Amazon Web Services

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
Amazon.com > Amazon Web Services
Amazon Web Services
Amazon Web Services Logo.svg
URL aws.amazon.com
タイプ Webサービス
ジャンル クラウドコンピューティング
運営者 Amazon Web Services, Inc.
設立者 アンディ・ジェシー(CEO)
株主 Amazon.com
営利性 営利
開始 2006年3月 (16年前) (2006-03)
現在の状態 現行

Amazon Web Services(アマゾン ウェブ サービス、略称:AWS)とは、Amazon Web Services, Inc.により提供されているクラウドコンピューティングサービスである。クラウドの分野における世界的シェアが33%前後で世界1位[1]。世界で数百万以上、日本国内だけでも数十万を超える顧客がAWSを利用している[2]

ウェブサービスと称しているが、ウェブサービスに限らない多種多様なインフラストラクチャーサービスを提供しており、サービスを組み合わせることでユーザーが求めるITインフラを構築できる。2004年Amazon Simple Queue Service(SQS)の提供開始から始まり[3]、最も有名なサービスとしてAmazon Elastic Compute Cloud (EC2) とAmazon Simple Storage Service (S3) がある。クラウドサービスの中でもIaaS分野において他のサービスを圧倒的にリードしており、デファクトスタンダードとなっている[4]

アーキテクチャ[編集]

AWSは2022年5月現在、アメリカ東部(北バージニア、オハイオ)、アメリカ西部(カリフォルニアオレゴン)、カナダ(中部)、南アメリカ(サンパウロ)、ヨーロッパ(アイルランドフランクフルトロンドンミラノパリストックホルム)、東南アジア(シンガポールムンバイ)、東アジア(東京大阪ソウル香港)、オセアニア(シドニー)、中東(バーレーン)、アフリカ(ケープタウン)の26の地域(リージョン)で展開されている[5]。基本的にこれらは全て同一のAWSアカウントで利用可能。どの地域も全てのデータとサービスは指定された地域のサーバで運用される。

アメリカ政府専用の"GovCloud"、並びに中国(北京寧夏)リージョンも存在するが、これらについては当該リージョン用の専用アカウントが必要。また、当該アカウントでの他リージョンのサービス利用はできない。

大阪ローカルリージョンを除き、どの地域も複数のアベイラビリティーゾーンを持ち、アベイラビリティーゾーンは1つ以上の独立したデータセンターで構成されている。S3やDynamoDBなどの一部のサービスは、システム障害に備えたり、規模を拡大したりするためにアベイラビリティーゾーンを超え、ミラーリングしたシステムを設計し、実行することができる。2014年12月にはAWSは28のアベイラビリティーゾーンで140万のサーバーを運用している。

2014年に、AWSは再生可能エネルギーの電力使用率100%を達成した。それに加え、2016年にアメリカ東部の地域をサポートするために、ヴァージニア州の太陽光発電会社のコミュニティーを委託された。さらに2015年にAWSはアメリカ西部(北カリフォルニア)の電力需要に対処するためにテスラモーターズと共同でエネルギー貯蔵技術に取り組んでいる。

歴史[編集]

Amazon Web Servicesは2006年7月に公開され、他のウェブサイトやクライアントサイドアプリケーションに対しオンラインサービスを提供している。これらのサービスの多くはエンドユーザに直接公開されているものではなく、他の開発者が使用可能な機能を提供するものである。Amazon Web Servicesの各種サービスはHTTPを通じ、RESTおよびSOAPプロトコルを使用してアクセスされる。費用は実際の使用量に応じて決定される。

2003年の終わりごろ、クリス・ピンカムとベンジャミン・ブラックはアマゾンのサーバーインフラの将来の展望についての論文を発表した。その論文では新たなサーバーインフラは完全に標準化、自動化され、ストレージやネットワークは最終的にはウェブサービスに依存することになると書かれている。またその論文の終わりでは、企業の新たなITインフラとして、仮想上のサーバーサービスが普及する可能性に対して言及している。

2004年の11月にAWSはSimple Queue Serviceとしてスタートした。アマゾンEC2は南アフリカケープタウンでピンカムと開発のリードである、クリス・ブラウンによって設計された。元々はEC事業の赤字に苦しむAmazonの打開策として企画されたものである。

2007年6月、アマゾンは18万人以上の開発者がAWSと契約したと発表した。

2010年11月、アマゾンの小売のウェブ関連のサービスを全てAWS上に移行。

2011年4月20日、大規模な停電により、AWSの一部機能が一時的な停止に見舞われた。

2019年8月23日、AWS東京リージョンの障害により、日本国内の多くのWebサービスやスマートフォンアプリが影響を受けた。

2020年10月8日、AWSジャパンは日本政府総務省の「第二期政府共通プラットフォーム」をAWSベースの情報システム基盤で運用開始[6][7]

2021年9月2日、日本国内のAWSデータセンターにおいて障害が発生し、証券会社気象庁のデータ更新に通常より時間がかかったり、NTTドコモ航空会社でも不具合が発生するなど、広範囲において影響を受けた[8][9]

2022年、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社が、ホワイト企業ランキング[10]で13,000社中の3位にランクイン。

AWSサービス一覧[編集]

計算資源[編集]

ネットワーク[編集]

  • Amazon Route 53英語版 - 可用性と拡張性に優れたクラウドドメインネームシステム (DNS) ウェブサービスを提供
  • Elastic Load Balancing - アプリケーションへのトラフィックをクラウド内の複数のAmazon EC2インスタンスに自動的に分散するサービスを提供

