アンプティサッカー

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アンプティサッカー(amputee soccer = 切断者サッカー)とは、主に上肢下肢切断障害を持った選手がプレーするサッカーである。競技は国際アンプティサッカー連盟(WAFF)が統括しており、日本でのアンプティサッカーは日本アンプティサッカー協会(JAFA)が統括する。

従来のような障害者スポーツに必要とされた専用の器具を必要とせず、日常の生活やリハビリ医療目的で使用しているクラッチ(主にロフストランドクラッチ)で競技を行うため、足に障害を持つ人々にとっては、最も気楽に楽しめるスポーツとして海外では急速に普及・認知度が高まっている。

ルール[編集]

基本的なルールは通常のサッカールールに準じるが、一部ルールを変更している。

  • フィールドプレーヤーは下肢切断者、ゴールキーパーは上肢切断者が担当する。
  • フィールドプレーヤーは移動のためにクラッチを使用するが、このクラッチをボール操作に使用することはできない(故意に触れた場合はハンドとなる)
  • ゴールキーパーペナルティエリアから出ることができない
  • タッチラインをボールが割った場合は、スローインではなくキックインでゲームが再開される
  • フィールドプレーヤーは転倒した状態でボールを蹴ることはできない
  • オフサイドルールは適用しない
  • 国際大会での試合時間は前後半25分の、計50分間で行われ、その間に10分間のハーフタイムがある

歴史[編集]

アンプティサッカーは1980年にアメリカで始まったとされている。

日本での歴史[編集]

日本での歴史は比較的浅く、2010年に元アンプティサッカーブラジル代表の日系3世エンヒーキ・松茂良・ジーアスが来日したことをきっかけに普及活動が開始された。その後、義足製作を依頼していた財団法人鉄道弘済会の義肢装具士齋藤拓らの呼びかけのもと、日本初のアンプティサッカークラブFCガサルスが立ち上げられた。また、同時期に日本アンプティサッカー協会も設立された。

普及が始まったばかりで国内の競技人口は非常に少ない状況ではあったが、2010年第8回ワールドカップアルゼンチン大会へ約15名の選手団が派遣された(うちプレーヤー10名)。

その後、同年には神奈川・静岡を拠点とするTSA FCが設立、2011年には九州地区を拠点とするFC九州バイラオール、2012年には関西・中部地区を拠点とする関西Sete Estrelas(セッチエストレーラス)が設立された。


2012年10月には第9回ワールドカップロシア大会に参加、予選リーグ第5戦リベリア戦において初の勝ち点1を獲得した。

続く、2013年には広島において中四国初のチームA-pfeile広島AFC(アフィーレ広島)、川崎にFCアウボラーダ川崎、さらに2014年には北海道地区においてAsilsfida北海道AFC(アシルスフィーダ北海道)、千葉にFCバンブルビー千葉が設立された。 2014年12月現在、日本には全国各地に8チームのアンプティサッカーが活動しており、プレーヤーの数も80名を超えるほどになっている。

2014年12月に開催された第10回ワールドカップメキシコ大会では、予選リーグ初戦のアメリカ戦を1-0で下すと、第2戦トルコ戦では前回大会3位の強豪を3-0で撃破、第3戦イラン戦は不戦勝となり、予選グループE組を全勝勝ち点9で突破した。 決勝トーナメント初戦ではアフリカの強豪、アンゴラと対戦、惜しくも0-1で敗戦しベスト8進出とはならなかった。


日本代表のワールドカップでの成績[編集]

2010年ワールドカップアルゼンチン大会(2010/10/16~10/24)[編集]

  • 2010/10/16 予選リーグA組第1戦 日本VSアルゼンチン 0-8
  • 2010/10/17 予選リーグA組第2戦 日本VSウクライナ 0-7
  • 2010/10/18 予選リーグA組第3戦 日本VSフランス 0-6
  • 2010/10/20 順位決定戦第1試合 日本VSエルサルバドル 0-4
  • 2010/10/22 順位決定戦第2試合 日本VSフランス 1-3

2012年ワールドカップロシア大会(2012/10/6~10/14)[編集]

