ITパスポート試験

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ITパスポート試験
英名 Information Technology Passport Examination
略称 iパス
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
分野 情報
試験形式 Computer Based Testing(CBT)(2011年11月25日から)
※2011年10月まではマークシート方式による筆記
認定団体 経済産業省独立行政法人情報処理推進機構情報処理技術者試験センターが試験事務を行う)
認定開始年月日 2009年
特記事項 初級システムアドミニストレータ試験の後継試験に当たる
2009年春期試験から開始
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ITパスポート試験(ITパスポートしけん、Information Technology Passport Examination、略称:iパス)は、情報処理の促進に関する法律第7条第1項に基づき経済産業大臣(旧通商産業大臣)が行う国家試験である情報処理技術者試験の一区分である。2007年12月に発表された新試験制度のスキルレベル1(スキルレベルは1~4が設定されている)に相当し、2009年春期試験から開始された。試験の実施に関する事務(試験事務)は、独立行政法人情報処理推進機構 情報処理技術者試験センターが行っている[1]

概要[編集]

ITパスポート試験は、初級システムアドミニストレータ試験(以下初級シスアド)の後継試験として捉えられることもある。しかし、対象は「職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」であり、その性格上、初級シスアドと比べて難度は低くなっている。

ITパスポート試験は初級シスアド試験の一部を後継し、初級シスアドは2009年春期試験をもって廃止された。初級シスアドはITパスポート試験のレベルを包含し、合格者はITパスポート試験の合格レベルに達しているとされている。初級シスアドの試験内容については当資格と、スキルレベル2に位置づけられた基本情報技術者試験に吸収された。

また、初級シスアドは平均28歳前後の社会人・業務経験者を対象としていたが、ITパスポートの受験者は学生の比率が比較的大きいのも特徴である。ボリュームゾーンは16歳から25歳であるが、一方合格率は社会人・業務経験者が高くなる傾向があり、21歳以下と22歳以上とでは合格率に大きな差が見られるのも本試験の特徴である。商業高校などの高等学校は、ITパスポートは日商簿記2級・3級などとともに必修科目であったり、受験することを推奨していたりする。ただし、後述するように試験内容がテクノロジ系の問題だけでなくマネジメント系の問題と、ストラテジ系の問題も多くIT系の試験ではあるものの商業知識も求められている。 そのため、前述のように21歳以下と22歳以上とで合格率に差が見られる。いわゆる「社会人経験の有無」がマネジメント系問題とストラテジ系問題の正答率に関係している。また、他のIT系資格と比較して非IT系企業出身者の比率が高いのも特徴である。IT系企業でもITパスポート試験を推奨しているものの、実務としてはプログラム言語やテクノロジに関して理解度を測るには判断材料として乏しいため、評価の判断材料には基本情報技術者試験以上を用いるケースが多い。反面、非IT系企業ではマネジメントやストラテジの理解度と、IT系企業の人材ほどではないもののITパスポート試験でコンピュータシステムやサーバに関する知識などの理解度を測る判断材料になっているケースもある。そのため、金融庁佐賀県など、職員にITパスポート試験を推奨している公共機関もある。

受験に関しては老若男女問わず幅広く対象としている。 試験申請に際し、年齢や実務経歴等による受験制限はない。

2011年11月25日より国家試験では初めてComputer Based Testing(CBT)方式が採用され、試験は全国101会場[2]で随時行われる[3]。また、実施日時は会場ごとに異なる。ただし、身体の不自由によりCBT方式の試験を受験できない受験者については引き続き年2回筆記方式等によりITパスポート試験を実施する[4]。それに先立ち、2011年1月17日から2011年3月27日までCBT方式のリハーサル試験が行われた。リハーサル試験では合否判定は行わず試験結果は得点のみ表示した[5]

2011年度の秋期試験までは基本情報技術者試験応用情報技術者試験などと同日の4月第3日曜(春期試験)と10月第3日曜(秋期試験)の2回行われ、大学や専門学校校舎といった他の情報処理試験と同じ会場で筆記試験形式で行われていた。

試験・資格の位置付け[編集]

試験内容[編集]

