相鉄いずみ野線
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基本情報 | |||
国 |
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所在地 | 神奈川県 | ||
起点 | 二俣川駅 | ||
終点 | 湘南台駅 | ||
駅数 | 8駅 | ||
路線記号 | SO | ||
開業 | 1976年4月8日[1] | ||
最終延伸 | 1999年3月10日 | ||
所有者 | 相模鉄道 | ||
運営者 | 相模鉄道 | ||
車両基地 |
かしわ台車両センター 川越車両センター(JR東日本車) 元住吉検車区(東急車) | ||
使用車両 | 使用車両の節を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 11.3 km | ||
軌間 | 1,067 mm | ||
線路数 | 複線 | ||
電化方式 |
直流1,500 V 架空電車線方式 | ||
閉塞方式 | 自動閉塞式 | ||
保安装置 | ATS-P | ||
最高速度 | 100 km/h | ||
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停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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いずみ野線(いずみのせん)は、神奈川県横浜市旭区の二俣川駅と神奈川県藤沢市の湘南台駅を結ぶ、相模鉄道(相鉄)の鉄道路線である。駅ナンバリングで使われる路線記号はSO。
なお、この路線は平塚市までの延伸免許が取得されているが、延伸開業の目処は立っていない(詳細は後述)。
概要
もともとはこの路線は神奈川東部方面線計画の一部分を構成する区間であり、このうち横浜市西部の区間が1970年代に整備されたのが始まりである[注釈 1]。それと同時に沿線に大規模なニュータウンを造成することで建設資金の回収を期待した。
2013年以降の開発方針として、いずみ野線沿線地域(二俣川 - ゆめが丘)は豊かな自然環境や未利用地を活かして新しい街の開発を行うモデル地域に指定されている[2]。
「職住分離」の一端を担うニュータウンアクセス交通に見られるように朝夕のラッシュ時とそれ以外の時間における利用客数の変動が激しいという特徴がある。また建設費償還のため加算運賃が設定されており相鉄本線と比べてやや高いものになっている。詳細は「相模鉄道#運賃」を参照のこと。
路線データ
- 路線距離:11.3km
- 軌間:1067mm
- 駅数:8駅(両端の駅を含む)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線(直流1500V)
- 最高速度:100km/h(南万騎が原→緑園都市間)
- 保安装置:ATS-P
- デジタル列車無線チャンネル:5ch
歴史
- 1976年(昭和51年)4月8日 - 二俣川 - いずみ野間開業[1]。
- 1990年(平成2年)4月4日 - いずみ野 - いずみ中央間開業。
- 1992年(平成4年)8月1日 - 全駅に喫煙コーナーを設置して、それ以外の場所を終日禁煙とする[3]。
- 1999年(平成11年)
- 2006年(平成18年)5月20日 - ダイヤ改正により、日中の快速が10分間隔から20分間隔に半減。平日夕ラッシュ時に快速列車の運転を開始。
- 2009年(平成21年)
- 2012年(平成24年)4月29日 - ダイヤ改正により、平日朝ラッシュ時の快速を休止。すべての快速が星川駅で緩急接続を行うようになる。日中のダイヤパターンが、平日は20分サイクル、土休日は30分サイクルになり、各駅の毎時の出発時刻を統一。
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)5月31日 - ダイヤ改正により、日中の快速が1年ぶりに復活。特急が毎時1本に減便。
- 2017年(平成29年)3月18日 - ダイヤ改正により、快速の運転時間帯が拡大。
- 2019年(令和元年)11月30日 - ダイヤ改正により、特急を廃止。通勤特急・通勤急行を新設[5]。
- 2023年(令和5年)3月18日 - 相鉄新横浜線 羽沢横浜国大駅 - 新横浜駅間および東急新横浜線の開業により、相鉄・東急直通線として相鉄新横浜線・東急新横浜線を経由し湘南台駅から東急東横線・東京メトロ副都心線・東武東上本線森林公園駅(一部は東急目黒線・東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線西高島平駅・埼玉高速鉄道線浦和美園駅)間で直通運転を開始[6][7][8][9][10]。ダイヤ改正により、特急(東急線直通のみ)を再開[11][12]。
