ユリオルキス・ガンボア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ユリオルキス・ガンボア
Yuriorkis Gamboa.jpg
基本情報
本名 ユリオルキス・ガンボア・トレダーノ
通称 El Ciclon de Guantánamo(グアンタナモのサイクロン)
階級 ライト級
身長 166cm
リーチ 165cm
国籍 キューバの旗 キューバ
誕生日 1981年12月23日(32歳)
出身地 グアンタナモ
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 24
勝ち 23
KO勝ち 16
敗け 1
テンプレートを表示
獲得メダル
キューバの旗 キューバ
男子 ボクシング
オリンピック
2004 アテネ フライ級
世界ボクシング選手権
2005 綿陽 フェザー級
パンアメリカン大会
2003 サントドミンゴ フライ級
中央アメリカ・カリブ海大会
2006 カルタジェナ フェザー級

ユリオルキス・ガンボアYuriorkis Gamboa、男性、1981年12月23日 - )は、キューバグアンタナモ出身のプロボクサー。元WBAスーパーIBF世界フェザー級王者。元WBA世界スーパーフェザー級暫定王者。元WBA世界ライト級暫定王者2004年アテネオリンピックフライ級金メダリスト50セントのSMSプロモーションズ所属。現在のトレーナーは父親のカルロス・ガンボア。妻と2人の子供、父親と兄弟はマイアミに一緒に住んでいるが、母親と姉妹はキューバで暮らしている[1]

来歴[編集]

オリンピックで金メダルを獲得するも、国からの報酬がほとんど無く生活が困窮したことで、生活費の足しにするため金メダルを1500ドルで売り払っている[1]

アマチュア時代[編集]

2003年タイバンコクで開催された2003年世界ボクシング選手権大会にフライ級(51kg)で出場するが準々決勝でソムジット・ジョンジョーホーに敗退した[2]

2004年ギリシャアテネで開催されたアテネオリンピックにフライ級(51kg)で出場、2回戦でソムジット・ジョンジョーホーに雪辱し金メダルを獲得した[3]

2005年中華人民共和国綿陽市で開催された2005年世界ボクシング選手権大会にフェザー級(57kg)で出場するが準決勝で敗退し銅メダルを獲得した[4]

プロ時代[編集]

2006年12月、パンアメリカン大会のトレーニングのために訪れていたベネズエラで、深夜にホテルからオドラニエル・ソリスヤン・バルテレミの3人で抜け出してバスに乗りコロンビアへ行き、さらにドイツ亡命、アリーナ・ボックス・プロモーションと契約した[1]2007年4月27日ドイツでプロデビュー。

2008年2月22日NABF北米スーパーフェザー級王座決定戦でジョニー・エドワーズ(アメリカ合衆国)と対戦。1回1分34秒でTKO勝ちを収めた。

2008年5月17日WBCインターナショナルスーパーフェザー級王座決定戦でダーリン・ヒメネス(ドミニカ)と対戦。4回にダウンを奪われるも、3-0(97-92、97-92、99-91)の大差判定勝ちで王座を獲得した。

2008年7月18日NABO北米フェザー級王座決定戦でアル・シーガー(アメリカ合衆国)と対戦。1回に右フック1発でダウンを奪い即座にレフェリーストップ勝ち。王座を獲得した。

2009年4月17日WBA世界フェザー級暫定王座決定戦でWBA同級2位のホセ・ロハス(ベネズエラ)と対戦。10回1分31秒でTKO勝ちを収め、全勝(15戦15勝)のまま暫定王座を獲得した。

2009年6月27日正規王者クリス・ジョン(インドネシア)のスーパー王者昇格に伴い、正規王者に昇格した。

2009年10月10日、WBA同級13位のワイベル・ガルシア(パナマ)を相手に初防衛戦を行い4回TKO勝ちで初防衛に成功。

2010年1月23日、WBA同級13位のロジャース・ムタグワ(タンザニア)を相手に2度目の防衛戦を行い2回TKO勝ちで2度目の防衛に成功。

2010年3月27日、29戦無敗でWBA同級7位のジョナサン・ビクター・バロス(アルゼンチン)を相手に3度目の防衛戦を行い3-0の大差判定勝ちで3度目の防衛に成功[5]

