フグ

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フグ
トラフグ Takifugu rubripes
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: フグ目 Tetraodontiformes
: フグ科 Tetraodontidae
属・種

他多数

フグ河豚)は、フグ目、特にフグ科に属するの総称。フグ科に属さないフグ(ハコフグハリセンボン)などはフグ目を参照。

概要

185種の魚がフグ科に分類される。そのうち食用とする種として、トラフグ、マフグなどが有名。クサフグ、センニンフグなど、体全体に毒がたまる種もおり、このような種は食用には適さない。汽水、淡水性のフグの一部の種は、観賞魚として人気がある(淡水フグ参照)。

食用のほか、各地で本物のフグの皮を利用したふぐ提灯などが、土産物として売られている。

なお、下関宗像などでは、縁起をかついで「不遇」につながる「ふぐ」ではなく、「福」につながる「ふく」と呼ぶ。逆に大阪では、「当たると死ぬ」という洒落から「てっぽう(鉄砲)」と呼ぶ。ここから「てっさ」「てっちり」といった言葉が生まれた。(後述)

特徴

興奮させると、腹部()を膨らませる姿がよく知られる。この姿から英語では "Pufferfish" といい、これは「ふくらむ魚」という意味を持つ。腹部にとげ状の短い突起がある種もいる。日本名で「河豚」と書くが、「豚」と書くのはこの体型を指しているのではなく、フグは身の危険を感じると豚のような鳴き声を発することから「豚」の文字が当てられている。なお、中国語でも「河豚」という呼び方を使っている。「河」と書くのは古代中国では黄河など河川に生息していたためである。

(顎歯)がよく発達しており、これが融合した強靭な4つの歯を持つ。主に、海水魚で、汽水や淡水に生息する種もいる。 その愛嬌のある姿から、キャラクター化されることもままある。また、一般的に硬骨魚はまぶたを持たないが、フグは油瞼という膜で目を覆っている。といっても瞬間的に開閉するものではなく十数秒かけてゆっくりと閉じたり開いたりする。

漁業

主要水揚げ地

日本での県別漁獲量(2008年)[1]は以下の通り。なお、全国の水揚げの約6割が大阪で消費されている。

天然
順位 都道府県 漁獲量(t) 構成比
1 福岡 545 11%
2 山口 498 10%
3 島根 481 9%
4 長崎 366 7%
5 愛媛 341 7%
6 石川 339 7%
7 香川 274 5%
8 愛知 259 5%
9 富山 211 4%
10 三重 199 4%
- 全国計 5,207 100%
養殖
順位 都道府県 漁獲量(t) 構成比
1 長崎 2,496 60%
2 熊本 554 13%
3 香川 183 4%
4 兵庫 152 4%
5 福井 120 3%
6 佐賀 114 3%
7 山口 83 2%
8 鹿児島 15 0.4%
9 三重 1 0.02%
10 - - -
- 全国計 4,138 100%


養殖

高級魚であるため、養殖が昔から行われている。愛媛県愛南町では陸上養殖が行われている。だが養殖の生産量が急増したのは、当時の水産庁によるトラフグ養殖推進の方針や、熊本県などのように養殖フグ生産地の各自治体による養殖マニュアルが作成された1991年以降である。当時ハマチ等を養殖していた業者がトラフグ養殖に転換し、生産量が増加した。

2005年には佐賀県嬉野町厚生労働省に、フグ肝を食用として提供出来るよう特区を提案したが、現時点では100%の安全性が保証ができないと判断され却下されている。

ホルマリン薬浴問題

魚体に寄生虫(代表的なものとしてエラムシ)が付着しやすいため、その対策が養殖業者の課題となっている。ホルマリンによる薬浴が手間のかからない方法であるといわれるが、発ガン物質でもあるホルマリンがフグの身へ残留することや、処理後の廃水を海へ廃棄することによる環境への影響、周辺の魚介類の汚染などが問題視されている。

2002年東京水産大学厚生労働省に対して、愛媛県長崎県養殖業者が寄生虫対策としてホルマリンを使用していることを指摘、これを受け両県が調査を実施した結果、2003年になって半数以上の業者が使用していたことが判明した。同問題発覚後に熊本県等の他の自治体でも調査を実施したところ、ホルマリンを使用している業者が多数見受けられた。この影響で長崎県では、しばらくホルマリンを使っていないフグまで出荷できなくなるなどの影響が出た。

