ベグニオン帝国

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ベグニオン帝国(ベグニオンていこく)は、任天堂(開発・インテリジェントシステムズ)のコンピュータゲームファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』および続編『ファイアーエムブレム 暁の女神』に登場する架空の国家。

本項では『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』については『蒼炎』、『ファイアーエムブレム 暁の女神』については『暁』と略記する。

概要[編集]

テリウス大陸一の国土と国力を持ち、国を治める皇帝は代々女神の声を聞くことのできる【神使】とよばれる女性が就く。国政は神使と、それを補佐する元老院によって為される。ゴルドア以外の国々は全てベグニオンから独立した国であり、クリミアとデインに対しては現在も宗主権を持つ。

上級貴族はほとんどが聖職者であり、その性質から、貴族の住居は神殿という形をとっているものが多い。帝都シエネの中央には女神アスタルテが眠る【導きの塔】がそびえ立ち、その周囲に神使の住む大神殿マナイルをはじめとする、大小さまざまな神殿が建立されている。鎧・甲冑の色は赤。

ベグニオン帝国出身者は自身の国が大陸一の国土と国力を持つため、敵になる者味方になる者貴賎を問わず、自分達の知識や常識が絶対的なもので全世界共通のものと考える者が少なくない。

歴史[編集]

紀元前131年頃の、邪神を滅ぼした【三雄】オルティナによるベグニオン王国の建国が始まりである。紀元前95年頃、オルティナの孫ヨーラムが未来を予見・的中させたことで、女神と対話できる存在である神使が生まれる。そしてベグニオン暦元年、女神の代理者たる神使を擁するベグニオン元老院がゴルドアを除く全ての土地を支配下に治め、神使メシュアを初代皇帝として宗教国家であるベグニオン帝国が成立する。テリウス大陸で最も広く用いられ、物語内外で歴史の記述にも用いられている「ベグニオン暦」もこの帝国成立年が基準年となっている(暦そのものの成立時期は不明)。

元老院はラグズを激しく差別し、耐えかねたラグズ達はベグニオン暦320年頃、新天地を求め大移動を起こす。それを皮切りに次々と国家がベグニオンから独立していき、勢力減衰を危惧した帝国は各国と幾度も衝突を繰り返してきた。

皇帝と神使[編集]

帝国成立以後、慣例としてオルティナの子孫たるベグニオン皇家の皇女が代々皇位を継承し(女系継承かまでは不明)、神使を兼ねるようになる。ゆえに皇位継承には神使の資格が事実上必須となり、その要件である神の声が聞こえたことが元老院によって認証されることが必須となっている(これはあくまで法制化されていない慣例であるので、神使の資格がない者でも皇位継承自体はベグニオンの法体系上は可能である)。

このようなシステムが長年慣例となっているため、皇帝位空位が発生することもありえる。事実、『蒼炎』の時代の直近のベグニオン暦625年から640年までの15年の長期にわたって皇帝位空位が生じていた。ベグニオン暦648年(『暁』の物語本編の時間軸)現在の皇帝・神使は、ベグニオン暦640年に即位した第37代目のサナキ(ベグニオン暦635年 - )。

なお、ベグニオン国家元首の称号としては「神使」が用いられることがほとんどで、「皇帝」の称号は特別な事情がなければ用いられることは少ない。

人物[編集]

(※)は『蒼炎の軌跡』および『暁の女神』の両作品に登場し、かつ能力引き継ぎのある人物を示す。

君主[編集]

サナキ(サナキ・キルシュ・オルティナ)
声 - 中原麻衣ヒーローズ
ベオク。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは皇帝(カエサル)。属性は
ベクニオン帝国の第37代目の皇帝にして、女神の御声を授かる神使。『蒼炎』での戦争でエリンシアの要請を受け、クリミア再興を支援した。
『蒼炎』では子供特有の度が過ぎる悪戯を見せることがあり、その度にシグルーンやタニスは頭を抱えていた。ただし、宰相のセフェランの影響もあってか『蒼炎』時代から政治手腕は並々ならぬものがある。『暁』では、『蒼炎』時代に比べ心身共に成長した。『暁』では物語の最中、元老院の暴挙と策略によりマナイル神殿に幽閉されたが、神使親衛隊の助力により脱出し已むを得ずクリミアに亡命した。
実はベグニオン神使は代々「印付き」であるが、サナキは先代の神使達と違い「印付き」ではない。本来神使ならばその印の能力により神の声を授かることができるが、彼女は声を聴くことができずそのことに悩んでいた。後にルカンにより、元々神使だった祖母と次期神使になる予定だった姉が暗殺され、その後は長い神使不在に不満を募らせ荒れ果てていく帝国の現状を打開するため、元老院によって急遽仕立て上げられた偽物という事実を暴露された。そのことから自身の存在についてさらに苦悩するが、物語終盤では真相を知ったうえで、「神使」ではなく「皇帝」と名乗り自らの苦難を乗り越えた(元々「神使」と「皇帝」が兼任されていたのは元老院の都合の良いように慣例化されていただけであり、サナキ自身は「神使」でなくとも血縁的にも法律的にも正式に認められている「皇帝」である)。
実はその暗殺されたはずの姉がミカヤであり、人の心を読み女神の声を聴くミカヤの能力が神使としての能力であったが、当初はミカヤが自分の姉であることを知らず、神使として必要な力を兼ね揃えていたミカヤに複雑な思いを抱いていた。
女神との戦いの後にサナキはミカヤが自分の姉であることに気付き帝国に残るよう勧め、ミカヤからは拒否されるものの、国同士で復興や国交正常化することを約束され、ベクニオン帝国に帰国。皇帝としてその地位に還り就いた。その後は帝国が治めていた旧セリノス王国の領地を統一された鳥翼三国に返還。そして他国全てを同盟国とする偉業を果たす。
魔道士としての才能に優れており、3種の理魔法および光魔法が使え、さらに専用の最上級炎魔法である「シムベリン」を使うことができる。
公式設定では『蒼炎』で10歳、『暁』で13歳である。
ミサハ
第36代ベグニオン皇帝にして先代の神使だった女性。故人。サナキの祖母。
彼女は「印付き」であるため、正統な第36代ベグニオン神使であり、国民から強く支持されてきた。ラグズ奴隷解放令を公布するなどラグズとベオクの共存を強く望み、自身の先祖にあたるエルランとの出会いで自身が「印付き」であることを公表しようとしたが、事を快く思わない者達の手により暗殺された。
『蒼炎』時にはデイン国王アシュナードが暗殺に関わったとする見解が有力であったが、実際には元老院の陰謀で暗殺されたことが『暁』にて判明する。なお、ルカンも当時暗殺に関わっており、事実を隠蔽するため当時女神の声を聴く関係で確執しだしていたセリノス王国に罪を擦り付け、鷺の民が暗殺を行ったと帝国全土に発表。その結果、やり場のない絶望から暴徒と化した帝国臣民により、「セリノスの大虐殺」という忌まわしい大惨事が起きてしまった。
オルティナ
ベオク。大陸を水没させた邪神を封印した「三雄」の一人。ベグニオン王国(後のベグニオン帝国)の初代国王であり、ミカヤ、サナキ、ミサハの先祖にあたる。
同じ「三雄」であるソーンとデギンハンザー、鷺の民エルランとともに、負の女神ユンヌを消そうとした正の女神アスタルテに種族の共存と1000年間は大陸全体を巻き込むような戦争を起こさないと約束し、ユンヌを封印するだけにとどめて欲しいとの意を進言した。
後にベオグとラグスが共存する国としてベグニオン王国を建国、種族の壁を越えて愛し合っていたエルランと結婚し、その4年後に彼との間に史上初のベオクとラグズの混血児(印付き)が生まれた。しかし、子どもが生まれるとエルランがラグズとしての化身能力と【呪歌謡い】としての能力を完全に失ったため、ラグスの親は混血児に能力を奪われてしまうことが発覚。ベオクとラグズの関係の悪化を危惧しエルランとデギンハンザーたちと協議した結果、エルランとは彼の事故死という形で別れることにし、ほとぼりが冷めた後に別のベオクの男性と結婚。エルランとの子はその男性の実子として育てた。
アイクと漆黒の騎士が持つ、女神の祝福を受けた神剣「ラグネル」「エタルド」その本来の所持者。アイクらは一本の片手剣として使用していたが、元来ラグネルとエタルドは双剣であり、彼女はこの大振りの剣を2刀流で扱っていた。彼女が使い終えた後に2つの剣はベグニオン帝国の至宝として大神殿マナイルに保管されていたが、その後セフェランにより持ち去られ、その両方を彼の部下である漆黒の騎士が所持する。そしてラグネルはグレイルとの決闘の際に、漆黒の騎士がグレイルに投げ渡したことをきっかけに、紆余曲折を経てアイクの手へ渡る。
なお、本編では伝説中の人物として語られるのみであるが、終盤のユンヌによる昔語りにおいてその姿を見ることができる。

