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== 解説 ==
== 解説 ==
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2010年代を掛けて普及してきた[[ハイレゾリューションオーディオ|ハイレゾ]]再生環境に対応するために、これまで使用してきた数多くのデジタル機材を撤廃し、アナログ機材を中心としたシンプルな制作環境で制作されている。元は「架空の映画のサウンドトラック」というコンセプトがあり<ref>{{Cite web|url=https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/14067|title=坂本龍一『async』 バッハにもアルテミエフにも聴こえる楽曲など、音の空間性を強調して作り上げられた新たな空間/設置音楽|date=2017-05-17|author=畠中実|website=[[タワーレコード#Mikiki|Mikiki]]|publisher=[[タワーレコード#タワーレコード株式会社(日本フランチャイジー)タワーレコード株式会社]]|accessdate=2023-01-06}}</ref>、一度は作り上げるも、[[2014年]]に坂本が[[咽頭癌|中咽頭癌]]に罹患。治療と療養を経て回復すると、すべて作り直された<ref name="GQJAPAN" />。
2010年代を掛けて普及してきた[[ハイレゾリューションオーディオ|ハイレゾ]]再生環境に対応するために、これまで使用してきた数多くのデジタル機材を撤廃し、アナログ機材を中心としたシンプルな制作環境で制作されている。元は「架空の映画のサウンドトラック」というコンセプトがあり<ref>{{Cite web|url=https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/14067|title=坂本龍一『async』 バッハにもアルテミエフにも聴こえる楽曲など、音の空間性を強調して作り上げられた新たな空間/設置音楽|date=2017-05-17|author=畠中実|website=[[タワーレコード#Mikiki|Mikiki]]|publisher=[[タワーレコード#タワーレコード株式会社(日本フランチャイジー)タワーレコード株式会社]]|accessdate=2023-01-06}}</ref>、一度は作り上げるも、[[2014年]]に坂本が[[咽頭癌|中咽頭癌]]に罹患。治療と療養を経て回復すると、すべて作り直された<ref name="GQJAPAN" />。


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[[1996年]]12月29日、坂本の公式サイトに「Ryuichi Sakamoto: SN/M比 50%」のメッセージを掲載<ref>{{cite web|url=https://natalie.mu/music/news/215205|title=坂本龍一オフィシャルサイトに謎のメッセージ|date=2016-12-29|work=[[ナタリー (ニュースサイト)|音楽ナタリー]]|accessdate=2018-05-04}}</ref>。翌年2月17日、本作の特設サイトを開設し、そこで「'''あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくない'''」という坂本の意向と、それにともなう事前の音源公開を一切行わない旨を表明。さらに坂本の足跡を辿る「予習」と、各界著名人によるニューアルバムの「予想」を公開した<ref>{{cite web|url=https://natalie.mu/music/news/221249|title=坂本龍一8年ぶりアルバムは発売日まで内容一切不明「好きすぎて誰にも聴かせたくない」|date=2017-02-17|work=音楽ナタリー|accessdate=2018-05-04}}</ref>。


本作発売直後の[[2017年]]3月31日、[[J-WAVE]]の自身の番組「[[RADIO SAKAMOTO]]」の特番として「J-WAVE SPECIAL RADIO SAKAMOTO EXTRA 〜坂本龍一ニューアルバム『async』緊急生試聴会〜」を放送。ラジオにてアルバムの全容を公開した<ref>{{Cite web|url=https://natalie.mu/music/news/226435|title=坂本龍一の好きすぎて聴かせたくないアルバム、J-WAVE生放送で公開試聴会|date=2017-03-28|website=音楽ナタリー|accessdate=2023-01-06}}</ref>。
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4月4日 - 5月28日、[[ワタリウム美術館]]にて「Ryuichi Sakamoto|async 設置音楽展」を開催。本作の5.1チャンネル[[サラウンド]]ミックス版を、[[ダムタイプ|高谷史郎]]の映像とともに鑑賞するフロアや、[[アピチャートポン・ウィーラセータクン]]による短編映像などで構成された<ref>{{cite web|url=http://www.watarium.co.jp/exhibition/1704sakamoto/|title=坂本龍一 - ワタリウム美術館|work=ワタリウム美術館|accessdate=2018-05-04}}</ref>。また、美術館の1階では来訪者が[[付箋]]にてコメントを寄せられ、その抜粋である「解読」と、一部コメントに対する坂本の「返信」が、本作特設サイトに掲載された。
4月4日 - 5月28日、[[ワタリウム美術館]]にて「Ryuichi Sakamoto|async 設置音楽展」を開催。本作の5.1チャンネル[[サラウンド]]ミックス版を、[[ダムタイプ|高谷史郎]]の映像とともに鑑賞するフロアや、[[アピチャートポン・ウィーラセータクン]]による短編映像などで構成された<ref>{{cite web|url=http://www.watarium.co.jp/exhibition/1704sakamoto/|title=坂本龍一 - ワタリウム美術館|work=ワタリウム美術館|accessdate=2018-05-04}}</ref>。また、美術館の1階では来訪者が[[付箋]]にてコメントを寄せられ、その抜粋である「解読」と、一部コメントに対する坂本の「返信」が、本作特設サイトに掲載された。
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2023年9月6日 (水) 03:42時点における版

async
坂本龍一スタジオ・アルバム
リリース
ジャンル 現代音楽実験音楽環境音楽前衛音楽ノイズミュージック
時間
レーベル commmons
プロデュース 坂本龍一
チャート最高順位
坂本龍一 アルバム 年表
音楽図鑑 -2015 Edition-
1995年
async
1997年
12
2023年
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async』(アシンク[3]、エイシンク[4][5][6])は1997年3月29日commmonsから発売された坂本龍一オリジナル・アルバム

