古代進

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古代 進(こだい すすむ)は、アニメ宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の主人公。声優富山敬、『宇宙戦艦ヤマト 完結編』以降のゲーム版および『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』では山寺宏一、『宇宙戦艦ヤマト2199』では小野大輔。実写映画版『SPACE BATTLESHIP ヤマト』での俳優は木村拓哉

概要[編集]

2181年8月10日生まれ。『宇宙戦艦ヤマト』では戦闘班長、作品後半からは艦長代理も兼任。『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』では艦長の土方竜の死亡後、新艦長へ着任。『宇宙戦艦ヤマトIII』では艦長。

駆逐艦ゆきかぜ艦長の古代守は実兄。

文庫版『宇宙戦艦ヤマト』での松本零士のコメントによれば、当初は『男おいどん』の大山昇太や『元祖大四畳半大物語』の足立太のような容貌になる予定だったが、スポンサーの「郷ひろみみたいにかっこよく」という要望で現在の外見になった。名前の元となったのは、松本版『光速エスパー』の主人公、古代すすむ。また、すすむという名前自体は松本の弟の名前から取ったものとのこと。なお、名字の繋がりとして松本零士の書いた第二次世界大戦を舞台とした短編集の戦場まんがシリーズの「鉄の竜騎兵」に古代一等兵という兵士が登場するが、つながりは不明。また、『潜水艦スーパー99』にも沖ススムが登場し、兄の五郎は古代の兄・守に似ている。

宇宙戦艦ヤマト[編集]

18歳(ヤマト発進時、火星での訓練中は17歳、ヤマトの地球帰還時には19歳)[1]。2193年、出身地である神奈川県三浦半島ガミラスからの遊星爆弾が落下して両親が死亡した上、2199年には兄の古代守冥王星会戦で行方不明となったことから、ガミラスへの復讐を誓う直情型の性格となった。それまでは、昆虫が好きで争いを嫌悪する優しい性格だった。

宇宙戦士訓練学校を経てヤマトの戦闘班長に就任し、第一艦橋に座る一方でコスモゼロを駆る。当初は、兄を連れて帰って来なかったということで艦長の沖田十三を快く思わなかったり、訓練学校の同期生かつ親友で航海班長の島大介と、戦闘と航海のどちらを優先するかで対立したりといったことが多かった。しかし、島をはじめ真田志郎ら仲間と共にイスカンダルへの航海や戦闘を続け、沖田の人となりに触れたことから、それまで直情的だった性格も改められていった。

沖田の病状が悪化した後は艦長代理を兼任する。死んだと思われた守とはイスカンダルで再会し、地球への帰還よりスターシャとの愛を選んだ彼を見送る。復讐を誓ったはずのガミラスとの戦いが終わった後には、戦うことよりも大事なことがあったという結論へ思い至った。また、森雪とは戦闘や航海を経て惹かれ合い、恋人同士となっている。

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち[編集]

20歳(沖田艦長の命日、9月5日または6日ころに物語が始まる)。再建復興を遂げた2201年の地球で、護衛艦艦長として第15資源輸送艦隊の護衛に就いていた。本作での雪の台詞から、時間厳守をモットーとしていることが明らかにされている。雪との関係は進展し、結婚式が間近に近づいていたが、勤務明けの地球帰還途中に謎のメッセージを受信する。地球で真田と共に解析を進め、それが何かの救援メッセージであることを突き止めると、同時に地球へ接近しつつある白色彗星との関連性を含め、地球防衛軍へ調査を進言するが、内容不正確という理由から一蹴されてしまう。古代達はこれに抗議し、ヤマトに乗り込むとメッセージの発信源へ旅立っていく。航海中には宇宙気流での戦いに勝利し、メッセージの発信源であるテレザート星での地上戦も勝利を収め、遂にメッセージの発信者であるテレサに会う。テレサからは地球へ接近する白色彗星帝国の情報を受け取るが、地球への帰還中にデスラーとの戦いで彼をかばった雪が負傷してしまう。最期は、戦死した雪と2人でズォーダー大帝の超巨大戦艦特攻する。反物質世界の人間であるテレサもこれに随行した。

宇宙戦艦ヤマト2[編集]

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』に並行する物語展開ではあるが、就いている任務が、資源輸送艦の護衛ではなく、外周艦隊の司令となっており、乗艦も護衛艦ではなくヤマトになっている。中盤以降行方不明となっていた島を終盤でテレサから預かる。白色彗星帝国との戦いで、生き残った乗員と共にヤマトを脱出する振りをし、そのまま残り、超巨大戦艦へ特攻しようとするが、テレサの説得を受けて特攻を思い留まり、自分だけで特攻していく彼女を見届けた後、同じくヤマトに残った雪や、テレサから託された島と共にヤマトで地球へ帰還する。

宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち[編集]

艦長代理として、手を焼きながらも新人乗組員達を鍛えまくり、一人前の戦士に育てていた。デスラーからの打電でイスカンダルの危機を知り、地球の恩人であるスターシャと守の救助へ向かう。暗黒星団帝国を相手にデスラーとの共同戦線を展開するも、結果的にはイスカンダルの暴走を止められずにスターシャの最期を見届けることとなったが、彼女からは守と兄夫婦の娘であるサーシャを託される。

デスラーとの共同戦線中に芽生えた彼との友情は、後々のガルマン・ガミラスとの友好に繋がる。この作品以降はデスラーと完全に和解したようで、国家元首と一軍人の身分を超えた親友としての友情を度々見せている。

ヤマトよ永遠に[編集]

第10有人パトロール艇の艇長に就任。突如音信不通になった火星基地へ調査に向かった後、地球周辺宙域にて無人艦隊と黒色艦隊との交戦に巻き込まれてしまう。辛くも地球へ帰還し、かつてのヤマト乗組員と共にヤマトの隠されている小惑星イカルスへ向かう途中、雪が敵の攻撃で負傷して地球に取り残されてしまう。山南艦長の下、戦闘班長としてヤマトに乗り組み、雪のいない寂しさを堪えながら敵母星への航海に旅立つ。航海の途中、真田澪がサーシャであることを本人から聞かされた際には、彼女の父親かつ自分の兄である守が死んだことを伝え、深く悲しませてしまう。その後は互いの唯一の肉親として親しく話すようになったが、サーシャが恋心を抱いていたのに対し、古代は常に兄の代わりとして接していた。敵母星であるデサリアム星にて山南艦長が戦死した後は指揮を引き継ぎ、躊躇いながらもサーシャごとデザリアム星を新波動砲で破壊する。スターシャの元へ帰っていくサーシャの魂には感謝されるが、自らは人はいつになったら血を流さずに済むのかを考えながら、地球へ帰還する。

本作のみ艦載機のコスモタイガーIIの隊長も兼任していたようで[2]、対白色彗星帝国戦でコスモゼロを失っていたこともあり、配備開始段階の新コスモタイガー母体の新コスモゼロを駆っていた。

宇宙戦艦ヤマトIII[編集]

ヤマト艦長に任命される。デスラーの率いるガルマン・ガミラス帝国ベムラーゼの率いるボラー連邦の星間戦争に巻き込まれる形で始まった太陽の核融合異常増進による地球滅亡の危機が迫る中、ヤマトで第二の地球探しに出発する。戦いで土門竜介揚羽武などの新人乗組員達が犠牲となっていく姿に心を痛める一方、ガルマン・ガミラス帝国と地球連邦との友好関係を確立して地球連邦の繁栄に貢献し、太陽の制御に成功する。

宇宙戦艦ヤマト 完結編[編集]

銀河系に、異次元から突如現れた赤色銀河が衝突。ヤマトで調査に向かうが、ディンギル星での救助行為とハイパー放射ミサイルの被弾により多くの犠牲者を出したことで自責し、艦長を辞任する。自身もその戦闘で仮死状態となっていたが、蘇生手術を受けて回復しており、出航前のヤマトへ戻る。ヤマトでは復活した沖田の下、戦闘班長に再任される。訓練生時代からの一番の親友であった島との死別を経て、ヤマトと共に自沈する沖田を見届けた後、ラストシーンで雪と結ばれる。

『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』での年齢から逆算すると、この時まだ20代前半という若齢。

宇宙戦艦ヤマト 復活篇[編集]

38歳(4月ころ)。雪との間に一人娘の美雪を授かっていたものの、平和となった地球に馴染めず宇宙で歳に似合わぬ無精ひげを生やしながら深宇宙貨物船「ゆき」の船長に就いており、妻子とはほとんど別居状態になっていた。2220年、3年ぶりに地球へ帰還した際にはブラックホール接近による移民計画と雪の行方不明を知り、第3次移民船団護衛艦隊司令として再びヤマト艦長に就く。

『ヤマト2』の頃と比べると操艦も上達しており、大破した状態のブルーノアを操り、攻撃してくるSUS艦の懐に高速で突っ込んで行き、至近を擦り抜けた直後に艦を上下方向に180度反転させて背後を取るという荒業を見せている。また、BH199ブラックホールでの戦闘では、艦載機で出撃する小林に代わって、艦長でありながら自ら操艦を担っている。

