アクトビラ
アクトビラ(acTVila)は、インターネットのブロードバンド接続を利用して、デジタルテレビ・ビデオレコーダー及びスマートフォン・タブレット端末向けにビデオオンデマンド形式のコンテンツを配信するサービスである。2007年(平成19年)9月より株式会社アクトビラ(旧社名・テレビポータルサービス、2007年(平成19年)9月1日より現社名)が動画コンテンツの配信サービスを開始している。
特徴
対応しているデジタルチューナー搭載テレビ(薄型テレビ)・DVDレコーダー・BDレコーダー・デジタルチューナーに向けたポータルサービスで、アクトビラの名称は「開く扉」と掛けており、ロゴにおいても「開く扉」のイメージをもとに作成されている。
独自規格の組み込み型ブラウザで動作している。対応機種をLANを介してブロードバンドインターネット接続することで、容易に動画コンテンツを楽しめる。2013年からは、スマートフォンやタブレット向けの配信も開始、視聴予約にも対応している。
現在、コンテンツの作品数は2013年12月時点で8万2,000本を超える。有料コンテンツの支払方法は、クレジットカードが基本で、一部作品はBitCashでの支払いに対応。また、ブラビアでFeliCaポートをリモコンに搭載した機種では楽天Edyに対応。以前はSo-netIDの決済サービスであるSmashにも対応していた。
映画の最新作のレンタル開始はレンタルショップと同じタイミングで、一部レンタル店より先に配信される番組もある。レンタル料金は作品によるが2010年1月時点で映画は300円から600円程度(税抜)、ドラマやアニメは100円~200円(税抜)である。また、ドラマやアニメなどはパック購入により料金を割引くサービスも行っている。また、アクトビラのみでの配信をしているライブなど無料コンテンツもある。
類似サービスとして、ケーブルテレビ局がセットトップボックスを介して提供しているビデオオンデマンド(J:COM VODほか)やネットフリックス、huluなどがある。
サービス概要
- アクトビラ ベーシック
- 天気予報、番組情報を文字や静止画で提供
- アクトビラ ビデオ
- 画面内のウィンドウで動画表示(低解像度ストリーミング配信)
- アクトビラ ビデオ・フル
- 全画面で動画表示、HDの配信もあり(高解像度ストリーミング配信)
- アクトビラ ビデオ・ダウンロードレンタル
- コンテンツをハードディスクに保存して、一定期間のみ視聴
- アクトビラ ビデオ・ダウンロードセル
- ハードディスクに保存して期限なしで視聴可能、各種メディアへのダビングも可能
動画配信はペイ・パー・ビューによる課金で100円~/番組(税抜)となっている。
- 「ビデオ・ダウンロードレンタル」及び「ビデオ・ダウンロードセル」は、開始当初TSUTAYA TVが提供していたが、同社が独立してサービス提供を開始したのに伴い、株式会社アクトビラの直営となっている。
対応テレビ
アクトビラ・ベーシックは、株式会社アクトビラの株主5社(パナソニック(Tナビ対応機種でも利用可能)・ソニー(TVホーム対応機種でも利用可能)・シャープ・東芝・日立製作所)に加え、三菱電機・JVC・EIZO・船井電機などから発売された対応機種で利用可。またJ:COMをはじめとするケーブルテレビでは、パナソニック・パイオニア・HUMAX製のセットトップボックスでも一部コンテンツが利用できる。
外付けの機器としてはアクトビラ・ビデオ対応のBDレコーダーをソニー・パナソニック・三菱電機・シャープ・東芝が製品化しているほか、三洋電機・日立マクセルのiVDRレコーダー、ソニー・バッファロー・アイ・オー・データ機器が発売する「ネットワークテレビボックス」[1]などもアクトビラ・ビデオに対応している。
技術概要
沿革
松下電器産業(現:パナソニック)が自社のハイビジョンブラウン管テレビ「T(タウ)」と薄型テレビ「VIERA」の購入者向けに「Tナビ」を、ソニーコミュニケーションネットワーク(現:ソネット)がソニーの薄型テレビ「BRAVIA」購入者向けに「TVホーム」をそれぞれ提供していたが、2006年(平成18年)7月に両社が中心となってテレビポータルサービス(現株式会社アクトビラ)を設立した。
2007年(平成19年)2月にアクトビラ・ベーシックがサービスを開始すると同時に、TナビとTVホームはサービスを終えた。
サービス開始時に提供されているポータルのコンテンツはベースとしている旧Tナビと代わり映えしなかったが、その後ビデオ・オン・デマンドサービス「アクトビラ・ビデオ」が提供されるなど、コンテンツは徐々に増加している。従来のサービスは「アクトビラ・ベーシック」と改名。
2007年(平成19年)
- 2月1日 - サービス開始。
- 4月25日 - 懸賞TV・So-net Photo・H.I.S 旅行ナビ・コメリ・ドットコム・ぐるなび・OKWaveなど10サイトを新たに加えリニューアルを行った。
- 5月25日 - Ask.jpと連携した「最旬検索キーワード」をサービスに追加した。
- 9月1日 - テレビポータルサービス株式会社から株式会社アクトビラへ社名変更[2]と同時に、ストリーミングによるビデオ・オン・デマンドサービス「アクトビラ ビデオ」、「アクトビラ ビデオ・フル」がスタート。(※ 9月1日 ~ 10月31日は、お試し期間として無料で視聴可能)
- 9月25日 - ケーブルテレビ大手のジュピターテレコムが、同社の加入者向けに開設しているテレビ用ポータル「インタラクTV」の中にアクトビラ・ベーシックのコンテンツを導入した「インタラクTV powered by アクトビラ」の提供を開始[3]。
2008年(平成20年)
- 4月1日 - アクトビラ・ポータルのデザインリニューアル。
