ロジスティード
日立物流本社 | |
種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 指名委員会等設置会社 |
市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒104-8350 東京都中央区京橋二丁目9番2号 |
設立 |
1959年(昭和34年)8月7日(注) (大和観光株式会社) |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 1010601022399 |
事業内容 |
国内物流事業 国際物流事業 情報システムの開発 等 |
代表者 | 中谷康夫(執行役社長) |
資本金 |
168億200万円 (2020年3月31日現在) |
売上高 |
連結:6,728億86百万円[1] (2020年3月期) |
営業利益 |
連結:334億83百万円 (2020年3月期) |
純利益 |
連結:224億85百万円 (2020年3月期) |
総資産 |
連結:8,791億44百万円[1] (2020年3月期) |
従業員数 |
連結:45,328人[1] (2020年3月末現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
株式会社日立製作所 39.91% SGホールディングス株式会社 15.27% 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 4.19% (2020年9月30日現在) |
主要子会社 |
株式会社バンテック 日立物流ソフトウエア株式会社 75% |
関係する人物 | 山本博巳(元社長) |
外部リンク | https://www.hitachi-transportsystem.com/jp/ |
特記事項:注 1967年(昭和42年)11月1日に(旧)東京モノレール株式会社、西部日立運輸株式会社、(旧)日立運輸株式会社の3社合併の際、東京モノレール(株)を存続会社としたため、(旧)日立運輸株式会社は解散した。旧会社の設立日は1950年(昭和25年)2月23日である。財務数値は日本基準。 |
株式会社日立物流(ひたちぶつりゅう、英: Hitachi Transport System, Ltd.)は、東京都中央区に本社を置く物流会社である。日立グループに属するが、国内事業の大半がグループ外からである。3PLで国内首位。東証一部上場企業。
事業
主力の物流事業は『システム物流事業』と称し、単なる倉庫保管・輸送だけではなく、小売業・製造業に不可欠な物流システム全体を構築し運営を請け負う事業(サード・パーティー・ロジスティクス)を主力としている。このシステムに含まれるものは、運送・配送・保管の他、在庫・受発注等の情報管理、流通の際の加工等が含まれる。また、国際物流事業では上記に加え、通関手続、航空運送代理業なども行う。
この他、筆頭株主である日立製作所の製造する特殊な製品、例えば発電プラントや車両等の重量品、原子力発電用核燃料、大型製品の運送及び美術品輸送等の特殊な運送なども行っている。
2015年3月期の売上構成は国内物流事業59%、国際物流事業37%、その他事業4%となっている。
同社の企業メッセージは「未知に挑む。物流は新領域へ:LOGISTEED」である。
物流子会社からの脱皮
親会社の物流業務を専門に行う子会社の物流企業は、親会社の経営状況によって自社の経営が左右される事や、親会社の業務をこなしていれば安定的な収入が望めるため、経営改善が積極的に進まないなどのマイナス面を抱えている。
最近では、「ロジスティクス」の概念が日本企業に普及したことにより、自社に物流子会社を持っていても、独立系の大手物流企業に業務を請負わせた方が場合によっては自社の物流子会社を利用するよりも、スケールメリットによるコストの低下と専門性を活かした高品質な物流管理が実現できるといった事例も出ている。
そこで同社は、かつて親会社であった日立製作所の物流業務を主体としつつも、業務で培ったノウハウをアピールし、他企業の物流業務を請け負うことに成功している(よく知られたものとして、「アディダスジャパン」の物流・倉庫業務の請負がある)。現在では、日立グループとしての位置付けよりも、企業向け物流事業における、有力事業者としての評価が定着している。また、小口貨物輸送に関してのノウハウ不足を補うため、福山通運と提携する事により、大口・小口を問わず企業からの輸送業務を請負える体制を整えている。