2010年9月11日IBF世界同級王者オルランド・サリド(メキシコ)と王座統一戦を行う。8回にダウンを奪われるが12回に2度ダウンを奪い(ガンボアはダウン後のサリドにパンチを当て2点減点された)3-0の判定勝ちでIBF王座を獲得するとともに、WBA王座4度目の防衛に成功した[6] 。なお、この試合はサリドが前日計量をパスしたものの、IBF独自ルールの当日計量で12ポンドオーバーしてIBF王座を剥奪され、ガンボアが勝利した場合のみIBF王座が獲得できるようになっていた[7] 。(試合後WBAの規定によりスーパー王者に昇格)

2011年2月には、トレーナーのイスマエル・サラス井岡一翔(日本)への指導を行うために来日した際には、ガンボアも共に来日した。その際にはポンサクレック・ウォンジョンカムタイ)とスパーリングを行った[8]

2011年3月26日、WBA世界フェザー級スーパー王座を懸けて1階級上のWBA世界スーパーフェザー級暫定王者ホルヘ・ソリス(メキシコ)を相手に5度目の防衛戦を行い、ソリスから合計5度のダウンを奪った末に4回TKO勝ちで5度目の防衛に成功した。しかしIBF独自ルールの当日計量でガンボアは前日計量より10ポンド以上体重増加していたためIBFの規定によりIBF王座を剥奪された[9]

2011年5月、IBF世界フェザー級王座が剥奪されたことにより統一王者ではなくなったため、WBAよりWBA世界フェザー級スーパー王座を剥奪された。

2011年5月、マイアミの自宅で妻を殴った暴行罪で逮捕され保釈金を支払い保釈された[10]

2011年9月10日アメリカ合衆国ニュージャージー州アトランティックシティボードウォーク・ホール・ダンスホールダニエル・ポンセ・デ・レオン(メキシコ)と12回ノンタイトル戦で対戦し、8回に偶然のバッティングによる負傷でポンセ・デ・レオンの試合続行が不可能となった為、3-0(80-72、 80-72、79-73)の負傷判定勝ちを収めた[11]。その後、プロモーター等とのトラブルもあり1年以上試合から遠ざかる。

2012年4月、ブランドン・リオス戦が発表されていたが、ガンボアがさらに多くのファイトマネーを欲しがり試合を一方的にキャンセル、契約を交わしていたトップランク社から契約違反で訴えられる[12]

2012年6月、50セントが和解金100万ドルをトップ・ランク社に支払い、ガンボアは50セントのSMSプロモーションズと契約する[12]

2012年12月8日、MGMグランドにて、マニー・パッキャオVSファン・マヌエル・マルケスとの4戦目の前座で、内山高志(日本)との対戦で負傷引き分けだったWBA同級8位のマイケル・ファレナス(フィリピン)とWBA世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦を行い、序盤からスピードを活かしたボクシングでファレナスを翻弄し、自身も1度のダウンを奪われるも2度のダウンを奪った末に3-0(117-109が2者、118-108)の判定勝ちを収めて2階級制覇に成功した[13]

2013年1月、ガンボアが生活の拠点にしているマイアミにある「バイオジェネシス」というアンチエイジングのクリニックで、ガンボアが同クリニックからHGHインスリン様成長因子1(IGF-1)、、テストステロン入りクリームなどの禁止ドーピング薬物を購入した際のやり取りが書かれた文書が見つかったことが報じられる[14]。同時にMLBアレックス・ロドリゲスライアン・ブラウンなどの有名選手も同クリニックから禁止ドーピング薬物を購入していたことが報じられ、バイオジェネシス・スキャンダルとして大きな注目を集めることになる。その後、MLBは報道があった選手を徹底調査し出場停止などの処分を下した、しかしボクシングにはMLBのような統一機関が存在しないためガンボアを追跡調査する手段がなく、ガンボアが一切調査されることなく試合に出場していることをYahooスポーツイラストレイテッドの記者は問題であると指摘した[15][16]

2013年3月、ライト級に転向する為にWBA世界スーパーフェザー級暫定王座を返上した[17][18]

2013年6月8日、モントリオールベル・センターでWBA世界ライト級2位のダーリー・ペレス(コロンビア)とWBA世界ライト級暫定王座決定戦を行い、3-0(116-111が2者、115-112)の判定勝ちを収め3階級制覇を達成した[19]