- 4月3日 - 日本放送協会は同協会が提供するNHKオンデマンドのコンテンツ配信先としてアクトビラサービスを利用することを正式に発表した[4]。
- 6月6日 - TSUTAYA TV[5]サービス開始。
- 12月1日 - NHKオンデマンドサービス開始。
- 12月19日 - TSUTAYA TVにてダウンロードサービス開始[6]。
2009年(平成21年)
- 1月6日 - 不動産ジャンル(アットホーム)を追加。
- 3月12日 - ハイデフ映像配信サービス「TSUTAYA TV on acTVila」において、業界で初めての対応となる、ダウンロード配信による「TSUTAYA TV セルスルーサービス」(アクトビラ ビデオ・ダウンロードセル)と「TSUTAYA TV ダウンロードレンタルサービス」(アクトビラ ビデオ・ダウンロードレンタル)を開始。同時に、世界で初めて、ブルーレイディスクなどリムーバブルメディアへのダビングに対応したハイデフ映像で、ハリウッドメジャースタジオ4社の映画・テレビシリーズを含む約580作品を配信開始[7]。
- 3月26日 - まるまる映画(東宝、東映、日活、松竹、角川映画)サービス開始[8]。
- 6月26日 - 累計接続台数が100万台突破[9]。
- 7月1日 - 東映アニメーションがサービス開始。
- 9月3日 - ポニーキャニオンがサービス開始。
2010年(平成22年)
- 8月30日 - パナソニックとソネットエンタテインメントを割当先とする第三者割当増資を行い、持分比率が変更となった。
- 松下電器産業:45.5%
- ソニー+ソネット:45.5%(内 ソネットエンタテインメント 42.5%、ソニー 3.0%)
- シャープ:3%
- 東芝:3%
- 日立コンシューマエレクトロニクス:3%
- 9月1日 - TSUTAYA TVがサービス終了(アクトビラから独立して展開するため)[10]。
2012年(平成24年)
- 3月11日 - みなみそうまチャンネルの無料配信を開始。
2013年(平成25年)
2014年(平成26年)
コンテンツ提供者一覧
(※2015年2月時点)
- アイロゴス
- アジアドラマチックTV
- アスミック・エース
- アニメジャン
- インタラクティブメディアミックス
- エイベックス・マーケティング
- NHKオンデマンド
- FECチャンネル
- エンタ☆メ〜テレ動画
- 角川映画
- カラオケJOYSOUND
- 関西テレビ放送
- キッズステーション
- キネマ旬報チャンネル
- ギャガ
- 銀河ネットワーク
- KBS on Demand
- ケーブルテレビ山形
- 娯楽TV
- ゴルフダイジェスト
- 札幌テレビ放送
- サンリオ
- C-POP TV
- 松竹
- ズイヨーチャンネル
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- ソニー・ミュージックマーケティング
- タカラヅカ・オン・デマンド
- ターナージャパン(旧・ジャパンイメージコミュニケーションズ)
- チャンネル616
- 釣りビジョン
- DMM.com
- ディスカバリーオンデマンド
- TBSオンデマンド
- 手塚治虫アニメワールド
- テレ朝動画
- テレビ東京オンデマンド
- 東映
- 東映アニメBBプレミアム
- 東宝
- 東宝東和
- 徳間書店
- ナショジオ オンデマンド
- 日活
- 日テレオンデマンド
- 日本アニメーション
- パチ・スロ サイトセブン
- パチンコ★パチスロTV!
- バップ
- バンダイチャンネル
- PHP研究所
- 東日本放送
- BBB
- フジテレビジョン
- フライングドッグ
- ページワンTV
- Baby TV
- ポニーキャニオン
- 北海道テレビ放送
- めんそ~れ 沖縄チャンネル
- 讀賣テレビ放送
- ワーナー・ブラザース
パートナーサイト
- アーク引越センター
- 朝日画廊
- アミューズメントTV
- アメーバ芸能人ブログ
- 上田金物
- OKWave
- ボートレースTV
- コメリ
- 信金ギャランティ
- チラシミチャオ
- 釣りビジョン
- 凸版印刷
- 日本測量
- 発車オ〜ライネット
- 美人時計
- ファネット
- マース
- 南相馬市
出典
- ^ YouTube、DMM.comなどインターネット上の動画配信サービスの映像を市販のテレビで見られるようにする機器。実際の商品名称は企業によって異なり、「ネットワークテレビボックス」はソニーの名称。
- ^ 日経NETWORK 2007年11月号「アクトビラ」
- ^ TVポータルサービス「インタラクTV」にアクトビラを導入
- ^ NHKオンデマンド、「NHKオンデマンド」の番組を12月から「アクトビラ ビデオ・フル」で配信予定
- ^ アクトビラで「TSUTAYA TV」が本格展開。ハリウッド作品をHD画質で配信
- ^ TSUTAYA、アクトビラで1080i映像ダウンロードを開始
- ^ TSUTAYAグループ、世界初、ブルーレイディスクなどへダビング可能なハイデフ映像のダウンロード配信サービスを「TSUTAYA TV on acTVila」で開始
- ^ 邦画5社がアクトビラで映画配信「まるまる映画」開始
- ^ 『アクトビラ』の累計接続台数、100万台達成!
- ^ “TSUTAYA TVへのアクセス方法変更のお知らせ”. パナソニック. 2015年2月14日閲覧。
- ^ “アクトビラ、スマホやタブレットでも購入・視聴可能に”. AV Watch (2013年4月17日). 2015年2月14日閲覧。
- ^ “4K VOD「4Kアクトビラ」が12月11日スタート。映画/ドラマ有料配信は'15年2月”. AV Watch (2014年9月29日). 2015年2月14日閲覧。