また、ほぼ同時期に発生した真珠貝(アコヤガイ)の大量へい死では、アコヤ貝の死骸からホルムアルデヒド(ホルマリン)が検出された。近隣海域でフグ養殖業者以外にホルマリンを使う者が存在しない事から関連性を指摘される。その結果、フグ養殖業者と真珠養殖業者とが反目したほか、消費者団体によりホルマリン残留問題が提起されるなど社会問題にもなった。

その後、水産庁によるホルマリンの使用を禁止する通達が出され、各自治体によるホルマリンを使わない養殖マニュアルが作成され、養殖でのホルマリン使用量は減少したが、依然として心ない一部の業者によるホルマリンの使用は続いており、イタチごっこの様相を呈している。

2009年、ほぼ全ての養殖業者でのホルマリン未使用が漁協にて確認されている。

輸入

2002年、初めてフグの輸入量が国内生産量を上回った[2]。2002年の輸入先の99%は中国であり、残りは韓国である。近年は養殖技術の向上により、これらの国の養殖フグも大量に輸入されている。

なお、中国産食品の安全性問題はフグ関連でも発生している。アメリカにおける、中国産のアンコウの切り身でのフグ・フグ毒の混入、及び日本と米国ハワイ州における中国産カワハギの切り身でのフグ・フグ毒の混入が代表例として挙げられる。

ブランド化の取り組み

フグは、山口県下関市が本場として知られるが、実際のところ下関はフグの産地というよりは集積地である。下関近海でもフグは獲れるが、それ以上の数のフグが天然物、養殖物ともに日本全国や中国や韓国などの海外からも下関に集められる。下関がフグの本場と言われる所以として、明治期に全国で最初にフグ食が解禁になった地が下関であり(ふぐ料理公許第一号店は下関市の春帆楼。その後、山口県のみフグ食解禁の時期がしばらく続いた)、それ以降、下関には多くのフグ料理店ができ、現在のフグ料理の多くが下関で考え出されたことなどが背景にある。これらに加え、フグは猛毒があるため、水揚げ後の加工が重要であるが、この加工業者、加工場が前述の歴史的背景などから下関に集積している点が大きい。

最近では水揚げ漁港の側で加工場などの整備を行い、地場の名産品とすべく独自ブランドを立ち上げるなどの努力も行われている。ただし、加工業者、加工場の質や数の問題もあり、漁獲されたフグの多くが下関に集中するという傾向にある。

  • 玄海とらふぐ - 福岡県宗像市の漁港で、従来下関に水揚げしていたフグの一部をブランド化を目指して売り出したもの。
  • 讃岐でんぶく - 香川県で水揚げされるナシフグに対して香川県漁連が認定しているブランド。2010年3月に商標登録が認められた[3]

食材

ふぐ刺し(薄造り)
ふぐの白子焼き

食用にする種としてトラフグ、マフグなどが有名。特にトラフグが高級魚として知られる。詳しくはふぐ料理を参照。

日本近海においてもフグは数百種類生息しているが、種類によって毒を保有している部位が異なり、食用になる部位が全く無いものもいる。食品衛生法で定められている食用可能なフグは22種で、可食部位も筋肉、皮、精巣のいずれかである[4]。食用可能な種類と有毒種で見た目が似ているものがあり、キノコ類と同様、素人目には判断できない場合が多い[5]

フグ料理は、一般的に高級料理として旬の冬場に食べられ、食用フグの7割が京阪神地域で消費されており、特に大阪での消費量は全消費量の6割に達する。もっとも、近年は養殖により季節を問わず食べることが可能である。フグの肝臓(ハラワタ)は多くの食通をうならせる美味であり、「フグは食いたし命は惜しし」という言葉があるように[6]、中毒を覚悟してまで食べようとする者もいる。料理評論家の服部幸應はその味を「練乳に似た濃厚な風味。アンコウの肝ほど脂っこくなく、さっぱりしている。あれを捨ててしまうのはもったいない。」と語っている。

