殿さま風来坊隠れ旅

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殿さま風来坊隠れ旅(とのさまふうらいぼう かくれたび)は、東映が制作しテレビ朝日系で1994年4月2日10月1日まで土曜20時枠で放送された時代劇。『暴れん坊将軍』休止中に放送された三田村邦彦主演時代劇の第3作である(ただし本作は厳密に言えば西岡徳馬とのダブル主演である)。なお、同年1月にTV雑誌にて発表された際には「殿さま弥次喜多暴れ旅」という仮称で発表されていた。

内容[編集]

  • 江戸幕府第10代将軍徳川家治そして老中田沼意次の時代。次代将軍と目される紀州大納言徳川治貞尾張大納言徳川宗睦が、将軍の座を嫌って藩邸を抜け出し、それぞれ浪人と商人を装って、町の人の暮らしを実体験するための旅をする。そして行く先々で悪人を成敗する。この時、身分を明かして仮の姿の着物を脱ぎ、徳川の家紋である三つ葉葵入りの大名服姿となる(しかもそれぞれ刀と槍を隠し持っているという、ありえないことをあえてやっている。宗睦の方はさらに髷の形も町人風から侍風に瞬時に変わっている)。
  • 治貞と宗睦は、「堅物の治さん」浪人・春田治之進と「遊び人の宗さん」商人・尾張屋宗太郎というイメージで描かれている。
  • 旅の同行者その1:村垣市蔵:将軍・家治の命を受け、陰に陽に二人をサポートする公儀隠密。
  • 旅の同行者その2:安藤甚左衛門:治貞を連れ戻すべく二人の後を必死に追う紀州藩留守居役。
  • 旅の同行者その3:平賀源内浄瑠璃の脚本で成功すべく上方へ旅立つ発明家。
  • 旅の同行者その4:お京・坂東染吉:街で出会った、板東松之丞一座の端役役者。

主な出演者[編集]

放映リスト[編集]

話数 サブタイトル ゲスト
第1話 青年藩主失踪!!次期将軍の座を捨て、混乱の市中へ!田沼悪政に正義の鷹が翔ぶ!(2時間スペシャル) 田沼意知原田大二郎、結城左近:羽場裕一、吉野太夫:及川麻衣、井原帯刀:小島三児、平助:逢坂じゅん近藤洋介宮口二郎石山律雄谷口高史
第2話 命も売ります!大名行列あと始末 早瀬主税助:河原崎長一郎、大橋頼母:小林勝彦、駿河屋幸兵衛:原口剛
第3話 仇討ち大好き!殿、ご乱心 内藤大和守:秋野太作、丸山嘉門:御木本伸介立原麻衣、大島勘兵衛:西沢利明、津久見龍見:五味龍太郎
第4話 日本一の殿様宣言 森川正太、板倉将監:亀石征一郎北原佐和子外山高士、滝沢外記:成瀬正孝横山たかし・ひろし大桃美代子
第5話 泣き虫男の超激安戦争! 泰治:武野功雄、英五郎:大橋吾郎、お葉:有沢妃呂子、上州屋久兵衛:鹿内孝、榊原兵馬:岩尾正隆堀田真三
第6話 おらんだ遊女の夢 大黒屋:伊藤孝雄田中雅子谷川竜、鬼塚:有川博、赤坂:本郷直樹秋山武史
第7話 あやしい街・乙女の涙 伊藤屋:睦五朗、小夜:桂川冬子本阿弥周子、田村和泉守:高城淳一、日下大膳:黒部進
第8話 治之進、一世一代の恋 お雪:吉川十和子寺田千穂、花房軍太夫:和崎俊哉武藤章生小栗雅弘江藤漢、花房銀四郎:伊庭剛
第9話 世にも高貴な用心棒! おしま:日下由美、権藤刑部:中田博久西田良三角八朗伊藤高、谷川兵馬:大木正司峰蘭太郎
第10話 :闇を走る鉄仮面! 伊吹剛、小百合:吉野真弓牧冬吉、村井監物:藤木孝井上高志高峰圭二徳田興人
第11話 渡る世間は泥棒ばかり 盛造:伊藤敏八、お菊:相川恵里、飯野主膳:西田健佐藤京一、半次:中島俊一正司敏江・玲児小船秋夫
第12話 二人の夫を持つ女 浪江:浜田朱里加納竜、大槻修理:小沢象灰地順住吉正博市原清彦
第13話 魔神の山!黄金の裸女 里見左平次:高松英郎、お恵:佐藤忍、山根平九郎:曽根晴美、寺坂図書:高桐真江口尚希関根大学
第14話 女剣豪・赤頭巾ちゃんの冒険 綾姫:八木小織、永瀬勘兵衛:福田豊土、土屋政山:橋本功、井関大和守:久富惟晴沖田さとし
第15話 初恋探し・宗太郎おんな道中 高島礼子、安濃津屋新兵衛:三ツ木清隆田中綾子、篠崎外記:内田勝正、伊勢屋伝左衛門:山本昌平岩尾正隆
第16話 お京が怒った!天晴れ仇討ち 菊千代:津島礼子、高見沢主水:遠藤征慈、黒岩典膳:市川青虎、早瀬帯刀:久遠利三伊庭剛
第17話 わがままナマイキ松平定信 松平定信ひかる一平、柳田主膳:江見俊太郎、山部左門:山本清、近藤一平:内田直哉水野ゆふ波多野博
第18話 女を捨てた!?天才女医 正木:幸和希、西田如斎:鈴木瑞穂、沢井隆之介:草川祐馬、大神玄蕃:堀田真三、芦屋道源:大前均、松山主水:小峰隆司
第19話 惚れたらダメよ・極道のお嬢様 竜神のお千加:上野正希子湯江健幸、大倉頼母:浜田晃、河内屋:伊東達広井田州彦、松井:谷口高史
第20話 消えた大名行列?! 太宰由美子、土岐山城守:下塚誠、石黒大学:高野真二、大瀬勘兵衛:中村孝雄中嶋しゅう
第21話・最終回 次期将軍は誰!?御三家女の乱 松乃:三ツ矢歌子徳川治保深江卓次、清姫:松本友里、井原帯刀:小島三児、平助:逢坂じゅん