沿線風景
いずみ野線は横浜市西部の丘陵地帯を通過する。とはいっても地形に沿う形ではなく、掘割・トンネルや高架橋を多用して極力勾配を緩和している。また、踏切は一つもなく、軌道は50kg以上の重軌条でロングレールとして敷設されており、現在の認可最高速度は100km/hだが120km/h運転も可能な施設である。
二俣川 - いずみ野
二俣川駅を発車した列車は徐々に高度を上げながら相鉄本線下り線を跨ぐとすぐに分かれていく。トンネルを抜け、東海道新幹線の高架をくぐると南万騎が原駅となる。南万騎が原を出るとすぐにトンネルに入る。この区間は当初掘割区間として計画されていたが、周辺の分譲地と一体化した遊歩道や上下水道を同時に整備する目的で、ボックスカルバート式トンネルに変更された経緯がある[13]。トンネルを抜けると高架橋になりすぐに緑園都市駅となる。いずみ野線の駅名にはいかにもニュータウンを思わせる駅名が多く、特に当駅周辺は開発が進んだ地区になっている。緑園都市を出ると再びトンネルに入る。高架橋で阿久和川を越え掘割区間に入ると弥生台駅である。掘割だが法面の傾斜は緩く「ソメイヨシノ」が植えられており、春には桜のトンネルの様相を呈す。弥生台を出るとすぐにトンネルに入り掘割の中のいずみ野駅となる。ここまでが第1期開業区間である。
いずみ野 - 湘南台
いずみ野を出ると高架橋の連続区間になる。和泉川を渡った列車はこの川に沿うように谷沿いを走る。辺りは畑や雑木林が広がっており、右手には丹沢山地、箱根山や、天気が良いと大きく富士山が見える。長後街道を渡るとすぐに高架駅のいずみ中央駅に到着する。いずみ中央を出た列車は和泉川と分かれ再び丘陵地帯に入って行く。アーチ橋の一種、ニールセン・ローゼ橋で環状4号を跨ぐとゆめが丘駅である。近くに横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅がある。ゆめが丘を出た列車はこのブルーラインと並走するようになり、境川を渡った直後に谷の斜面に突入する。そのままトンネルを走行し続けて、地下駅の湘南台駅となる。
運行形態
列車種別と運行本数
いずみ野線を走る列車種別は従来は「各停」だけであったが、1999年2月27日に「快速」が新設され、さらに2014年4月27日に「特急」がいずみ野線内で初めて速達運転する種別として新設された[14]。2019年11月30日には特急が廃止され、「通勤特急」・「通勤急行」が新設された[5]。
2023年3月18日の相鉄新横浜線開業に伴うダイヤ改正で特急の設定が再開された。
ニュータウンを抱えるいずみ野線は横浜中心部や東京都心部への指向性が強いので、ダイヤ構成も本線とのつながりが強く、多くの列車が二俣川駅から本線に乗り入れて西谷駅を経て横浜駅・新横浜駅方面へ向かうものになっている。本線の大和・海老名方面への直通運転は二俣川駅で折り返す方向となるため、回送列車を除き行われていない。通勤急行は全列車10両編成で、その他の種別は10両編成または8両編成で運行される。
いずみ野線内ではいずみ野駅で緩急接続を行う列車もある。
種別\駅名 | 直通先 | 二俣川 | … | 湘南台 | |
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運行範囲 | 各停 | ←横浜 | 4本 | ||
←川越市 | 1本 | ||||
←和光市 | 1本 |
列車番号
列車番号は2023年3月18日以降は以下の通りとされている[15]。
- 3750 - :特急(東横線直通)
- 3850 - :特急(目黒線直通)
- 3900 - :通勤特急(東横線直通)
- 3950 - :通勤特急(目黒線直通)
- 1950 - :通勤急行
- 2500 - :快速
- 6700 - :各駅停車(本線直通)
- 7400 - :各駅停車(東横線直通)
- 7550 - :各駅停車(目黒線直通)
- 7700 - :各駅停車(線内完結列車)
- 8700 - :試運転列車
- 8500 - :臨時試運転列車
- 9700 - :回送列車(線内運転及び本線直通列車)
普通旅客列車とはこの場合、各駅停車のことを表す。下りが奇数、上りが偶数となっている。それぞれの種別の系統ずつに付番される。 回送列車にはそれぞれ「回」の文字を数字の前に付ける。
運行番号
列車番号とは別に先頭車両の右上か左上に二桁の運行番号を表示している。なお列車番号と運行番号の関連性は無い。なおこれは2023年3月18日ダイヤ改正現在のものである。
- 1群 (11 - 15):8両での運用(ただし車両不足時には10両での代走あり)
