スターシャ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

スターシャは、アニメ宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の登場人物。

概要[編集]

イスカンダル星を統治していた王家の末裔で最後の女王。なお、作品によって「スターシア」や「スターシャ」と表記・発音が異なる(#名前表記の変遷を参照)。

宇宙戦艦ヤマトIII』第16話において、二重惑星ガルマン・ガミラス帝国本星と対になっている惑星(外見はイスカンダル星に似ている)の名称を、本項目の人物にちなんで「スターシャ」と命名したことがデスラーによって語られている。

声優[編集]

劇中での活躍[編集]

宇宙戦艦ヤマト 
ガミラス遊星爆弾による放射能汚染で滅亡寸前となった地球へ、妹のサーシアを向かわせ、超光速外宇宙航行が可能になる波動エンジンの設計図と、放射能の除去が可能になるコスモクリーナーDをイスカンダルまで取りに来るようにというメッセージを送った。サーシアは火星への不時着により死亡したが、設計図とメッセージは「宇宙戦士訓練学校」の訓練生である古代進島大介により回収され、地球へもたらされる。サーシャが死んだため、スターシアはイスカンダルの最後の住民となった。
当初より「はるばるイスカンダルまでやって来させ、あなた方(地球人)の勇気と力を試す」方針のため、ヤマトの航海への物質的支援はためらっていたが、ヤマトが不可抗力からマゼラニック・ストリームの異次元断層へ落ち込み、偶然遭遇したドメル艦隊に追撃される中、頼みの波動エンジンが機能を失った時に限って救いの手を差し伸べ、次元羅針盤へ脱出進路を伝達すると共にエンジン再始動を援助。絶体絶命の窮地から、ワープによる脱出を成功させた[1]。最終的には、イスカンダルへ到着したヤマトに当初の約束通りコスモクリーナーDの部品を渡した。なお、それに先んじてガミラスによってガミラス本星へ移送される途中に遭難した古代守をイスカンダルへ保護しており、リハビリテーションを務めさせるうちに恋に落ちた結果、ヤマト到着時点では娘のサーシャをもうけている[2]
なお、劇場版『宇宙戦艦ヤマト』の初回上映バージョン(後の映像媒体で「スターシア死亡編」と題される)ではヤマトがイスカンダルへ到着した時には既に死亡しており、コンピュータに残された映像でヤマトの乗組員達の前に現れ、コスモクリーナーDの部品を渡している。そのため、守も登場しない。
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち 
特殊資源物質イスカンダリウムを星間戦争のエネルギー源にしようとする暗黒星団帝国から守るため、守と娘のサーシャをヤマトへ避難させるがスターシャ自身はイスカンダルへ残り、降下してきた自動惑星ゴルバを道連れにイスカンダルと共に自爆する。
ヤマトよ永遠に
意識体として娘のサーシャの前へ現れ、古代に対して「さよなら」と言うことを促し、彼女の決意を後押しした。その後、スカルダートに射殺されて意識体となったサーシャの彼方へ現れ、彼女を優しく迎える姿を古代たちが目撃している。
宇宙戦艦ヤマトIII
スターシャ本人は登場しないが、第20話でファンタムへ降り立った真田志郎の前に、守と共に幻影として登場するシーンがある。

宇宙戦艦ヤマト2199[編集]

本作では「スターシャ・イスカンダル」というフルネームが設定されている。イスカンダル王星の女王。年齢は地球換算で27歳相当。

2198年に地球へ救いの手を差し伸べるべく、末妹のユリーシャを地球へ向かわせ、その1年後の2199年に波動コアを持たせたサーシャを地球へ向かわせる。

古代守がガミラスの捕虜(生体サンプル)としてガミラス星に移送される途中、ガミラス艦が事故に遭ってイスカンダルに不時着したところを救助したが、看護のかいもなく守は死亡。その後、守の記憶を保存した光の玉と共に過ごしており、その時に彼の元恋人である新見薫のことを教えられたと思われる描写がある[3]

ヤマトが波動エネルギーを波動砲という兵器に転用したことを知り、一時はコスモリバースシステムの譲渡に難色を示したが、妹ユリーシャやガミラスのヒス副総統の説得を受け翻意した。なお、コスモリバースシステム(とその中核である守の記憶)を受領してイスカンダルを出発するヤマトを見送る際、守の子を妊娠しているかのような描写が存在する。

公的な会話以外ではデスラーをファーストネームの「アベルト」で呼んでいる。

ガミラス人からは信仰の対象として「ルード・イスカンダル(イスカンダル猊下)」の敬称で呼ばれており、デスラーにホットラインを入れたときもデスラー親衛隊員から「スターシャ猊下」と呼ばれている。

関連作品での登場[編集]

漫画[編集]

