ティンカー・ベル
ティンカー・ベル(Tinker Bell)は、イギリス、スコットランドの作家ジェームス・マシュー・バリーの戯曲『ケンシントン公園のピーター・パン』、小説『ピーター・パンとウェンディ』などに登場する妖精である(英語では「フェアリー」ではなく「ピクシー」)。彼女の妖精の粉を浴び、信じる心を持てば空を飛ぶ事が出来る。愛称はティンク。
概要
[編集]- 人間の赤ちゃんが最初に笑ったとき、妖精は生まれ、「妖精なんていない!」と言われる度に、妖精が一人ずつ消えていく。ティンカー・ベルも、そのような妖精の一人である。
- ネバーランドに住む妖精で、彼女の妖精の粉を浴び、信じる心を持てば空を飛べる。
- ティンカー・ベルは、壊れたおなべやフライパンなどを直す、金物修理の妖精である(Tinkerとは金物を修理する鋳掛(いか)け屋の意)。腕のいいティンクは、物を修理することがなによりのよろこびであった。
- イライラしたり、何かに集中したりすると、前髪をひっぱるくせがある。
- 性格は気が強く、かなりの焼きもちやき。ウェンディに意地悪をし、殺しかけた事もあった。しかし、正義感も友だちを思う気持ちも人一倍強い。例えば、友人のピーター・パンがフック船長の罠によって毒を飲みそうになったときに、ピーター・パンを助けるために彼女が代わりに毒を飲み干すシーンがある。
- ロンドンからネバーランドまで、2時間45分で飛ぶことができる。
- ぽっちゃりした体型をしている。
ディズニー版
[編集]ティンカー・ベル Tinker Bell | |
---|---|
ディズニーランドのアトラクションのティンカー・ベル | |
初登場 | ピーター・パン |
原語版声優 | メイ・ホイットマン |
日本語版声優 | 深町彩里 |
詳細情報 | |
種族 | 妖精 |
性別 | 女 |
髪の毛はブロンドで、おだんごにしていて、黄緑色のミニワンピースを着用している。背中には妖精の羽が生えており、パフのついたヒール靴を履いている。体が光っている。怒ると赤い光が出る。『ピーター・パン (1953年の映画)』ではまったく喋らなかったが、『ティンカー・ベル (映画)』で台詞が付いた。本作では新しく産まれた妖精。儀式で「もの作り」の才能があると判断されるが、地味な裏方作業である「もの作り」に不満を抱く。
2009年には、国連名誉緑化大使に任命された。
『ピーター・パン』
[編集]ピーター・パンのパートナーの妖精。具体的にセリフがあるわけではないが、少なくともピーターやロストボーイたちには彼女の言葉がわかる模様。ピーター・パンに対し恋心を抱いているらしく、ピーターに近づく女性(とくにウェンディ)には容赦なく攻撃し、時には殺害しようとすることも厭わない。その激しい嫉妬心をフック船長に利用され、隠れ家の場所を聞き出されてしまう。粉を振りまきながら飛んでおり、この粉を浴びると空を飛ぶことができるようになる。本作ではウェンディらの他、庭につながれていたナナや海賊船も彼女の粉の効果で飛翔するなど、粉自体が飛翔能力を与えるかのような描写がなされている。フック船長の船に捕まった後、ピーターパンには手を出さない事を条件に隠れ家の場所を教えた。
- バリーの設定に基づいた設定になっている。
- ティンカーベルはマーク・デイヴィス(アニメーター)によってアニメーション化されました。 ティンカーベルは非言語的であるので、彼女の動きは彼女がコミュニケーションするのを助けるために重要であると考えた。そこでデイヴィスはキャラクターを具体化することができるダンサーを探し、実写参照モデルとしてマーガレット・ケリーを選んだ。
『ピーター・パン2』
[編集]彼女の粉を浴びただけでは飛べない(信じる心も必要)ということが明かされた(海賊船などの無機物などの場合はこの限りでない可能性もあり)。人間に妖精を信じてもらえないと、どんどん弱ってしまうが、ジェーンに信じてもらえたことで復活する。
Burbank Films版