元老院[編集]

ベグニオン帝国にて政治を司り、女神のことを崇拝しているが、一部では陰険な活動も噂されているため、神使サナキ派および聖天馬騎士団とは敵対している。

まだ大陸にベグニオンとゴルドアしか王国がなかった時代に、力に優れているラグズを王とすることを不服として、ラグズを追放したこともある。

元老院派の勢力である聖竜騎士団を使役している。

有力七議院[編集]

『暁』では有力七議員のうち六人が登場。

セフェラン
声:石井一貴
クラスは『蒼炎』では司祭。『暁』では宰相(チャンセラー)。属性は
ペルシス公爵。穏やかで物静かな人物であるが、熟練の策略家という面も有し、元老院の中では最年少でありながら帝国元老院の議長にしてベグニオン帝国の宰相を務め、帝国内でも絶大な権力を持つ。また、大陸一の魔道の大家としても広く知れ渡っている。
優しい人柄と女性のように美しい容姿で、常に民のことを思った政治を行なってきた善良な元老院であるため、民衆や忠臣からの支持とサナキからの信頼は絶大。本人曰く、「自分は他人から誤解や疑われる態度をとることはあっても、嘘はほとんどついたことはない。」という。彼が宰相の地位に就けたのは、元老院の都合で神使に就任したものの、母親から引き離されたことで癇癪を起こした幼いサナキが唯一彼に懐き、これを利用しようとした元老院によって宰相の地位に就かされたためである。しかし、彼も彼の影響を受けたサナキも元老院の傀儡にはならず、民を思い公正な政治を行ってきたため、腐敗した人間が多い元老院の中でも敵が多く、特に副議長のルカンには目の敵にされている。
『蒼炎』ではアイク達に協力的な姿勢を見せ、クリミアに兵を貸すのを渋っていた元老院を戻った直後に瞬く間に説き伏せ、ゼルギウス率いる元老院軍をデインに派遣した。また、漆黒の騎士とは旧知の模様で、アイクたちを守るために無謀にも漆黒の騎士の相手をしていたライを庇い、漆黒の騎士に船で逃げたアイクたちを追わずに引き上げるように言い、漆黒の騎士も逆らわずに兵を引き上げた。『暁』では元老院により投獄されてしまうが、後にゼルギウスの手により救出され民衆とともに元老院に反旗を翻した。
その正体は太古の昔「三雄」とともに正の女神に与したセリノスの黒鷺エルランであり、『蒼炎』『暁』の時代のテリウス大陸に大戦を引き起こさせた真の黒幕。『蒼炎』に登場した際、「女神の加護」を所持していたのはこの伏線と思われる。ミカヤとサナキの先祖にあたり、またセリノスの鷺の民達の祖先でもある。女神達が眠りについた後、オルティナと結婚するもベオクとの間に子が生まれたことで鷺の民としての能力を失い、事実の隠蔽のためにオルティナと別れ、ゴルドアのデギンハンザーのもとで暮らしながら歴史から隠れるように生きていた。800年以上前にアスタルテと交わした約束(ベオクとラグズは1000年間大きな争いを起こさないというもの)を果たせず、それどころか「セリノスの大虐殺」で多くの同胞を失い、人々の醜い一面を目の当たりにしてしまったことで歪み、人に絶望してしまった。そして女神アスタルテに人に対する裁きを下させるために、世界に大きな改革を求めるアシュナードへ「メダリオン」とセリノスの第二王女リーリアを引き渡し、彼に「邪神」の復活を仄めかして大陸規模の戦乱を引き起こさせ、彼の死後は元老院を利用して再びテリウス大陸に大戦を引き起こした。後にそのことが判明し、第4部の終盤で対峙することになる。
密かにゼルギウス同様、幼い頃のアイクやミストとは面識がある。アシュナードから離れたメダリオンの回収に向かうも既に遅く、父が母エルナを殺害してしまった現場を目の当たりにして心が壊れかけたアイクの記憶を封印し、時が来るまで母親同様【正】の気が強いミストにメダリオンを授けることにした。
第36代ベグニオン帝国神使ミサハの元々の後継者はミカヤであることを知っていたが、敵として対峙するまで彼女が存命していたことを知らなかったらしく、ゼルギウスからデイン王国でミカヤが生存していることの報告は無かった模様(あるいはゼルギウスが次期神使の後継者であることを知らなかったためと思われる)。戦闘では、子孫にあたるミカヤとサナキには攻撃しない。
全ての光・闇魔法と聖杖を使うことができ、広範囲衝撃波攻撃や帝国元老院で開発された「リワープの杖」を所持しており、専用の光魔法「クライディレド」を操る。一周目および条件を満たさしていない場合は戦いにより死亡するが、条件を満たした場合ミカヤに救われ生存し、最後の最後で味方ユニットとして参戦する[1]。その際はクライディレドとリワープの杖を破棄している代わりに「女神の杖」を初期装備としている。
生存した場合は女神との戦いの後ロライゼの強い希望により、セリノスの森の奥深い場所に隠遁する。それから約400年後、復活した女神アスタテューヌのもとに舞い戻る。そして彼女のもとで共に歌い、共に世界を見守って行くことを誓う[2]
ルカン
ベオク。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは聖者(セイント)
ガドゥス公爵。帝国元老院の副議長。猜疑心と権力欲が強く、神使であるサナキ、帝国宰相であるセフェランを嫌い、敵対している。
現クリミア王宮騎士ステラの許婚であったが、ステラは彼との結婚を嫌がって家を飛び出している。また、オリヴァーもルカンを『蒼炎』時代から快く思ってはいないらしく、「醜き男」と見ている。『蒼炎』ではヘッツェルらとともに端役として登場した。
『暁』ではサナキとセフェランを幽閉し、帝国を我がものとしそれに邪魔なラグズ連合を倒すために、デイン国王となったペレアスを陥れ「血の誓約」を結ぶ。また、帝国元老院で開発された「リワープの杖」を持っており、体力も消費せず長距離移動ができる(リワープの杖の量産化に成功した暁には無敵の奇襲部隊ができると豪語していた)。最強の光魔法「レクスオーラ」を操り、さらに女神から与えられた力として味方ユニット全てを沈黙状態にしてしまう技も持っている。
「自分に逆らうは、女神に逆らうのと同じ」と異常なほどに豪語していたが、最終的には倒される。真相の一欠片さえ知らず、最期まで自分が石化から蘇ったのは女神に選ばれたからだと思い込んでいたが、アスタルテにとっては彼も駒の一つに過ぎなかった。
ルカン率いる元老院らは、ベオグとラグスの共存を望み、神使が「印付き」であることを公表しようとした先代神使ミサハおよび次代を担う孫娘(ミカヤ)を暗殺した張本人(実際にはミカヤは逃れていたが)。また、その罪を神使と全く同じ能力を持ち、その件で神使の正体が世間に露見してしまう可能性を持っていた鷺の民に着せて、民衆を煽って「セリノスの大虐殺」を引き起こさせた元凶でもあり、エルランに世界を滅ぼさせる決意をさせてしまった誘因そのものである。
なお、ネサラからは血の誓約がらみで、ミカヤらデイン関係者からは駐屯軍による弾圧に加えて誓約による恫喝と使い捨て扱いで、ティバーンら他の鳥翼族からはセリノス絡みの真犯人として、サナキら神使派からは帝位簒奪のクーデターの張本人として、恨みを買っている相手が非常に多く、それに比例して戦闘会話も非常に多い。
バルテロメ
ベオク。『暁』に登場。クラスは司祭(ビショップ)
クルベア公爵。ルカンと共に元老院を牛耳る男。
病的なまでのナルシストであり、女性のような容姿造りと笑い方が特徴。常に人を上から見下すような態度をとっているが、余裕が無くなると口調が大変横暴になる。腕のあるゼルギウスを気に入っており、事あるごとに自分の思い通りにさせようとする。