- 3群・4群(31G - 43G):21000系8両での運用
- 5群(50 - 59)・6群(60 - 69)10両での運用
- 7群(70 - 73):12000系10両での運用
- 9群(91G - 95G):20000系10両での運用
ただし、一部はいずみ野線内に乗り入れない運用もある。
十の位の数字によって「群」として管理されており、原則として、それぞれの群で1日ごとに順送りされる(例として本日11運用なら明日12運用、本日15運用なら明日は11運用という具合)。例外として、試運転列車には運行番号が設定されていない。試運転で表示されている番号は、出場時の検査で使用された番号となる。
東急車については、上記の規則に依らず地下鉄線内で使用している運行番号を相鉄線内においてもそのまま用いる(01K - 48Kが目黒線車両、51K - 65Kが東横線車両)。
3群・4群および東急目黒線からの乗り入れ車両の運行番号については、都営地下鉄三田線に乗り入れる場合は奇数を、東京メトロ南北線に乗り入れる場合は偶数を使用し、途中で変更して両方に乗り入れる場合もある(このため一部の番号は欠番となる)。
現在の列車種別
すべて通勤型車両で運転され、乗車券のみで乗車できる。本線で運転されているJR線直通列車と接続・待ち合わせを行う列車はJR線直通特急・JR線直通各停と記す。以下、2022年3月12日に行われたダイヤ改正における状況を記す。
特急
英語表記は「Limited Express」。種別色は■橙色(下り列車)、■桃色(東急東横線直通)。 現在の特急は2023年3月18日の相鉄新横浜線延伸および東急東横線方面を中心とする東急線直通運転開始に合わせ、運行が再開された[11]、相鉄線内最速の種別である。
いずみ野線の特急は全てが相鉄新横浜線・東急新横浜線と直通し、その大半が東急東横線へ乗り入れているが、下り二俣川駅発5時台の列車1本のみ東急目黒線・目黒駅始発となっている。運転時間は平日は上りは夕ラッシュ時、下りは朝夕ラッシュ時に運転されるが、土休日の上りは湘南台駅始発9時台・21時台の2本、下りは前述の目黒駅始発の1本のみとなっている。
特急は2014年4月27日のダイヤ改正より新設された種別[14]で、従来ターミナル駅としてきた横浜駅を経由しない神奈川東部方面線の建設進捗に伴い、横浜駅の空洞化を避けるために、同駅及びその周辺施設のリニューアルなどと共に「県央地域と横浜駅をより速く結び利用客の逸脱を抑える」という目的で設定されたものであり、以前から計画されていた[16]。ただし、いずみ野線内では2019年11月30日のダイヤ改正でいったん休止となっていた[5]。
通勤特急(通特)
英語表記は「Commuter Limited Express」。種別色は■橙色(下り列車)、■桃色(東急東横線直通)および■水色(東急目黒線直通)。2019年11月30日ダイヤ改正より新設された種別である[17]。いずみ野線内の停車駅は特急と同じで、本線鶴ヶ峰駅へ停車する点のみ特急と異なる。
上りの湘南台駅発平日朝6時台から8時台に計6本設定されており、全てが相鉄新横浜線・東急新横浜線へと直通。うち5本は東急東横線へと向かうが、湘南台駅発7時台の1本のみ東急目黒線・都営三田線の高島平駅とを結ぶ系統となっている。
通勤急行(通急)
英語表記は「Commuter Express」。種別色は■赤色。2019年11月30日ダイヤ改正より新設された種別である[5]。
いずみ野線内は各駅に停車し、本線鶴ヶ峰駅・西谷駅停車後横浜駅まで停車しない。上りの湘南台駅発平日朝6時台から7時台に5本が運転され、いずれも10両編成で運転されている。朝ラッシュ時は横浜駅とを結ぶ唯一の優等種別となっている。
快速
英語表記は「Rapid」。種別色は■青色(2007年11月2日以前は■緑色)。
2023年3月18日改正以降は、朝ラッシュ時の上り・13時台 - 15時台を除きおおむね設定が存在するが、いずみ野線内での運転間隔はパターン化はされておらず各駅停車を置き替える形で運転されている。いずみ野線の快速は全列車が本線横浜駅 - 湘南台駅間の運転であり、途中駅発着の列車はない。
いずみ野線は開業以後各駅停車だけが運転されていたが、1999年(平成11年)3月10日の湘南台駅への延伸開業を目前に控えた2月27日のダイヤ改正において、いずみ野線初の速達列車として快速が新設された。同年3月9日までの11日間はいずみ中央行きとして運転し、いずみ中央駅 - 湘南台駅間の新規開業部分は回送扱いで乗務員訓練を行った。
1999年の登場当時は朝ラッシュ時と日中時間帯に限り運転されており、日中は12分間隔で運転されていた。2003年ダイヤ改正では10分間隔に増発、2006年のダイヤ改正では各停を混ぜて運転間隔を20分おきに減らす代わりに、運転時間帯を増やし1日の運転本数をほぼ維持するという水増し的な改正が行われ、夕方・夜間にも設定されるようになった。2012年改正で西谷駅工事のために朝ラッシュ時の運転が休止された。
