草津 (列車)
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草津 | |
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![]() 草津(2017年5月 八木原駅) | |
概要 | |
国 |
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種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 東京都・埼玉県・群馬県 |
運行開始 | 1985年3月14日 |
運行終了 | 2016年3月25日(長野原草津口 - 万座・鹿沢口間) |
運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
旧運営者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
路線 | |
起点 | 上野駅 |
終点 | 長野原草津口駅 |
営業距離 | 164.7 km |
平均所要時間 |
2時間19分 - 26分(上り) 2時間15分 - 26分(下り) |
運行間隔 |
2往復(平日) 3往復(土曜・休日) |
列車番号 | 3000M+号数 |
使用路線 | 東北本線・高崎線・上越線・吾妻線 |
車内サービス | |
クラス | グリーン車・普通車 |
座席 |
グリーン車指定席 普通車指定席 普通車自由席 |
技術 | |
車両 |
651系1000番台電車 (大宮総合車両センター) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | 直流1,500 V |
最高速度 | 120 km/h[1] |
草津(くさつ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が主に上野駅 - 長野原草津口駅間を東北本線・高崎線・上越線・吾妻線経由で運行する特急列車である。
本項では、吾妻線で運転されていた優等列車の沿革についても記述する。
概要[編集]
東京都から、群馬県吾妻郡草津町にある草津温泉へのアクセスとして、1960年6月に臨時準急列車として、上野駅 - 長野原駅(現在の長野原草津口駅)間で運転を開始。
1962年6月に定期列車となり、1966年に急行列車になった。1985年3月に特急列車化されている。列車名は、草津温泉が由来となっている。
運行概況[編集]
2016年3月26日現在、全区間・全列車7両編成で1日2往復(土休日のみ3往復)運転している。下りは朝ラッシュ終わりから昼にかけて、上りは午後の日中時間帯に設定されている。また、三連休時や年末年始などはさらに2往復運行される。
土休日の31・32号を除く列車は2010年12月4日のダイヤ改正で「水上」の定期運転が廃止されるまでは上野駅 - 新前橋駅間で特急「水上」と併結した14両編成で運転されており、その後も上野駅 - 新前橋駅間で14両編成による運行が行われ、いずれの場合も新前橋駅で増解結が行われていた。なお分岐点である渋川駅ではなく新前橋駅で「水上」との増解結を実施した理由は、作業要員の合理的な配置を行うためであった[2](新前橋駅には高崎車両センターが併設されているため、作業員が常駐している)。2012年3月17日のダイヤ改正で「草津」の14両編成の運用が廃止された。
過去には全車指定席の臨時列車「草津白根」が運転されたことがあった。末期には年間を通じて土曜休日のみ定期的に運行していた(最混雑期には、これに平日の運転を追加する形態であった)。
2015年11月には、大船駅発着(湘南新宿ライン経由)の臨時列車(73・74号)が運転され、2016年1月・2月にも停車駅を減らして同ルートの臨時列車(71・72号)が運転されている。
利用者減少のため、2016年3月26日のダイヤ改正をもって、長野原草津口駅 - 万座・鹿沢口駅間の定期運転が終了した[3]。その後は多客期の臨時列車のみ万座・鹿沢口駅に乗り入れる形となっていたが、2017年度以降は乗り入れ実績がない。
2017年3月4日のダイヤ改正で、停車駅の統一が行われた[4]。
停車駅[編集]
- 上野駅 - 長野原草津口駅間の停車駅
- 上野駅 - 赤羽駅 - 浦和駅 - 大宮駅 - 熊谷駅 - 高崎駅 - 新前橋駅 - 渋川駅 - 中之条駅 - 長野原草津口駅
- 万座・鹿沢口発着臨時列車の停車駅(長野原草津口駅以西)
- 長野原草津口駅 - 万座・鹿沢口駅
- 上野東京ライン経由臨時列車の停車駅(上野駅以南、春・秋に運行)[5]
