コンテナ

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コンテナ(神戸海洋博物館・神戸港)
コンテナ(アメリカ・ニュージャージー州・ポートエリザベス)
ガントリークレーンでコンテナ船に積まれる海上コンテナ

コンテナ (Container) とは、内部に物を納めるための容器である。

貨物輸送に使われる大型の物のほかに、人間が持ち運べる小型の箱もコンテナと呼ばれるが、本項目では貨物輸送用に使われる大型の物について記述する。

目次

概要[編集]

中国・上海の洋山深水港に立ち並ぶガントリークレーンによるコンテナ荷役

一般的には、鋼鉄アルミニウムなどで製造され、規格化された形状の箱で、その中に輸送物を積み込み航空機鉄道トラック船舶などで輸送を行う。多くが直方体の形状であるが、丸みを帯びた筒状の円筒形や、機体に合わせた逆台形航空貨物用などの例外的な形状もある。

規格化されているために、規格に対応した船や鉄道、トレーラーなど異なった種類の輸送手段の間で積替えが可能であり(複合一貫輸送、Intermodal freight transport)、これらの相互の積み替えが簡便に行なえるため、工場で荷を詰めたコンテナをそのままトレーラーで運びコンテナ船貨物列車に載せて、再度トレーラに載せて倉庫店舗へ配達することができる。コンテナ荷役は機械化されているため、荷役の手間、コスト、時間を大幅に削減でき、また盗難や汚損の危険も小さくなる。

世界で最も一般的な貨物コンテナは、大きさなどの規格がISOによって国際的に統一されている「国際海上貨物用コンテナ」(Shipping containers または、Isotainers)と呼ばれるものである。また航空機での運搬用に、海上輸送用のコンテナとは別規格で国際的に統一されている貨物コンテナがある。

従来から日本国内で使われているのは、旧日本国有鉄道時代から鉄道貨物の輸送用に採用して、「戸口から戸口へ」のキャッチフレーズで宣伝していた鉄道貨物用コンテナであるが、これは日本の独自規格である。

本記事では「国際海上貨物用コンテナ(以下、海上コンテナ)」・「鉄道用コンテナ」・「日本国内の内航船用コンテナ」・「航空貨物用コンテナ」の順に分けて説明するが、「長所・短所」は個別の記述を避けて最初に総括記述する。

長所・短所[編集]

コンテナ貨物列車(イギリス)
航空貨物用LD-8型
ロワーデッキ用ULD

長所[編集]

  • 貨物コンテナ共通
    • 輸送中の水濡れなどの事故が少ない
    • 梱包材をほとんど必要としないので、低コストであり環境にやさしい
  • 海上用・陸上用のコンテナの場合
    • 輸送機関同士での積み替えが迅速化・簡便化できるため、時間と費用の両面で従来手法に比べて圧倒的に有利となる
    • 丈夫な鋼鉄製の箱は長年使用可能であり、貨物の梱包が簡略化できるので、梱包コストが削減できる
    • コンテナは積み重ねることが可能であり、搭載と保管場所の節約になる
    • 貨物をコンテナに入れたまま保管でき、屋根付き倉庫などを必要としない
    • 海上輸送で従来、甲板積みができなかった貨物も可能となる
    • 輸送中の盗難や不正輸出入のリスクが少ない
    • ドア・ツー・ドアの一貫輸送が可能となる
    • コンテナ自身の素材である鉄・アルミニウムも再利用が可能で、環境にやさしい

短所[編集]

海上コンテナを積んで街を走るトレーラー
  • 貨物コンテナ共通
    • コンテナ自身の重量を運ぶエネルギー消費が無駄になり、コストに加算される。
    • 小口の輸送ではコンテナ1つを埋められず、効率を求めれば混載貨物のための手間がかかる。
  • 海上用・陸上用のコンテナの場合
    • 港湾に専用のガントリークレーンや規格に適合したトレーラーなどの大型の荷役機械の整備が必要となる。
    • 貨物の出発地や届け先に近い港でもコンテナ取り扱い設備や、たとえ設備があっても使用するコンテナ船の寄航が出来る湾内の水深がなければ、遠くてもコンテナ設備や条件の整った港まで運ばなければならない。
    • 貨物を抜き取る小規模な窃盗が減った反面、コンテナごとトレーラーなどで運び去る大規模な窃盗もある。[1]
    • また銃器や麻薬がコンテナの床や柱に隠され密輸されたり、密航者が中に詰め込まれて不法入国を図るも、内部が高温に晒されて熱中症死や密閉されたコンテナで窒息死する悲惨な事件の他、逆に上陸して逃走したりする事件もある。[2]
  • 海上用コンテナの場合
    • トレーラで海上コンテナを運ぶ場合、一般のトラックと異なり、現行法下では輸送途中にコンテナの封印を開封して中身を確認することは、特別検査等の極希なケース以外は一切できないため、運転手には中身や積まれ方が全くわからないことや、重心が高いため、運転には高度な技術を求められる。そのため、輸送中に横転などの事故を起こしやすい。[3]