[編集]服装は服の色が黄色のミニスカートワンピースを着ている。ツインテールをしている。髪色は不明である。ウェンディを助けるために毒入りケーキを花瓶の中へ放り込んだ描写がある。
ビデオ絵本版
[編集]青緑色の髪でオレンジのドレスを着ている。
- 発音も「ティンカー・ベル」から、「ティンカー・ベル」になっている。
- 靴の色もオレンジである。
世界名作劇場版
[編集]赤い髪でピンクのドレスを着ている。1時間枠での初回放送版ことスペシャル放送版(後の第1話と第2話)で、ウェンディがピーター・パンにキスをした事をきっかけに嫉妬する。21話でピーター・パンを救おうとして、自分の秘めた力を開放して命を落としかけたが、23話で一命をとりとめた。25話でウェンディと和解した。
スーパー・アニメファンタジー版
[編集]世界名作ファンタジー版
[編集]金髪で、赤いレオタードを着ている。
- 頭に虫のような触角がある。
世界名作アニメ絵本版
[編集]茶髪のロングヘアーで、ピンクのドレスを着ている。
- 目の色は群青色である。
スティーヴン・スピルバーグ版
[編集]映画 『フック』(1991年、アメリカ映画)では茶色のドレスを着ていて、ウェーブヘアーをしている。
ユニバーサル・ピクチャーズ版
[編集]映画 『ピーター・パン』(2003年、米・英・豪合作映画)では、葉っぱで出来たドレスを着ている。
外見は世界名作ファンタジー版と同じである。
角川つばさ文庫版
[編集]ディズニー版同じ姿をしているが、全体的にアレンジされている。
ティンカー・ベルを演じた役者・声優
[編集]- 『ピーター・パン』(1953年、アメリカ映画) モデル:マーガレット・ケリー
- 『ピーターパンの冒険』(1989年、日本のテレビアニメ、世界名作劇場) 島本須美
- 『フック』(1991年、アメリカ映画) ジュリア・ロバーツ(土井美加)
- 『ピーター・パン2 ネバーランドの秘密』(2002年、アメリカ、OVA作品(日本では劇場公開)) モデル:マーガレット・ケリー
- 『ピーター・パン』(2003年、アメリカ映画) リュディヴィーヌ・サニエ
- 『ティンカー・ベル』(2008年、アメリカ、OVA作品(日本では劇場公開) メイ・ホイットマン(深町彩里) [1]
- 『ティンカー・ベルと月の石』(2009年、アメリカ、OVA作品(日本では劇場公開) メイ・ホイットマン(深町彩里) [2]
- 『ティンカー・ベルと妖精の家』メイ・ホイットマン(深町彩里)[3]
- 『ピクシー・ホロウ・ゲームズ 妖精たちの祭典』メイ・ホイットマン(深町彩里)[4]
- 『ティンカー・ベルと輝く羽の秘密』メイ・ホイットマン(深町彩里)[5]
- 『ティンカー・ベルとネバーランドの海賊船』(2014年、アメリカ)メイ・ホイットマン(深町彩里)[6]
- 『ティンカー・ベルと流れ星の伝説』(2015年、アメリカ)メイ・ホイットマン(深町彩里)[7]
その他
[編集]- ディズニーランド (テレビ番組)
- ディズニーフェアリーズ ティンカー・ベルをはじめとする妖精たちを取り扱った作品、商品群
- このほか、ディズニーランド、東京ディズニーランドなどのイメージキャラクターの1人になっており、CMなどのアイキャッチに登場する。
- ティンカーベル写像
脚注
[編集]- ^ “ティンカー・ベル”. Disney. 2015年3月29日閲覧。
- ^ “ティンカー・ベルと月の石”. Disney. 2015年3月29日閲覧。
- ^ “ティンカー・ベルと妖精の家”. Disney. 2015年3月29日閲覧。
- ^ “美しい映像と音楽で贈るディズニーの『ティンカー・ベル』シリーズ最新作がブルーレイとDVDで新登場!”. Disney (2012年10月10日). 2015年3月29日閲覧。
- ^ “ティンカー・ベルと輝く羽の秘密”. Disney. 2015年3月29日閲覧。
- ^ “ティンカー・ベルとネバーランドの海賊船”. Disney. 2015年3月29日閲覧。
- ^ “ティンカー・ベルと流れ星の伝説”. Disney. 2015年3月29日閲覧。