タラン

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タラン
宇宙戦艦ヤマトシリーズのキャラクター
登場(最初) 宇宙戦艦ヤマト』第11話「決断!!ガミラス絶対防衛線突入!!」
作者 松本零士芦田豊雄、小泉謙三
声優 矢田耕司(第1作第21話[1]および『さらば』以降[2]
青野武(第1作第11話)[3]
木村幌第1作劇場版[要出典]
プロフィール
性別
種類 ガミラス人
国籍 ガミラス帝国
肩書き 大マゼラン星雲防衛総司令官(第1作)→デスラーの副官(『ヤマト2』以降)

タランは、アニメ「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の登場人物。声優矢田耕司[2](『宇宙戦艦ヤマト』第11話のみ青野武[1]、『宇宙戦艦ヤマト劇場版』のみ木村幌)、『宇宙戦艦ヤマト2199』ではヴェルテが青山穣、ガデルが中村浩太郎[4]

キャラクター設定[編集]

ガミラス軍総司令部の将軍。『宇宙戦艦ヤマト2』以降の作品ではデスラー副官を務めており、デスラーの側近中の側近であり、デスラーが全幅の信頼を寄せる忠臣である[5]。『宇宙戦艦ヤマト 完結編』を除くデスラーの登場アニメ作品すべてに登場している。原作アニメシリーズにおいては、複数作品に登場している数少ない異星人キャラクターであり、第1作が初出のキャラクターではデスラーとスターシャ以外で唯一となっている。

第1作『宇宙戦艦ヤマト』ではあくまでも「その他大勢の軍人の一人」という立場で、台詞付きでの出番はわずか2話という脇役であったが、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』においてデスラーとともにたった2人生き残ったガミラス人として再登場し、『ヤマト2』からは明確に副官という立場になった。

第1作第11話での初登場時に、当該話の作画監督である芦田豊雄によってデザインされた[6]松本零士のラフ稿になかった口ひげが加えられ、小さめの垂れ目に変更されている[6]。続編である『さらば』では総作画監督の湖川友謙により第1作の設定を踏襲したデザインがなされて[7]細身で学者的な容姿をしている。総作画監督の小泉謙三が新たにデザインを起こした『ヤマト2』[8]からは筋肉質な体格で軍人的な容姿に変更され、以後のシリーズ作品ではこのデザインが基本とされた。軍服も『さらば』では緑地に白だったのが黒の6対点線、肩部に3対点線だったものから、緑地に白の6対点線、肩部に点線が無いデザインに変更されている。同じく容姿が変更された白色彗星帝国のキャラとは異なり、タランは第1作の時点で登場したキャラクターのため、矛盾が生じる結果となった。

デザインの変更については、当時マニアの間で「『さらば』以前の人物は文化系の兄で、『2』以降の人物は体育会系の弟ではないか」と想像された[9]。『宇宙戦艦ヤマト2199』では、変更前後のキャラの両方が兄弟として登場しており、マニアの想像が公式化した形となっている。『2199』の製作には『宇宙戦艦ヤマトIII』から製作に関わっている総監督の出渕裕を始め、当時のファンを公言している人物が多数参加していた。

劇中での登場[編集]