海上コンテナ[編集]

鉄道のコンテナ車に積載された生牛乳用20フィートISOタンクコンテナ

ISO規格コンテナの仕様[編集]

ISO規格での海上コンテナの長さは、主に20フィート (6,096mm)、40フィート (12,192mm) の2種類がある。幅は8フィート (2,438mm)、高さは8フィート6インチ (2,591mm) だが、9フィート6インチ (2,896mm) のハイ・キューブ・コンテナ(背高コンテナ、クンロクとも呼ばれる)も普及している。なお、長さが45フィートタイプのコンテナも近年では新たにISO規格化され、欧米などで普及しつつあるが、それを積載したシャーシが日本国内の公道を極一部の例外(別記、ボーイング社部品輸送)・(別記、物流改善研究の試験輸送)・(別記、みやぎ45フィートコンテナ物流特区輸送等)を除き、現在の道交法下では走れない。このために日本で見かけるのは、港に海外から寄港したコンテナ船上での積載状態の風景か、これ等のコンテナ船が接岸中にコンテナ荷役作業の都合で、一時的に船上から降ろし隣接するヤード内で仮置しているなど、ごく限られた条件下の場合である。

海上コンテナの最大総重量(自重も含めたコンテナ全体の制限重量)は、20フィートタイプでは17,950~20,320kg、40フィートタイプでは26,770~30,480kgである。

海上コンテナの自重 (Tare Weight) は、ドライ・コンテナで20フィートタイプが約2,300kg、40フィートタイプが約3,800kg。リーファー・コンテナで、20フィートタイプが約2,800kg、40フィートタイプが約4,200kgである。

なお、海上コンテナの自重は、製作するメーカー及び、材質により若干異なる。

海上コンテナとコンテナ船[編集]

世界最大のコンテナ船、エマ・マースク

コンテナを運搬する貨物船をコンテナ船といい、規格化されたコンテナだけを運搬する船をフルコンテナ船やフルコン船と呼ばれる。

専用コンテナ船の船艙には、コンテナが左右にずれない様にするための「セルガイド」という鋼鉄製の強靭な垂直レールが備わっており、規格化された大きさのコンテナは、セルガイド最上部のエントリー・ガイドと呼ばれる斜体に沿って上甲板の開口部から、効率的に積み込まれる。上甲板の上まで積まれたコンテナは、3段目や5段目などの要所を、1本 20kg以上もある鋼鉄製の「ラッシング・バー」で固定する必要がある。

コンテナを専門に運ぶためにセルガイドを備えたコンテナ船では、20フィート・コンテナを縦に2個並べた真上に40フィート・コンテナを重ねることは普通に行なうが、上下が逆で、40フィート・コンテナの上に20フィート・コンテナを乗せて運搬することは行なっていない。これは、船艙の底の金具で20フィート・コンテナの横ずれを防止できるが、40フィート・コンテナの上面には四隅にのみ金具が備わっているだけであるため、20フィート・コンテナは充分に固定できないためである[4]

コンテナ船の荷役をする港湾施設はコンテナターミナルと呼ばれる。コンテナを積卸専用の岸壁クレーンをガントリークレーンといい、揚貨能力はおよそ35トン以上、作業のスピードは熟練作業員の場合、1時間に40本以上である。

コンテナ船の大きさは、TEU (twenty-foot equivalent units) という、20フィートコンテナ1個の大きさを単位として、そのコンテナが何個まで積載できるかで表されることが多い。1 TEUは6.1m × 2.44m × 2.6mでおよそ39 m³である。コンテナ船の大型化は年々進み、1980年代末にはパナマ運河を通れないほどの大きさ、オーバーパナマックスの4,000 TEUクラスが登場したが、2000年代に入り 6,000,TEU、8,000 TEU、11,000 TEUという超巨大船まで就航している。

2006年9月に竣工したデンマーク海運会社マースク」社の持つ「エマ・マースク」(Emma Mærsk、11,000 TEU)は、当時としては世界最大のコンテナ船であった。日本にも2006年10月に神戸名古屋横浜に寄港しているが、クレーンの荷役能力が不十分で、迅速な荷役が行なえていない。

