ネットワークスペシャリスト試験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ネットワークスペシャリスト試験
英名 Network Specialist Examination
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
分野 情報処理
試験形式 筆記
認定団体 経済産業省
認定開始年月日 2009年(平成21年)
根拠法令 情報処理の促進に関する法律
公式サイト http://www.jitec.ipa.go.jp/
特記事項 実施は情報処理技術者試験センター
ウィキプロジェクト ウィキプロジェクト 資格
ウィキポータル ウィキポータル 資格
テンプレートを表示

ネットワークスペシャリスト試験( -しけん、Network Specialist Examination、略号NW)は、情報処理技術者試験の一区分である。試験制度のスキルレベル4(スキルレベルは1~4が設定されている。)に相当し、高度情報処理技術者試験に含まれる。

概要[編集]

システムエンジニアの中でも主にネットワークの設計担当者や管理責任者、いわゆるネットワークエンジニアを対象としている。試験の水準は高く、国内で実施されるネットワークに関する試験の中では最難関にあたり、実務経験者であっても合格するのは難しい試験として広く認知されている。

基本情報技術者試験(スキルレベル2)や応用情報技術者試験(スキルレベル3)の上位試験にあたり、ネットワーク技術の専門性を追求するために制定された試験である。原則としてコンピュータサイエンスの基礎に関する設問やプログラム言語に関する設問が大幅に省略されているが、これらの知識が不足している場合、午前Ⅰ試験の突破が困難であり、基本情報技術者試験又は応用情報技術者試験から順序だて取得していくことが望ましい。

沿革

  • 昭和63年(1988年)オンライン情報処理技術者試験新設、秋期に年一回実施。受験者の平均合格率は4.8%、最低合格率は2%である。
  • 平成5年 (1993年)オンライン情報処理技術者試験はこの年をもって廃止、ネットワークスペシャリスト試験データベーススペシャリスト試験に分割。
  • 平成6年 (1994年)ネットワークスペシャリスト試験実施。第一種情報処理技術者試験からのステップアップを想定した実質的な上位資格として認定。
    • この頃は、ネットワーク技術がインフラストラクチャーとして必須のものになりつつある時期であり、ネットワークに関する試験は殆ど無く、難度も高いため社会的評価も高かった。また受験に制限が無かったことからも、第一種情報処理技術者の次に目指す区分としてデータベーススペシャリストと同様にもてはやされた。以後もこの傾向自体は変わらない。
  • 平成13年(2001年)制度改正によりネットワークスペシャリスト試験からテクニカルエンジニア(ネットワーク)試験と改称および形式変更。
    • 情報セキュリティアドミニストレータ試験が制定され秋期試験として同時期に実施されることとなり、テクニカルエンジニア(ネットワーク)と同等の評価を得られるとあって、情報セキュアドの受験者が増加し、相対的に受験者が減少した。
  • 平成17年(2005年)午前の試験時間延長及び出題数増加。
    • ソフトウェア開発技術者試験が秋期にも実施されることとなり、受験者がますます減少した。一方、合格率は例年ほぼ6~8%程度であったものが10%を超えるようになった。これは若年の受験者数の大幅な減少により平均年齢が上昇し、より長年受験している層が残ったことで受験者の実力水準があがったという考え方がある。
  • 合格率の上昇については、上記の受験者層のレベルとは関係なく、後付で同等と位置づけた一級技能士の難易度および競争率に無理やり下げるといった政治的な措置が起因しているとの分析者も多数いる。単純に掛け合わせの合格率が技能士と同等にするために、1999年以降、論文試験の受験資格撤廃、合格率は高度、応用、基本の各試験で3倍づつの上昇をすることにしたという考え方である。1985年から2015年の間で基本から高度の間で10倍もの競争率を減少させることによる易化ならびに、本来の難易度をもみ消すべく4段階のスキルスタンダードにはめ込むことにより、一級~三級技能士の難易度および競争率に合わせると言う考え方である。また、技能士と同格ということにできれば、有名資格や法律系士業資格より下位資格であるかのように位置づけやすくなるという考え方がある。情報処理技術者試験はもともとレベルは5段階としていたにもかかわらず、4段階に押し込めることにより難易度としては、ITSS-LV5にあったシステムアナリストやシステム監査技術などの公的な等級を1ランク落とす口実を作ることができるということである。この措置は有名資格や士業資格のレベルの決定より先行して行い、高度情報技術者の等級を特定した後に、有名資格ないし法律的士業資格の難易度や立場を後付けで無理やり上等であったと決めつけやすくするためである。これは、つまり、情報処理技術者試験がこれらの有名資格や士業資格より競争率的な難易度が圧倒して高かったため世論に事実がばれる前に既成事実を仕立て上げ、情報処理技術者試験の難易度や競争率があたかも、もともと有名資格や士業資格より競争率的な難易度も世論の評判も乏しかったように見せる政策であると考えられる。その象徴として、「高度情報技術者は実力を評価する筆記試験としては最高レベル」といった文句を利用している。ちなみに、どの有名資格においても口頭試験、口述試験に関する競争率は低く受験をすれば殆どが合格できるという状態のため、口頭試験を行ったから実力が飛躍的に伸びるといったことは無いにもかかわらず、口頭試験を行ったか行わなかったかで実力評価や給与を劇的に差別をしようという狙いがあるのである。つまり、いくら多段階層に級が多く競争率が高くても有名資格や法律的な士業資格より上等に位置づけさせない手段なのである。またイメージに便乗するという策も使っている。これはつまり、カリキュラムを終えれば100%認定する資格と、実力があっても合格率が限り無く0%に近い試験で、前者を上等と位置づける口実に利用することができる。この理不尽ともとれる措置には競争率が極めて高い技術系試験(電気主任技術者、総合無線通信士、高度情報技術者)といった合格者からほど批判が多いだけでなく、資格試験の歴史を知らない若年や、他の業界の職業人にとっては過去の情報処理技術者試験の合格者がそもそも過大評価だったとの偏見を増加させる要因となっている。また易化をすることで公的な等級評価も落とす狙いがある。競争率という観点でより低かった法律系の士業資格や、伝統的な有名資格は単一等級の資格が多く存在しており、多段的な試験と比較すると単一等級なだけに一足飛びにこれらの多段階層からなる資格の競争率を超えるというのは無理があった。そうなってくると、「もともとこうだった」と捻じ曲げた事実を世論に思い込ませ公的に位置づけてしまうしか無いのである。いくら虚偽でも世論を動かし議会で決定してしまえば高い地位や収入を確保できるという狙いがあるのである。あたかも技術系資格はもともと低い難易度であったかの様に世論に思い込ませればそのとおりに世論が合わせると言う政略である。つまり、技術系資格はもともと難易度に見合わず投資効果が低いと言った取得者からの意見が多かったが、さらなる追い討ちをかける形となっているのである。つまりいくら難易度の高い試験に合格しても認められない、いくら複数取得しても認められないという差別性を強めたとの考え方が強くなってきている。