宇宙戦艦ヤマト
第11・12・21話に登場。大マゼラン星雲防衛総司令官として、イスカンダルへ向かうヤマトに対してデスラー機雷による防衛線を構築し、航海を妨害する[10]。この時、タランが「総統のお名前を頂いたデスラー機雷」と説明しているが、デスラーはデスラー機雷を突破された後に、タランではなくヒスに対して「あの機雷は何という名だったかね?」と質問している。
ドメルバラン星基地を失った責任を問われた軍法会議では、陪審員の1人として彼を詰問している[10]
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち
デスラーと共に生き残ったガミラス人としてヤマトと戦うが、デスラー艦の誘爆に巻き込まれて死亡する。
宇宙戦艦ヤマト2
第3話から登場。白色彗星帝国へデスラーと共に亡命していた。小マゼラン方面軍の残存艦隊を再編し、デスラーの副官としてヤマトへの復讐戦の立案策定を担当する。
デスラーがサーベラーの陰謀によって投獄された際には、脱出用の戦闘機を駆って彼の救出を成功させている。また、ヤマトとの白兵戦では、アンドロイド兵を遠隔操作していた『さらば』と異なりガミラス人の部下達を率いて陣頭指揮を取っているほか、航行不能となったデスラー艦からの退艦や三段空母への旗艦移行をデスラーに促している。なお、当初は「危険なので脱出」と言っていたが、敗北を認めるも同然の表現だったためデスラーのプライドを逆撫でしかけ、即座に「勝利はしたが自艦も被害を受けたので旗艦を移し替える」という表現に直している。
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち
デスラー戦闘空母へデスラーと共に乗艦し、暗黒星団帝国と戦う彼を補佐する。
宇宙戦艦ヤマトIII
第16話から登場。ガルマン・ガミラス帝国に所属しているという設定ではあるが、役職に就いている様子は描かれていない。ガイデルらのように銀河系攻略の戦いには参戦しておらず、劇中ではデスラー個人の副官として行動している。軍服も彼だけはガルマン・ガミラスの軍服ではなく襟章の無い旧ガミラスデザインのものを着用しているため、階級は不明である。なお、軍服の色はガルマン・ガミラス軍服と同様の濃緑で、ズボンは黒から緑、ブーツは緑から黒へ変わっている[11]
過去作の回想シーンを除くと、デスラーがガルマン・ガミラス建国の経緯を説明する回想シーンでようやく初登場している。その直後のガルマン・ガミラス建国1周年記念式典のシーンでは、デスラー艦内では常にデスラーの副官として側に就いている。初登場が中盤まで遅れたのは、参謀総長の立場にキーリングを据えたため、タランの存在を忘れてしまっていたからとされている[12]

PSゲームシリーズ[編集]

PS版『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』、PS2版『宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶』『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』に登場。

デザインは他のキャラクターと同じく増永計介が担当している。ストーリーが『さらば』と『ヤマト2』に分岐するが、デスラーとのバランスを考慮して『ヤマト2』に準拠したデザインとなっている[13]

劇中での活躍はアニメに準拠しており、『さらば』ルートでは戦死し、『ヤマト2』ルートでは生き延びてデスラーとともに旅立つ。続編の『イスカンダルへの追憶』では、ステージ06「タランの戦い」において、別働艦隊を率い、暗黒星団帝国の大艦隊から超質量物質捕獲艦を守り抜くエピソードが追加された。『暗黒星団帝国の逆襲』では回想ステージ「デスラー」に登場する。

なお、PSシリーズ第1作の『宇宙戦艦ヤマト 遥かなる星イスカンダル』では、ドメルの裁判における陪審員のデザインに『さらば』以前のタランのデザインが使用されている[14]

宇宙戦艦ヤマト2199[編集]

『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品である本作では、華奢な身体で細い眉や細い口髭を持つ兄「ヴェルテ・タラン」と、筋肉質な身体で太い眉や太い口髭を持つ弟「ガデル・タラン」の兄弟として登場する[15]。両者とも容貌に大きな変更はないが、ヴェルテの髭は真ん中で繋がっておらず、ガデルは眉が若干太くなっている。制服の対点線は、ヴェルテが黒、ガデルが白となっている。また、ガデルの軍服の方が若干色が濃い。

リデザインは、ヴェルテはメインキャラクター担当の結城信輝が手掛けている一方、ガデルは『2199』総監督の出渕裕とゲストキャタクター担当の山岡信一が担当している[16]

デスラーに付き従う役割は、ヴェルテの方が担っている。

ヴェルテ・タラン[編集]

ヴェルテ・タラン
宇宙戦艦ヤマトシリーズのキャラクター
登場(最初) 宇宙戦艦ヤマト2199』第8話「星に願いを」
作者 結城信輝[16]
声優 青山穣[4]
プロフィール
年齢 地球換算で42歳相当[16]
性別
種類 ガミラス人
国籍 大ガミラス帝星
肩書き 軍需国防相[16]
親戚 ガデル・タラン(弟)[16]

軍需国防相[16]。年齢は地球年齢に換算して42歳相当[16]

軍需生産面を統括する軍需省の長官と、国防総省のトップを兼任する[16]。優秀なテクノクラートで、デスラーからの信任も厚い、思慮深い文官肌の人物[16]。帝国内の良心的人物の1人で、武力による拡大政策には懐疑的[16]