その後もコンテナ船の巨大化はさらに進み、2012年12月に国際的な各種適合性認証サービス機関であるビューローベリタスより船級登録された世界最大のコンテナ船は、世界的に展開しているフランスCMA-CGMd社所有の「CMA CGM マルコ・ポーロ」号で、その積載可能コンテナ数は16,000 TEUまでに大幅に増加し、2番目に大きいコンテナ船との比較では積載量が約8%増加している。[5]

また日本関連では、日本三大海運会社の一社である川崎汽船2013年3月18日付で発表した情報では、2015年春〜夏頃の竣工予定で国内最大手造船会社である今治造船へ、コンテナ積載数 14,000 TEUクラス (公称コンテナ積載数 13,870 TEU) の巨大コンテナ船を五隻発注決定と表明している[6]

海上コンテナの陸上輸送[編集]

日本国内での車高規制
背高コンテナを日本国内で使用されている輸送専用シャーシに積載した場合、コンテナを直接載せる荷台部分となるシャーシの最大地上高、約1,200mmを含めれば約4,100mmとなり、日本の道路交通法で定められた通常の車高規制値である全高3,800mmを超えてしまう。しかしこの種のコンテナを積載した状態で、高さが3,800mm以下となる超低床車体の開発が不可能(荷台を車輪以外の部分で落とし込み式として全高を下げることは可能であるが、40フィートの場合に牽引車体全長が現行の車両規制値を超過する)であることや、海上と陸上を一貫輸送するコンテナの性格から貨物が分割できない現状などの事情から、道路交通法第57条3項の規定の対象としない特例措置として取り扱うこととなり、事前に定められたルートに限り通行が可能になった。
大型コンテナ積載車の通行が必要とされる「幹線道路網」は日本で約29,000kmとされており、そのうちの560km 47区間でいまだ通行が制限されている。これについて国土交通省は、2010年代半ばまでに解消する計画を持っている(2006年6月現在)。事業費は約9,000億円。
日本国内での重量規制
これまで海上コンテナの陸上輸送は、道路交通法上20フィートで20,320kg、40フィートで24,000kgまでのものに限られていた。これはフル積載されたコンテナはそのままでは陸送できないことを意味し、陸海一貫輸送ができないことへの不満が強かった。1995年3月閣議決定された規制緩和推進計画によって、認定を受けた3仕様のコンテナ輸送専用シャーシと、トラクタの組み合わせによる輸送がようやく認められるようになり、20フィートで24,000kg、40フィートで30,480kgまでの輸送が合法となった。
なお、認定を受けた3軸仕様のコンテナ輸送専用シャーシと、トラクタへ切り替える輸送業者の負担を考慮し、既存の車両に必要な構造変更を施したものについては、2008年3月末まで使用の継続が認められていた。
特記事項として20フィートの空コンテナの回送は、空コンテナの自重が約3,000kg未満のため、新中型自動車免許(旧普通自動車免許)で運転できる4トン積み単体トラックでの輸送が可能である。
物流改善研究の試験輸送
 2005年にISO規格に定められてから、中国航路アメリカを筆頭に世界的に普及が進んでいる45フィートコンテナを、国内で本格的に運用するために平成22年11月16日11月20日にかけて、仙台塩釜港高砂コンテナターミナルから約30km離れた、岩沼市東洋ゴム仙台工場との間で試験輸送を実地した。
これに際して、輸送を担当した東北菱倉運輸㈱が購入したコンテナ輸送専用シャーシ(平成22年6月20日に製作発注)はオランダのブロソイス社製で、このシャーシの特徴は前部も後部も伸縮する、20/30/40/45フィート兼用の特殊な3軸シャーシである。これに日本国内の法規に準拠するよう一部改造を加えて本実験では、45フィート用シャーシとして平成22年10月27日車検合格及び、ナンバープレートを取得して公道を走行出来る様になった。
みやぎ45フィートコンテナ物流特区 
日本国内での海上コンテナ輸送用に対応した、コンテナ専用貨車での輸送風景。 ※20フィート型、海上タンクコンテナを輸送中。
日本国内での鉄道輸送
日本国内で流通している海上コンテナの全長サイズは、最大で約12mもあり日本貨物鉄道(JR貨物)が一手に運用管理している鉄道専用コンテナの最大値より、約3mほど長い。また、前項のように固体総重量も大きく違うために日本貨物鉄道(JR貨物)では、現存する鉄道貨車(コンテナ車)の改良や効率よく積載可能な新車の増備を積極的に進めており、海上用コンテナを搭載可能なコンテナ車も多数存在する。