石川県河豚の卵巣の糠漬けなどのように、特殊な調理法により毒素を無毒化できる。しかし、どのような仕組みで分解されるのかは分かっておらず[7]、またテトロドトキシンは300℃以上に加熱しても分解されないので、限られた地域の許可を受けた業者のみが加工できる。この関係で、食品衛生法ではフグの卵巣など毒を持っている部位は個別の毒性検査によりその毒力がおおむね10MU/g以下であることを確認したもの以外は販売・調理・食用が禁じられている。

流通に関わる関連法規

フグ取扱資格は、国内統一資格ではなく都道府県ごとに定められていて、資格名称や資格取得方法に違いがあり、届け出後講習会を受講するだけで資格が与えられる地域もあれば、試験により資格を取得する地域もある。東京都などは、ふぐ調理師試験の受験資格に一般の調理師免許を取得していることが条件の1つとなっている。また、毒のないフグ(サバフグ属のシロサバフグ、クロサバフグ)においても調理にあたり資格が必要である。更に、身欠きフグのみ取扱う場合でも、フグ取扱施設許可等を必要としたり、フグ加工品の販売を行う場合に届出を必要とする地域がある[8]

東京都を始めとする規制の厳しい自治体では、飲食店などでフグを料理用にさばくためには、フグの有毒部分の除去処理を行うことのできるフグ取扱施設の許可(届出の場合もある)とフグ取扱資格者がいる(無資格者がフグをさばくことは認められていない)ことが必要である[9][10]

エジプトでもフグは免許を取得した者によって調理される[11]

有毒部位の管理

盗難による悪用防止のため、施錠できる容器に保管して適切に廃棄しなければならない。東京都の条例では、除去したフグの内臓をまず 1) ステンレス製の鍵付き容器に保管し、2) それを築地の除毒場で焼却し、3) それを苛性ソーダで中和し、4) それを地下に埋めることが義務づけられている[12]。また、一般消費者に対する未処理フグ(丸フグや有毒部分を除去していないフグ)の販売は食品衛生法第6条第2号該当として禁止されている。

毒性(フグ毒)

フグ毒に関してはテトロドトキシンも参照。

クサフグなどのフグ毒の成分は主にテトロドトキシンであるが微量のサキシトキシンも含まれる。また、ハコフグはテトロドトキシンを蓄積せずパフトキシンを蓄積する。もともと有毒渦鞭毛藻などの有毒プランクトンやビブリオ属シュードモナス属などの一部の真正細菌が生産したものが餌となる貝類やヒトデなどの底性生物を通して生物濃縮され、体内に蓄積されたものと考えられている。天然のフグの場合、種によって毒化する部位が異なり、同じ種でも季節により毒の量が変わる。養殖においても、餌の種類を変えて養殖すると、同じ種であっても毒が少なかったり、全くない場合がある。しかし無毒の養殖フグの群れの中に、毒を持つ天然種を放流すると無毒の群れの中にも毒性を持った個体が現れる。

フグはテトロドトキシンに対し高い耐性を持っているため、フグ自体が中毒することはない。(これは自然に蓄積する濃度のテトロドトキシンに耐えられるという意味で、人為的に高濃度のテトロドトキシンを与えれば中毒する。)

フグ毒については解明されていない部分が多いのが実情である。

フグ毒の毒量は「マウスユニット (MU)」(20グラムのネズミを30分で死亡させる量が1マウスユニット)で表される。人間の場合5,000–10,000マウスユニットで致死量に至るが、フグ毒による事故では致死率が5.7%[13]と言われており、他の食中毒よりも圧倒的に致死率が高い。

学術研究

  • 1887年、高橋順太郎教授(東京帝国大学医学大学薬理学)と助教授の猪子吉人と共にフグ毒の研究を始め、1889年にフグ毒が生魚の体内にあること、水に溶けやすいことなどから、それがタンパク質(酵素)様のものでないことを証明し、毒力表を作成した[14]
  • 1907年 田原良純が分離に成功したフグ毒をテトロドトキシンと命名。鎮痛作用があることを発見した。
  • 1950年 テトロドトキシンの単離結晶化に成功。
  • 1964年 テトロドトキシンの化学構造が発表される。

迷信

かつてはフグ毒に当たると頭だけ出して地面に埋めれば治るなどの民間療法があったが、完全な迷信であり全く効果はない。他にも人糞等を食わせて嘔吐させるなどもある。こちらは嘔吐の際にフグを吐き出すために全く効果が無い訳ではないが、適切な処置ではない。人間以外ではネコはフグを食べても中毒しないとも言われるが俗信である。

