漫☆画太郎

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漫☆画太郎
生誕 不明
日本の旗 日本
国籍 日本
活動期間 1988年 -
ジャンル ギャグ漫画
代表作 珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち-
まんゆうき
地獄甲子園
ババアゾーン
つっぱり桃太郎
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漫☆画太郎(まん がたろう)は、日本漫画家である。かつては『週刊少年ジャンプ』でギャグ漫画を発表していた。

ペンネーム表記は不定で、漫☆画太郎(☆の中にF、あるいは、☆の中にバカ)、漫$画太郎漫¥画太郎餓太狼(ドクロマーク)、漫(の絵)画太郎画太郎画太郎MAN☆GATARO(☆の中にF)、もろぼししんいちTEN☆GA太郎漫F画太郎SLAMP(スランプ)まん○画太郎などもある。

概要[編集]

1988年、『人間なんてラララ』で『週刊少年ジャンプ』の第1回GAGキングを受賞。その後、同誌掲載の『DRAGON BALL外伝』でデビュー。『地獄甲子園』および短編をオムニバス形式にした『ババアゾーン』が映画化、2009年には『地獄甲子園』、『世にも奇妙な漫☆画太郎』、『珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち-』の各作品がFLASHアニメとしてDVD化されている。

デビューから現在に至るまで一貫してナンセンスギャグ漫画を描いている。キャラクターの首が千切れ飛んだり、車に轢かれて潰されたりする暴力的・グロテスクな描写、脱糞、嘔吐などの下ネタを多用する過激な作風が特徴。スクリーントーンをほとんど使用せず、描画は荒いが、『まんゆうき 〜ばばあとあわれなげぼくたち〜』の主人公「娘々(にゃんにゃん)」のような可愛いらしいキャラクターも時々登場する。平気で以前の話をなかったことにするストーリー展開、既存の漫画・ドラマのパロディやメタフィクションギャグ、1ページから見開き2ページを使った大ゴマ、コピー機を購入した嬉しさから多用するようになった通称“コピーギャグ”(バンクシステムの一種)も定番である。

自ら連載途中で打ち切りへ持っていくような展開も多く、まともに完結を迎えた作品は少ない。実際、画太郎本人も自身が大の連載嫌いであることを単行本の巻末コメントで明らかにし、最終話のタイトルを『打ち切り』にするなど、それ自体をギャグにすることもある。

2013年9月21日には、千葉ロッテマリーンズから同球団とのコラボグッズが販売された[1]。その後完売したため、10月12日に一部商品を再販している[2]

2014年8月14日 - 8月26日まで、自身初の個展となる「漫☆個展」をpixiv Zingaro(中野ブロードウェイ内)にて開催する[3]

影響[編集]

藤子不二雄のファンで、『まんが道』を読んでマンガ家を志したという[4]。また、画太郎の作品である『珍遊紀』の作中で『まんが道』のパロディマンガを描いたこともある。藤子不二雄A自身も画太郎に直筆メッセージを送ったことがある。

原哲夫のファンで、原に出会った際興奮して自分のサイン色紙を無理やり渡したという[5]。また宮崎駿のファンで『QuickJapan』誌のインタビューでは好きな作品に『となりのトトロ』『風の谷のナウシカ』をあげている。また武田鉄矢海援隊、テレビドラマ「101回目のプロポーズ」を好む。

素顔[編集]

素顔や詳細なプロフィールはほとんど公表しておらず、正体不明の漫画家として知られる。特にデビュー当初はその正体について様々な憶測を呼んだ。同業者の天久聖一は、一時期『電気グルーヴのオールナイトニッポン』の常連ハガキ職人「ビニールおっぱい」と同一人物ではないかという説を唱えていた。

一般に公開される画太郎のプロフィールも取材や作品紹介の度に異なることが多い。1957年[6]、あるいは生年不明・性別・出身地不明[7]など様々であり、実際のプロフィールは定かではない。2011年発売の「週刊朝日」増刊の甲子園展望号では、同年初出場を果たした山口代表・柳井学園の欄に同校卒業生と紹介されている。

