シルクジャスティス

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シルクジャスティス
Silk-Justice and Dance-Partner 19971005 Scan10013.JPG
1997年10月5日 第32回京都大賞典ゴール(奥。手前はダンスパートナー)
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1994年3月18日(23歳)
死没 (現役種牡馬)
登録日 1996年5月9日
抹消日 2000年6月30日
ブライアンズタイム
ユーワメルド
母の父 サティンゴ
生国 日本の旗 日本北海道新冠町
生産 早田牧場新冠支場
馬主 有限会社シルク
調教師 大久保正陽栗東
競走成績
生涯成績 27戦5勝
獲得賞金 4億5797万円
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シルクジャスティスとは日本競走馬である。1997年の有馬記念などに勝利した。従兄弟に同期同馬主で皐月賞2着のシルクライトニングがいる。

馬齢は当時の表記(数え年)にて記載する。

戦績[編集]

3歳~4歳春[編集]

シルクジャスティスは3歳の10月、京都の新馬戦でデビューしたがなかなか勝てず、初勝利までに5か月、7戦を要した。

デビューから8戦目の毎日杯で3着に入ると、続くオープン特別の若草ステークス、京都4歳特別を連勝し、日本ダービーへと駒を進めた。なお、京都4歳特別からジャスティスの引退レースになる2000年の金鯱賞まで藤田伸二が騎乗することになる。

日本ダービーで2番人気に支持されたジャスティスは後方から鋭く追い込むレース振りで、サニーブライアンの2着に健闘した。

4歳秋[編集]

秋は初戦の神戸新聞杯こそ8着に終わったが、続く京都大賞典ではダンスパートナー相手に勝利をおさめ、菊花賞の有力候補に挙がった。だが、菊花賞では1番人気に推されながら5着に敗れ、続くジャパンカップでも5着に終わり、掲示板には載るものの勝てないレースが続いた。

しかし、1997年12月21日の有馬記念にて、直線コースでのマーベラスサンデーエアグルーヴの叩き合いに突如割って入るか如く2頭を抜き去り1着入線、初「にして唯一」のGI制覇を果たす。それまでのGIでは惜敗続きだったが、藤田はずっと「この馬が一番強い」と信じ続け[1]、その想いが実った勝利となった。

「ただ、一部のファンからはこのレースに不満を抱いていた様子も見られた」

5歳[編集]

1998年、5歳になったジャスティスは阪神大賞典から始動。メジロブライトとの叩きあいでハナ差敗れるも2強と目されるようになる。そして、春の天皇賞ではメジロブライトを抑え単勝1番人気に推されるが、直線で伸び切れず4着に敗れた。

宝塚記念でも6着に終わったジャスティスは、秋は京都大賞典3着からGI3連戦に挑んだが、秋の天皇賞は8着、ジャパンカップも8着、有馬記念も7着と掲示板にすら載れずに終わった。

6歳以降[編集]

1999年、6歳になったジャスティスは日経新春杯6着、阪神大賞典4着を経て、春の天皇賞に挑んだが、前年同様4着に終わってしまう。その後、ジャスティスは左前脚の球節を疲労骨折してしまい、約1年間休養することになる。

1年後の2000年5月27日、ジャスティスは金鯱賞で復帰したが、11着と殿負けを喫し、このレースを最後に現役を引退した。

シルクジャスティスとエリモダンディー[編集]

エリモダンディーはシルクジャスティスと同じくブライアンズタイムを父に持ち、同じ年に同じ大久保正陽厩舎に入厩した黒鹿毛の牡馬である。

エリモダンディーは馬体重が400キログラムにも満たない小さな馬で気が弱く、牧場にいた頃には他の馬にいじめられたことがあり、他馬を怖がる馬だった。栗東にやって来てからも、他馬に威嚇されても抵抗できないでいたのだが、シルクジャスティスはそんな現場を見ると駆けつけてエリモダンディーを庇ってやっていた。