2016年3月、SGホールディングス及び佐川急便と資本業務提携契約を締結。同年5月に親会社であった日立製作所がSGホールディングスに株式を譲渡し、両社の持分法適用関連会社となった。
2020年9月、SGホールディングス及び佐川急便との資本業務提携契約の見直しを発表し、SGホールディングスが保有する日立物流株式の一部を取得するとともに、日立物流が保有する佐川急便株式の全てをSGホールディングスに譲渡した。なお、経営統合に向けた協議については、 当面の間、検討を見送るとした。
沿革
- 1950年2月 日東運輸株式会社として設立。
- 1952年12月 (旧)日立運輸株式会社に商号変更。
- 1959年8月7日 現会社が大和観光株式会社として設立。
- 1967年11月 大和観光株式会社から商号変更した(旧)東京モノレール株式会社が(旧)日立運輸株式会社と西部日立運輸株式会社を合併し、日立運輸東京モノレール株式会社に商号変更。
- 1981年4月 子会社として(新)東京モノレール株式会社を設立
- 1981年5月 (新)東京モノレール株式会社にモノレール事業を譲渡し、物流部門は(新)日立運輸株式会社に商号変更
- 1985年7月 株式会社日立物流に商号変更
- 1989年1月 東京証券取引所2部上場
- 1990年9月 東京証券取引所1部上場
- 1994年3月7日 本店を東京都渋谷区渋谷三丁目6番3号から東京都江東区東陽七丁目2番18号に移転。
- 2011年4月 TOBにより株式会社バンテック(自動車部品物流大手)の株式を取得し、連結化[2]
- 2012年4月 日立電線株式会社からマラソン部を譲り受け、日立物流グループ陸上部が発足[3][4]
- 2012年4月 連結子会社である北海道日立物流サービス株式会社とダイレックス株式会社の合併、関東日立物流サービス株式会社とその子会社である昭島物流サービス株式会社の合併、関西日立物流サービス株式会社と中国日立物流サービス株式会社の合併を実施[5]
- 2016年3月 SGホールディングス株式会社及び佐川急便株式会社と資本業務提携契約を締結[6]。
- 2016年5月19日 日立製作所が当社株式の29%をSGホールディングスへ譲渡。日立製作所及びSGホールディングスの持分法適用関連会社となる[7]。
- 2016年5月20日 佐川急便株式の20%をSGホールディングスから譲受。同社を持分法適用関連会社とする[7]。
- 2017年8月16日 江東区東陽町のサン・アンド・サンビルから中央区京橋に本社を移転。
- 2018年10月10日 株式会社エーアイテイーと資本・業務提携契約を締結[8][9]。
- 2019年3月1日 エーアイテイー株式の20.07%を取得すると同時に、子会社の日新運輸株式会社株式を株式交換の形でエーアイテイーへ譲渡する予定[10][11][12]。
- 2020年9月25日 当社株式の一部をSGホールディングスから譲受[13]。
- 2020年9月29日 佐川急便株式の20%をSGホールディングスへ譲渡。当社との資本関係を解消[14]。
歴代社長
(注)日立運輸株式会社に商号変更後
氏名 | 在任期間 | 出身校 | |
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1 | 岩松茂輔 | 1981年5月 - 1983年6月 | 東京帝国大学法学部[15] |
2 | 嶋井澄 | 1983年6月 - 1988年6月 | 大阪大学工学部[16] |
3 | 小今井〓治 | 1988年6月 - 1994年6月 | 東京大学法学部[17] |
4 | 中久信 | 1994年6月 - 2000年6月 | 京都大学経済学部[18] |
5 | 福士英二 | 2000年6月 - 2003年4月 | 北海道大学工学部[19] |
6 | 山本博巳 | 2003年4月 - 2006年6月 | 山口大学経済学部[20] |
7 | 鈴木登夫 | 2006年6月 - 2013年6月 | 東京工業大学工学部[21] |
8 | 中谷康夫 | 2013年6月 - | 法政大学工学部[22] |
関係会社
提携先の福山通運と同様にイオングループの物流センターを運営している。2012年3月末現在、子会社86社、持分法適用会社12社を持ち、国内356拠点、海外348拠点を構える[1]。かつては東京モノレールの運行会社(その後は分社化し親会社)であったが、2002年に東日本旅客鉄道(JR東日本)へ売却した。
グループ企業
- 日立物流東日本(茨城県日立市)
- 日立物流関東(さいたま市大宮区)
- 日立物流首都圏(東京都江東区)