メディアへ素顔を晒しているのは下記の通り。

  • 第1回GAGキングの受賞者発表。
  • 『珍遊記』連載当時『週刊少年ジャンプ』の新年号恒例だった作家全員顔出しによる表紙写真。ジャンプコミックス版『珍遊記』での著者近影にこの写真をそのまま流用しており、2巻ではF1レーサー風のツナギ姿(1991年5号)、6巻ではライフルを構えた宇宙飛行士のような姿で手描きの宇宙の背景にコラージュされている(1992年5号)。
  • 週刊少年ジャンプ創刊25周年記念イベント「ジャンプマルチワールド」のパンフレット内の週刊少年ジャンプ漫画家一覧。
  • 1994年度の第6回ギャグキング大賞の宣伝コーナー30号 - 39号あたりに続けて登場している。
  • 2004年WOWOWの特番「画太郎まつり」に「画太郎」とされる人物が出演。「画太郎」はベレー帽に眼鏡・ブリーフ一丁にネクタイという、漫画の自画像を模した姿で、街頭をさまよったり公園にまいたポップコーンを食べるなどしていた。

漫画家の清野とおるは、エッセイコミック『東京都北区赤羽以外の話』(ISBN 978-4-06-376336-2)で画太郎と出会ったエピソードを描いている。そこでは

  • 画太郎は重度の引きこもり対人恐怖症で、集英社の人間も会ったことがある者はごくごく限られており、担当の編集者(2002年当時)ですら打ち合わせは電話かFAX、原稿も郵送のためほとんど会ったことが無い。
  • 東京からそう遠くはないが気軽には行けないようなタチの悪い場所に、本人の漫画に頻繁に登場するボロアパートに、老婆と2匹の野良猫と住んでいる。その中で描かれている画太郎は小太りな中年男である。なお、老婆と野良猫は2012年には亡くなっている様子。

とのことである。その中では2012年で還暦を迎えたと書いている。

ただし、ここに登場した人物やそのエピソードが本人や事実であるとの確証はない。

作風[編集]

漫画界のルールや常識を無視する「何でもあり」といった作風であり、唯一無二の作風とまで言い切れる。デビューから一貫して、破壊的な勢いと不条理な笑いが描かれ、ストーリーも無軌道かつ問答無用の描写で、打ち切りにあうことも多い。実際にジャンプ系列での規制が厳しく、ネームが通らないこともあった。

ばばあ[編集]

作中に多用される頭にカンザシをさした「ばばあ」と呼ばれるキャラクターは、画太郎が自宅で介護している祖母がモデル。ばばあが元気に暴れる様は、親族の来訪などで元気を取り戻したときの祖母をイメージしている[8]。当時祖母は既に高齢で要介護の状態だったが、「せめて漫画の中だけでも」と画太郎が思いを込めた結果である。なお登場する際は、必ずと言っていいほど全裸である。

天丼ネタ[編集]

同じオチを様々な話で使う、「階段オチ」「爆発オチ」「なんこうババア」など定型のオチが複数の作品に使いまわされている。

コピーギャグ[編集]

一度描いた絵を台詞だけを変えて数ページにわたって使い続けるなど、明らかな使い回し等の手抜きを作中にギャグの常套手段として頻繁に用いるのが特長。元々は『珍遊記』連載中にコピー機を購入した嬉しさから多用するようになった。近年は始めからコピー用の顔を用意し貼り付けている。

打ち切り[編集]

自ら連載途中で打ち切りへ持っていくような展開も多く連載作品は打ち切られることが多い。そのため、単行本の続刊が刊行されないケースもあり、まともに完結を迎えた作品は少ない。『珍遊記』では天竺に到着することなく完結。『地獄甲子園』では試合には入らず完結。『つっぱり桃太郎』に至っては、ジョニーらが鬼が島に行く前に、かなり中途半端に打ち切られたため、単行本の続刊が現在も行われていない。

美少女[編集]

『まんゆうき』の娘々など可愛らしいキャラクターが登場することもあり、当時はアシスタントが描いたとまで疑われることがあった。本作以降、可愛らしいキャラクターは描かれなかったが『つっぱり桃太郎』の土産物屋の娘というキャラクターが登場して以来、画太郎作品に美少女が、よく登場することになる。

独自の擬音や言語感覚[編集]

はうあ!
登場人物が驚いたときに使用される。主に何かを発見したときなどネタの入りの部分で使われる事が多い。
えーっ!?
はうあ!と同じく驚いた時に使用されるが、こちらは失望や落胆などの要素が含まれていることが多く、ネタのオチで使用される事が多い。
ズコー!
登場人物がずっこけた時に使用される。こちらもオチで多用される。
ぶべら!
殴られるなど肉体的な暴力を受けた際、受けた側が使用する。他にも「はべら!」等も使われる事もある。
とんずらー!
窮地に陥った際や、都合の悪い状況からダッシュで逃げ出す時に使用される。登場はかなり古く、画太郎のデビュー作である「人間なんてラララ」で既に使用されている。
死〜ん
他の漫画でもしばしば使用される、静まり返った状況を表現する「し〜ん」とほぼ同じだが、こちらは登場人物が死亡し、その際に何の反応も示さなくなった表現として使用される。また、相手の話を無視する「むし〜ん」というパターンもある。

