領事館
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領事館(りょうじかん、英語: Consulate)とは、領事の活動の拠点として設置される在外公館である。大使館が通常接受国の首都におかれるのに対し、在外邦人の保護や外交事務、情報収集や国際交流・広報などの拠点として首都とは別の主要都市(例えば日本なら大阪など)に設置される。領事および領事館は主として地勢的な便益のために設置されるものであり、その設置は派遣国の任意である。たとえばアメリカ合衆国には現在15の日本総領事館が設置されている。
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[編集] 種類
[編集] 館長の階級による区分
国際法上、総領事が館長である在外公館を総領事館(そうりょうじかん)、領事が館長であるものを領事館、副領事が館長であるものを副領事館、代理領事が館長であるものを代理領事事務所と呼ぶ。総領事、領事、副領事、代理領事は領事官の階級であり、その設定方法や設置の有無、定員の決定などは派遣国の任意である。
[編集] 本務領事と名誉領事
本務領事(派遣国国籍を持つ正式の公務員である者)のみで構成される通常の領事館の他に、名誉領事(接受国国籍を持ち、派遣国より領事としての権限を委託された者)がある。名誉領事は文字通り名誉的な地位であり、現地でのネットワーク形成等の役割のみを持つ。
[編集] 業務
領事サービス上は大使館とほぼ同様のもので、領事が接受国において職務を行うが、派遣国を政治的に代表して接受国政府と交渉する権限は無い。自国民の保護、査証の発行、証明書の発行、他国の情報収集、友好親善、国際会議の準備等を行う。かつては領事裁判権を設定したことによる裁判所や警察署が併設されていたこともあったが、現在では歴史的な領事裁判権の撤廃に伴ってなくなっている。
[編集] 名前と法律
領事館には通常、派遣先の都市の名前がつけられる。例えば、シアトルの場合は「在シアトル日本国総領事館」となる。
設置したい都市に実館を置けない場合は、その都市の隣接地に実館を開設し、名前と実館の所在地が一致しないケースがあり、原則首都の区域内に置く大使館(在バチカン(全てイタリアローマ市にある)を除く)とは異なる事例がある。
- (名称)在大阪 ロシア連邦総領事館:(実際の場所)豊中市
- (名称)駐大阪・神戸 アメリカ合衆国総領事館:(実際の場所)大阪市
- (名称)在大阪・神戸 ドイツ連邦共和国総領事館:(実際の場所)大阪市
- (名称)駐那覇 アメリカ合衆国総領事館:(実際の場所)浦添市
[編集] 特権免除
大使館同様、領事官および領事館は領事関係に関するウィーン条約に基づき一定の範囲で特権免除を享受する(領事特権)が、領事特権は大使館や外交官の享有する外交特権よりも相当程度制限されている。
[編集] 駐日外国総領事館・領事館
在日総領事館・領事館は以下の通りである。(領事館)としたもの以外は総領事館である。ただし、名誉総領事館・名誉領事館は除く。アジア、欧州の国は総領事館を大阪または大阪・神戸に置いている場合が多く、その場合、管轄地域は主に近畿地方~西日本全域となる。一方、中南米では東京におく場合が多い。都心のオフィスビルに入っているところが多く、アメリカ合衆国、中華人民共和国、大韓民国、ロシア連邦の在大阪総領事館は、ビル1つを占有している[1]。
[編集] アジア
- インド
- 大阪
- インドネシア共和国
- 大阪
- シンガポール共和国
- 大阪
- タイ王国
- 大阪
- 大韓民国
- 大阪、福岡、札幌、仙台、横浜、名古屋、新潟、広島、神戸
- 中華人民共和国
- 大阪、名古屋、札幌、福岡、長崎
- パキスタン・イスラム共和国
- 大阪(領事館)
- フィリピン共和国
- 大阪・神戸
- ベトナム社会主義共和国
- 大阪
[編集] 北米
[編集] 中南米
[編集] 欧州
[編集] 大洋州
- オーストラリア
- 大阪、福岡、名古屋、札幌
[編集] 在外日本国総領事館
日本は、法令上は外務省の所管する在外公館として総領事館又は領事館を置くものとしている。ただし領事館は全て総領事館に格上げされたため未設置である。そのほか、在外公館の支部として出張駐在官事務所を開設している。
在外日本国総領事館の所在都市は以下の通りである。大使館、出張駐在官事務所は除く。(大使館)は、総領事館が大使館と同じ事務所であることを表す。なお、アフリカには総領事館は設置されていない[2]。
[編集] アジア
- インド
- コルカタ、チェンナイ、ムンバイ
- インドネシア
- ジャカルタ(大使館)、スラバヤ、デンパサール、マカッサル、メダン
- タイ
- チェンマイ
- 韓国
- 済州、釜山
- 中国
- 重慶、広州、上海、瀋陽、香港
- パキスタン
- カラチ
- フィリピン
- マニラ(大使館)
- ベトナム
- ホーチミン
- マレーシア
- コタキナバル、ペナン
[編集] 北米
- アメリカ合衆国
- アトランタ、サンフランシスコ、シアトル、シカゴ、デトロイト、デンバー、ナッシュビル、ニューヨーク、ハガッニャ(グアム)、ヒューストン、ポートランド、ボストン、ホノルル、マイアミ、ロサンゼルス(全15館)
- カナダ
- バンクーバー、カルガリー(2005年1月1日エドモントンより移転)、トロント、モントリオール
[編集] 中南米
[編集] 欧州
- イタリア
- ミラノ
- 英国
- ロンドン(大使館)、エディンバラ
- スイス
- ジュネーヴ
- スペイン
- バルセロナ
- ドイツ
- デュッセルドルフ、ハンブルク、フランクフルト、ミュンヘン
- フランス
- ストラスブール、マルセイユ
- ロシア
- ウラジオストク、サンクトペテルブルク、ハバロフスク、ユジノサハリンスク
[編集] 大洋州
[編集] 中近東
[編集] 参考文献
- 木下郁夫『大使館国際関係史 在外公館の分布で読み解く世界情勢』社会評論社 ISBN 4784509739 在外公館の分布遍歴を元に、国際政治の世界史的転換期を分析している。