宇宙戦艦ヤマト2199[編集]

『宇宙戦艦ヤマト』(以下、旧作)のリメイク作品である本作では、設定が再構築され、所属は戦術科、役職は戦術長、階級は一尉(一等宙尉)となった。ヤマト乗艦までの経緯も変更されており、第7航宙団空間戦術科所属の三等宙尉だったところに守の戦死を受け、二階級特進と戦術長を拝命してヤマトへ乗艦する。2178年7月7日生まれで、年齢は20歳[3]に変更されている。出身地は旧作に準じて神奈川県三浦市と設定されている。

本作では登場人物の増加により内容が群衆劇化したことから旧作の独断行動も辞さない熱血漢では話がうまく進まないため、落ち着いた性格へ変更されている。ただし、興奮すると大声を張り上げるようなことはある。また、第4話では旧作同様に今後の作戦行動を討論する中でガミラスの冥王星基地攻略を主張し、イスカンダルへの航海優先を訴える島と言い争った[4]。航海の中で少しずつ直情的な面が大きくなってきており、特に七色星団海戦において雪がガミラスに攫われた際は、怒りに任せて敵雷撃隊に激しい攻撃を加え、海戦後も表面上では落ち着いてるように見せてはいるが、人目の無いところでは自身の無力さに怒り壁を殴ったりしている。一方で、ようやく救出した雪が敵の銃弾により瀕死の重傷を負っていても全くそれを感じさせないほど普段通りに明るくふるまったり、また雪が死亡した時にも一時は嘆くもののすぐに自分の身よりクルーのことを思いやって雪の死を秘匿するよう依頼している。つまり直情感だが、同時に自らの感情を抑えるべき所は心得ている大人として設定されている。

14歳の時、兄の守を宇宙港まで迎えに行った日に遊星爆弾で家族(この時、兄の帰郷祝いのために実家を訪れていた叔父夫婦を含む「古代家勢揃い」との台詞から存命中の一族の全て)を亡くしており、進はその時の遊星爆弾が街へ落ちていく様子を離れた所から目撃している。ガミラスを憎んではいるが、上述の通り落ち着いた性格のため、旧作のようにガミラス人に突然襲いかかるようなことはしない。ガミラス人とも分かりあえると信じており、成り行きでヤマトに乗艦することになったガミラス人のメルダに対しても対等に向き合っていた。

兄からもらったハーモニカを大切に持っており、時折吹いて気を落ち着かせている。恋愛に関しては旧作ほど積極的ではなく、むしろ若干鈍い面もあるが、全くの奥手というわけではなく雪の言葉に戸惑う様子を見せることもある。

森雪との出会いは、メ号作戦から帰還した直後であり、南部の「メ号作戦は陽動だった」という言葉に反応し、南部を問い詰めた際に、サーシャにそっくりな雪の姿を見て一瞬驚く。最初の出会いの頃からしばらくは、古代は兄や沖田のことで頭がいっぱいだったため、雪に対しては失礼な言動が多く、雪とはあまり良くない関係が続く。しかし、エンケラドゥスでの戦闘以降、雪の態度が軟化したこともあり、仲はある程度良好になる。太陽系赤道祭において、自身が天涯孤独であることを雪に話し、また雪が記憶喪失であることを本人から聞かされる。艦内で共に過ごしていくに従い、彼女に無自覚のうちに惹かれていき、七色星団海戦において彼女がガミラス特務小隊にさらわれた際に恋愛感情を自覚し、彼女が死んだときは「君のいない地球に意味があるのか」と涙ながらに叫ぶまでになる。

ヤマトに乗艦して以後、基本的に命令無視や独断行動はとらなかったが[5]、次元潜航艦UX-01との戦闘の際、独断(榎本の協力もあったが)でシーガルによる対潜哨戒に出撃し、UX-01の索敵プローブを発見しヤマトを窮地から救う。その後、一応の処罰として戦術長権限の一時停止を受けたが、それ以上のお咎めは無しとされた。もっとも直前に「時には命令違反を犯す事も必要…」という沖田艦長の言葉を受け、それに影響された、その時の命令者だった真田が、ベストの選択を取らなかった、という事情もあっての結果である。

守の宇宙防衛大学時代に、大学の彼の元を訪れたことがあるが、この頃同大学にいた真田や新見と面識を持つには至らず、真田が守の親友だと知ったのはビーメラ4のシステム衛星内で真田から打ち明けられてからであった。