ラグズ連合を追撃し一網打尽にするために、ゼルギウスに代わるベグニオン軍総司令官として元老院より派遣された。ラグズ連合がガリア王国へ逃れたことを期に隣国クリミアへ領内の物資・兵糧の徴収を要請したが、女王エリンシアに拒否される。にもかかわらず、クリミアをたかが属国と驕り高慢な態度でこれを強行。略奪に等しい行いであったために、徴収部隊をクリミア王宮騎士団により撃退される。これを良しとしないバルテロメは再度エリンシアに半ば脅しとも言えるような協力要請をするも拒否され、憤慨。その後もベグニオン帝国中央軍対ラグズ連合がクリミア領内で睨み合うなか、帝国軍側に助力するように命令していたエリンシアは武器も持たず両軍に撤退を申し付け、それをゼルギウスが受け入れ、上官である自身の意見を無視して撤退。続いて単騎のエリンシアを狙って私兵を使い奇襲をするも、王宮騎士団とラグズ連合の一部およびグレイル傭兵団にこれを阻止され惨敗する。そして命令に反したゼルギウスを強引に処刑しようとするも、突如現れた神使サナキおよび神使親衛隊に阻止され、それどころかセフェランを侮辱したことによりゼルギウスに首を絞められるなどして尊厳を何もかも失う。ゆえにゼルギウス、エリンシアの2人を執拗に憎むようになる。
その後しばらく足取りが途絶えていたが、「裁きの光」の後、他の元老院たち同様に手駒として容易に動かせるとの判断でアスタルテに石化を解かれ、ゼルギウスに対する恨みを抱きながら憎きエリンシアのいるティバーン隊の前に立ちはだかり、そして最期までゼルギウスへの恨みを抱きながら倒れた。
自分自身が戦場に立つことを嫌う他の元老院議員とは違ってかなり好戦的であり、いったん頭に血が上ると自ら出撃することも厭わない。
最強光魔法「レクスオーラ」の紛い物「バルオーラ」の使い手。レクスオーラとの違いは、命中した相手を毒状態にしてしまう点と、本物に比べ威力が低く効果エフェクトがいかにも偽物の様なものであるという点である。
ヘッツェル
ベオク。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは聖者(セイント)
アニムス公爵。
セフェランを除く、欲にまみれた他の元老院議員とは違い穏健な性格のため、ベクニオン神使のサナキや神使派からは一応信頼を得ている。しかしかなりの小心者であり、気が弱いとみられる部分が多い。ほかの貴族に売り飛ばされそうになったラフィエルを一時の哀れみから私財を投げ売って救ったらしく、ラフィエルにとっては“命の恩人”である。
実は彼もルカン達とともに神使派に抵抗する1人。自分達の愚かさを心得ているものの、ルカンに逆らえず結果的にいままで鷺の民や先代神使を見殺しにしてしまった。そのため、ラフィエルにとっては命の恩人であるが、同時に仇でもある。一見温厚にも思えるがその性根は強い者に従う自らの保身で精一杯であり、最終的には「導きの塔」へと進軍してきたアイク達に敗れる。自分の罪深さを自覚し、正の女神アスタルテが自分たち元老院の石化を解いたのは決してルカンが言うような理由ではないと気付いていたが、結局はルカンやアスタルテに従い続けることしかできず、サナキに断罪され、最期は女神に救いを求めて息絶える。
ルカンの配下でもあるかのように服従的姿勢を続けるが、一方で自分より席次の低いオリヴァーを従えて戦闘の指示を出す場面も。
敵の中では数少ない最上級クラスのユニットだが、装備が杖のみであるうえ、元々の使用回数が少ないために無抵抗で倒されることがほとんどである。多くのものからはルカンと同類、ないし黙って付き従うひも付きとみなされていることから、ルカンに比べれば少ないが戦闘会話は非常に多い。
オリヴァー
ベオク。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは『蒼炎』では司祭。『暁』では聖者(セイント)。属性は
タナス公爵。帝国元老院の有力七議員の1人だった。元老院末席だが多くの私兵を養っており、騎士や魔道士が多い。腐敗貴族そのもので、肥満体。美の庇護者を自称しており、美しいものを心から愛する。自己陶酔者で自らを「美の結晶」「至宝」などと称するほか、館には多数の装飾品があるが、セネリオ曰く「悪趣味」で美的センスはやや怪しい。美術品蒐集の面ではルカンに対抗意識を燃やす。
『蒼炎』の戦いではラグズ解放令の裏で密かに白鷺を捜索させていた。その後ネサラから高額でリュシオンを買い取っていたことが発覚し逃亡、セリノスの森での戦いでアイクらに討たれ戦死したと思われていたが、元老院に匿われ別邸で密かに生きていた。『蒼炎』、『暁』共に命中した相手のHPを吸収する光魔法「リザイア」を使う。『蒼炎』での戦闘会話から、彼が太っているのはこの魔法のおかげかもしれない。
『暁』でも美しいものには目がないのは相変わらずで、作中では鷺の民以外にはセフェランやビーゼ、ルベール(曰く「素材は悪くない」)も気に入っており、美しければ男も女も種族も関係ないらしい。その一方で、醜いものおよび獣牙族に関しては全く眼中になく、ましてやかつてただ働きさせていたダラハウ(ウハラダ)に関しては顔すら思い出せない模様。さらに、獣牙族に関しては半獣呼ばわりしているうえにやたらと恐れている。獣牙族のラグズと対峙した際は何を血迷ったのか「可憐でほどよい」「まろやかでほどよい」「しっとりほどよい」などと意味不明に自身を形容した上で必死に助けを呼び、終章にてルベールと対峙した際は「はんなりほどよい」と表現している。ニケ曰く「奇怪な生物」「ベオクの珍種」。
『暁』では最初は女神と元老院への恩義に従う敵将であったが、己の美意識を何よりも最優先にする性格で、ラフィエルを見て美しい者は自分が守らなくてはならないという美意識から、元老院を裏切って一方的に味方に加わる。彼によれば小鳥(鷺の民)の敵は自分の敵らしく、かつて自分の命を救い匿った元老院を「醜い者」呼ばわりして何の躊躇いもなく攻撃している。また、仲間になったあとはアイクとも話せるが、アイクは彼が敵でいてほしかったらしい。彼は啓示を受けてないらしく、ルカンやセフェランも彼がいることを疑問視していた。
スタッフから愛されているキャラであるらしく、『蒼炎』時代から彼のイベントで専用BGMがあり、『暁』ではさらにラグズ王族と同じく専用の戦闘BGMまで用意されている。『大乱闘スマッシュブラザーズX』では、彼のイベントBGMがファイアーエムブレムステージのBGMの1つとして採用されている。
『蒼炎』においては敵ユニットでのみの登場であるが、本編を3週クリアすると「トライアルマップ」に限り自軍で使えるようになる。幸運が異常に高く、さらに難易度マニアックにおいては能力が大幅に強化されている。また、主要ユニット以外では珍しく専用の戦闘グラフィックを有しているのも特徴。『暁』での専用戦闘BGMは、味方ユニットとなった後も戦闘シーンで再生される。
エンディングでは多くの芸術家たちの後援者となり、特に自身を題材とした作品を好んだという。
ヌミダ
ベオク。『暁』に登場。クラスは司祭(ビショップ)
デイン駐屯軍の総司令で、デインでの悪政の張本人。
私利私欲を満たすため、デイン国内で無法の数々を行ってきた。壷を集めるのが趣味。典型的な小悪党で、第1部ではルカンの助言から駐屯軍すべてを切り捨て、手際良くデイン王国を脱出し、デインで無法の数々を行ってきた責任すべてをジェルド将軍に責任転嫁した(最もジェルド将軍も悪行を重ねてきたため、同情する余地などはない)。
第4部ではグラーヌ砂漠でミカヤ達を討ち取るため現れるが、漆黒の騎士の登場により劣勢と見るや早々に退いたルカンに見捨てられた形となった。戦闘前にはルカンに調子のいいことを言うものの、実際に敵が目の前まで迫ってくると強そうな者には恐縮するが、か弱そうな女性には一転して強気になるなど、底の浅さが目に見えるほどに小物である。
デインの統治を完全にジェルドに任せきりにし、結果として起こった問題の後処理もルカンに丸投げしてしまうなど、面倒なことはとにかく自分では片付けない姿勢を貫く。ルカンとは懇意にしていると語っており、曰く、困ったことは彼に頼めば「全てなんとかして下さる」。想定外のことが起こると自力ではどうしていいのか分からなくなってしまうこともしばしばであり、部下にまで自分のためにすべきことを尋ね始める始末。
デインで自分のやってきたことを「済んだこと」と悪びれもせず、サナキを偽神使として討ち取ろうとしたが倒される。厄介なことは常に誰かに押しつけて逃げてきた彼だったが、死の間際まで逆に見捨てられたことに気付ていなかった。

