鳩摩羅什

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。トムル (会話 | 投稿記録) による 2012年2月1日 (水) 09:08個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

鳩摩羅什
350年 - 409年
生地 亀茲
没地 長安
須利耶蘇摩
弟子 道生・僧肇・慧観・僧叡
著作 『大乗大義章』
テンプレートを表示

鳩摩羅什(くまらじゅう、くもらじゅう、サンスクリット:Kumārajīva, कुमारजीव、クマーラジーヴァ)、350年 - 409年、一説に344年 - 413年とも)は、中国六朝時代の訳経僧である。略称は羅什(らじゅう)または(じゅう)。玄奘と共に二大訳聖と言われる。また、真諦不空金剛を含めて四大訳経家とも呼ばれる。三論宗成実宗の基礎を築く。

略歴

臨終の直前に「我が所伝(訳した経典)が無謬ならば(間違いが無ければ)焚身ののちに舌焦爛せず」と言ったが、まさに外国の方法に随い火葬したところ、薪滅し姿形なくして、ただ舌だけが焼け残ったといわれる(『高僧伝』巻2)。

訳出した経典

主なもの。

鳩摩羅什訳による仏説阿弥陀経

一部の経典において、大胆な創作や意訳の疑いが指摘されるものの、彼の翻訳によって後代の仏教界に与えた影響は計り知れない。なお、玄奘三蔵による訳経を「新訳」(しんやく)と呼び、鳩摩羅什から新訳までの訳経を「旧訳」(くやく)それ以前を古訳と呼ぶ。

関連項目

著書

弟子

道生僧肇慧観僧叡の4人を四哲と称す。その他に、道融曇影慧厳道恒道常などを加えて十哲と称される(なお書により異説あり一致しない)。

伝記資料

諏訪義純、中嶋隆蔵訳 『高僧伝』(中国・日本篇14「大乗仏典」 中央公論社 1991年)