海上コンテナの旅[編集]

コンテナを運ぶトレーラー
コンテナヤード内でコンテナを運ぶ車両(リーチスタッカー)。他にも、コンテナを抱え込める大きさの重機、ストラドルキャリアなどもある
本船荷役専用特殊シャーシと牽引するトレーラー
倉庫の作業風景 海上コンテナに貨物を詰めるフォークリフト

コンテナ詰めされた一般貨物は基本的に以下のように流れる。特殊貨物や、工場へ空コンテナを運んでコンテナに詰める工場バン詰め貨物などについてはこの限りではない。

  1. 輸出貨物を通関業者などの保税蔵置場に搬入し、通関する。
  2. 船会社のバンプール.から、コンテナ専用シャーシで空のコンテナ(空バン)を引き取る。このときシャーシのドライバーは、EIR(Equipment Interchange Receipt=機器受渡証の略)と呼ばれるコンテナをバンプールから搬出入するときに、荷主(トラック業者)とターミナルオペレータとの間でコンテナの状態を確認.するために使う受渡証などの書類を受け取る。
  3. 通関が切れ次第、保税蔵置場にてコンテナに貨物を詰める(バンニング)。コンテナのドア口には防犯用に船会社から配布される、管理番号が書かれた「シール」という封印をかける。
  4. 輸出貨物の入ったコンテナ(実入り)を専用シャーシで船会社のコンテナヤード(CY) に搬入し、荷役日まで一旦蔵置される。
  5. 荷役プランナー(コンテナプランナー)が個々のコンテナの向け地や重量などを勘案して本船上における積載位置などを計画する。同時にコンテナ・ヤード内においても積載プランに応じたコンテナの配置替えを行う。
  6. 荷役当日、ストラドルキャリア.またはトランスファーテナー.などによって、ヤード内から順番にコンテナが搬出され、本船荷役専用の特殊シャーシ.に載せられ、船側(せんそく)に運ばれる。
  7. ガントリークレーン.により1個ずつ本船に積み込まれる。船倉内は大抵セルガイドという横ずれ防止用のレールがあるので特に固定する必要はないが、甲板上に積む際には上下のコンテナ同士を「ツイストロック」「オートロック」などの器具で固定するほか、1段目-3段目までのコンテナを「ラッシングバー」「ターンバックル」などで固定する。なおこの作業は基本的に人力である。このとき、チェッカーが積載プラン通りに積み込まれたか、積載プランと違う場合は、どこのポジションに積まれたかを確認する。
  8. 到着地では船積みとは逆の順序でヤードに蔵置され、貨物はコンテナに入った状態で輸入者に委託された各々の通関業者によって通関される。コンテナそのものも輸入品であるが、国際コンテナ条約により船会社がまとめて簡易通関する(コンテナ通関)。なお、コンテナを船から揚げる際、チェッカーはコンテナにダメージがないか、ドア口にかけられた封印シールの管理番号が正しいかを確認し、ダメージ(ヘコミ・亀裂・破損)や管理番号が違う場合は荷役担当会社に報告をする。
  9. 専用シャーシにてコンテナを引き取り、内陸の倉庫や工場へ運ばれ、中身を出す(デバンニング)。そして空になったコンテナは専用シャーシで船会社のバンプールへ返却される。


空コンテナとコンテナリース[編集]

基本的に海上コンテナは船会社や物流輸送専門会社、リース専門会社の所有物であることがほとんどのため、輸出のコンテナ詰めをする際には空コンテナを船会社などから引き取り、また輸入貨物を出して空になったコンテナは船会社などに返却する。

なおタンクコンテナはその性質から同一荷主が使い回すことがほとんどどのため、荷主の所有物 (S.O.C.=shipper's own container. ) であることが多い。しかし、積荷の性質に派生する修理・点検やタンク内外の洗浄メンテナンス、各国の諸事情による検査手続きの複雑化など、膨大な維持費の節約や効率化の観点から、タンクコンテナリース専門の会社も多数存在する。日本の代表的なリース専門会社には日本コンセプトニチコン)、日陸 (NRS)、日本石油輸送 (JOT)などがある。

海上コンテナの種類[編集]

ドライ・コンテナ[編集]