帝国軍[編集]

神使親衛隊[編集]

女性だけで構成される聖天馬騎士団の中から選ばれた、歴代帝国神使に仕える親衛隊。神使親衛隊は貴族の出身であることが必須で、なおかつ実力のある者が就く。その関係で聖天馬騎士団は「神使派」とも呼ばれている。 『蒼炎』開始当初はマーシャも聖天馬騎士団員だったが、彼女は『蒼炎』序盤にて除隊している。

シグルーン
ベオク。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは聖天馬騎士(ファルコンナイト)神天馬騎士(エンリルナイト)。属性は
聖天馬騎士団長を兼任する神使親衛隊隊長。サナキへの信頼と忠誠は絶対であり、幼い頃から彼女に付き添い、妹のようにその身を常に案じている。
美貌と実力を兼ね備えており、非常に穏やかで優しい性格。貴族出身だがラグズに対しても偏見を持っておらず、迫害されていることに心を痛めている。副団長のタニスとは対照的にあまり怒ることはないらしく、部下たちからも慕われているが、主であるサナキを侮辱する者に対しては激しい怒りを露にする。ハールとは彼がベグニオンにいた頃からの旧知であり、『暁』では『蒼炎』で彼が連れてきたシハラムの部隊の生き残りとその家族を、ベグニオンで暮らせるように手配した人物であったことが判明している。
『蒼炎』ではサナキの護衛をしているため戦闘には不参加であるが、『暁』では自軍ユニットとして第3部後半にて参戦し、「トライアングルアタック」も使うことができる。正確な年齢は不明だが、公式設定では『暁』の時点でギリギリ20代とのこと。
(※)タニス
ベオク。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは『蒼炎』ではファルコンナイト。『暁』では聖天馬騎士(ファルコンナイト)神天馬騎士(エンリルナイト)。属性は
神使親衛隊副長。決して他者に媚びない実直な騎士といったところだが、自分にも他者にも厳しい性格ゆえか、『蒼炎』でのサナキの危険な悪ふざけへの対応に不満を漏らしたり、また実直過ぎるせいかサナキの過去を話している最中にいらぬ注釈(失敗談)を付け加えてしまったりと、色々不器用な女性。
サナキや隊長であるシグルーンへの忠義は絶対。優しいシグルーンとは対照的に部下にはとことん厳しいらしく、それゆえに部下からは「鬼教官」とよばれ恐れられている。恐らく優しいシグルーンとの飴と鞭で均衡を保っているものと思われる。貴族育ちだけあってか料理が下手で卵の殻すらまともに割ることができず、彼女の料理もまた部下達から非常に恐れられている(野営地で一度だけ料理した際は部下に「玉子を食べさせたいのか、殻を食べさせたいのか、どっちか」と聞かれたほど)。『蒼炎』では、オスカーと会うまでは傭兵を「野卑で低俗で下劣な男ばかり」と決めつけていたらしいが、オスカーの手腕には一目置いており、「できることならベグニオンに連れ帰りたいほど」と非常に高く評価し、また料理を教わっている。
エリンシア、マーシャ、(『暁』ではシグルーンとも)らと協力してトライアングルアタックを繰り出せる。
クラスはファルコンナイトであるが、剣を主体として戦う。『蒼炎』では部下の聖天馬騎士団を友軍ユニットとして2回まで呼び出せる「援軍」のスキルを持っていたが、『暁』ではほとんどの人が石化してしまう4部以降のストーリーの展開上のためか、そのスキルは持っていない。

元老院軍[編集]