2014年ダイヤ改正では日中時間帯が特急に格上げされたが、2015年5月31日ダイヤ改正では1本増発及び1本格下げの形で復活した。2019年11月30日ダイヤ改正では、新たに本線西谷駅が停車となった。2021年3月13日ダイヤ改正では朝時間帯と平日夕ラッシュ下りを除いて設定がなくなり、各停に置き換わるか減便となった。
各駅停車(各停)
英語表記は「Local」。種別色は■黒色または■灰色(相鉄線内が終着となる列車)(2007年11月2日以前は■白色(上り)、および■青色(下り)[注釈 2])、■桃色(東急東横線直通)および■水色(東急目黒線直通)。各停は各駅停車の略称でその名の通り相鉄線内では各駅に停車する。種別幕や路線図などでは「各停」と表記されることが多いが、駅や車内の案内放送などでは「各駅停車」と放送することが多い。
終日にわたって運転されている。昼間時間帯のパターンダイヤではおおむね10分間隔で運転され、1時間に4本が本線横浜とを結ぶ系統、2本が相鉄新横浜線・東急新横浜線・東急東横線・東京メトロ副都心線へ乗り入れ、うち1本は東武東上線の川越市駅まで運転されている。午前中及び土休日の夕方には東急目黒線とを結ぶ列車も運転されている。
開業当初は日中は20分おきでそのうち半数のみが本線に乗り入れて横浜駅まで達していた。その後何度か増発がなされたものの、1999年2月27日に「快速」が設定されると日中のすべての列車が快速に置き換わり、この時間帯の各停の設定は消滅した。しかし2006年5月ダイヤ改正では日中の「快速」が減便されたため、その補完として再び設定されて現在に至る。
臨時の列車種別
急行
英語表記は「Express」。種別色は■赤色。1986年(昭和61年)4月6日、いずみ野線開業10周年を記念して、横浜駅 - いずみ野駅(当時はいずみ野駅がいずみ野線の終点)間に急行(途中駅無停車[18])が当時の最新鋭だった新7000系によって運転された[19]。その後、1987年(昭和62年)4月12日にも、横浜駅 - いずみ野駅間に急行が新6000系「緑園都市号」によって運転された[20]。
使用車両
自社車両
全車両かしわ台車両センター所属。いずみ野線の車両は本線と共通である。ここでは相鉄・JR線直通車両と相鉄・東急線直通車両のみ掲載する。相鉄・東急直通線系統の列車には相鉄20000系・21000系と東急5050系4000番台・3020系・5080系・3000系が、それ以外の相鉄線(本線・いずみ野線)内完結列車には相鉄のすべての現有車両が運用される。
乗り入れ車両
- JR東日本(川越車両センター所属)
- E233系7000番台(10両編成、輸送障害時のみ)
女性専用車
平日朝ラッシュ時間帯の上り列車において女性専用車が実施されているが、列車の行先によって設定号車及び時間帯が異なる[12]。
- 横浜駅行き列車:平日朝7時から9時までに横浜駅へ到着する上り列車の最後尾車両(10両編成10号車、8両編成8号車)。
- 東急東横線直通列車:平日朝始発から9時30分までの上り全列車の先頭車両(10両編成1号車)。東京メトロ副都心線池袋駅までの実施で、実施区間の途中であっても9時30分を以て一斉終了。
平日日中以降および土休日ダイヤでは、女性専用車の設定は行われない。
いずみ野線の女性専用車は、本線とともに2005年5月9日に初めて導入された。導入当初、夜間の設定は「横浜駅を22時以降に発車する下り全列車」となっていたが、同年12月5日からは18時開始に設定時間帯が拡大された[21]。2019年11月30日より、夜間と横浜着9時から9時30分までの列車について設定を廃止したうえで、設定位置が4号車から湘南台寄りの最後尾車両(10両編成は10号車、8両編成は8号車)となった[5]。
2023年3月18日ダイヤ改正以降は相鉄・東急直通線開業に伴い東横線直通列車のみ東横線と同様に設定車両を先頭1号車、設定時間帯を始発 - 9時30分一斉終了に変更した一方で、目黒線直通列車においては設定しない形となった(JR線直通列車及び横浜駅行き列車は8両編成を含め従来のまま変更なし)[12]。
駅一覧
- 駅番号は2014年2月下旬から随時導入[22]。
- 全駅神奈川県内に所在。
- 停車駅 … ●:停車、|:通過(通勤特急は横浜行きのみ運転)
- 各停、快速、通勤急行はいずみ野線内は全駅に停車するため省略する。
- 横浜方面直通列車の本線内の停車駅は「本線」を参照。
駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 特急・通勤特急(東急線直通) | 接続路線 | 地上/地下 | 所在地 | ||