2013年11月、元妻へ暴力を振るったとして逮捕され、家庭内暴力でマイアミの刑務所へ収監される[20]。ガンボアが家庭内暴力で逮捕されるのは2度目となる。

2014年5月17日、カリフォルニア州イングルウッドグレート・ウェスタン・フォーラムWBO世界スーパーフェザー級王者ミゲル・アンヘル・ガルシアと対戦する予定だったが、ガンボアが高額のファイトマネーを要求し試合をキャンセルした。

2014年5月、同年6月28日にWBO世界ライト級王者テレンス・クロフォードと対戦することが決定した為[21]WBA世界ライト級暫定王座を返上した。

2014年6月28日、ネブラスカ州オマハクエスト・センター・オマハWBO世界ライト級王者テレンス・クロフォードと対戦するが、5回と8回に1度ずつ、9回には2度ダウンを奪われ、9回2分53秒KO負けでプロ初黒星を喫し、WBO王座獲得に失敗した[22]。試合後ドーピング検査が行われると指示があり控え室で待機していたが、結局ネブラスカ州アスレチックコミッションの怠慢により検査は行われなかった[23]

戦績[編集]

  • アマチュアボクシング:245戦230勝15敗
  • プロボクシング:24戦23勝(16KO)1敗
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2007年4月27日 4R 判定 アレクサン・マンベリャン アルメニアの旗 アルメニア プロデビュー戦
2 2007年6月16日 4R TKO アライク・サッチバジャン チェコの旗 チェコ
3 2007年7月6日 2R TKO ジョエル・マヨ チリの旗 チリ
4 2007年9月2日 1R TKO トーマス・ヘンストバーガー オーストラリアの旗 オーストラリア
5 2007年9月21日 1R KO ネストール・ウーゴ・パニアグア アルゼンチンの旗 アルゼンチン
6 2007年10月19日 2R TKO サミュエル・ケベデ スウェーデンの旗 スウェーデン
7 2007年10月30日 6R TKO アダルトン・デ・ヘスス ブラジルの旗 ブラジル
8 2008年1月5日 1R TKO ヒルベルト・ルケ メキシコの旗 メキシコ
9 2008年2月22日 1R TKO ジョニー・エドワード アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 NABF北米スーパーフェザー級王座決定戦
10 2008年5月17日 10R 判定 ダーリン・ヒメネス ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 WBCインターナショナルスーパーフェザー級王座決定戦
11 2008年7月18日 1R TKO アル・シーガー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 NABO北米フェザー級王座決定戦
12 2008年10月4日 2R KO マルコス・ラミレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
13 2009年1月9日 10R TKO ロジャー・ゴンザレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
14 2009年2月20日 1R KO ウォルター・エストラーダ コロンビアの旗 コロンビア
15 2009年4月17日 10R TKO ホセ・ロハス ベネズエラの旗 ベネズエラ WBA世界フェザー級暫定王座決定戦
暫定王座獲得→正規王座認定
16 2009年10月10日 4R TKO ワイベル・ガルシア パナマの旗 パナマ WBA防衛1
17 2010年1月23日 2R KO ロジャース・ムタグワ タンザニアの旗 タンザニア WBA防衛2
18 2010年3月27日 12R 判定 ジョナサン・ビクター・バロス アルゼンチンの旗 アルゼンチン WBA防衛3
19 2010年9月11日 12R 判定 オルランド・サリド メキシコの旗 メキシコ WBA・IBF世界フェザー級王座統一戦/WBA防衛4
20 2011年3月26日 4R TKO ホルヘ・ソリス メキシコの旗 メキシコ WBAスーパー・世界フェザー級タイトルマッチ/WBA防衛5
21 2011年9月10日 8R 負傷判定 ダニエル・ポンセ・デ・レオン メキシコの旗 メキシコ
22 2012年12月8日 12R 判定 マイケル・ファレナス フィリピンの旗 フィリピン WBA世界スーパーフェザー級暫定王座決定戦
23 2013年6月8日 12R 判定 ダーリー・ペレス コロンビアの旗 コロンビア WBA世界ライト級暫定王座決定戦
24 2014年6月28日 9R KO テレンス・クロフォード アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBO世界ライト級タイトルマッチ