ゼルギウス
声:間島淳司
『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは将帥(マーシャル)
カドール伯爵にして、帝国一の将と謳われる名将。『蒼炎』ではクリミア王国軍への援軍の長として遣わされ、デインで残党処理を任せられていた。『蒼炎』では、タニスが撤退している場合のみ、エピローグにてタニスの代わりに登場する。
ペルシス公爵セフェランの腹心であり、大陸屈指と称えられる剣の達人。『暁』では、元老院の命により、対ラグズ連合軍との戦いでの総司令官として戦場へ赴く。
彼自身はユニットとしては登場せず、イベントでのみ剣を振るう戦闘シーンがある(槍や斧は使わない)。他の将帥(マーシャル)と違い盾を持っておらず、ユニットプロフィールによれば斧も使用武器範囲外である。対ラグズ連合軍では鷹王のティバーンと互角に渡り合い、陽動作戦でティバーン率いるフェニキス軍を撤退させ、ガリアのスクリミル将軍を一騎討ちで斬り伏せラグズ連合軍の進行を抑えるなど、戦略に関しても一流のものを持っている。
漆黒の騎士の正体である。元来「印付き」[3]であるために一族からの目は冷たく、それから逃れるためにデイン王国軍へ仕官する道を選び、グレイル(当時はガウェイン)から剣技を師事し、ガウェインを師と仰ぎ尊敬していた。だがそこでも彼は孤独であり、常に鎧で全身を隠しているものの、成長の遅れで周囲に正体がバレてしまうのも時間の問題であったため、師を越えるという願いが叶わぬまま軍の除隊を余儀なくされた。軍を離れる以前に当時賢者と噂されていたセフェランと出会い、自分とよく似た境遇の彼に心を開き、後に仕えるようになる。その後「漆黒の騎士」という名でデインに間者として潜入する。このことから、『蒼炎』でセフェランを攻撃できなかった理由、女神の加護を受けた鎧を着ていた理由、体力を消費する代わりに他所へ自由自在にワープできる「転移の粉」を使っていた理由がうかがえる。
『暁』ではセフェランの命令もあって自らと同じ運命を背負っていたミカヤを助け、以後彼女の身を常に案じていたが、ゼルギウスはミカヤを同族とは知りつつも、ベグニオン先代神使ミサハの元々の後継者であることは知らなかったと思われる[4]
彼の目的は自分の師ガウェインを超えることであり、『蒼炎』前半に相対し戦うも、肝心のグレイルは剣を捨てた上、以前に利き腕を自傷しており全盛期の実力には遠く及ばない、ということを知らずに討ち倒しあまりにあっけない勝負に呆然とする。後にそれを息子であるアイクと戦う際に彼から伝えられ、以降グレイルの剣技を受け継いだアイクとの再戦に執着していく。イベントでの戦闘モーションは漆黒の騎士のそれと全く同じである。ちなみに、通常攻撃の戦闘モーションは同じ師から学んだせいもあり、アイクの通常攻撃モーションの速度を落としたものと同一である。
最後はアイクとの一騎打ちに敗れる。アイクを通してかつての師と戦えたことに感謝し、アイクもまた彼を仇であると同時に師であると言い、自分の人生は決して無意味ではなかったと満足して逝った。
デイン王国#四駿の漆黒の騎士の項目も併せて参照のこと。
ルベール
ベオク。『暁』に登場。クラスは聖槍使い(ホーリーランサー)
ガドゥス公爵軍の将軍。
欲のために好き勝手に戦う公爵軍の中において、戦況を見極め苦言を呈した見識ある将軍。しかし、爵位が低いという理由で意見が通らなかった。抵抗する力が無いものを手にかけない騎士道精神の持ち主で、腐敗した帝国軍においては貴重な人材。中央軍と合流後、ゼルギウスの片腕となる。
若いながらもある程度は勇名を馳せてはいるのか、サナキや神使親衛隊にも名前を知られているうえ、ステラとも面識があり、幼い頃の憧れの存在はハールだったらしい。オリヴァーには「そなたも素材は悪くない。私を手本としてもよいのだぞ!?」と言われたが、「謹んでお断り申し上げます。」と提案を退けた。
第四部終章にて正の女神の軍勢として登場するが、彼が仕えているのはあくまでもゼルギウスその人である(この時点でかつての主であるルカンの事は見限っている)。敵対しているとはいえ、帝国、ひいてはサナキへの忠誠を失っているわけではなく、ゼルギウスへの忠義心を何よりも優先していただけに過ぎない。ゼルギウスとアイクの戦いを邪魔させないために奮闘するもミカヤ達に敗れ、最後までゼルギウスへの忠義を貫いて戦死した(ゲーム仕様上はゼルギウスの撃破が勝利条件なので生き延びる場合があるが、物語上の変化はない)。
かつてデインの【四駿】ブライスが使っていた最強の槍「ゼーンズフト」を持ち(どのような経緯でこれを手に入れたかは不明)、『暁』においては屈指の強さを持つ強敵。だが、魔法防御が15と終盤にしては非常に低いため、遠距離魔法を連発するだけであっけなく倒すことも可能(上記のとおり、一応ルベールを倒さなくてもクリアは可能である)。ミカヤおよびサナキ、抵抗手段を持たない鷺の民には一切攻撃を仕掛けてこない。
キマーシ
ベオク。『蒼炎』に登場。クラスはジェネラル
タナス公オリヴァーに雇われた私兵の長。オリヴァーの命でアイクたちを倒そうとする。オリヴァーの行為を悪であると知りながら加担し、サギの民の捜索をさせていた。散り際にはそのことを後悔するような台詞を残していく。
ゼフレン
ベオク。『暁』に登場。クラスは聖竜騎士(ドラゴンマスター)
ベグニオン帝国軍の聖竜騎士団の部隊長。第2部序章で定期哨戒を称して、偶然出くわした鷺の姫リアーネを捕まえて貴族に売り払おうとし、クリミア領空侵犯を平然と行うなど、自分たちの利益しか考えていない横暴な部隊長。
ハールとは旧知の間柄のようで、ハールを「裏切り者のシハラムについて国を捨てた聖竜騎士団の恥さらし」と罵り、さらにエリンシアを「ベグニオン帝国に頼って国を得ただけの女」と発言するなど他国のことを見下していたが、逆にエリンシアたちに討ち堕とされる。
ノーズ
ベオク。『暁』に登場。クラスは槍武将(グローリードゥクス)
ベグニオン帝国の将軍でガリア国境にあるフラゲル砦の守備をしていた。