宇宙戦艦ヤマト(松本版漫画) 
アニメで設定デザイン・監督を担当した松本零士による『冒険王』連載の漫画。連載時には、ヤマトがイスカンダルに到着したところまででイスカンダルの描写は終わっている。連載終了後に出された単行本では、イスカンダルからの帰路に就いた後、守とおぼしき宇宙海賊の乗った宇宙船を追って外宇宙へと旅立ったことが古代の回想の形で加筆されている。
宇宙戦艦ヤマト(ひおあきら版漫画) 
藤川桂介作、ひおあきら画による描き下ろし単行本の漫画では、ガミラスの攻撃によりイスカンダル最後の生き残りという設定。コスモクリーナーDの設計図を渡してヤマトが旅立った後、惑星破壊装置によりガミラスを道連れにイスカンダルを自爆させて果てる。裸が透けて見える服を着ている。
宇宙戦艦ヤマト 永遠のジュラ編
直接の登場はないが、デスラーが内心ではスターシャに惹かれていたことが、デスラー夫妻が別居に到った夫婦喧嘩の原因となったことが語られている。
新宇宙戦艦ヤマト
この作品では、かつてのスターシャと守の間に生まれた娘の名。シリーズ第1作から1000年の時が経過し、古代たちが世代を経た子孫となっているのと対照的(宇宙船で長年超光速航行を繰り返したことによる、一種のウラシマ効果的なものによると語られている)である。グレートヤマトへ乗り込み、羽黒妖(漫画『超時空戦艦まほろば』の登場人物)と共に第3艦橋の乗員となる。

小説[編集]

宇宙戦艦ヤマト 地球復活編(石津版小説)
この作品では、スターシアは人間ではなくイスカンダルへ張り巡らされたネットワーク型コンピュータとして描かれている。スターシアは自らを防衛するため、イメージライフ(仮生命体)であるデスラーを創造した。デスラーを滅ぼすには、スターシアそのもの(≒イスカンダル)を破壊するしか方法がない(創造主を破壊すれば仮生命体であるデスラーは消滅する)ことをヤマトの残存クルーへ啓示し、自己矛盾により機能を停止した。
沖田十三と彼の実子である守=キャプテン・ハーロックはヤマトでイスカンダルへ特別攻撃を行い、スターシアを破壊。古代と森雪は、スターシアから受領していた放射能下でも生存できるための生体改造の設計図を携え、宇宙船ファントム号で地球へ帰還する。

ゲーム[編集]

宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶
『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』に相当するゲーム。イスカンダルはガミラスのマイクロブラックホール技術で軌道を安定させ、自動惑星ゴルバもデスラー戦闘空母の突撃によって損傷した主砲口へヤマトが波動砲を発射することによって撃破されるために健在であり、スターシアも円満に生存している。続編の『暗黒星団帝国の逆襲』『二重銀河の崩壊』(どちらも『ヤマトよ永遠に』に相当)でも生存していることになっており、サーシアもゲームの進め方で生存して守と共にイスカンダルへ帰還する結末と、アニメ同様に戦死するという2通りのエンディングがある。
松本零士999 〜Story of Galaxy Express 999〜
生前の記憶を遺したマザーコンピュータとして登場。666号でイスカンダルへ着いた星野鉄郎に生前の姿を映像で見せ、宇宙戦艦ヤマトの伝説を語る。機械帝国とガミラス人の生き残りによる協力組織「ネオガミラス」から、イスカンダルの「波動エネルギー理論」を用いた「究極の波動ユニット」を守るよう、鉄郎へ波動ユニットを託す。

名前表記の変遷[編集]

シリーズ第1作では「スターシア」と表記され、劇中でもそのように発音された。原案では「スターシァ」と設定されていたが、放送当時は小書きの「」を用いた表現が稀であったために、「ア」に置き換えられた。その後、小書き「」に変更されたものが定着した。

PlayStationゲームシリーズ内での表記は全て「スターシア」で統一されている。

なお、PlayStation 2ゲームソフト『暗黒星団帝国の逆襲』でのサーシア(真田澪)の説明によると、「スターシア」の名は代々のイスカンダル女王が受け継ぐ名であり、サーシアは次期女王になる者に与えられる名前と定められている。従ってスターシアの母も祖母も、名前は全てスターシアということになる。

脚注[編集]

  1. ^ この次元羅針盤は、その後も何度となくヤマトの進むべき進路を指し示し、航行の一助となった。
  2. ^ 『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』で新たに作られた設定で、『宇宙戦艦ヤマト』では子を宿した設定はない。
  3. ^ ヤマト使節団到着後、守との会話で「彼女も来ていた」という発言がある(使節団の女性は新見と森雪の2人で、スターシャは雪をサーシャと間違えており、雪自身ことは訂正されるまで知らなかった)。

外部リンク[編集]