エディ・ジョブソン
エディ・ジョブソン Eddie Jobson | |
---|---|
演奏するエディ・ジョブソン(2009年) | |
基本情報 | |
出生名 | Edwin Jobson |
生誕 | 1955年4月28日 |
出身地 | イングランド |
ジャンル | プログレッシブ・ロック |
職業 | キーボーディスト、ヴァイオリニスト、作曲家 |
担当楽器 | キーボード、ヴァイオリン |
活動期間 | 1972年 - |
共同作業者 |
カーヴド・エア ロキシー・ミュージック フランク・ザッパ UK ジェスロ・タル UKZ |
公式サイト | www.eddiejobson.com |
エディ・ジョブソン(Edwin "Eddie" Jobson、1955年4月28日 - )は、イギリス出身のキーボード奏者、ヴァイオリン奏者。
略歴
1972年、カーヴド・エアにダリル・ウェイの後任として加入し[1]、プロ・ミュージシャンとしてのキャリアを開始する。1973年にはロキシー・ミュージックにブライアン・イーノの後任として加入。その後、フランク・ザッパ・アンド・マザーズを経てU.K.を結成。U.K.解散後は、ジェスロ・タルでの客演を経て、1983年にソロ・アルバム『ザ・グリーン・アルバム』(エディ・ジョブソン&ズィンク名義)、1985年に『テーマ・オブ・シークレッツ』を発表する。Private Music レーベルよりリリースされたコンピレーション・アルバム『ピアノ・ワン(Piano One)』には、ジョブソンが10代のときに作曲した3曲「Dark Room」「Ballooning Over Texas」「Disturbance In Vienna」が収録されている。発表は前後するものの、「Diaturbance In Vienna」はもちろん『テーマ・オブ・シークレッツ』の「Memories Of Vienna」の原曲である。
1992年、KORGのシンセサイザーを使ったミュージシャンのコンピレーション・アルバムにおいて「Sketcth For Orchestra#4」を発表した。
その後はテレビ番組やCMの音楽制作を生業としていたが、1995年ごろ、U.K.再始動を計画する。しかし多忙な本業を抱えながらの制作は難航し、やがて再びジョン・ウェットンと仲違いをして計画は頓挫してしまう。このマテリアルは元々アルバムでフィーチャーされる予定だったブルガリアン・コーラスを前面に押し出した形でソロ・プロジェクトに活かされた。2007年末、ジョブソンはトレイ・ガン(元キング・クリムゾン)らと共にUKZを結成し、久々にバンドとしての活動を開始。2009年1月24日には、ニューヨークでUKZとしての初のライブを行った。同年6月には、ジョブソンにとって30年ぶりとなる来日公演が、東京、名古屋、大阪の三都市で行われた。2010年6月15、16、17日、大阪、東京でU-Zプロジェクト(U-Z Project)を率いて再来日、公演。
2013年11月に日本で行われたデビュー40周年記念公演では、初日の8日にジョン・ウェットンをゲストに迎えてU.K.のアルバム2作を完全再現し、ジョブソンのキャリアを俯瞰した選曲である9日と10日の公演では、ウェットンに加えてカーヴド・エアのソーニャ・クリスティーナも客演した[2]。11月9日の公演の模様は、後にライブ・アルバムおよび映像作品『デビュー40周年記念特別公演 フォー・ディケイズ』としてリリースされている。
概要
人間的にも創作者としても我の強いタイプと言われており、U.K.や、リハーサルのみ参加したイエスなどでも、音楽性その他を巡って他のメンバーと対立したと伝えられている。
1984年、再結成してアルバム『ロンリー・ハート』の録音がほぼ完了していたイエスからトニー・ケイが一度バンドを離れた。。プロデューサーのトレヴァー・ホーンとの関係がうまくいっていなかったことによるものである。イエスは当時いろいろなキーボード・プレイヤーを試しジョブソンもその一人だった。ジョブソンはレコーディングには参加しなかったが、大ヒットしたシングル「ロンリー・ハート」のビデオ・クリップの撮影には参加し、そのビデオ・クリップの中で彼の姿を見ることができる。ところが、イエスのマネージメント側が「これはあのイエスの再結成なのだ」というイメージで売る方針でトニー・ケイを呼び戻すことになり、ジョブソンは「イエスにキーボード・プレイヤーは2人いらない」と言ってイエスのプロジェクトに参加しないことになった[3]。
ディスコグラフィ
ソロ