極度のラグズ恐怖症であり、臆病でネガティブな思考の持ち主。グレイル傭兵団を伴ったラグズ連合が侵攻してくると、任務を放棄し真っ先に逃亡してしまった。ただ、早々に逃亡したことはラグズ連合の進行を知らせる引き金になり、結果としてムギルを籠城させ、ラグズ部隊の進撃を妨げることとなった。このためか、事実はどうあれセネリオから引き際だけは素晴らしくよかったと評価されている。
もっとも逃亡したことには変わらないため責任を取らされ、後に辺境の溶岩窟への追撃を命じられることになった。
性格ゆえかラグズユニットで戦闘すると酷く驚いてしまうなどどちらか言うと弱いイメージが付きまとう敵将と言えるが、将としては十分な実力を備えている。アイクと対峙した際には「ええい!我が槍でなんとかなれ!」と迷言を放ち半ば自暴自棄に陥っていた。
フラゲル砦登場時には「スレンドスピア」を装備しているが、再登場時には「銀の長槍」を装備している(なぜか再登場時は武器レベルがスレンドスピアを装備できないレベルになっている)。ほかにも心配症なためか、調合薬、聖水と装備をガチガチに固めている。
シジオウ
ベオク。『暁』に登場。クラスは狙撃手(スナイパー)
ノーズの副官でフラゲル砦の守備をしていたが、上官ノーズがグレイル傭兵団を伴ったラグズ連合が侵攻してきたとき、彼が任務を放棄し真っ先に逃亡してしまったので急遽指揮官をすることになった。毎夜毎晩ラグズが攻めてくると言い続け、さらに戦闘中に「これはもうダメだ」「我が軍は負ける」などと士気を落とす発言までするノーズには内心呆れている様子。
ラグズを半獣とよぶが、台詞からするとどちらかというと神使派と推測される。
『蒼炎』に登場したノシトヒ同様、ファイアーエムブレムでは珍しい弓兵の敵将だが、武器種が弩であるため、直接攻撃しても反撃を受ける。
ロミタナ
ベオク。『暁』に登場。クラスは槍闘士(ハルバーディア)
ムギル砦の守備に当たっていたが、セネリオの作戦によりミスト達が持ってきた睡眠薬入りの酒や食料を、部下の一部が「バトラー殿の差し入れ」と解釈して勝手に警備を切り上げて寝てしまったために篭城を破られ攻め込まれてしまい、その際に何とか城門だけは護ろうと急遽出陣したが、あっさり破られる。
キラーランスを装備しているので迂闊に近づけない敵である。ただし、地形が地形だけに弓兵で楽に倒せたりもする。
イトッツ
ベオク。『暁』に登場。クラスは聖竜騎士(ドラゴンマスター)
ベグニオン帝国軍の貴族連合軍の指揮官の一人。自称・セリオラ公爵軍随一の将軍。前作の戦争の英雄アイクを知らなかった。
勝利に対する戦略よりも戦後の褒章にしか興味がない愚かな指揮官で、敵軍の侵攻を知るも手柄を独占しようと回りの部隊に伝えずそのまま討ち破られる。死に際まで褒章を気にしていた。ライによるとどこの軍も似たような様で、総司令官が不在なうえ、元老議員が私欲を最優先して他の軍と協力しようしなかったなど、まともな状態ではなかったことがうかがえる。
ベヨナ
ベオク。『暁』に登場。クラスは呪術師(ドルイド)
ベグニオン帝国軍の呪術師。ゼルギウスの命により、元老院議員が駐屯する野営地で物資を守っていた。ガリア軍の元老院議員軍の内情を見抜いた策をラグズのものでないと見抜く。
元老院とその行いをあまり快く思っておらず、陰で「俗物め」と罵っているうえ、物資への攻撃にあった際には「いい気味」「痛い目を見たほうが世のため」とも発言している。戦闘会話でも元老院への苦言を述べており、忠義心はゼルギウスにあるなど、見識のある人物であるということが分かる。
『暁』における数少ない闇魔法の使い手でもある。
カジーザ
ベオク。『暁』に登場。クラスは剣武将(ブレイドドゥクス)
帝国中央軍の武将。ソゼ峠にてガリア兵と戦っていた。
ゼルギウスの命令により、スクリミルとゼルギウスの一騎討ちを妨害されないよう峠を塞ぎアイク達を迎え撃った。中央軍の将であるだけに、騎士道もそれなりに持ち合わせている。
ロンブローゾ
ベオク。『暁』に登場。クラスは斧騎将(グレートナイト)
元老院の手先でコーエン家次期公爵。ゼルギウスの意向を面白く思わない元老院議員の期待を「ゼルギウスの命令など無視してしまえば良いのです」という単純すぎる考えで自分に向けさせ、彼らを喜ばせて自分の地位安泰のために大軍を率いてラグズ連合と別れて兵力が減ったタイミングを狙い、アイク達の首を刎ねに行く。
戦で重要なのは強さではなく数であると豪語し、その言葉どおり大量の兵士で砦を攻める。グレイル傭兵団を少数の兵と侮っており、死の瞬間までその考えを曲げなかった。
倒すことができなかった場合は、ルベールが戦闘の中止を進言しにくる。爵位の低いルベールの指示に従おうとしなかったが、ゼルギウスの腹心(つまり帝国中央軍No.2)の命令を無視するわけにもいかず、やむなく撤退する。
ラオ
ベオク。『暁』に登場。クラスは槍闘士(ハルバーディア)
バルテロメの部下。ベグニオン帝国軍のガリア進攻の際、クリミア王国領の村々へ無許可で侵入、徴収と称した略奪を指揮していた。ジョフレ率いる王宮騎士団に討伐される。クリミアを属国と称して見下し、殺し(後が面倒だから)をしなければ何をしてもいいと言い放ち、村の家々を焼くことに躊躇いもせず、それよりもバルテロメの機嫌を損ねるのを懸念するなど、碌な人物ではない。
帝国軍だが、なぜか鎧の色が灰色である。
セルゲイ
ベオク。『暁』に登場。クラスは弓騎将(アローナイト)
元老院の手先でクルベア公爵バルテロメの腹心。騎士としての誇りより主君の命を絶対としている。バルテロメの命によりクリミア女王エリンシアの和議を無視して、武装解除したエリンシアを討ち取りクリミアを滅ぼそうとしたが、クリミア軍およびグレイル傭兵団の反撃に劣勢と見たバルテロメに見捨てられる。
シリーズで数少ない弓使いの敵将の1人。防衛対象であるエリンシアを一撃で葬りうる銀の弓の使い手であるが、同時に直接攻撃できない装備のために、囲まれた場合ほぼ無力な存在になってしまう。

