大宮御所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。118.83.40.122 (会話) による 2012年1月1日 (日) 17:08個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎概要)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

大宮御所(おおみやごしょ)とは、皇太后(大宮)の御所(女院御所)。

概要

京都にあった大宮御所は後水尾天皇中宮東福門院のために造営した女院御所を始まりとし、1854年(安政元年)の焼失後、孝明天皇夙子皇太后のために再建するが東京遷都により廃された。この後、京都御所の一部として御常御殿のみを残す形で整備され、現在は国賓や、天皇皇后皇太子、及び皇太子妃行幸啓の際の宿泊に使用されている。後に東京に造営された大宮御所に対し、京都大宮御所と呼ばれることもある。

東京にあった大宮御所は昭和天皇貞明皇后のために1930年(昭和5年)に造営したもので、1945年(昭和20年)の東京大空襲によって焼失し、1946年(昭和21年)に再建されたが、1951年(昭和26年)の貞明皇后崩御により廃された。

1989年(昭和64年)に昭和天皇が崩御後、今上天皇践祚し、元号が平成と改まった後も良子皇太后が健在であり、引き続き吹上御所を住まいとしたことから、「吹上大宮御所」と改めた。

また1993年(平成5年)12月、今上天皇の御在所として、それまでの赤坂御所に替わり、新御所(正式名は単に「御所」)が皇居半蔵門近くに落成竣工して当時の今上天皇及び皇后が赤坂御所から新御所へ御在所を移転したことに伴い、今上天皇の御所を「新吹上御所」と称し、皇太后の大宮御所と区別したこともある。

2000年(平成12年)6月16日に良子皇太后が崩御したことで吹上大宮御所は居住者が不在となり(現在は宮内庁が建物を管理し、維持している)、大宮御所は公式に存在していない状況である。

参考文献