航宙艦隊総司令官のガル・ディッツとは知己にして盟友の間柄[16]。また、ドメルとも親しく、ファーストネームの「エルク」で呼んでいるほか、第21話での七色星団海戦に際してドメルからの頼みで最高機密の試作兵器である物質転送機を与えた時には、「君のわがままには慣れている」と笑っており、付き合いの深さを表す描写がある。一方で、国民的人気を得ているドメルの存在を気に入らない者によって彼が政争に巻き込まれることを心配し、第12話ではディッツとともにドメルに警告したが、「政治には興味ない」と返されたために呆れ顔を浮かべている。

劇中での登場(ヴェルテ・タラン)[編集]

第8話から登場。デスラーの命令により、兵器開発局でゲシュ=ダールバム(通称:デスラー砲)の開発に取り組んでおり、グリーゼ581フレアを薙ぎ払ったヤマトの波動砲について、試作中のそれと似ていることを指摘する。

第22話・第23話では、デスラーの命令で空間機動要塞都市「第二バレラス」におり、施設の最終調整に務めている。ヤマトがサレザー恒星系に侵入した際には、デスラーの命令でヤマトに向けてデスラー砲を発射する。ヤマトの総統府突入後、総統府から脱出したデスラーに第二バレラスの制御を奪われてしまい、一部区画が分離されて帝都バレラスへ落下して行ったことに驚愕する。デスラーが第二バレラスへ到着した後、彼の元へ赴いて、その真意を聞く。落下区画がヤマトの波動砲で破壊され、デスラーがデスラー砲でバレラスを破壊しようとした際には、撃とうとしている相手が彼の庇護するべき民であることを主張して止めるよう必死に訴えたが、説得はできなかった。

その後、雪とノラン・オシェットの手によって第二バレラスが爆発した際に死亡したと思われたが、直前に乗艦「デウスーラII世」をゲシュタムジャンプ(ワープ)させて間一髪生き延びていた。ガミラス本星戦での一件があってもなおデスラーに付き従い、第25話での亜空間回廊内において、ヤマトに接舷したデウスーラII世から機械化兵を遠隔操作で指揮して白兵戦を挑む。コンピュータウイルスによって機械化兵が無効化され白兵戦を断念した後、デスラー砲でヤマトを仕留めようとするデスラーに対し亜空間回廊内でのデスラー砲発射の危険性を必死に訴えていたが、またしてもデスラーを説得することはできなかった。その後、デスラー砲発射直前にヤマトの三式融合弾の攻撃を受け艦橋が爆発した際、床にうつ伏せに倒れている。

ガデル・タラン[編集]

ガデル・タラン
宇宙戦艦ヤマトシリーズのキャラクター
登場(最初) 宇宙戦艦ヤマト2199』第8話「星に願いを」
作者 出渕裕(原案)、山岡信一(クリンナップ)[16]
声優 中村浩太郎[4]
プロフィール
年齢 地球換算で40歳相当[16]
性別
種類 ガミラス人
国籍 大ガミラス帝星
肩書き 参謀次長[16]
親戚 ヴェルテ・タラン(兄)[16]

大本営参謀次長[16]。階級は中将[16]。年齢は地球年齢に換算して40歳相当[16]

大本営参謀本部において、作戦の立案に努める[16]。昔ながらの軍人気質で、忠義に厚い人物である[16]。ヴェルテに対する呼称は「兄さん」である。

兄と同じく帝国内では穏健派に属しており、親衛隊の傍若無人な行動は不快に感じている。

劇中での登場(ガデル・タラン)[編集]

第8話から登場。第15話では、惑星オルタリア反乱時における親衛隊の殲滅行為に対し、「親衛隊はやりすぎだ」と真っ向から批判している。第19話ではドメルが釈放された後、バラン星の崩壊により基幹艦隊がヤマトに追いつけないことをドメルに説明している。第23話でのヤマトのガミラス星突入時には総統府でヤマト迎撃に当たるが、デスラーに見捨てられ、取り残されてしまう。その後、第二バレラスの区画の一部がデスラー自身の手によってバレラスへ落下してきていることを知り、驚愕する。デスラー政権終焉後は、第25話でガミラス本星に帰還したディッツを出迎えており、ディッツの召喚命令を無視してガミラスから離反した艦隊がいることに懸念を抱いている。