デイン駐屯軍[編集]

『暁』でベグニオン元老院議員ヌミダの名の下に、デインに駐屯し、デインの民に悪行を働いていた。

ジェルド
ベオク。『暁』に登場。クラスは槍闘士(ハルバーディア)
帝国の駐屯軍所属の将軍。元々はヌミダ公爵軍の私兵。地方貴族の出身で、家柄が重視される帝国社会で自らの手腕で将軍職を得た実力者。
『上官の命令は全て「すみやか」に「確実」に遂行』が口癖。冷徹非情な性格で、邪魔な市民はおろか無能な部下をも平気で手を下す。
『暁』第1部の最後の敵将。ペレアス王子を「まがい物の石くれ」、ミカヤこそ「民を惹きつけてやまぬ輝く宝石」と見るなど、彼なりの見識眼を有する。
ミカヤ達の活躍が大規模になり追いつめられたことにより、闇討ちをかけてミカヤを始末することで解放軍を潰そうとするも、漆黒の騎士が現れて失敗。一度はミカヤに助けられたにもかかわらず、元老院議員ヌミダに完全に見捨てられたことで、賊に身をやつして生き残るより帝国兵士として死ぬ道を選ぶ。ミカヤ達解放軍を道連れにするため、権限剥奪後も帝国の使者を処刑し、王都で投石器などを使って罪の無いデインの市民や家屋に最後の最後まで被害を与えてデイン軍を挑発、最終的にはデイン王城で対決し、敗れて戦死。
ユニットとしては2回に渡って戦うことになり、1度目は鋼の長槍を、2度目はショートスピアを使用する。
アルダー
ベオク。『暁』に登場。
ジェルドの副官。重装兵系のようだが、ユニットとしては登場せず戦闘シーンもない。忠誠心は強いが、小心者のヌミダのことはあまり信用していない。
悪逆非道な上司ではあったが、ジェルドを慕う者の1人だった。彼が漆黒の騎士にとどめを刺されるときに現れ、自らの体を盾として散る。
イサイヤ
ベオク。『暁』に登場。クラスは剣士(ブレイド)
帝国の駐屯軍所属でネヴァサ警備隊長の傭兵。
ネヴァサを脱出するミカヤ達を捕らえるため路地に網を張って待ち伏せしていた。あえて警備を薄くすることでミカヤ達が通るように仕向けたが、あえなく突破される。
ザイタン
ベオク。『暁』に登場。クラスは槍重歩兵(ランスアーマー)
帝国の駐屯軍所属で、デイン王都ネヴァサ郊外にあるキスカの街の領主館を占拠していた。
デイン市民から不当に奪った薬や金目のものを、ベグニオン本国へ持ち帰ろうとしていた。
ボナード
ベオク。『暁』に登場。クラスは剣騎士(ソードナイト)
帝国の駐屯軍所属で、グライブ監獄の看守。
ワゼカカ
ベオク。『暁』に登場。クラスは炎魔道士(ファイアマージ)
帝国の駐屯軍所属の魔道士。
死の砂漠入口近くの砦でペレアス、タウロニオらデイン解放軍と戦っていた。
ラベルトン
ベオク。『暁』に登場。クラスは槍騎士(ランスナイト)
帝国の駐屯軍所属ならびにテュリン駐屯部隊の部隊長で、マラド領主のフリーダの監視役も兼任していた。
解放軍の進軍に騎馬隊の増援部隊を繰り出すも、追い詰められマラド市民を人質にするが、フリーダおよびマラド兵の寝返りにより作戦は失敗し、敗れ去る。
ズール
ベオク。『暁』に登場。クラスは剣重歩兵(ソードアーマー)
帝国の駐屯軍所属で、ウムノ捕虜収容所の看守。
戦争で敗れたデイン軍の捕虜を同収容所に捕らえていた。デインの民を「豚」と称し、家畜同然に扱っている。
ラドミム
ベオク。『暁』に登場。クラスは雷の賢者(サンダーセイジ)
帝国の駐屯軍所属の指揮官。
解放軍の快進撃を止めるために、底なし沼で捕虜の処刑を囮にした罠を仕掛けてミカヤ達を待ち構えていた。
ミカヤを危険因子と認識している。

正の使徒[編集]

【正の女神】アスタルテに手駒として利用できると判断され石化を解かれた兵士達。元老院軍の生き残りで構成されている。鎧の色は金色。一度石化を解かれた事で自分達はアスタルテに選ばれたと思いこんでおり(または洗脳の類によるものか)、死を全く恐れずアスタルテに敵対する者を滅ぼそうと盲目的に襲いかかってくる。 シグルーンによると、兵士自体の階級はよくて隊長クラス程度(レベルを見る限りは3部後半のベグニオン軍やデイン軍より下である)だったようだが、鎧や武具にはアスタルテの加護がなされているため、上級職でありながら能力や武器レベルの上限、必殺ボーナスが最上級職と同じになっており、レベル以上に強力。ルカンをはじめ、彼らのほとんどは自分たちのことを女神に選ばれた存在だと思っているが、アスタルテにとっては彼らも負の使徒や他の人々と等しく不完全な存在で存在価値がないと見られており、駒として使うためだけに石化を一時的に解かれただけで駒の必要がなくなった時点で再び石化される。