獲得タイトル[編集]

関連項目[編集]

脚註[編集]

  1. ^ a b c Man with a plan: Gamboa looking to get his medal back”. USA TODAY (2011年3月25日). 2014年2月10日閲覧。
  2. ^ 12.World Championships - Bangkok, Thailand - July 6-12 2003”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  3. ^ 28.Olympic Games Athens, Greece August 14-29, 2004”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  4. ^ 13.World Championships Mianyang, China November 13-20, 2005”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  5. ^ ガンボア、不敗挑戦者撃退 WBAフェザー級 ボクシングニュース「Box-on!」2010年3月28日
  6. ^ ダウン応酬 ガンボア判定勝ちで王座統一 A&Fフェザー級 ボクシングニュース「Box-on!」2010年9月12日
  7. ^ 計量後食べ過ぎて王座剥奪!! IBFのサリド ボクシングニュース「Box-on!」2010年9月12日
  8. ^ ボクシングビート 2011年4月号参照。
  9. ^ ガンボア圧勝、ソリスを5度倒す IBF王座ははく奪 ボクシングニュース「Box-on!」2011年3月27日
  10. ^ Yuriorkis Gamboa's Arrest: Additional Details Surface”. BoxingScene.com (2011年5月5日). 2013年8月10日閲覧。
  11. ^ ガンボア負傷判定勝ち フェザー級卒業!? ボクシングニュース「Box-on!」2011年9月12日閲覧
  12. ^ a b Oner: Gamboa, Huge Talent Wasted By Extreme Greed”. BoxingScene.com (2013年9月22日). 2013年12月1日閲覧。
  13. ^ ガンボアが1年3か月ぶりの勝利 ボクシングニュース「Box-on!」2012年12月9日
  14. ^ A・ロドリゲスらに薬物使用疑惑、米紙報道” (2013年1月30日). 2013年8月10日閲覧。
  15. ^ Boxing tempting sad fate with lack of drug testing”. Sports Illustrated.com (2013年8月6日). 2013年8月10日閲覧。
  16. ^ How MLB's handling of Biogenesis scandal makes combat sports look like a joke”. Yahoo Sports.com (2013年8月7日). 2013年8月10日閲覧。
  17. ^ WBA Official Ratings as of April 2013を参照。
  18. ^ Movements April 2013も参照。
  19. ^ ガンボア、ペレスに3-0判定 ライト級暫定獲得 ボクシングニュース「Box-on!」2013年6月9日
  20. ^ Lightweight Yuriorkis Gamboa jailed”. ESPN.com (2013年11月14日). 2013年12月9日閲覧。
  21. ^ クロフォードvsガンボア決定 6.28王者の地元で Boxing News(ボクシングニュース) 2014年5月7日
  22. ^ クロフォード4度倒しKO防衛、ガンボア初黒星 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年6月29日
  23. ^ Nebraska commission drops the ball”. ESPN.com (2014年7月3日). 2014年7月10日閲覧。

外部リンク[編集]

暫定王座決定戦 対戦者
ホセ・ロハス
WBA世界フェザー級暫定王者

2009年4月17日 - 2009年6月27日

次暫定王者
正規認定により消滅
空位
前タイトル保持者
クリス・ジョン
第68代WBA世界フェザー級王者

2009年6月27日 - 2010年9月11日

空位
次タイトル獲得者
ジョナサン・ビクター・バロス
前王者
オルランド・サリド
第25代IBF世界フェザー級王者

2010年9月11日 - 2011年3月26日(剥奪)

空位
次タイトル獲得者
ビリー・ディブ
前スーパー王者
N/A
WBA世界フェザー級スーパー王者

2010年9月11日 - 2011年5月(剥奪)

次スーパー王者
剥奪により消滅
暫定王座決定戦 対戦者
マイケル・ファレナス
WBA世界スーパーフェザー級暫定王者

2012年12月8日 - 2013年3月(返上)

次暫定王者
返上により消滅
暫定王座決定戦 対戦者
ダーリー・ペレス
WBA世界ライト級暫定王者

2013年6月8日 - 2014年5月(返上)

次暫定王者
返上により消滅