- 大船駅 - 横浜駅 - 武蔵小杉駅 - 品川駅 - 東京駅 - 上野駅
- 2017年3月4日のダイヤ改正で、上野発着の定期列車停車駅が上野 - 赤羽 - 浦和 - 大宮 - 熊谷 - 高崎 - 新前橋 - 渋川 - 中之条 - 長野原草津口 に統一された(同日以降の臨時列車もこの停車駅になっている)。
- かつては、上尾駅・桶川駅・鴻巣駅・深谷駅・本庄駅・新町駅・群馬原町駅・小野上温泉駅・川原湯温泉駅に停車していた列車があったが、現在は全列車が通過となる。
- 上野東京ライン経由の臨時列車が設定される前は湘南新宿ライン経由の臨時列車があった。停車駅は以下。
- 大船駅 - 横浜駅 - 武蔵小杉駅 - 新宿駅 - 池袋駅 - 浦和駅 - 大宮駅 - <上尾駅> - <桶川駅> - 熊谷駅 - <深谷駅> - <本庄駅> - 高崎駅
- <>は2015年11月運転の73・74号は停車、2016年1月・2月運転の71・72号は通過。
所要時間[編集]
上野駅 - 長野原草津口駅間(営業キロ164.7 km) 上り:2時間19分 - 26分 下り:2時間15分 - 2時間25分
使用車両・編成[編集]
草津 | ||||||||||||||
← 上野 長野原草津口 →
| ||||||||||||||
| ||||||||||||||
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定期列車では大宮総合車両センター所属の651系1000番台が使用されている。2014年3月15日のダイヤ改正前は185系200番台が使用されていた。なお、185系を使用していた2013年3月16日のダイヤ改正により、グリーン車の位置が6号車から4号車に変更されていた。
担当車掌区[編集]
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吾妻線優等列車沿革[編集]
- 1960年(昭和35年)6月1日:臨時準急列車として「草津」が上野駅 - 長野原駅(現在の長野原草津口駅)間で運転開始。
- 1961年(昭和36年)10月1日:名称をひらがな書きの「くさつ」に変更し、毎日運転になる。また、臨時列車として気動車準急列車の「上越いでゆ」「草津いでゆ」が運行される。
- 1962年(昭和37年)
- 6月10日:「くさつ」が定期列車化され、「草津」に名称を変更。気動車で運転されるようになる。
- 7月:ダイヤ改正により2往復は「草津」、1往復は「草津いでゆ」の3往復体制になる。
- 1966年:「草津」が急行列車化。
- 1967年:長野原線の電化により「草津」・「草津いでゆ」を電車化し、長野原線の急行列車を「草津」に統一。この改正から165系電車に車種変更。定期・不定期列車を含めて6往復で、定期列車の1往復は長野原線内は普通列車として運転。
- 1971年(昭和46年)
- 3月7日:長野原駅 - 大前駅間の延伸開業により、路線名を「吾妻線」に改称。また、「草津」の運行区間を万座・鹿沢口駅まで延長。毎日運転の定期列車は1日5往復、うち1往復(上り一番列車と下り最終列車)は吾妻線内を快速列車とした。
- ※快速列車の吾妻線内の停車駅は、万座・鹿沢口、羽根尾、長野原、川原湯、岩島、群馬原町、中之条、小野上、渋川
- 4月20日:吾妻線初の特急列車として、臨時特急「白根」が157系電車により運転開始。
- 1975年(昭和50年)12月:「白根」の使用車種を183系電車に変更。
- 1982年(昭和57年)
- 1985年(昭和60年)3月14日:「急行草津」・「特急白根」がエル特急「新特急草津」に統一され、草津号の定期列車の車種も185系電車に統一された。
- 「新特急草津」は4往復体制、上り2号と下り7号は吾妻線内快速列車(快速列車の吾妻線内の停車駅は急行時代と同じ)
- 1988年(昭和63年)3月13日:草津7号の吾妻線内が普通列車化される。
- 1989年(平成元年)3月11日:「新特急草津」7号が長野原(当時)行きに短縮される(吾妻線内は普通列車とし、行楽シーズンや年末年始などの多客期は、長野原駅 - 万座・鹿沢口駅間を臨時普通列車として延長運転)。
- 1992年(平成4年):小野上温泉駅開業により、同年以降は温泉・イベントシーズン時に小野上温泉駅に臨時停車するようになる。
- 1997年(平成9年)3月:ダイヤ改正により、万座・鹿沢口駅までの臨時普通列車運用が消滅。
- 10月1日:この日より、草津2号(吾妻線内快速列車)の吾妻線内の停車駅に郷原駅と金島駅が追加される。
- 10月:臨時特急「マリンシティ草津号」が横浜駅 - 万座・鹿沢口駅間で運転される(幕張電車区の183系電車6両編成。この列車は翌年も新前橋電車区の185系電車で運転された)。