ストレージとコンテンツ提供[編集]

データベース[編集]

展開[編集]

  • AWS CloudFormation
  • Amazon Elastic Beanstalk - AWSクラウド内のアプリケーションのデプロイと管理を簡単にするサービスを提供

管理[編集]

  • Amazon CloudWatch英語版 - システム全体のリソース使用率、アプリケーションパフォーマンス、およびオペレーションの状態を可視化できるモニタリングサービスを提供[15]

アプリケーションサービス[編集]

解析[編集]

  • Amazon Machine Learning

その他[編集]

AWSクラウドコンピューティング認定プログラム[編集]

2021年6月時点ではAWSクラウドに関する以下の認定試験が提供されている[17]。AWS認定資格は3年間有効で、資格更新には上位試験または現行の同一レベルの試験に合格する必要がある[18]。試験はピアソンVUEおよびPSIを通じて配信されている。

基礎レベル[編集]

  • AWS認定クラウドプラクティショナー

アソシエイトレベル[編集]

  • AWS認定ソリューションアーキテクト・アソシエイト
  • AWS認定SysOpsアドミニストレータ・アソシエイト
  • AWS認定ディベロッパー・アソシエイト

プロフェッショナルレベル[編集]

  • AWS認定ソリューションアーキテクト・プロフェッショナル
  • AWS認定DevOpsエンジニア・プロフェッショナル

専門知識[編集]

  • AWS認定アドバンスドネットワーキング・スペシャリティ
  • AWS認定データアナリシス・スペシャリティ
  • AWS認定データベース・スペシャリティ
  • AWS認定機械学習・スペシャリティ
  • AWS認定セキュリティ・スペシャリティ

出典[編集]

  1. ^ グローバルのクラウドインフラ市場はAWS、マイクロソフト、Googleの寡占が強まり6割超に。2022年第1四半期、Synergy GropuとCanalysの調査結果” (日本語). Publickey. 2022年5月17日閲覧。
  2. ^ AWS の クラウドが選ばれる 10 の理由 | AWS” (日本語). Amazon Web Services, Inc.. 2022年5月19日閲覧。
  3. ^ この当時はまだAmazon Web Services(AWS)という名称ではなかった。
  4. ^ 日経クロステック(xTECH). “[1]IaaSの選択基準が変わった” (日本語). 日経クロステック(xTECH). 2022年5月19日閲覧。
  5. ^ AWS グローバルインフラストラクチャ | AWS” (日本語). Amazon Web Services, Inc.. 2022年5月17日閲覧。
  6. ^ [ Amazon Web Services ブログ 内閣官房・総務省より「第二期政府共通プラットフォームにおけるクラウドサービス調達とその契約に係る報告書」が発表されました by AWS Japan Staff | on 06 AUG 2020 | in Best Practices, Government, Public Sector, Thought Leadership | Permalink |  Share 内閣官房と総務省より「第二期政府共通プラットフォームにおけるクラウドサービス調達とその契約に係る報告書」(以下、『報告書』)が発行されました(令和2年8月5日付)。 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/cas-mic-seifu-kyotsu-platform/ ]
  7. ^ [ CLOUD USER by ITmedia NEWS 2020年10月14日 日本政府、AWSベースの情報システム基盤を運用開始 デジタルシフトの起爆剤になるか 日本政府が「第二期政府共通プラットフォーム」の利用を始めた。これまで各省庁が個別に運用してきたシステムを、AWSを基盤とするITインフラに集約したものだ。AWSジャパンの宇佐見潮執行役員(パブリックセクター統括本部長)が、記者向け説明会でその概要と利点を解説した。 [濱口翔太郎],ITmedia https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2010/14/news053.html ]
  8. ^ Amazonクラウドの障害復旧 ネット証券や航空会社影響”. 日本経済新聞 (2021年9月2日). 2021年9月2日閲覧。
  9. ^ アマゾンのクラウドサービスで障害、ネット証券や官庁HPに影響”. 読売新聞 (2021年9月2日). 2021年9月2日閲覧。
  10. ^ 【2023年卒版】新卒で入りたい一流ホワイト企業ランキングTOP100 | 就活塾はホワイトアカデミー 一流・ホワイト企業内定率No1” (日本語). 就活塾はホワイトアカデミー 一流・ホワイト企業内定率No1 - Just another WordPress site (2022年1月8日). 2022年4月26日閲覧。
  11. ^ [ITpro EXPO]今のAmazon EC2は「1998年のLinux」と同じ---ITpro高橋記者が指摘 - ニュース:ITpro
  12. ^ VMware Cloud on AWS” (日本語). Amazon Web Services, Inc.. 2022年5月17日閲覧。
  13. ^ [速報]Amazon RDS on VMware発表。オンプレミスのVMware環境でもAmazon RDSを提供へ。Oracle、SQL Server、MySQLなど対応。VMworld 2018 US」『』。2018年8月28日閲覧。
  14. ^ What You Need To Know About Amazon SimpleDB
  15. ^ Varghese, Jinson (2020年11月16日). “AWS Penetration Testing: A DIY Guide for Beginners” (英語). www.getastra.com. 2021年12月14日閲覧。
  16. ^ JasperReports|Jaspersoft Reporting and Analytics for AWS
  17. ^ AWSクラウドコンピューティング認定プログラム
  18. ^ AWS再認定

外部リンク[編集]