- 日立物流南関東(横浜市中区)
- 日立物流中部(名古屋市中区)
- 日立物流西日本(大阪市此花区)
- 日立物流九州(福岡県糟屋郡久山町)
- 日立物流コラボネクスト(東京都江東区)
- 日立物流ダイレックス(札幌市東区)
- 日立物流ファインネクスト(東京都江東区)
- 日新運輸(大阪市此花区)
- 日立物流バンテックフォワーディング(東京都中央区)
- 日立物流ソフトウェア(東京都江東区)
- 日立オートサービス(東京都江東区)
- 日立トラベルビューロー(東京都江東区)
- ニッシントランスコンソリデーター(大阪市此花区)
- プロジェクトカーゴジャパン(東京都江東区)
関連項目
脚注
- ^ a b c d “日立物流:会社概要”. 日立物流. 2013年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月8日閲覧。
- ^ “日立物流、バンテック買収へTOB”. Logistics Today. 2012年2月29日閲覧。
- ^ 『シンボルスポーツ(陸上部)の発足について』日立物流、2012年2月15日 。2012年2月29日閲覧。
- ^ “マラソン部の譲渡について”. 日立電線. 2012年2月29日閲覧。
- ^ 『連結子会社の合併について』日立物流、2012年2月1日 。2012年2月29日閲覧。
- ^ 日立物流、SGホールディングス及び佐川急便の戦略的資本業務提携、株式の売出し並びに日立物流の親会社、その他の関係会社及び主要株主の異動に関するお知らせ
- ^ a b (開示事項の経過報告)日立物流、SGホールディングス及び佐川急便の戦略的資本業務提携等に関するお知らせ
- ^ 株式会社日立物流との資本業務提携に関するお知らせエーアイテイー 2018年10月10日
- ^ 株式会社エーアイテイーとの資本業務提携に関するお知らせ日立物流 2018年10月10日
- ^ 日新運輸株式会社との株式交換契約締結及び孫会社の異動に関するお知らせエーアイテイー 2018年10月10日
- ^ 主要株主及びその他の関係会社の異動(予定)に関するお知らせ エーアイテイー 2018年10月10日
- ^ エーアイテイー<9381>、日立物流傘下の日新運輸を株式交換で完全子会社化M&A online 2018年10月10日
- ^ 株式会社日立物流株式の売買成立に関するお知らせ
- ^ [株式会社日立物流との株式持分比率変更及び業績予想の修正に関するお知らせ https://ssl4.eir-parts.net/doc/9143/tdnet/1884785/00.pdf]
- ^ “日立運輸東京モノレール社長に岩松茂輔副社長の昇格内定、山口社長は相談役に。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊9. (1980年6月19日)
- ^ “日立運輸、日立専務嶋井澄氏の社長就任内定、岩松茂輔社長は相談役に。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊10. (1988年5月27日)
- ^ “日立物流社長に小今井〓(セン)治副社長昇格――嶋井澄社長は会長に。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊11. (1988年6月1日)
- ^ “日立物流社長に中久信副社長が昇格――小今井〓(セン)治社長は代表権のある会長に。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊9. (1994年5月14日)
- ^ “日立物流社長に福士英二専務が昇格――中久信社長は代表権のある会長に就任。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 夕刊3. (2000年4月13日)
- ^ “日立物流、山本博巳氏(新社長)”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊15. (2003年1月31日)
- ^ “日立物流、鈴木登夫氏(新社長)”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊12. (2006年2月24日)
- ^ “日立物流、中谷康夫氏(新社長)”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊15. (2013年2月26日)