加藤直之

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加藤 直之(かとう なおゆき、1952年 - )は、日本イラストレータースタジオぬえ所属。静岡県浜松市出身。

日本SF作家クラブ会員。

略歴[編集]

装画家武部本一郎に影響され、SFイラストレーターを志す。千代田デザイナー学院在学時に同人会SFセントラルアートに入り、スタジオぬえ設立メンバーのひとりとなる。1974年、早川SFコンテスト・アート部門に1位入賞し、早川書房の「SFマガジン」やSF小説の表紙絵や挿絵を描き始める。日本SF大会にて、1979年(第10回)、2008年(第39回)、2009年(第40回)、2010年(第41回)、2011年(第42回)、2014年(第45回)の通算6回星雲賞(アート部門)を受賞している。文庫版『宇宙の戦士』のパワードスーツのイラストは日本のSF界に大きな影響を与えた。また、『銀河英雄伝説』では宇宙艦艇をデザインし、アニメ版のメカニックデザインも担当した。

SFファンタジーを中心に、作品世界をリアルに描出する画風が特徴。小説以外にパッケージアートやポスター、広告なども手掛ける。水彩画やアクリル画に加え、1990年代以降、意欲的にコンピュータグラフィックスによる2D/3DCG作品も制作。現在はアナログ/デジタルを併用して作品を描いている。1997年、日本出版美術家連盟大賞を受賞。

作品集として纏められたものに「加藤直之画集I・II・III」(朝日ソノラマ刊)、「SF画家加藤直之 美女・メカ・パワードスーツ」(ラピュータ刊)、「SF画家加藤直之 時空間画抄」(ラピュータ刊)がある。

自転車好きとしても有名。

代表的な仕事[編集]

パワードスーツ[編集]

SF小説『宇宙の戦士』に登場する機動歩兵の防護強化服をビジュアライズし、早川SF文庫版の表紙・口絵・挿絵などに描いたもの。根強い人気を持ち、SFアニメのリアルロボット路線にも影響を与えた。1975年のSFマガジンに掲載された加藤のイラストを雛形に、スタジオぬえの同僚宮武一貴との共同作業でデザインされた。加藤はその後もOVA版『宇宙の戦士』や立体商品のパッケージイラストを手掛け、文庫版の新表紙も描いた。

立体商品は、宮武が1979年のSFマガジンで公開した5面図を基にしたものが多かったが、2001年に海洋堂がアクションフィギュアを企画した際、加藤が3DCGでモデリングを監修した。兵士が「着用する」前提でプロポーションを見直し、特に小説挿絵の「前屈して卵を拾うポーズ」の再現にこだわっている。この路線はウェーブのプラモデル企画でも継続された。

沈黙の美女[編集]

1992年に朝日グラフでシリーズ企画された3DCG作品。グラフィックソフトShadeを用いた立体キャラクター制作の先駆例であり、3次元ヴァーチャルアイドルの原型ともいえる。一般メディアにも注目され、アイドル千葉麗子をモデルとした広告「ヴァーチャル・レイコ」(日立マクセル)へと発展した。

主な作品[編集]

雑誌・小説関連[編集]

武部本一郎の後継[編集]

武部本一郎の死後、ハヤカワ文庫創元推理文庫創元SF文庫エドガー・ライス・バローズ作品は加藤が受け継いだ。

ハヤカワ文庫特別版SF(ターザン・シリーズ
ターザンと呪われた密林』(1980年11月10日)
『ターザンと豹人間』(1982年4月10日)
『ターザンの逆襲』(1982年7月10日)
創元推理文庫
ルータ王国の危機』(1981年7月24日)
『カリグラ帝の野蛮人』(1982年11月5日)
『ウォー・チーフ』(1989年1月27日)
『アパッチ・デビル』(1989年2月17日)
創元SF文庫
『ターザン』(1999年8月20日)
『ターザンの帰還』(2000年6月23日)
  • なお、『南海の秘境』、『風雲のメキシコ』、『砂漠のプリンス』の3作は斉藤寿夫による。

映像関連[編集]

ゲーム[編集]

画集[編集]

外部リンク[編集]