七色星団海戦において雪がガミラスに拉致されて以降、落ち着きのない様子を見せていたため、艦長の計らいで惑星レプタポーダの偵察任務に出る。ユリーシャからレプタポーダに雪がいると知った直後に伊東と藪が起こしたハプニングにより墜落、ガミラスに発見され収容所に連れて行かれるが、囚人の反乱に乗じて逃走。その後、収容所内を探し回って雪を見つけるが、助けることはできずまたしても連れて行かれてしまう。その直後、ユリーシャから雪が連れて行かれた先がガミラス本星であると告げられると同時に、イスカンダル星とガミラス星が双子星だということも知り愕然とする。

その後、雪を助けたいという思いと戦術長としての責任に挟まれ葛藤。南部から森雪救出計画が提出された際にイスカンダル星行き優先を理由にこれを却下し、ガミラス星突入の際には総統府から脱出するデウスーラII世に雪が乗っているとユリーシャから告げられるが、沖田から命じられた総統府突入の準備をする等あくまでも任務優先の姿勢を貫こうとしていた。しかしユリーシャの、自分が雪を助けに行くという決意、戦術長を解任するという形で責務から開放するという沖田の配慮から自ら雪を救助に行くと決意し、ユリーシャと共にコスモゼロで出撃する。そして第二バレラス崩壊後、その残骸と共に漂う雪を発見、無事に救出する。

コミック版
アニメ版よりも沖田に対する不信感が強く、ヤマト発進後もわだかまりを解消できないでいたが、エンケラドゥスに墜落していた駆逐艦ユキカゼの航海日誌の音声から、沖田と守のやり取りを聞いて、守の意志を知り、沖田への不信感を解消した。
また、ガミラスへ対する憎しみもアニメ版より強く、ガミロイド兵を見たときは、ガミラスは地球人とは異なる「血の通わない異質な機械人間なんじゃないか」と発言し、新見から「相手がケイ素系ユニットだとしたら私達も炭素系ユニットにすぎない」とたしなめられている。メ2号作戦においても、ガミラスを悪魔と呼び無慈悲に殲滅していったが、旗艦を逃がすためにヤマトへ突撃するデストリア級を見て、ガミラス人も地球人と同じ「人」であると理解する。
古代がハーモニカで吹く曲がアニメ版の「真赤なスカーフ」からコミック・オリジナルの曲「帆を立てて」に変更されている。ちなみに歌詞は「君の心は畳帆(じょうはん)した船」とある。
小説版
太陽系赤道祭で沖田と酒を酌み交わす相手がアニメ版の徳川ではなく、旧作同様に古代になっている。
また、対次元潜航艦戦での行動が、明白な命令違反から、一応の軍機に則った独断専行へと変更されている。その他、ビーメラ4でのクーデターや、七色星団海戦でのドメラーズとの砲撃戦など、アニメではあまり深く関わっていなかった物事にも関与している。

SPACE BATTLESHIP ヤマト[編集]

2166年10月31日生まれ、33歳。かつてはコスモゼロ隊のエースだったが、遊星爆弾を撃墜した際に両親や島の妻を巻き添えで死なせてしまったため除隊。その後、地表でレアメタルの回収業者に身をやつしながら地下都市で生活していたが、イスカンダルからのメッセージカプセルを拾ったことから、復隊してヤマトへ乗艦する。ガミラスとの戦いの中、ブラックタイガー隊の雪と惹かれ合って結ばれるも、自らは物語終盤に逆襲してきたデスラーから地球を守るために彼女を気絶させて退艦者達へ預け、ヤマトで特攻する。

脚注[編集]

  1. ^ 放映当時のアニメや漫画の視聴者・読者の年齢層は、21世紀以降よりもかなり若年である事。また社会情勢の変化によって、当時よりも21世紀以降はモラトリアムの期間が長くなっている。従って「17歳」「19歳」という年齢に対しての視聴者の認識は、放映当時と現在ではかなり異なる。
  2. ^ 坂本茂がいなくなったための暫定的なもの。この当時、後の作品で艦載機隊長となる加藤四郎はまだ新兵で、編隊を率いる技量をまだ持ち得ていなかったせいもある。
  3. ^ 地球帰還時点では21歳になっている。
  4. ^ この後、島の精神の根底にある今は無き父親大吾の信念を知って島とは和解しているが、冥王星基地攻略そのものは地球へ飛んでいく遊星爆弾を目の当たりにした沖田によって決定された。
  5. ^ ガス生命体の回において、敵魚雷(旧作ではミサイル)迎撃の時に沖田が持病から来る発作で命令を下せなかった際、旧作では独断で迎撃ミサイルを発射して後に沖田に咎められたが、本作では沖田に迎撃命令を仰いでいる。