エピソード[編集]

史実との相違など[編集]

  • 徳川治貞が任官されたのは権中納言までであり、大納言には任官されていない。
  • 徳川宗睦が任官されたのは厳密には権大納言である。しかしながら、平安期以降から権官が多数任命されるかわりに正官はあまり任じられる事は少なかった。
  • 第1話で田沼意知原田大二郎)が治貞に斬殺されている→実際には佐野政言江戸城内で暗殺された。
  • 実際に第11代将軍となったのは御三卿一橋徳川家出身の徳川家斉である。このときライバル視されたのが第17話で登場した松平定信である。定信は元々は田安家の子であったが田沼と一橋家の策略で白河藩に養子に出されている(詳しくは松平定信を参照)。第21話で田沼意次田安徳川家の7歳の子供を擁立しようとしていたが、この点に限っては史実とおおむね逆である。
  • 第21話で田沼意次が治貞に斬殺されている(史実については田沼意次を参照)。
  • 将軍徳川家治は治貞と宗睦よりもはるかに年上であるかのように設定されているが実際には2人よりも年下である(徳川家治1737年生まれ、徳川治貞1728年生まれ、徳川宗睦1733年生まれ)。
  • 治貞、宗睦、水戸家徳川治保は独身であるかのように描かれているが、史実では宗睦には成人しながら早世した息子が養子含め4人おり(うち長男徳川治休は1753年生まれ)、治保には1773年に嫡男徳川治紀が生まれている。3人の中では治貞が最年長だが御三家当主になった年は最も遅く、物語で描かれている時期(1770年代後半以降)には既に宗睦、治保は父親となっている。
  • 第18話で熊本藩の無料診療所として『盛々館』が登場するが、モデルは1756年創立の医学寮の『再春館』である。
  • 第10話で徳山藩藩主として毛利淡路守が登場するが、徳山藩主の官位は従五位下日向守または山城守、但馬守、大和守、飛騨守である。
  • 治貞の方が宗睦より5歳年上であった。2人が誕生したのはともに第8代将軍徳川吉宗の時代である。余談だが、『暴れん坊将軍』で将軍吉宗と尾張藩徳川宗春の対立がしばしば描かれているが、本作の主人公2人はともにその2人の従兄弟の子にあたる。治貞は吉宗の従兄弟徳川宗直の子であり、宗睦も宗春の従兄弟徳川宗勝の子である。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

  • オープニングテーマ:『時間の旅人』(歌・松下未和子)
  • エンディングテーマ:『黎明』(歌・三田村邦彦)