そんなことが続くうちにエリモダンディーはシルクジャスティスを慕うようになり、いつもシルクジャスティスの後ろをついて回るようになった。この2頭は併せ馬のパートナーでもあり、普段は調教をさぼりたがるシルクジャスティスもエリモダンディーとの併せ馬だけは真剣に走っていたそうである。

だが、エリモダンディーは1998年2月に腸捻転で死亡、シルクジャスティスにとっては併せ馬のパートナーと弟分を同時に失うことになってしまった。これがシルクジャスティスの低迷の始まりとほぼ同時期だったことから、「エリモダンディーがいなくなったから勝てなくなった」とするファンもいる。

種牡馬時代[編集]

シルクジャスティスは2001年から優駿スタリオンステーション種牡馬入りし、2004年に初年度産駒がデビューした。年平均50頭程度に種付けをしていたが、散発的に地方競馬重賞勝ち馬を出すにとどまっていた。

2006年からは新ひだか町畠山牧場に移動し、畠山牧場の繁殖牝馬を中心に毎年一桁程度の種付けを行っていたが、2010年の種付けシーズン終了後に種牡馬を引退した。現在も畠山牧場にとどまって余生を送っている。なお、ジャスティスが種牡馬引退後にバシケーン中山大障害を制覇し、産駒の中央競馬重賞およびJ・GI初勝利となった。

主な産駒[編集]

