2S19ムスタ-S 152mm自走榴弾砲

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2S19ムスタ-S
152mm 自走榴弾砲
Verkhnyaya Pyshma Tank Museum 2011 239.jpg
性能諸元
全長 11.917 m
車体長 m
全幅 3.584 m
全高 2.985 m
重量 42.0 t
懸架方式 トーションバー方式
速度 60 km/h
行動距離 500 km
主砲 2A64榴弾砲(48口径152mm)
副武装 12.7mm重機関銃NSVT×1
装甲 15mm
エンジン V-84A
4ストロークV型12気筒多燃料液冷スーパーチャージドディーゼル
840 馬力 / 2,000 rpm
乗員 5 名
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2S19ムスタ-Sロシア語:2С19 «Мста-С»ドヴァー・エーズ・ヂヴィナーッツァチ・ムスター・エース) は、ロシア自走榴弾砲である。

名称の「ムスタ」は、それまでのソビエト連邦の自走砲の名称が花の名前から採られていたのとは対照的にムスタ川から採られた。

概要[編集]

2S19は従来の2S12S3および2S5を置き換えるために、ウラル運輸車両工場で開発され1989年から配備が開始された。

基本的に車体はT-80の物を流用した物で、そこに新たに設計された砲塔を搭載したものとなっている。T-80で信頼性などの点で不評だったガスタービンエンジンは、T-72B型以降およびT-90でも採用されているものと同じ型のディーゼルエンジンに変更されている。

砲塔に必要なシステムをすべて搭載しており、その点では同じ主力戦車の車体を流用したフランスGCT自走榴弾砲と類似している。砲塔の後部には21.6hpのガスタービン補助エンジンが搭載されており、主エンジンを停止していても射撃が可能である。

搭載砲は2A65ムスタ-B榴弾砲を改良した2A64榴弾砲(48口径152mm)で、第二次世界大戦後開発され実用化されたすべての152mm 砲弾を使用する事ができ、さらにレーザー誘導砲弾ZOF-39クラスノポールが使用できる。クラスノポールは前線観測班が照射するNd-YAGレーザーによって誘導される砲弾である。最大射程は、通常弾の場合24.7km、RAP(ロケットアシスト弾)では36km、クラスノポールの場合は20kmである。

砲塔内には50発分の砲弾及び装薬が搭載されており装填は自動で行われる。車体外部から給弾し発射することも可能で、砲塔の後部にあるコンベアに要員が砲弾と装薬を載せ、それが半自動で装填される。

発射速度は車内の物を使用した場合毎分7 ~ 8発、外部給弾の場合は毎分6 ~ 7発になる。

2S1、2S3、2S5の3車種を統合できる車輌として開発されたが、財政難のため更新は進んでいないと言われている。輸出も積極的に提案されており、改良型や西側諸国で主要な155mm榴弾砲を搭載したタイプ、装輪型もあるが、開発が進んでおらず、採用した国も無い。

派生型[編集]

2S19M1
2000年に発表された改良型。衛星測位システムであるGLONASSを利用した精密射撃が可能。
2S19M1-155
2S19M1を基にした西側向け改良型で、2006年に試作車が完成した。主砲を50口径の155mm榴弾砲に換装。
2S30「イセット」
改良型。試作車のみ。
2S33「ムスタ-SM」
改良型。ペーパープランのみ。
「ムスタK」
KrAZ-Sibir 8x8 トラックに砲塔を搭載した装輪型。
Koalitsiya-SV
「SV」は「sukhoputniye vojska」の略。2S19の砲塔に152mm榴弾砲を縦に2門装備した連装自走砲。開発が進められていたが2010年に調達計画が中止された。

採用国[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Belarus Army Equipment
  2. ^ Russian Army Equipment
  3. ^ Ground Forces Equipment - Ukraine

参考文献[編集]

関連項目[編集]