ドライ・コンテナ (dry container) は、身近な生活物資から工業製品・産業物資まで、大多数の一般貨物に幅広く利用され、日本国内では有蓋コンテナとも呼ばれる。ただしドライ・コンテナ輸送ができない例外品としては、液体粉体気体類などの状態で、それらの貨物を輸送する時の情況や事情で、事前に小型容器(ガスボンベドラム缶・小型タンク類)などに小口分割して準備することのできない貨物の他、専用の管理設備・機器が必要な要温度管理品、大物品、生物などがあげられる。

ドライ・コンテナの形状は箱型トラックの荷台部分のような細長い箱型で、コンテナの基本タイプとして世界で流通しているコンテナの中では圧倒的多数を占める。大きさのサイズとしては多岐に渡るが、当然ながら流通するその国々の事情に見合ったサイズが主流となる。日本国内では主要先進国に比べ道路事情や各種規制により運用制限が多々あるために、長さ20ft、40ftタイプがほとんどであるが稀に10ft.および、日韓・日中間の輸送用として近年では12ftタイプも流通している。また、原則的に公道は走行できないが、神戸・名古屋などの特定地区の港では超背高コンテナも存在している。(詳しくはハイ・キューブ・コンテナを参照)

積み込み口は後部片妻一方開き.タイプが基本であるが、片側.または両側面が全面折戸式に開くタイプや、片側または両側の一部分に開口戸がある.タイプなど、積荷や作業環境に応じた特殊なタイプも少数ながら存在する。

なお、基本的には床以外には内張りも簡易な通風孔も全くないために外気温の影響を受けやすく、外気との温度差により積荷に水滴などが付き変質したり、特に夏場などは内部の温度がかなり高温になるなど、輸送中の気温変化に対する充分な対策と配慮が必要となる。また、通風孔がないことが構造区分コードにより明確に区分されており、別項ハイ・キューブ・ドライコンテナでも同様である。

簡易ベンチレーター付きドライ・コンテナ[編集]

用途としてはドライ・コンテナとほとんど変わりはないが、コンテナの側面上部の端に小さな縦長型の簡易通風孔.が複数個取り付けられたタイプのコンテナである。しかし、その能力はベンチレーター・コンテナと比べて非常に低いため、前項のドライ・コンテナ同様、輸送中の温度変化に対する充分な対策と配慮が必要となる。また、通常型のドライ・コンテナとは構造区分コードにより明確に区分されており、次項のハイ・キューブ・ドライコンテナでも同様である。

なお、いずれのタイプにも共通して簡易通風孔からの異物・密輸品等の投入防止の保安対策規定として、コンテナ製作時や修理時において簡易通風孔の網目口径・網目の材質・強度および、取り付け加工方法などが別途、厳格に定められている。

ハイ・キューブ・コンテナ[編集]

ハイ・キューブ・コンテナ (high cube container) とは、標準的な高さである各種8ft6inコンテナより更に背の高さが1ft(30cm)高い、9ft6inコンテナのことである。一般的には背高コンテナとも呼ばれているが、日本国内の荷役従事関係者では、9ft6inにちなみ、「クンロク」とも呼ばれている(これに対し、通常型の8ft6inコンテナは「ハチロク」と呼ばれている)。したがって荷役中や一般道での輸送中に高さにおける注意喚起のために、側面やドアに注意書きが.上部に黒と黄色の警告色によるステッカー.が貼られている。

このハイ・キューブ・コンテナが生まれ、世界中では無論、道路の高さ制限が多い日本国内でもこのコンテナが全国規模で輸送できるように、莫大な国費を費やして日々道路整備をしている背景には、今日の流通経費の削減等の根強い要望があるためである。例えば、軽量品貨物を従来の8ft6inコンテナへ一杯に詰めても最大積載重量を大幅に下回ることが多いことから、少しでも多くの貨物を合法的に積載するために開発された。積み込み口は後部片妻一方開きタイプ.が基本であるが、片側または両側面が全面折戸式に開くタイプ.や、片側面の一部分に開口戸があるタイプ.など、積荷や作業環境に応じた特殊なタイプも少数ながら存在する。

日本国外では早くから広範囲に普及していたが、日本国内では道路交通法による高さ制限等の問題で普及していなかった。しかし、法令改正による道路環境整備や運搬シャーシ及び牽引トラクタ等の規制緩和で急速に増え、ドライ・コンテナ冷凍コンテナに多く見られる。また、日本国内に流通している各種のハイ・キューブ・コンテナは流通コストの関係で、ほとんどが40ft型.であり、20ft型.はまれである。

