ISBN 4-09-102465-3。
- 『任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎PROFESSIONAL』小学館、1994年5月20日。ISBN 4-09-102476-9。
- 『ファイアーエムブレム・ザ・コンプリート』NTT出版、1996年5月20日。ISBN 4-87188-822-3。
- 『ファミ通文庫 ファイアーエムブレム 紋章の謎』篠崎砂美著、エンターブレイン。
外部リンク
[編集]- ファイアーエムブレムワールド 【FIRE EMBLEM WORLD】 - シリーズの総合公式サイト
- インテリジェントシステムズのFE公式サイト (web archive machine, 2012-2-12)
- インテリジェントシステムズのFE公式サイト
- ファイアーエムブレム外伝 - Wiiバーチャルコンソール
- ファイアーエムブレム外伝 - 3DSバーチャルコンソール
- ファイアーエムブレム外伝 - Wii Uバーチャルコンソール
- Fire Emblem Gaiden - MobyGames