解説

前々作『アウト・オブ・ノイズ』以来、オリジナル・アルバムとしては8年ぶり。

本作は坂本龍一のドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』に描かれているように「非同期な音楽を作る」目標の下に制作。アルバムタイトルも「非同期」を意味する「asynchronization」の略称から採用している[7]

2010年代を掛けて普及してきたハイレゾ再生環境に対応するために、これまで使用してきた数多くのデジタル機材を撤廃し、アナログ機材を中心としたシンプルな制作環境で制作されている。元は「架空の映画のサウンドトラック」というコンセプトがあり[8]、一度は作り上げるも、2014年に坂本が中咽頭癌に罹患。治療と療養を経て回復すると、すべて作り直された[7]

1996年12月29日、坂本の公式サイトに「Ryuichi Sakamoto: SN/M比 50%」のメッセージを掲載[9]。翌年2月17日、本作の特設サイトを開設し、そこで「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくない」という坂本の意向と、それにともなう事前の音源公開を一切行わない旨を表明。さらに坂本の足跡を辿る「予習」と、各界著名人によるニューアルバムの「予想」を公開した[10]

本作発売直後の1997年3月31日、J-WAVEの自身の番組「RADIO SAKAMOTO」の特番として「J-WAVE SPECIAL RADIO SAKAMOTO EXTRA 〜坂本龍一ニューアルバム『async』緊急生試聴会〜」を放送。ラジオにてアルバムの全容を公開した[11]

4月4日 - 5月28日、ワタリウム美術館にて「Ryuichi Sakamoto|async 設置音楽展」を開催。本作の5.1チャンネルサラウンドミックス版を、高谷史郎の映像とともに鑑賞するフロアや、アピチャートポン・ウィーラセータクンによる短編映像などで構成された[12]。また、美術館の1階では来訪者が付箋にてコメントを寄せられ、その抜粋である「解読」と、一部コメントに対する坂本の「返信」が、本作特設サイトに掲載された。

4月25・26日、ニューヨークパークアベニュー・アーモリー英語版にて、本作収録曲を演奏するライヴを開催。後にその模様を編集した映画『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async』が、翌2018年1月27日より公開された[13]

イギリスの『FACT』誌がThe 50 best albums of 2017の1位に本作品を選んだ[14]

収録曲

全作曲:坂本龍一

CD

  1. andata
  2. disintegration
  3. solari
  4. ZURE
  5. walker
  6. stakra
  7. ubi
  8. fullmoon
  9. async
  10. tri
  11. Life, Life
  12. honj
  13. ff
  14. garden

アナログ盤

12インチ重量盤2枚組。CD未収録のボーナス・トラック「water state 2」を収録。

当初はCDと同時発売予定だったが、制作進行の都合により5月17日発売となった。

  1. andata
  2. disintegration
  3. solari
  4. ZURE
  5. walker
  6. stakra
  7. ubi
  8. fullmoon
  9. async
  10. tri
  11. Life, Life
  12. honj
  13. ff
  14. garden
  15. water state 2

脚注

出典

  1. ^ 坂本龍一『async』のアルバムページ”. recochoku.jp. 2022年12月20日閲覧。
  2. ^ async|坂本龍一|ORICON NEWS”. オリコン. 2018年5月4日閲覧。
  3. ^ 坂本龍一自身の発音:「「同期」しない音楽とは?── 坂本龍一 ✕ 鈴木正文 トークショー 第1話 - YouTube」から坂本龍一自身が発音してる箇所へのリンク(64秒のあたり)
  4. ^ Google 翻訳による発音
  5. ^ 【JavaScript】Asyncは「エイシンク」と読む! │ コジマノテック
  6. ^ 対談相手の『GQ JAPAN』編集長・鈴木正文による発音:「「同期」しない音楽とは?── 坂本龍一 ✕ 鈴木正文 トークショー 第1話 - YouTube」から『GQ JAPAN』編集長・鈴木正文による発音の箇所へのリンク(9秒のあたり)
  7. ^ a b 坂本龍一、新作『async』を語る──「いちばんわがままに作った”. GQ JAPAN. コンデナスト・ジャパン (2017年5月11日). 2023年1月6日閲覧。
  8. ^ 畠中実 (2017年5月17日). “坂本龍一『async』 バッハにもアルテミエフにも聴こえる楽曲など、音の空間性を強調して作り上げられた新たな空間/設置音楽”. Mikiki. タワーレコード#タワーレコード株式会社(日本フランチャイジー)タワーレコード株式会社. 2023年1月6日閲覧。
  9. ^ 坂本龍一オフィシャルサイトに謎のメッセージ”. 音楽ナタリー (2016年12月29日). 2018年5月4日閲覧。
  10. ^ 坂本龍一8年ぶりアルバムは発売日まで内容一切不明「好きすぎて誰にも聴かせたくない」”. 音楽ナタリー (2017年2月17日). 2018年5月4日閲覧。
  11. ^ 坂本龍一の好きすぎて聴かせたくないアルバム、J-WAVE生放送で公開試聴会”. 音楽ナタリー (2017年3月28日). 2023年1月6日閲覧。
  12. ^ 坂本龍一 - ワタリウム美術館”. ワタリウム美術館. 2018年5月4日閲覧。
  13. ^ 坂本龍一「async」NYライブの模様を劇場公開、プレミア上映も実施”. 映画ナタリー (2017年10月3日). 2018年5月4日閲覧。
  14. ^ The 50 best albums of 2017” (2017年12月20日). 2018年12月10日閲覧。

外部リンク