特殊な事例としてボーイング747の翼などの部材を、ボーイングの工場があるワシントン州シアトルへ輸送するための全長20ft型.、40ft型.、45ft型.などのコンテナをベースとして、高さが約17ftと通常の二倍に相当する超巨大コンテナも米ボーイング社の協力会社である川崎重工業三菱重工業.各社にて地区限定で流通している。これらの輸送はウエストウッド・シッピングラインが担当する。

リーファー・コンテナ[編集]

船積みされたコンテナの中に、冷却装置やファンがあるリーファー・コンテナもみられる

リーファー・コンテナ (Reefer container) は、生鮮食品冷凍食品生花低温輸送が必要な化学製品医薬品電子部品フィルム美術品などの輸送のためのコンテナであり冷凍コンテナとも呼ばれる。コンテナ内部に外部電力給電式の冷却・保温ユニットを備え、+20℃から-25℃程度までの冷却と保温が可能であり、このコンテナのドアは基本的には短辺片側に1つだけ設けられている。また、稀に運用先での外部電力供給が不可能等の事情に合わせた、ディーゼルエンジン発電機搭載式と従来の外部給電式の併用タイプもある。日本国内での運用には、長さ20ft級コンテナでは大多数が高さ8ft6in型で、9ft6in背高タイプはごく稀である。しかし、長さ40ft級コンテナでは9ft6in背高タイプが近年の日本の道路交通法の緩和と、経済性から多用されている。

特殊タイプとして少数ながら、コンテナに設置してある特殊な通気孔を通して外部機械より冷気を循環させて冷却する機械脱着式冷凍用コンテナや、2組の完全に独立した冷却装置を両妻壁側に備えて信頼性を高めた「ダブルユニット型」または「ツインユニット型」と呼ばれるタイプがある。この2組搭載型は万一、片方の冷却装置が故障しても、もう一組の冷却装置がバックアップし、化成品・特殊原料・精密機器など積み込みから積み出しまでの間も、一貫して一定温度に保つ必要性が特に高い積載貨物に用いられる。なお、このコンテナの積み込み口は長手方向の片側または、両側に設置してあり、日本国内では、長さ20ft級・高さ8ft6in型での運用が数社で確認されている。

サーマル・コンテナ[編集]

サーマル・コンテナ(Thermal container)は、日本では冷蔵コンテナ・保温コンテナ・断熱コンテナとも呼ばれている。断熱材で覆われたコンテナ本体には冷却・加温ユニットの機械的装置が一切なく、コンテナの内部温度に関しては特に規定がないので、通常はすでに予冷や加温された貨物をそのまま積み込み使用したり、事情によっては寒冷地で凍結を嫌う貨物を輸送する場合などにも利用される。その他、ドライアイス炭酸ガス等の冷媒を詰め込み冷却する特殊なタイプもある。日本国内での代表的な一例として、輸入冷凍マグロ輸送に長さ40ft・9ft6in背高タイプの運用が確認されている。

ハンガー・コンテナ[編集]

ハンガー・コンテナ (hangar container) は、ドライ・コンテナと同じ外形をしたコンテナの内部にハンガーをかけられる取り外し可能なパイプ状のラックが多数備わっており、コンテナ内部が絨毯で保護されている場合もある。このため空になった後にコンテナの有効活用と、空コンテナをわざわざ回送割引運賃が適用されない正規の運賃を払って送り返す (ただし、JR鉄道輸送では、空回送鉄道運賃が最大5割引[以前は9割引だったが改定された]となる) という諸経費の無駄を省くための工夫が必要となる。

例えば、空回送冷凍コンテナなどでよく使われる輸送方法である、雑貨物資を帰り荷物として詰め込むことが考えられるが、内部が絨毯で保護されているなどの場合、多大な手間隙かけてコンテナ内部にビニールシート類を敷き詰めて、荷物の汚れが直接付かないようにするなどの、ある意味で使用用途が限定されるコンテナである。

しかし衣類を畳まずに吊るした状態で輸送することができるので、商品の折れ傷み防止や積載品数の増加、梱包資材の節約、更には出荷時に納品先の店舗仕様にあらかじめ札付けの準備をしておけば、流通中間で一切の手を加えることなくあたかも製造工場から直輸入したようになるので、これにより商品流通側から見れば経済性向上や荷役労働環境の改善、流行ものの衣類もスピーディーに仕入れることができる。

なお、コンテナの外観上からは特にhangar container、または、国内の鉄道コンテナで見られるハンガーコンテナなどと、特段の表記がない限り見分けることは非常に難しい。 また、1995改定のISO規格コンテナ構造区分コードでは直接該当するコードがないため、割り当て不能時には便宜的に総括付与する「G9」が使われている。