試験はマークシートによる四者択一100問を165分(2時間45分)で解答する。IRT(項目応答理論)方式により1000点満点で採点[6]。他の試験区分にある記述式・事例解析(論述式)といった午後試験はない。問題の内訳及び問題数は次のとおりである。総合評価の満点の60%(600/1000)以上、かつ、各分野別評価の満点の30%(300/1000)以上の両方を満たした場合に合格となる。

出題される設問数は100問あるが、うち8問を以後に行われる試験のための出題評価に用い、この8問の正誤はスコアには反映されない。総合評価は92問で、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系23問、テクノロジ系37 問で行われる。[7]

試験データ[編集]

1回目から6回目までは他の情報資格同様に、春・秋の年2回試験を行っていた。2011年以降、試験はCBT方式で随時行われている。

回数 試験時期 応募者数 受験者数 合格者数 合格率 難易度補正 備考
第1回 2009年春期試験 46,845名 39,131名 28,540名 72.9% なし
第2回 2009年秋期試験 71,856名 61,313名 31,080名 50.7% あり 春試験と比べ問題の極端な難化[10]が見られ、当初は合格率が30%ほどになってしまったために急遽受験者に最大80点(ストラテジ最大40点、マネジメント最大30点、テクノロジ最大10点)を加算するという難易度補正が施された。そのため合格率が50.7%に上がった
第3回 2010年春期試験 63,680名 52,299名 22,098名 42.3% なし
第4回 2010年秋期試験 71,574名 60,056名 31,161名 51.9% なし
第5回 2011年特別試験 61,984名 48,482名 21,714名 44.8% なし 東日本大震災の影響で春期試験は2ヶ月延期された
第6回 2011年秋期試験 55,569名 46,545名 28,503名 61.2% なし
CBT方式移行後
CBT方式による試験データ
年度 実施月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 年度計 前年比
2011 応募者数 - - - - - - - 1,011 2,884 2,454 3,602 7,113 17,064
(134,617)
-637
受験者数 - - - - - - - 921 2,593 2,195 3,287 6,474 15,470
(110,497)
-1,858
合格者数 - - - - - - - 519 1,086 928 1,413 2,343 6,289
(56,506)
+3,247
合格率 - - - - - - - 56.4% 41.9% 42.3% 43.0% 36.2% 40.7%
(51.1%)
+3.7%
2012 応募者数 6,758 3,775 4,245 4,797 4,984 6,319 7,815 5,739 6,427 4,299 5,305 8,520 68,983 -65,634
受験者数 6,061 3,366 3,922 4,444 4,580 5,789 7,217 5,251 5,809 3,866 4,837 7,706 62,848 -47,649
合格者数 1,773 1,353 1,554 1,580 1,750 2,434 2,722 2,052 2,488 1,957 2,467 3,666 25,796 -30,710
合格率 29.3% 40.2% 39.6% 35.6% 38.2% 42.0% 37.7% 39.1% 42.8% 50.6% 51.0% 47.6% 41.0% -10.1%
2013 応募者数 5,800 3,886 4,506 4,971 6,591 7,115 6,976 5,799 6,876 5,242 6,503 10,126 74,391 +5,408
受験者数 5,229 3,487 4,124 4,536 6,070 6,436 6,316 5,235 6,273 4,724 5,820 9,076 67,326 +4,478
合格者数 2,334 1,959 2,273 2,204 2,833 3,255 2,784 2,378 2,766 2,208 2,804 4,266 32,064 +6,268
合格率 44.6% 56.2% 55.1% 48.6% 46.7% 50.6% 44.1% 45.4% 44.1% 46.7% 48.2% 47.0% 47.6% +6.6%
2014 応募者数 5,560 4,537 5,158 5,646 6,441 - - - - - - - 27,342
受験者数 5,019 4,125 4,694 5,205 5,874 - - - - - - - 24,917
合格者数 2,286 2,238 2,413 2,534 2,882 - - - - - - - 12,353
合格率 45.5% 54.3% 51.4% 48.7% 49.1%  %  %  %  %  %  %  % 49.6%

(2011年度における「年度計」の( )内の数値はPBT試験との合計)

宣伝[編集]

試験開始前には広告に堀北真希を起用した。その後、2009年秋・多部未華子、2010年春・加藤ゆり、2010年秋・津山祐子が起用された。2011年春試験よりタレントの起用はなく、現在はイラストが用いられている。