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二俣川から | 横浜から | ||||||||
直通運転区間 | ![]() ![]() | ||||||||
SO10 | 二俣川駅 | - | 0.0 | 10.5 | ● | 相模鉄道:![]() |
地上区間 | 横浜市 | 旭区 |
SO31 | 南万騎が原駅 | 1.6 | 1.6 | 12.1 | | | ||||
SO32 | 緑園都市駅 | 1.5 | 3.1 | 13.6 | | | 泉区 | |||
SO33 | 弥生台駅 | 1.8 | 4.9 | 15.4 | | | ||||
SO34 | いずみ野駅 | 1.1 | 6.0 | 16.5 | ● | ||||
SO35 | いずみ中央駅 | 2.2 | 8.2 | 18.7 | | | ||||
SO36 | ゆめが丘駅 | 1.1 | 9.3 | 19.8 | | | ||||
SO37 | 湘南台駅 | 2.0 | 11.3 | 21.8 | ● | 小田急電鉄:![]() 横浜市営地下鉄: ![]() |
地下区間 | 藤沢市 |
今後の計画
平塚方面への延伸計画
いずみ野線は起工された当初から運輸政策審議会の答申により平塚方面への免許を取得しており、当初の計画では湘南台駅から慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスを経て茅ヶ崎市北部を通過し平塚駅へと向かう予定 (14.5 km) となっている。
しかし、相模線倉見駅に東海道新幹線の新駅(相模新駅)が建設される計画が持ち上がったことから、経路を変更するか分岐線を設け、途中から寒川町に向かって倉見駅(ツインシティ構想地区)まで結ぶ構想が浮上した。また、2004年度には神奈川県や沿線市町、国土交通省、学識経験者、相模鉄道から成る「いずみ野線延伸研究会」が組織され、倉見駅方面への延伸の可能性について、LRT(ライトレール)導入も含めた検討が3箇年にわたり進められてきた[23][24]。
2010年6月に、神奈川県、藤沢市、相模鉄道、慶應義塾の4者で、「いずみ野線延伸の実現に向けた検討会」を設置し、2年間にわたる検討の結果、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス周辺までの区間 (3.3 km) について、LRTではなく鉄道(単線)による延伸を目指すという方針が選定されている[24][25]。
2016年4月7日の交通政策審議会にて了承された答申案では2030年頃までに整備すべき鉄道24路線の一つに、湘南台駅から寒川町の倉見駅までの延伸が選ばれている[26](答申案は同月20日に「交通政策審議会答申第198号」として正式に答申されている)。
2017年6月8日には藤沢市より同市内に設置を予定している2駅の候補地が公表され、イトーヨーカドー湘南台店前付近のA駅(地下駅)および慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス前のB駅(高架駅)が示された[27]。
他社線への乗り入れ計画
2019年11月30日より、相模鉄道は相鉄・JR直通線として相鉄新横浜線羽沢横浜国大駅で東日本旅客鉄道(JR東日本)の埼京線新宿方面と相互直通運転を行っているが、この時点では海老名駅発着の相鉄本線系統のみであり、いずみ野線との直通列車は設定されなかった。
2023年3月18日には相鉄新横浜線が新横浜駅まで延伸開業[8]し、新横浜駅で東急線(東急新横浜線・東横線・目黒線)との相互直通運転も開始し、さらにその先の東京メトロ線(副都心線・南北線)、東武東上線、都営三田線、埼玉スタジアム線にも直通する[9]。
東急線との直通運転開始後、いずみ野線は東横線・副都心線・東上線直通列車が基本となるが[11]、早朝・夜間の一部列車は目黒線方面にも直通列車が運行されている[10]。
ホームドア設置計画
2017年(平成29年)11月2日に2022年(平成34年〈令和4年〉)度までに相鉄線全駅へのホームドア設置を発表した[28]。2022年(令和4年)度の設備投資計画ではホームドアを7駅に設置すると発表され[29]、2022年度はいずみ野線には5駅に設置される予定である。同年10月頃にはホームドアがない駅では設置工事前に仮設転落防止柵を設置し転落防止の対策を取っている。これは2023年3月から直通運転する東急線への対応によるものである。
- 2020年(令和2年)度 - 二俣川駅[30]、湘南台駅[31]に設置。
- 2022年(令和4年)度 - 南万騎が原駅[32]、緑園都市駅[33]、弥生台駅[34]、いずみ野駅[35]、いずみ中央駅に設置予定。