作品リスト[編集]

漫画作品[編集]

読切作品は#短編集並びに#単行本未収録作品の項を参照。

連載中の作品[編集]

過去作品[編集]

短編集[編集]

単行本未収録作品[編集]

CDジャケット等[編集]

  • マキシマムザホルモン - アルバム『耳噛じる』
  • マキシマムザホルモン - アルバム『糞盤』
  • マキシマムザホルモン - アルバム『ロッキンポ殺し』
  • マキシマムザホルモン - アルバム『ぶっ生き返す』(裏ジャケット)
  • マキシマムザホルモン-フルアルバム『予襲復讐』(裏ジャケットブックレット等)
  • ディスコロマンス - アルバム『戦国ディスコババァ』
  • テイ・トウワ - リミックスアルバム『STUPID FRESH』

その他[編集]

  • 爺言(表紙絵)
  • next33 - ブランド「UNNON」のオリジナルTシャツのデザイン[1]
  • プロのデザインルール - 表紙を担当
  • ユメ十夜(脚色)
  • ビートたけしPresents No TV?(2008年12月30日) - 番組内のイラストを担当
    • ビートたけしの絶対見ちゃいけないTV(2009年8月4日)
    • ビートたけしのもう1回だけ見ちゃいけないTV(2009年12月28日)
    • ビートたけしのあと1回だけ見ちゃいけないTV(2010年9月29日)
    • ビートたけしのもう1回だけヤラせてTV(2010年12月28日)
    • ビートたけしのあと5回だけヤラせてTV(2011年12月29日)
  • 直前で消えた最終候補 もしものBパタ-ン! TBS 2009年1月4日(日) 桃太郎のBパターン →紙芝居絵コンテ
  • 奇界遺産(表紙と扉イラスト)
  • 絶対に笑ってはいけない空港24時 - 浜田雅功のイラストを2枚提供
  • おもしろ言葉ゲーム OMOJAN - 「桃から生まれたおびただしい数の」のイラストを提供
  • 大戦乱!!三国志バトル(王允、郭図)

OVA[編集]

2009年、漫画家デビュー20周年記念企画「クソして寝たら20周年!漫☆画太郎まつりだ、バカヤロー!!」で3作品のFLASHアニメ版がリバプールより発売。

  1. 地獄甲子園 - 全1巻 (2009/6/12)
  2. 世にも奇妙な漫☆画太郎 - 全2巻 (2009/7/10)
  3. 珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち- - 全3巻 (2009/8/7)・劇場版

脚注[編集]

  1. ^ 9/21(土) マリーンズストア、オンラインショップ新商品発売情報!!(2013年9月21日付公式サイトより)
  2. ^ 10/12(土)より、漫☆画太郎コラボグッズ再販決定!!(2013年10月10日付公式サイトより)
  3. ^ 漫☆個展 | 2014.08.14 – 08.26(pixiv Zingaro公式サイトより)
  4. ^ 2001年6月28日発行QuickJapan Vol.37掲載のインタビューより。
  5. ^ 珍遊記 6巻
  6. ^ QuickJapan』Vol.52巻末の寄稿者紹介による。
  7. ^ ビジネスジャンプ漫画連載陣:世にも奇妙な漫☆画太郎/漫☆画太郎”. ビジネスジャンプ. 2010年8月16日閲覧。
  8. ^ 『QuickJapan』Vol.37インタビューより。
  9. ^ 初代担当の中村泰造が同誌編集長を務めていた。

関連項目[編集]

  • 電気グルーヴ - 『珍遊記』連載当時から画太郎ファンを公言し応援した。同作終盤に友情出演。
  • ピエール瀧 - 電気グルーヴのメンバー。『虐殺! ハートフルカンパニー』『樹海少年ZOO1』等でタッグを組む。
  • 鶴見済 - 同じく『珍遊記』当時より画太郎を支持。画太郎の心の支えとなったらしい。
  • テイ・トウワ - リミックスアルバム『STUPID FRESH』でアートワーク担当。
  • 浦安鉄筋家族 - 登場人物が画太郎の描いたものに突然変異するという話で合作した。万田 太郎と万田・α・太郎というパロディキャラが登場。
  • 中瀬ゆかり - 罪と罰の登場人物のユカリのモデル。新潮社のオンラインショップから「漫画太郎ユカリTシャツ」が発売された(新潮オンラインショップ参照)。

外部リンク[編集]