ガミラス側の主要人物となっているヴェルテに比べると、劇中での出番は少ない。また、兄と直接会話するシーンがあるのは第8話のみである。

その他[編集]

ひおあきらによる漫画版『宇宙戦艦ヤマト』では、デスラーの副官的人物は「シャベラスタ」という軍人であり、ヒス副総統とゲル将軍(アニメ版のゲールに相当)の反乱では居並ぶ高級将校の中で唯一、デスラー(影武者であったが)暗殺の罪を詰問している。最終的にはデスラーと共に本土決戦に敗れたガミラスを脱出し、旗艦に乗艦してヤマトとの最終決戦へ臨んでいる。なお「シャベラスタ」は『宇宙戦艦ヤマト2199』の企画書[要出典]にも、ミーゼラの姓として暫定的に用いられている。

小学館のムック本[要出典]に掲載された西﨑義展自身が執筆した小説によれば「大マゼラン星雲防衛総司令官でありながらヤマトのガミラス本星への進入を許してしまったため、デスラーからの副総統就任要請を固辞し続けている」とのこと。

出典[編集]

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  1. ^ a b 「宇宙戦艦ヤマト TV DVD-BOX」(バンダイビジュアル、2008年、BCBA-3167)ライナーノーツ『宇宙戦艦ヤマト TV DVD-BOX 記録ファイル』p. 21。
  2. ^ a b 『宇宙戦艦ヤマト画報 ロマン宇宙戦記二十五年の歩み』竹書房、2001年、pp. 204-208, 211。ISBN 978-4-8124-0700-4
  3. ^ 「宇宙戦艦ヤマト TV DVD-BOX」(バンダイビジュアル、2008年、BCBA-3167)ライナーノーツ『宇宙戦艦ヤマト TV DVD-BOX 記録ファイル』p. 8。
  4. ^ a b c 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[GARMILLAS]』マッグガーデン、2013年、p. 262。ISBN 978-4-8000-0193-1
  5. ^ ロマンアルバム編集部編『ロマンアルバムエクセレント53 宇宙戦艦ヤマト PERFECT MANUAL 1』徳間書店、1983年、p. 194。
  6. ^ a b ロマンアルバム編集部編『ロマンアルバムエクセレント53 宇宙戦艦ヤマト PERFECT MANUAL 1』徳間書店、1983年、p. 65。
  7. ^ 伊藤秀明編著『「宇宙戦艦ヤマト」大クロニクル』グライドメディア、2010年、p. 108。ISBN 978-4813021230
  8. ^ ロマンアルバム編集部編『ロマンアルバムエクセレント53 宇宙戦艦ヤマト PERFECT MANUAL 1』徳間書店、1983年、p. 160。
  9. ^ 「宇宙戦艦ヤマト2 DVD MEMORIAL BOX」(バンダイビジュアル、2001年、BCBA-0531)ライナーノーツ『宇宙戦艦ヤマト2 DVDメモリアルボックス 保完ファイル』p. 10。
  10. ^ a b 『宇宙戦艦ヤマト大事典』ラポート、1983年、p. 71。
  11. ^ 「宇宙戦艦ヤマトIII DVD MEMORIAL BOX」(バンダイビジュアル、2001年、BCBA-0532)ライナーノーツ『宇宙戦艦ヤマトIII DVDメモリアルボックス 保完ファイル』p. 29。
  12. ^ 「宇宙戦艦ヤマトIII DVD MEMORIAL BOX」(バンダイビジュアル、2001年、BCBA-0532)ライナーノーツ『宇宙戦艦ヤマトIII DVDメモリアルボックス 保完ファイル』p. 15。
  13. ^ 『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 設定資料集』スタジオDNA、2001年、p. 091。ISBN 4-921066-84-1
  14. ^ 『宇宙戦艦ヤマト 遥かなる星イスカンダル 設定資料集』スタジオDNA、2000年、p. 091。ISBN 4-921066-83-3
  15. ^ タランの話。「2199」では兄弟で出てきます。ヴェルテとガデル。”. 宇宙戦艦ヤマト2199製作委員会公式Twitter (2012年10月6日). 2017年4月9日閲覧。
  16. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[GARMILLAS]』マッグガーデン、2013年、p. 166。ISBN 978-4-8000-0193-1

外部リンク[編集]