  • 2012/10/7 予選リーグ第1戦 日本VSウクライナ 1-2
  • 2012/10/8 予選リーグ第2戦 日本VSウズベキスタン 0-6
  • 2012/10/9 予選リーグ第3戦 日本VSイギリス 0-7
  • 2012/10/10 予選リーグ第4戦 日本VSトルコ 0-13
  • 2012/10/11 予選リーグ第5戦 日本VSリベリア 4-4
  • 2012/10/13 順位決定戦 日本VSポーランド 2-2(PK 3-4)

2014年ワールドカップメキシコ大会(2014/11/30~12/7)[編集]

  • 2014/11/30 予選リーグE組第1戦 日本VSアメリカ 1-0
  • 2014/12/1 予選リーグE組第2戦 日本VSトルコ 3-0
  • 2014/12/2 予選リーグE組第3戦 日本VSイラン 3-0(不戦勝)
  • 2014/12/4 決勝トーナメント第1試合 日本VSアンゴラ 0-1


アンプティサッカーワールドカップ[編集]

ワールドカップはおよそ2年に1度の割合で開催されている。2010年はアルゼンチンのエントレリオス州内の4都市にて開催された(2010年10月16日~10月24日)。

次回の2012年は日本での開催が予定されていたが、諸事情により開催を断念することとなった。 その後、国際アンプティサッカー連盟により、ロシア・カリーニングラードにて2012年大会を開催することになったが、この2012年大会は急遽代替開催となったため、参加チーム数は12チームで行われた。

2014年大会はメキシコのクリアカン市で21チームが参加して行われた。

アンプティサッカーワールドカップ
回数 開催国 参加国数 優勝国 2位 3位
第1回 1998 イングランド 6 ロシア ウズベキスタン ブラジル
第2回 2000 アメリカ 6 ブラジル ロシア ウクライナ
第3回 2001 ブラジル 6 ブラジル ロシア イングランド
第4回 2002 ロシア 6 ロシア ブラジル 不明
第5回 2003 ウズベキスタン 4 ウズベキスタン ブラジル ロシア
第6回 2005 ブラジル 6 ブラジル ロシア イングランド
第7回 2007 トルコ 12 ウズベキスタン ロシア トルコ
第8回 2010 アルゼンチン 15 ウズベキスタン アルゼンチン トルコ
第9回 2012 ロシア 12 ウズベキスタン ロシア トルコ
第10回 2014 メキシコ 21 ロシア アンゴラ トルコ

日本アンプティサッカー選手権大会[編集]

国内に3チームが設立されたことを受け、2011年12月3日に日本で初めてとなる公式戦、「第1回日本アンプティサッカー選手権大会」が川崎市フロンタウンで開催された。

FCガサルス、TSA FC、FC九州バイラオールの全3チームが参加し、総当たり方式で大会が行われ、2勝をあげたFCガサルスが初代日本アンプティサッカー選手権大会チャンピオンの座に就いた。

以降毎年9月~12月の時期に開催されており、2014年からはチーム数の増加により、東日本ブロック・西日本ブロック予選も各地で開催されるようになった。

第一回日本アンプティサッカー選手権大会 全試合結果[編集]

第1試合 TSA FC 0-7 FC九州バイラオール
第2試合 FCガサルス 8-0 TSA FC
第3試合 FC九州バイラオール 2-5 FCガサルス

第二回日本アンプティサッカー選手権大会 最終結果[編集]

優勝:FCガサルス
準優勝:FC九州バイラオール
3位:TSA FC
4位:関西セッチエストレーラス

第三回日本アンプティサッカー選手権大会 最終結果[編集]

優勝:FC九州バイラオール
準優勝:FCアウボラーダ川崎
3位:TSA FC、関西セッチエストレーラス
5位:アフィーレ広島

第四回日本アンプティサッカー選手権大会 最終結果[編集]

優勝:FCアウボラーダ川崎
準優勝:FC九州バイラオール
3位:関西セッチエストレーラス
4位:アシルスフィーダ北海道(バンブルビー千葉、FCガサルスとの合同チーム)
ブロック予選敗退:TSA FC(東日本)、アフィーレ広島(西日本)


トピック[編集]

2014年11月28日の日本経済新聞朝刊文化面で取り上げられた。寄稿者は、アンプティサッカー日本代表のエンヒッキ・松茂良・ジアス


外部リンク[編集]