ゆめが丘駅のホームドア設置は2023年(令和5年)度以降の予定である。
脚注
注釈
出典
- ^ a b 「相鉄いずみ野線が開業」『交通新聞』交通協力会、1976年4月9日、2面。
- ^ 再開発に向け市が素案 ゆめが丘駅周辺 都市計画決定など(タウンニュース泉区版 2013年9月12日号)
- ^ 「相鉄が終日禁煙に 来月1日から全駅で」『交通新聞』交通新聞社、1992年7月22日、3面。
- ^ a b 『鉄道ジャーナル』第33巻第4号、鉄道ジャーナル社、1999年4月、84頁。
- ^ a b c d e “11.30ダイヤ改正|都心とつながる(都心直通プロジェクト)|未来への取り組み|相鉄グループ”. 相模鉄道 (2019年11月20日). 2019年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月30日閲覧。
- ^ “2023年3月(予定)相鉄新横浜線・東急新横浜線開業!鉄道がもっと便利になります~神奈川県央地域及び横浜市西部から東京・埼玉に至る広域的な鉄道ネットワークの形成~” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 相模鉄道/東急電鉄/東京地下鉄/東京都交通局/埼玉高速鉄道/東武鉄道/西武鉄道, (2022年1月27日), オリジナルの2022年1月27日時点におけるアーカイブ。 2022年1月27日閲覧。
- ^ “相鉄・東急直通線の工事等の状況及び開業予定時期について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構/相模鉄道/東急電鉄, (2022年1月27日), オリジナルの2022年1月27日時点におけるアーカイブ。 2022年1月27日閲覧。
- ^ a b “相鉄・東急直通線 開業日に関するお知らせ” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 相模鉄道/東急電鉄/鉄道建設・運輸施設整備支援機構, (2022年12月16日), オリジナルの2022年12月16日時点におけるアーカイブ。 2022年12月16日閲覧。
- ^ a b “2023年3月18日(土)相鉄新横浜線・東急新横浜線開業に伴い形成される 広域鉄道ネットワークの直通運転形態および主な所要時間について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 相模鉄道/東急電鉄/東京地下鉄/東京都交通局/埼玉高速鉄道/東武鉄道/西武鉄道, (2022年12月16日), オリジナルの2022年12月16日時点におけるアーカイブ。 2022年12月16日閲覧。
- ^ a b “2023年3月18日(土)開業 相鉄・東急直通線 運行計画(運行区間・列車本数)のお知らせ” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 相模鉄道, (2022年12月16日), オリジナルの2022年12月16日時点におけるアーカイブ。 2022年12月16日閲覧。
- ^ a b c “相鉄・東急直通線運行計画概要のお知らせ” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 相模鉄道, (2022年11月24日), オリジナルの2022年11月24日時点におけるアーカイブ。 2022年11月24日閲覧。
- ^ a b c “2023年3月18日(土)開業 相鉄・東急直通線 相鉄線ダイヤ改正のお知らせ” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 相模鉄道, (2023年2月27日), オリジナルの2023年2月27日時点におけるアーカイブ。 2023年2月27日閲覧。
- ^ “写真で綴る泉区 特別提供写真紹介(1)”. www.city.yokohama.lg.jp. 2021年7月31日閲覧。
- ^ a b 4月27日(日)、相鉄線のダイヤ改正を実施 (PDF) - 相模鉄道、2014年3月10日、同日閲覧
- ^ “平日ダイヤ 上り” (PDF). 相模鉄道 (2023年2月27日). 2023年3月20日閲覧。
- ^ 新線開通前に「特急」を導入へ 2009年9月16日付読売新聞
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参考文献
- 佐藤信之「鉄道・軌道プロジェクトの事例研究 7 相模鉄道いずみ野線について」
- 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』2002年3月号 No.425 p146-p147