- Yesterday Boulevard b/w On a Still Night (1976年) ※シングル
- 『ザ・グリーン・アルバム』 - The Green Album (1983年) ※エディ・ジョブソン&ズィンク名義
- 『テーマ・オブ・シークレッツ』 - Theme of Secrets (1985年)
- Voices Of Life (2000年) ※The Bulgarian Women's Choir Angelite名義
- U.K.再始動プロジェクトで頓挫した『Legacy』アルバム用の素材を使用。
- 『アルティメット・ゼロ・ツアー-ライヴ』 - Ultimate Zero Tour - Live (2010年)
- 『デビュー40周年記念特別公演 フォー・ディケイズ』 - Four Decades (2015年)
- 1971-1979 The Band Years (2018年) ※コンピレーション
バンド
- カーヴド・エア 『エア・カット』 - Air Cut (1973年)
- プロ活動の最初のアルバム。2004年に初CD化されている。
- カーヴド・エア 『ラヴ・チャイルド』 - Lovechild(1990年)
- ロキシー・ミュージック 『ストランデッド』 - Stranded (1973年)
- ロキシー・ミュージック 『カントリー・ライフ』 - Country Life (1974年)
- ロキシー・ミュージック 『サイレン』 - Siren (1975年)
- ロキシー・ミュージック 『VIVA!ロキシー・ミュージック』 - Viva! (1976年)
- フランク・ザッパ 『ザッパ・イン・ニューヨーク』 - Zappa in New York (1978年)
- フランク・ザッパ・バンド時代の2枚組ライブ盤。テリー・ボジオやブレッカー・ブラザーズらと共演。
- フランク・ザッパ 『スタジオ・タン』 - Studio Tan (1978年)
- 「Lemme Take You To The Beach」にてキーボード、ヨーデリングで参加。
- U.K. 『憂国の四士』 - U.K. (1978年)
- エディ・ジョブソンがクローズ・アップされた最初の作品とされている。
- U.K. 『デンジャー・マネー』 - Danger Money (1979年)
- トリオ編成になり、リズムセクションとボーカル以外は全てエディ・ジョブソンが演奏を担当している。
- U.K. 『ナイト・アフター・ナイト』 - Night After Night (1979年)
- ジェスロ・タル 『A』 - A (1980年)
- 元々はイアン・アンダーソンのソロとして制作が開始されたアルバム。そのため、従来のジェスロ・タルとは一線を画した内容と評されている。
- UKZ Radiation (2009年)
- フランク・ザッパ Philly '76 (2009年)
- U.K. 『リユニオン - ライヴ・イン・トーキョー』 - Reunion – Live in Tokyo (2013年) ※CD&DVD
- U.K. 『エディ・ジョブソン - U.K.特別公演『憂国の四士』『デンジャー・マネー』完全再現ライヴ カーテン・コール』 - Curtain Call (2015年)
TV・映画
- 『ハイテク武装車バイパー』(アメリカ・1994年 - 1999年)
- 『刑事ナッシュ・ブリッジス』(アメリカ・1996年 - 2001年)
その他
- ライブ盤だが、ジョブソンがスタジオでオーヴァーダビングしたヴァイオリンとエレクトリック・ピアノの演奏を一部楽曲で使用[4]。
- フランク・ザッパ 『ズート・アリュアーズ』 - Zoot Allures (1976年)
- ジャケット写真に、当時ザッパ・バンドに加入したばかりのエディ・ジョブソンとパトリック・オハーンを含む4人が写っているが、この2人は本作のレコーディングに参加していない。
日本公演
脚注
- ^ “Live!”. washingtonpost.com. 2019年2月25日閲覧。
- ^ “エディ・ジョブソン、40周年記念公演とUK完全再現公演が映像化”. BARKS. Japan Music Network (2013年12月27日). 2021年2月12日閲覧。
- ^ Innerviews. “Trevor Rabin - Capturing adrenaline” (英語). Innerviews: Music Without Borders. 2019年5月19日閲覧。
- ^ USA - King Crimson : AllMusic