※太字二桁部分の一例。

  • 長さ40フィート・高さ8フィート6インチの一例⇒43G9
  • 長さ40フィート・高さ9フィート6インチの一例⇒45G9

※ハンガーコンテナの詳細説明一例。 http://tokkyoj.com/data/tk1995-69392.shtml防湿ラック装着ハンガーコンテナー

ベンチレーター・コンテナ[編集]

ベンチレーター・コンテナは、ドライ・コンテナにベンチレーター(通風装置)を取り付け、コンテナ内部の空気が常に換気されるように工夫されたコンテナで、日本では通風コンテナとも呼ばれる。野菜果物植木等の樹木など、輸送中に換気が必要な物資の輸送に使用される。換気方法としては、コンテナ側面へ無数の網目状の通風孔を帯状に上下に取り付けた「自然換気型」と、強制的に換気する「機械式換気型」のタイプに、コンテナ構造区分コード上でも区別されている。

なお、いずれのタイプにも共通して通風孔からの異物・密輸品等の投入防止の保安対策規定として、コンテナ製作時や修理時において通風孔の網目口径・網目の材質・強度および、取り付け加工方法などが別途、厳格に定められている。

タンク・コンテナ[編集]

国際海上ISO規格のタンクコンテナ

タンク・コンテナ (tank container) は、類、化成品、各種ガス濃縮果汁原酒食品原料などの液体気体を輸送するためのタンクを備えたコンテナである。洗浄技術の向上によりさまざまな用途に転用でき効率的な運用を図ることができることからISO規格長さ20ftのものの普及が急速に進んでいるが、特殊化成品や各種ガスの小ロット輸送用の長さ10ft型および、ヘリウムガスなどの各種軽量ガス輸送用の40ft型も存在し、日本国内でも部分的に運用されてきている。用途により様々なコンテナ外観・タンクの高さ・口径種類の他、積荷により加温保温機能や荷役設備などの、各種装置を備えている。

なお、外観は20ft型および、40ft型のタンク・コンテナなるも、積荷は粉末状、または、粒状の穀物・化成品・鉱物・食品などを専用に運ぶコンテナも存在するが、液体状ではない乾燥した粉末や粒状積荷の場合は、コンテナ構造区分コードバルク・コンテナホッパ・コンテナともいう)となる。

フラット・ラック・コンテナ[編集]

フラット・ラック・コンテナ

フラット・ラック・コンテナ (flat rack container) は、ドライ・コンテナに積載できない大型機械円筒形工場用設備、木材石材鋼材、工作物、インゴット、大型タイヤ、各種車両、小型ボート、各種ケーブルドラムやロール状の鉄板などを積載するため、天井・両側壁がなく土台となる床のほかに両妻壁(トラックの荷台で言う前後の壁の部分)または、四隅の柱だけの開放型コンテナである。なお、これらの妻壁や柱構造は完全固定型と、折倒し可能な可変型などにコンテナ構造区分コード上で区分される。これらのコンテナは固定型であれ可変型であれ、基本構成は両端にある四隅の柱が主体となるために、関係者の間では単にラックコンテナと呼ばれている。

通常は海損防止のため船倉内に積載されるが、コンテ体より一回り大きな貨物を積載する場合も多々あるので、上に他のコンテナを積み重ねられない場合や、周りに他のコンテナを密着して並べて蔵置きができない場合も多く、この場合は船倉スペースに無駄が生まれる分だけ輸送運賃は高くなる。

尚、日本の長さ12ft鉄道コンテナを3個積載して、1個の長さ40ft・9ft6in背高海上コンテナとして輸送できる、ラック貨物コンテナ(特許番号:4866105)も存在する[7]。元々、日本の長さ12フィート鉄道コンテナを貨車トラックへの積載時の固定装置は、日本独自の規格である半自動式中央緊締方式のため、国際海上ISO規格のツイストロック方式である船舶を利用した広範囲な外国への国際輸送は、トラック積載状態での日韓フェリー輸送のごく一部の事例を除き事実上、鉄道コンテナ単体での国際輸送が不可能であった。しかし、近年の国際的な物流事情の流れに即し、この独自の日本規格を変更することなく円滑に行える切り札的輸送方法として、ラックコンテナに鉄道コンテナを載せるという発想が生まれた。このラック貨物コンテナ床面には、収納可変式の半自動式中央緊締装置とツイストロックが三組分備えてあり、帰り輸送時等に積載する鉄道コンテナがなくとも、通常の汎用ラックコンテナ同様に他の貨物を積むことができるので、片荷による運用コストアップを抑えた運用ができる。なお、このコンテナは両端の四本柱は固定式である。