キャッチコピー[編集]

  • 2009年春 - 新試験制度開始
  • 2009年秋 - 未来へのパスポート、とりにいきます。
  • 2010年春 - がんばれ、未来。キャリアアップに、IT力。
  • 2010年秋 - これからの社会で戦うには、確かな武器がいる。
  • 2011年春 - あなたのIT力を、国が証明します。
  • 2011年秋 - 仕事につながる国家試験。
  • 2012年春 - その手に、国が認めるIT力を。
  • 2012年秋以降 - 仕事につながる、就職に活きる。

また、「iパス」という愛称およびロゴマークが制定され、2013年3月1日に発表された[11]

2014年3月31日、公募で決定された公式キャラクターが発表された。名前は『上峰亜衣』[12]

キャンペーン[編集]

2013年4月1日から同年4月30日まで、「ITの世界へ羽ばたく未来(ミク)」をテーマにした初音ミクのイラストコンテストが行われている[13]。2013年8月から2013年12月の間(2014年1月7日に配布期間を同年3月末日まで延長することが発表された)、最優秀作品が印刷されたクリアファイルがITパスポート試験を受験した記念品として、試験会場で受験者に配布される[14]

pixiv(ピクシブ)で、「日本の元気を、iパスで!」をテーマにITパスポート試験の公式キャラクターを募集するイラストコンテストを開催、2014年1月14日から同年2月10日まで募集する[15]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 情報処理技術者試験について、「独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主宰し経済産業大臣が認定する」旨の記述がされていることが多いが、試験の主宰者はあくまでも経済産業大臣である。
  2. ^ 2012年10月15日現在136会場。
  3. ^ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:プレス発表 国家試験初の “パソコンを用いた試験” を開始
  4. ^ 【ITパスポート試験】特別措置の概要
  5. ^ プレス発表 - ITパスポート試験へのCBT方式導入に向けたリハーサル試験の実施について(独立行政法人情報処理推進機構)
  6. ^ 2011年10月試験までは1問10点の素点方式であった。
  7. ^ ITパスポート試験のCBT実施に伴う「試験要綱」改訂版の公開:2011年10月26日
  8. ^ 2011年10月試験までは小問形式が88問、中問形式が3問(12設問)であった。
  9. ^ PBT試験では、ストラテジ系が小問題31問・中問題4問、マネジメント系が小問題22問・中問題3問、テクノロジ系が小問題35問・中問題5問。平成23年春期特別試験では、中問題の配分がストラテジ系3問、テクノロジ系が6問と修正されている。また、全体的な問題の傾向も社会人受験者のボリュームゾーンに合わせた出題が目立った。
  10. ^ 新たな試験制度になって1回目の試験の合格率が高く、2回目、3回目の試験において大幅に低下する現象は、さまざまな資格試験、検定試験でよくみられるものであり、合格率の低下だけで試験問題が難化したと言い切れるものではない。資格試験受験者のコミュニティーサイトなどでは、1回目の試験はサービスで問題を易しくしているという噂がある。1回目の合格率が高いのは試験問題が易しいからではなく、高レベルの受験者が1回目の試験で合格するためであり、2回目以降は1回目の試験で合格した高レベルの受験者は受験せず、1回目の試験までに蓄積されてきた高レベル受験者と年々供給される高レベル受験者の数は圧倒的に違うはずだから合格率が低下するのは当然だという意見がある[要出典]
  11. ^ ITパスポート試験の愛称「iパス」とロゴマーク制定のご案内(独立行政法人情報処理推進機構 IT人材育成本部 情報処理技術者試験センター 企画グループ)
  12. ^ プレス発表 国家試験「iパス」の公式キャラクターを決定:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
  13. ^ プレス発表 「初音ミク」と国家試験「ITパスポート(iパス)」がコラボ!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
  14. ^ 受験1回につき1人1つ配布される。クリアファイルのデザインは月替わりで、受験者が所望のデザインを指定したり後で交換したりすることはできない。また、数に限りがあるため受験者全員に配布されるとは限らず、在庫が無くなり次第配布終了となる。
  15. ^ プレス発表 国家試験「iパス」公式キャラクターイラストコンテストを開催!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

外部リンク[編集]