フグによる食中毒

フグの毒に対して、特異療法(解毒剤血清)は開発されておらず、神経毒であるテトロドトキシンによる呼吸困難が収まるまで人工呼吸器を繋げることが唯一の治療法となる。強心剤、利尿剤の投与が主な対症療法。

フグ中毒といえば、歌舞伎役者で人間国宝八代目坂東三津五郎が、1975年(昭和50年)1月16日、京都南座の初春興行に出演中、好物のトラフグの肝による中毒で急死(68歳)し世間を驚愕させた。この事件では調理した板前にも有罪判決が出て、これも大きな話題になっている( → 詳細は「八代目坂東三津五郎」項の「フグ中毒」節を参照)。

1996年から2005年の10年間に全国でフグによる食中毒は315件発生しており、31名が死亡している。その多くが資格を持たない一般人がフグを調理した結果起きている。

近年における主な死亡事故

  • 2001年4月 - 東京都 60代 釣ったフグを自分で刺身に
  • 2002年5月 - 香川県 50代2名 ふたりで釣ったフグを煮付けに
  • 2002年11月 - 三重県 60代 肝(有毒)
  • 2003年11月 - 静岡県 70代 友人からもらったフグの干物
  • 2005年5月 - 長崎県 70代 自分でフグの味噌汁を作った
  • 2005年9月 - 愛知県 50代 肝(有毒)
  • 2006年3月 - 宮崎県 60代 自分でフグを調理
  • 2007年1月 - 長崎県 60代 自分でフグを刺身に
  • 2007年8月 - 長崎県 40代 肝臓(有毒)の味噌焼き
  • 2007年12月 - 広島県 60代 内臓(有毒)の煮付け
  • 2007年12月 - 茨城県 40代 自分でフグを調理
  • 2008年5月 兵庫県 50代 釣ったフグを調理[15]
  • 2011年1月 - 愛媛県 60代 自身が経営する寿司店で客と共に内臓を食べ死亡。ふぐ調理の免許なし。他1人も入院。

症状

摂食直後から3時間程度で症状が現れる。麻痺は驚異的な速度に進行し、24時間以内に死亡する場合が多い。毒の排出は約8時間で終わる[16]。症状としては口や唇にしびれが生じ、それが周りへ広がる。最終的には呼吸筋麻痺し、呼吸困難から呼吸麻痺が起こり死に至る。意識がなくなることはまずない。毒を含んだフグを食べてから症状が出るまでの時間は20分から数時間程度で、麻痺は急速に進行する。有効な応急措置はまずは毒を吐かせ、呼吸麻痺に陥った場合は気道確保人工呼吸を行うことである。時代劇における暗殺描写で、食べた者が吐血するシーンがあるが、これはよりおどろおどろしく見せるための演出であり、そのような症例はない。

第1段階
指先や口唇部および舌端に軽い痺れ。目眩により歩行困難。頭痛や腹痛の場合も有り。
第2段階
運動麻痺が進行、嘔吐、知覚麻痺、言語障害、呼吸困難、血圧降下。
第3段階
全身の麻痺症状、骨格筋の弛緩、呼吸困難及び血圧降下が進行。
第4段階
意識の消失、呼吸停止。死亡(呼吸停止後も心臓の脈動は続いている)。

毒に関係した名称など

  • てっぽう — または略して「てつ」[17]。「当たれば死ぬ」という意味。「てっさ(てっぽうのしみ)」「てっちり(てっぽうのちり鍋)」という料理名はここから来ている。
  • がんば — 長崎県島原地方でフグを指す方言「がんば」は、「がんば置いてでん食わんば(棺桶を置いてでも食わねば)」の略といわれている。
  • ナゴヤフグ(名古屋フグ)- 瀬戸内海地方におけるナシフグコモンフグヒガンフグ等の別称。「当たれば身の終わり(美濃尾張)になる」→「尾張といえば名古屋」の連想から「ナゴヤフグ」となったとされる[18]