形式[編集]

午前I

試験時間50分。四肢択一式(マークシート使用)で30問出題され全問解答。他の高度情報処理技術者試験と共通のスキルレベル3相当で、ネットワークとの関連が薄い「情報化と経営」、「システム監査」等も含めた問題が出題される。満点の60%を基準点とし、基準点以上で午前I試験通過となる。基準点に達しなかった場合は不合格で、午前II・午後I・午後IIは採点されない。

午前II

試験時間40分。四肢択一式(マークシート使用)で25問出題され全問解答。ネットワークや情報セキュリティ関連(スキルレベル4)が中心であるが、「コンピュータシステム」「開発技術」(スキルレベル3)も対象である。満点の60%を基準点とし、基準点以上で午前II試験通過となる。基準点に達しなかった場合は不合格で、午後I・午後IIは採点されない。

午後I

試験時間90分。従前の午後Iとほぼ同じで、中規模の問題が3問出題され、2問を選択して解答。従前は1題あたり30分であったものが、1題あたり45分となり多くなっている。満点の60%を基準点とし、基準点以上で午後I試験通過となる。基準点に達しなかった場合は不合格で、午後IIは採点されない。

午後II

試験時間120分。従前の午後IIとほぼ同じで、ネットワークシステムの設計、運用・保守、障害対応、セキュリティ技術などを扱う事例解析問題が2問出題され、1問を選択して解答する。満点の60%を基準点とし、基準点以上で最終的に合格となる。基準点に達しなかった場合は不合格。

科目免除

下記の試験に合格又は基準点を得れば2年間、午前Iの科目免除が受けられる。

  • 応用情報技術者試験に合格すること。
  • いずれかの高度情報処理技術者試験に合格すること。
  • いずれかの高度情報処理技術者試験の午前Iに基準点以上を得ること。

その他[編集]

  • 合格又は午前Iに基準点以上を得れば2年間、他の高度情報処理技術者試験の午前Iの科目免除が受けられる。
  • 情報処理技術者試験センターの統計資料による累計値
区分 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
オンライン情報処理技術者 116,205 5,648 4.9
ネットワークスペシャリスト 180,034 11,068 6.1
テクニカルエンジニア(ネットワーク) 190,094 16,960 8.9

統計資料の応募者・受験者・合格者の推移表[1]において、上記の数値は本試験に計上されている。

  • 最低合格率は平成元年(1989年)のオンライン情報処理技術者試験の2.0%。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 情報処理技術者試験 推移表 (PDF) (情報処理技術者試験センター)

外部リンク[編集]