潟沼

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潟沼
08.11.1Lake Katanuma.jpg
所在地 宮城県大崎市鳴子湯元地内潟沼
位置
面積 0.14 km2
周囲長 1.3 km
最大水深 21 m
平均水深 10 m
水面の標高 306 m
成因 火口湖
淡水・汽水 淡水
湖沼型 酸栄養湖
透明度 3 m
Project.svg プロジェクト 地形
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潟沼(かたぬま)は、宮城県大崎市鳴子温泉にあるカルデラ湖。湖水は世界でもトップクラスの酸性度を持つ。

地理[編集]

周囲を胡桃ヶ岳、尾ヶ岳、松ヶ岳、鳥谷ヶ岳に囲まれた東西約500メートル、南北約400メートルのやや潰れた円形をなす。湖はこれら鳴子火山群火口湖と考えられていると同時に、火山活動により流出した溶岩による堰止湖とも言われている。

鳴子温泉が北西約2キロメートル、山一つ越えた向こう側にある。『続日本後紀承和4年(837年)4月16日条に、「玉造塞温泉石神が雷響振動し、昼夜止まない。温泉が河を流れ、その色は漿のようである[1]。加えてもって、山が焼け谷が塞がり、石が崩れ木を折り、更に新しい沼を作った。沸く声は雷のようである」とある。この新沼が潟沼ではないかとする説がある。

水質[編集]

湖水は世界的に見てもかなりの強酸性であり、水素イオン濃度(pH)は2.4にも達する。pHはかつては1.4であったが徐々に上昇している。

上記の理由からは全く生息していないが、湖岸を中心にサンユスリカというユスリカの一種が大量に生息している。主な生息種はユスリカ緑藻珪藻のそれぞれ1種ずつである。湖底からは絶えず熱泉ガスや水蒸気が発生しているため、東北地方の山間部にありながら冬季になっても一部は凍ることがない。

湖水は天候によりエメラルドやブルーに変化するが、湖底からの熱源のため成層が弱く、夏期に突発的に全層循環があると、湖底からの硫化水素と上層の酸素の反応によってできた粒状硫黄により湖面が白濁する。

観光[編集]

泳ぐことはできないが、貸しボートを利用できる。湖畔にはレストハウスが一軒存在し、食事をとることができる。また道路を隔てて大崎市が管理するクレー射撃場が存在する(住所は大崎市鳴子温泉湯元67-3)。

湖の周囲では硫化水素が発生しているため、温泉地特有の卵が腐ったようなにおいが立ち込める。湖の外周に沿って歩道が整備されており一周することができる。

1931年には歌人斎藤茂吉が潟沼を訪れて短歌を詠んでおり、その歌碑が湖の脇に立てられている[2]

アクセス[編集]

  • JR陸羽東線鳴子温泉駅より約2km。道路は舗装されてはいるが、急勾配の道が長く続き、季節によっては熊が出ることがあるため、徒歩の場合は注意が必要である。

脚注[編集]

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  1. ^ 白く濁っているとの意。
  2. ^ 「みづうみの岸にせまりて硫黄ふく けむりの立つは一ところならず 茂吉」と刻まれている

関連項目[編集]

リンク[編集]