フグで中毒死した著名人

  • 沖ツ海福雄
    • 大相撲力士、昭和8年 (1933) 9月30日
    • 山口県萩市の巡業先で、部屋の若い力士が調理したちゃんこを食べて中毒死。現役の関脇で、大関取りを目前にしての死だった。
  • 八代目坂東三津五郎
    • 歌舞伎役者・人間国宝、昭和50年 (1975) 1月16日
    • 京都で公演中に料亭で肝を四人前食べて中毒死。食通として知られた三津五郎が、渋る板前に「もう一皿、もう一皿」とねだったことが問題になり、危険を承知の上で毒性の高い肝を四人前も食らげた三津五郎がいけなかったのか、フグ調理師免許を持っている板前の包丁さばきがいけなかったのかで、かつてなかった大論争を引き起こした。公判では板前の情状を酌量しつつもその「中毒死の予見可能性」における過失は覆いがたいとして、業務上過失致死罪及び京都府条例違反で執行猶予付きの禁固刑という有罪判決。それまではフグ中毒事件を起こした調理師に刑事裁判で有罪判決が下ることは稀だったことから、この判決は世間を驚かせ、以後「フグ中毒」といえば「三津五郎」の名が必ず引き合いに出されるほどになった。

歴史

古代

2300年前に記された中国の『山海経』にはフグを食べると死ぬとの記載がある[19]。一方、2000年前の日本の貝塚からはフグの骨が発見されており食用にもされていたと考えられている[19]

近世から近代

豊臣政権下の時代に行われた朝鮮出兵の際、肥前名護屋城駐屯していた兵士にフグ毒中毒死が蔓延したため、豊臣秀吉は全国にフグ食禁止令を命じた。徳川氏に政権が変わった後にも、武家では「主家に捧げなければならない命を、己の食い意地で命を落とした輩」として、当主がフグ毒で死んだ場合には家名断絶等の厳しい対応がなされたという。明治時代にも当初はフグ食禁止令(武家出身・庶民を問わず)を継承したが、下関でフグを食した伊藤博文がそのうまさに感心し(諸説あり)、山口県のみでのフグ食を解禁した。その後フグ食の文化は山口県を中心に全国でも復活し、今日に至っている[20]

脚注

  1. ^ 農林水産省大臣官房統計情報部 『平成20年 漁業・養殖業生産統計年報』 財団法人 農林統計協会、2010年
  2. ^ ASAHI.com 輸入フグふくらんだ 門司税関調べ、初めて国内産上回る
  3. ^ 「讃岐でんぶく」商標登録を認可/県産ナシフグ - 四国新聞・2010年3月31日
  4. ^ フグの衛生確保について(厚生省環境衛生局長通知)
  5. ^ マリントキシン-毒を持つ魚介類に注意!- 自己判断は禁物、フグの毒国立科学博物館ホットニュース、2008年9月25日。
  6. ^ 末廣恭雄『日本の魚』保育社<カラーブック>、1968年、p60
  7. ^ フグ卵巣ぬか漬けの微生物によるフグ毒分解の検討日本水産学会誌 69(5) pp.782-786, 853 20030915 社団法人日本水産学会
  8. ^ 東京都市場衛生検査所 ふぐの衛生的な取扱い
  9. ^ フグの衛生確保について(厚生省環境衛生局長通知)
  10. ^ フグの衛生確保について(厚生省環境衛生局乳肉衛生課長通知)
  11. ^ エジプト人はパン食い人
  12. ^ 東京コンシェルジュ #12(2012年6月3日閲覧)
  13. ^ 危険がいっぱい ふぐの素人料理東京都福祉保健局
  14. ^ 高橋順太郎・猪子吉人「河豚之毒」明治22(1889)年『帝国大学紀要医科』第1冊第5号
  15. ^ 釣りをされる皆様へ長崎県水産部ホームページ ゆめとびネット
  16. ^ フグ毒研究の最近の進歩藥學雜誌 Journal of the Pharmaceutical Society of Japan 120(10) pp.825-837 20001001 社団法人日本薬学会
  17. ^ 大阪落語「ふぐ鍋」より
  18. ^ かがわ県産品紹介【さぬき風】 - かがわさぬき野Web版・2004年秋
  19. ^ a b 落合敏監修 『食べ物と健康おもしろ雑学』 p.51 梧桐書院 1991年
  20. ^ 2008年3月27日放送の朝日放送ビーバップ!ハイヒール」より

関連項目

外部リンク

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