- 1998年(平成10年):臨時列車の一部に183・189系電車による列車が運行される。名称として、「草津嬬恋号」「リゾート草津号」などが挙げられる。
- 2002年(平成14年)12月1日:エル特急・新特急の名称廃止[6]。特急「草津」となる。
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)3月18日:草津7号が全区間特急扱いとなる(長野原草津口行き)。
- 2007年(平成19年)
- 3月18日:ダイヤ改正により、次のように変更。
- 早朝上りの2号(万座・鹿沢口駅6時59分発、吾妻線内快速列車)と夜の最終下り7号(上野駅19時発)の廃止により3往復体制となる。これにより「あかぎ」との併結が解消。
- また、「草津白根」が「草津」に統合されて廃止(現在の草津31号、32号となり、全車指定席ではなくなる)。
- 全車両禁煙化
- 11月:新宿駅発着の「あがつま草津」が運転される。
- 2010年(平成20年) 9月:吾妻線の優等列車名「草津」が登場以来50周年を迎えた。
- 大宮総合車両センター所属の185系電車OM03編成が80系電車を模した黄かん色と緑2号を使った「湘南色」に塗り替えられ、運用に就いた(車両は「あかぎ」「水上」と共通運用のため、両列車でも見られた)。
- 2011年(平成23年)7月 - 9月:リゾートやまどり使用による新宿駅発着の「リゾート草津」が運転される。
- 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正で下り1号(上野駅7時20分発)、上り6号(万座・鹿沢口駅16時24分発)が廃止となり、毎日運転の列車は2往復(土休日のみ3往復)となる。また、上野駅 - 新前橋駅間での「水上」との併結による運行が廃止となり、全列車・全区間7両編成での運行となる。
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)
- 11月7日:「草津73・74号」を大船駅 - 長野原草津口駅間を湘南新宿ライン経由で運転。同73号は11月7・14日、同74号は11月8・15日の合計4日間。「草津号」としての新宿乗り入れは4年ぶり、新宿以南の運行は17年ぶりであった。使用車種は651系で、同系が初めて湘南新宿ラインを営業列車として通過した。
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)
- 3月4日:ダイヤ改正で停車駅の統一化を実施、高崎線内の停車駅が大宮・熊谷・高崎に集約され、吾妻線内では群馬原町駅と川原湯温泉駅が通過駅となった。
- 2018年(平成30年)
- 2019年(平成31年)
- 2021年(令和3年)
- 列車名の由来
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- 「白根」:草津温泉が麓にあたる草津白根山に由来する。
脚注[編集]
- ^ あかぎ・草津(651系) - JR東日本、2016年4月12日閲覧。
- ^ 『鉄道ジャーナル』通巻498号(2008年4月号)p95
- ^ a b “2016年3月ダイヤ改正について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2015年12月18日) 2016年1月25日閲覧。
- ^ 2017年3月ダイヤ改正について(JR東日本高崎支社プレスリリース、2016年12月16日)2ページ目『1.特急「草津」では、ご利用の状況に合わせた輸送体系に変更します 』
- ^ a b 【プレス発表】春の臨時列車運転のお知らせ(東日本旅客鉄道高崎支社)(2018年1月19日、2018年1月20日閲覧) ※ 草津71号・72号
- ^ 「鉄道記録帳2002年12月」『RAIL FAN』第50巻第2号、鉄道友の会、2003年3月1日、 24頁。
- ^ 交通新聞社発行・DJ 鉄道ダイヤ情報2015年12月号88P参照
- ^ “新幹線・在来線特急列車の車内販売サービスの一部列車の終了と取扱品目の見直しについて” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2019年2月18日) 2019年3月28日閲覧。
- ^ “臨時特急草津号の全車指定席化について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道高崎支社, (2021年3月12日) 2021年5月12日閲覧。