ユーマ
ベオク。『暁』に登場。クラスは剣騎将(ブレイドナイト)
正の女神アスタルテに選ばれた正の使徒の1人。邪神(厳密に言えば負の女神ユンヌ)のしもべに制裁を加えるべく出撃。サナキを偽りの神使として抹消せんと立ちはだかった。勇者の剣を持つため、速さや守備力のないユニットは即死させられることもある。
カヒタリーノ
ベオク。『暁』に登場。クラスは聖天馬騎士(ファルコンナイト)
正の女神アスタルテに選ばれた正の使徒の1人。闇討ちにより邪神に付き従うアイクらに制裁を与えようとした。まるで狂ったかのように「死を!」と連呼し、息絶えるその瞬間まで言い続けていた。
『暁』で唯一の女性敵将で高い速さを持つが、「練達」のスキルがないため大抵はボウガン系武器一撃で撃ち墜とされる。
通常、聖天馬騎士の体格は7あるいは8なのだが、彼女はなぜか11もある。

グラーヌ砂漠[編集]

ベグニオン帝国内にある。腐敗貴族によって奴隷売買されたラグズを救うため活動している、「ラグズ奴隷解放軍」の拠点があり、また、「印付き」と言われる者達が手を取り合って生きている隠れ里がある。

ベグニオン出身者[編集]

(※)トパック
ベオク。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは『蒼炎』では魔道士賢者。『暁』では炎の賢者(ファイアーセイジ)大賢者(アークセイジ)。属性は
グラーヌ砂漠を根城に活動する「ラグズ奴隷解放軍」の首領。元々は裕福な家庭の出身だが、ラグズ奴隷に疑問を持ち、自分の家で奴隷になっていたムワリムとともに出奔しラグズ奴隷解放軍を結成した。ムワリムとは家族同然の絆で結ばれている。アイク達と出会ったことで、現在では神使の正式な助成のもとに活動している。魔道士としてはカリルの弟子であるが、才に優れているわけでないと指摘されている。
『暁』では第1部の途中で、神使の命によりサザ達と合流。『蒼炎』から身長はあまり伸びていないのがコンプレックスになっており、『暁』でかなり背が伸び体格がよくなったサザやアイクを羨ましがっている。サザと会ったときにはいきなり「なんだよそれ!その背!」と言って怒るも、サザに「くだらない」と一蹴される。また、オリヴァーに子供と言われ、怒っていた。
『暁』ではビーゼによると「ベオクとしてはおかしいぐらいすばしっこい」(移動力を増やすスキル「俊足」を持っている)らしく、印付きではないものの、ラグスの血が混ざっていることが示唆されている。
(※)ムワリム
ラグズ。『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは獣牙族/虎(ビーストトライブ/タイガー)。属性は
ラグズ奴隷解放軍の副首領であり、トパックの親代わりともいえる存在。トパックのことを「坊ちゃん」とよび、彼のためならわが身を犠牲にしてでも守り抜くという精神を持っている。元老院の奴隷にされていた過去を持つ。そのため、ラグズでは珍しくベオク流の礼儀作法や敬語に通じている。
『暁』ではトパック、ビーゼらとともに神使の命によりサザたちデイン解放戦線と合流する。イズカにより「なりそこない」の薬を飲まされ精神を破壊されそうになってしまうが、ラフィエルが”再生”の呪歌を謳ったことにより辛うじて元に戻っている。印付きに対する偏見はなく、ミカヤが何気なく「サザのことは彼が小さい頃から面倒をみていた」と言ったことで彼女の正体に気付くも、他人の前での発言には気をつけるようにと忠告し、周囲には黙っていた。
彼は『蒼炎』においては、ラグズで唯一倒されると死亡してしまうユニットである(その他のラグズユニットはストーリーの関係上倒されても撤退扱いになる)。さらに、トパックの生死により散り台詞が変化する。また、『暁』でもトパックが死亡している場合、エピローグの後日談に微妙な変化が生じる。
ビーゼ
ラグズ。『暁』に登場。クラスは鳥翼族/鴉(バードトライブ/クロウ)。属性は
ラグズ奴隷解放軍の女性。元ラグズ奴隷で、トパックたちに救われた過去を持つ。トパック、ムワリムとともにデイン解放の戦いに加わる。マイペースでぼーっとしてるように見えるが、心の優しい女性である。ミカヤに本能的に苦手意識を持っていたが(本人は奴隷だったためベオクに苦手意識を持っていると解釈したが、ミカヤが印付きであることを本能で感じたためかもしれない)、無視される辛さを知っているため、忘れて仲良くして欲しいと願い、友好を交わした。オリヴァーの目に留まるほどその容姿は美しい。
(※)ソーンバルケ
『蒼炎』および『暁』に登場。クラスは『蒼炎』ではソードマスター。『暁』では剣聖(ソードエスカトス)。属性は
グラーヌ砂漠にある印付きたちの隠れ里に暮らし、『蒼炎』では戯れにクリミア側について戦っていた。
名剣「ヴァーグ・カティ」を使う剣の達人で、アイクが修行半ばで師(父)を失ったことをあっさりと見抜くほど。砂漠のとある地点にあるキャラを待機させると仲間になる。
彼はベオクとラグズの血を引く「印付き」であり、左のこめかみにその印がある。その生まれからベオク、ラグズの両方を嫌悪しており、とりわけ「親無し」と自分達混血の存在そのものを否定するラグズを憎んでいた。自らの印が与える力で蔑む者達を滅そうと考えたこともあるという。だがモゥディとは打ち解け、友情を育んだ。
実は「三雄」の1人、ソーンの子孫である。名前の由来も先祖からとったものである。砂漠の奥で印付きの人々が平和に住める国を作っており、『蒼炎』では同じ境遇であるセネリオを国に誘った。
『暁』では印付きである“同胞”ミカヤに協力するために同行。負の女神ユンヌに印付きについて問い質すも、そもそも「印付き」は女神には認知されておらず、印付きは女神が決めた禁句を侵した証であるということが全くのでたらめだったと解り、何百年もの間そのでたらめで自分たちが迫害され続けたことを皮肉り嘲笑った。
ガシラマ
ベオク。『蒼炎』に登場。クラスはバーサーカー
グラーヌ砂漠辺境の村を荒らす山賊行商団の長。なりそこないを操る。ラグズ奴隷の違法売買も行っており、この道25年のベテラン。多くのラグズを拉致しその者達を売り飛ばして生計を立てていたが、サナキの要請で向かったアイクたちに討伐される。

脚注[編集]

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  1. ^ ユニット名も鷺の民としての名であるエルランに変わるが、なぜかクラスは宰相のまま変わらず、種族表記もベオクのままである。
  2. ^ エンディング後まで含めた場合、1000年以上を生きる鷺の民の中でも彼は明らかに2000年以上生きており、なおかつアスタテューヌの元に姿を現した際にもまだ老化による容姿の変化もまったく見られなかった。また、本来は他者を攻撃できない鷺の民にもかかわらずベオクの魔道を使いこなしている(鷺の民としての力を失ったためとも考えられる)。
  3. ^ 印は背中に浮き出ている。
  4. ^ アイクからは「あれほどの男が二心を持って主君(セフェラン)に仕えるはずはない」と評されたので、知ればセフェランに報告し、後々のセフェランの目論見と状況が変わっていた筈である。