1891年のメジャーリーグベースボール

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以下は、メジャーリーグベースボール(MLB)における1891年のできごとを記す。

アメリカン・アソシエーションではプレイヤーズ・リーグから移ってきたボストン・レッズが、ナショナルリーグではボストン・ビーンイーターズが優勝。

できごと[編集]

この年限りでアメリカン・アソシエーションが解散したのでアメリカン・アソシエーション最後のシーズンとなった

1890年に設立されたプレイヤーズ・リーグに「フィラデルフィア・クエーカーズ」が加盟し、この時は同じフィラデルフィアにアメリカン・アソシエーションでフィラデルフィア・アスレチックスが参加していた。同じ年にわずか1年でプレイヤーズ・リーグは解散し、また同時にアメリカン・アソシエーションのアスレチックスがリーグを脱退する事態が置きたため、クエーカーズは翌1891年にアメリカン・アソシエーションに加盟、吸収合併して前のチームの愛称「アスレチックス」を引き継ぐことになった。

このプレイヤーズ・リーグから来たフィラデルフィア・アスレチックスと、ナショナルリーグのボストン・ビーンイーターズ及びピッツバーグ・パイレーツとの間で、前年にプレイヤーズ・リーグに引き抜かれた元アメリカン・アソシエーションの2選手が元のアスレチックス(前年のアスレチックスとは別になる)に戻ることなく、ナショナルリーグの両球団に横取りされたことから、両リーグ間で対立が生じた。結局調停委員会に持ち込まれて2選手の保有権はナショナルリーグにあるとの裁定が出たが、アメリカン・アソシエーションは反発してナショナルリーグのフランチャイズ権があったシンシナティに新しくシンシナティ・キラーズを加盟させたりして、両リーグの反目が続いた。ファンも委員会とナショナルリーグを批判し、シーズン途中から事態は膠着した。

プレイヤーズ・リーグ騒動から痛手を受けたアメリカン・アソシエーションの加盟全球団の経営が行き詰まっている現状を見てナショナルリーグはここで一挙に問題の打開策を打ちだした。それがリーグの合併であった。急遽両リーグの首脳会談が開かれて合併が討議され、アメリカン・アソシエーションの4球団を吸収し、後の4球団を売却させる工作を始め、1891年12月にアメリカン・アソシエーションは正式にその全ての権利をナショナルリーグに譲渡して、ボルチモア・オリオールズ、ワシントン・セネターズ、セントルイス・ブラウンズ、ルイビル・カーネルズはナショナルリーグに移り、他の4球団を売却させてこの年限りでアメリカン・アソシエーションは10年の歴史に幕を閉じた。

ナショナルリーグは翌1892年から1999年まで8球団から12球団に拡張した体制となった。

  • ポストシーズンの全米選手権(19世紀のワールドシリーズ)は開催されなかった。
  • 1875年以降、チャーリー・ウエイト選手のグラブ考案から毎年のように野手のグラブの改善が進んだが、捕手のグラブも日進月歩して、1885年には捕手のプロテクターを考案したジョージ・マイヤーズ捕手がその後キャッチャーミットを大型化して周囲に分厚いパッドをグラブに入れたりしたが、リーグ側が許可しなかった。しかし、その後他の球団でもこの大型キャッチャーミットが広がり、この年に正式に使用が許可された。
  • 5月14日 チャールズ・ラドボーンが史上4人目の300勝を達成した。

最終成績[編集]

アメリカン・アソシエーション[編集]

チーム 勝利 敗戦 勝率 G差
1 ボストン・レッズ 93 42 .689 --
2 セントルイス・ブラウンズ 85 51 .625 8.5
3 ミルウォーキー・ブルワーズ 21 15 .583 22.5
4 ボルチモア・オリオールズ 71 64 .526 22.0
5 フィラデルフィア・アスレチックス 73 66 .525 22.0
6 コロンバス・ソロンズ 61 76 .445 33.0
7 シンシナティ・ポーカーズ 43 57 .430 32.5
8 ルイビル・カーネルズ 54 83 .394 40.0
9 ワシントン・セネタース 44 91 .326 49.0

ナショナルリーグ[編集]

チーム 勝利 敗戦 勝率 G差
1 ボストン・ビーンイーターズ 87 51 .630 --
2 シカゴ・コルツ 82 53 .607 3.5
3 ニューヨーク・ジャイアンツ 71 61 .538 13.0
4 フィラデルフィア・フィリーズ 68 69 .496 18.5
5 クリーブランド・スパイダーズ 65 74 .468 22.5
6 ブルックリン・グルームズ 61 76 .445 25.5
7 シンシナティ・レッズ 56 81 .409 30.5
8 ピッツバーグ・パイレーツ 55 80 .407 30.5

個人タイトル[編集]

アメリカン・アソシエーション[編集]

打者成績[編集]

項目 選手 記録
打率 ダン・ブローザース (BOS) .350
本塁打 デューク・ファレル (BOS) 12
打点 デューク・ファレル (BOS) 110
ヒュー・ダフィー (BOS)
得点 トム・ブラウン (BOS) 177
安打 トム・ブラウン (BOS) 189
盗塁 トム・ブラウン (BOS) 106

投手成績[編集]

項目 選手 記録
勝利 セイディー・マクマホン (BAL) 33
防御率 エド・クレーン (CKK) 2.45
奪三振 ジャック・スティベッツ (STL) 158
投球回 セイディー・マクマホン (BAL) 503
セーブ ジョー・ニール (STL) 3

ナショナルリーグ[編集]

打者成績[編集]

項目 選手 記録
打率 ビリー・ハミルトン (PHI) .340
本塁打 ハリー・ストービー (BSN) 16
マイク・ティアマン (NYG)
打点 キャップ・アンソン (CHC) 120
得点 ビリー・ハミルトン (PHI) 141
安打 ビリー・ハミルトン (PHI) 179
盗塁 ビリー・ハミルトン (PHI) 111

投手成績[編集]

項目 選手 記録
勝利 ビル・ハッチソン (CHC) 44
防御率 ジョン・ユーイング (NYG) 2.27
奪三振 ビル・ハッチソン (CHC) 314
投球回 ビル・ハッチソン (CHC) 561.0
セーブ キッド・ニコルズ (BSN) 3
ジョン・クラークソン (BSN)

参考・出典[編集]