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
1996 10. 12 京都 新馬 12 9.8 (3人) 11着 藤田伸二 53 芝1200m(良) 1:12.2 (36.5) 2.2 ラガーシンガー
10. 27 京都 新馬 12 26.2 (6人) 9着 福永祐一 52 ダ1200m(良) 1:15.7 (38.6) 3.2 オープニングテーマ
12. 7 阪神 未勝利 10 8.0 (4人) 8着 藤田伸二 54 ダ1200m(稍) 1:16.9 (39.1) 2.1 エイシンフォーティ
1997 1. 7 京都 未勝利 15 20.0 (8人) 5着 藤井正輝 55 ダ1800m(良) 1:57.1 (37.4) 0.8 カネトシダイアン
1. 25 京都 未勝利 12 10.2 (4人) 2着 松永幹夫 55 ダ1800m(重) 1:52.9 (36.9) 0.1 ボストンファックス
3. 1 阪神 未勝利 13 2.5 (1人) 3着 藤田伸二 55 ダ1800m(重) 1:56.7 (36.5) 0.4 ヴィクタールミネス
3. 16 阪神 未勝利 8 1.4 (1人) 1着 武豊 55 ダ1800m(不) 1:53.9 (37.5) -0.2 (アラブノオウジ)
3. 23 阪神 毎日杯 GIII 14 64.0 (12人) 3着 河北通 55 芝2000m(良) 2:03.5 (37.0) 0.2 テイエムトップダン
4. 12 阪神 若草S OP 10 3.3 (2人) 1着 武豊 58 芝2200m(良) 2:14.8 (34.8) -0.3 (バーボンカントリー)
5. 4 京都 京都4歳特別 GIII 15 3.3 (1人) 1着 藤田伸二 53 芝2000m(良) 2:01.1 (34.7) -0.1 (プレミアムサンダー)
6. 1 東京 東京優駿 GI 17 6.2 (3人) 2着 藤田伸二 57 芝2400m(良) 2:26.1 (34.2) 0.2 サニーブライアン
9. 14 阪神 神戸新聞杯 GII 11 4.1 (3人) 8着 藤田伸二 56 芝2000m(良) 2:02.0 (37.6) 2.0 マチカネフクキタル
10. 5 京都 京都大賞典 GII 10 3.3 (2人) 1着 藤田伸二 55 芝2400m(良) 2:26.2 (34.2) 0.0 ダンスパートナー
11. 2 京都 菊花賞 GI 18 2.7 (1人) 5着 藤田伸二 57 芝3000m(良) 3:08.1 (34.1) 0.4 マチカネフクキタル
11. 23 東京 ジャパンC GI 14 7.0 (4人) 5着 藤田伸二 55 芝2400m(良) 2:26.2 (34.6) 0.4 ピルサドスキー
12. 21 中山 有馬記念 GI 16 8.1 (4人) 1着 藤田伸二 55 芝2500m(良) 2:34.8 (37.0) 0.0 マーベラスサンデー
1998 3. 22 阪神 阪神大賞典 GII 10 2.5 (2人) 2着 藤田伸二 58 芝3000m(良) 3:09.3 (34.0) 0.0 メジロブライト
5. 3 京都 天皇賞(春) GI 14 2.0 (1人) 4着 藤田伸二 58 芝3200m(良) 3:24.1 (34.6) 0.5 メジロブライト
7. 12 阪神 宝塚記念 GI 13 5.7 (4人) 6着 藤田伸二 58 芝2200m(良) 2:12.4 (35.1) 0.5 サイレンススズカ
10. 11 京都 京都大賞典 GII 7 4.3 (3人) 3着 藤田伸二 59 芝2400m(良) 2:26.0 (34.7) 0.4 セイウンスカイ
11. 1 東京 天皇賞(秋) GI 12 8.4 (3人) 8着 藤田伸二 58 芝2000m(良) 2:00.4 (36.4) 1.1 オフサイドトラップ
11. 29 東京 ジャパンC GI 15 11.7 (5人) 8着 藤田伸二 57 芝2400m(良) 2:27.2 (35.8) 1.3 エルコンドルパサー
12. 27 中山 有馬記念 GI 16 19.8 (6人) 7着 藤田伸二 57 芝2500m(良) 2:33.0 (35.7) 0.9 グラスワンダー
1999 1. 24 京都 日経新春杯 GII 12 6.6 (3人) 6着 藤田伸二 58.5 芝2400m(良) 2:31.7 (34.6) 0.3 メジロブライト
3. 21 阪神 阪神大賞典 GII 9 12.4 (3人) 4着 藤田伸二 59 芝3000m(重) 3:15.1 (38.7) 1.7 スペシャルウィーク
5. 2 京都 天皇賞(春) GI 12 22.6 (5人) 4着 藤田伸二 58 芝3200m(良) 3:15.8 (34.3) 0.5 スペシャルウィーク
2000 5. 27 中京 金鯱賞 GII 11 32.8 (6人) 11着 藤田伸二 59 芝2000m(稍) 2:00.7 (35.9) 2.2 メイショウドトウ

血統表[編集]

シルクジャスティス血統ロベルト系ヘイルトゥリーズン系) / アウトクロス (血統表の出典)

*ブライアンズタイム
Brian's Time
1985 黒鹿毛
Roberto
1969 鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
Kelley's Day
1977 鹿毛
Graustark Ribot
Flower Bowl
Golden Trail Hasty Road
Sunny Vale

ユーワメルド
1983 鹿毛
*サティンゴ
Satingo
1970 黒鹿毛
Petingo Petition
Alcazar
Saquebute Klairon
Synaldo
ビーチガール
1976 鹿毛
*セダン
Sedan
Prince Bio
Staffa
メリーブラット *テスコボーイ
コンチネンタル F-No.4-m
父系
母系(F-No.)
5代内の近親交配
出典
  • 半妹テイエムシャルマン(父ステートリードン)の仔(本馬の甥)にテイエムトッパズレ(京都ハイジャンプなど)がいる。
  • 祖母ピーチガールの半妹ツキメリーは東京3歳優駿牝馬の勝ち馬で、ツキメリーの産駒に東京優駿優勝馬メリーナイスがいる。
  • 祖母ピーチガールの半弟マイネルグラウベンはNHK杯の勝ち馬。

脚注[編集]

  1. ^ 1997年12月22日日刊スポーツ

外部リンク[編集]