更に、近年制作費の安い中国韓国から12フィート鉄道コンテナを逆輸入するための、アダプター的役目の1個のみ搭載できる四角形骨組みだけの、長さ20フィート型のラックコンテナもある[8]。ただし、積載効率が非常に悪く輸送コストもかかるので、試作品冷凍コンテナのユニットなし本体のみなど、特殊な事情時に運用される。

フラット・ベッド・コンテナ[編集]

フラット・ベッド・コンテナとしての使用一例。  画像上部中央に写っている巨大な木箱の真下に、薄い灰色の40ftタイプコンテナが二個横並びで、台座として使われている。  ※但し、厳密にはフラットラックコンテナの両妻壁折りたたみ型42P3タイプを使用。

別名、プラットホームベースともいう。基本的には、前項のフラット・ラック・コンテナのような四隅柱すらない土台となる床だけの変わった床板タイプのコンテナで、関係者の間では単にフラットコンテナと呼ばれているが、長手方向の両側に簡易差込式のいくつかの補助柱を備えたタイプも多く存在する。 しかし、コンテナ自体が土台となる床だけのタイプゆえに、基本的には取り外した複数の補助柱をコンテナ本体内に収納できないため、これらの付属品管理が難しいのが難点である。貨物を積載した場合には、仮に補助柱を使用している状態でもこのコンテナの上に他のコンテナは、補助柱の強度やあらゆる安全性の観点により一切段積みができないために、必ずデッドスペースが発生してヤードでの保管時は無論、特に船舶に積載しての輸送時には積み込み場所が制限や限定されるリスクが有る。

例えば、コンテナ六個分の建設用機械類を輸送する場合に、前項のフラット・ラック・コンテナを使用しその機械の寸法が全てコンテナからはみ出ていないのであれば、ヤード保管時でも密着して蔵置きができたり、段積みもできるために、占有床面積はコンテナ2〜3個分で済む。また船舶輸送時であればさらに多段積みができるので、占有床面積は1〜2個分で澄む計算となり、この場合は他のコンテナと同等の効率の良い運用が可能で、運賃面でもデッドスペースの割り増し料金が付きにくい。 これに対して、このフラットコンテナは元々、段積みできる四隅の柱がないので貨物を積載した場合は、コンテナの段積み自体が全くできないために、輸送運賃や保管料の面で割増料金を課せられ、更に運用ルートおよび使用方法が大幅に限定される。構造的には非常にシンプルながらある意味、運用コストのかかる特殊なコンテナである。

前項の折倒し型および、この床だけのタイプは積載物なしの場合に数段の積重ねが出来るが、この状態での船舶以外へ積み込んでの回送輸送(トラック鉄道利用時)はごく一部のものを除き(資料1)[1]、構造安全上できない。ただし、参考事例として国際的な輸送は出来ないが、日本国内専用のJR貨物指定の同様構造コンテナの一部には、数個をまとめて段積み回送輸送ができるタイプのものもある。

オープン・トップ・コンテナ《屋根高さ可変型》[編集]

オープン・トップ・コンテナ (open top container) は、屋根部分が通常の固定された強固な天板の代わりに防水シート類が張ってあり、これらを取り外しクレーンにより開いた上部開口部からの荷役ができるため、ドライ・コンテナに積載できない高さのある貨物や、コンテナ壁面のドアからの搬出入作業が困難な重量物・長尺・異形貨物を主に積載する。日本では無蓋(むがい)コンテナとも呼ばれている。なお、コンテナ本体より高さのある貨物を積載する場合も多々あるので、この様な場合は天井シートが盛り上がるようになり、フラット・ラック・コンテナ同様に船倉内ではデッドスペースが生じるため、海上運賃は高くなる。その他、少数ながら高さが4 〜 6ft程度のハーフ型も、積荷を限定された専用貨物輸送用として存在する。

オープン・トップ・コンテナ《屋根高さ固定型》[編集]

コンテナ構造区分コードでは別タイプとなるが、外観はドライ・コンテナと変わりはないものの、屋根の天板部分全体をクレーンで吊り上げて開閉するタイプで、少数ながら日本でも流通している。ただし、このタイプは、重い屋根の天板部分全体をクレーンで吊り上げて開閉するために、荷役作業前後に多少の手間が掛かる。

従来のオープン・トップ・コンテナでは、ほとんどに採用されているや防水シート類が張ってあるために、積載貨物の情況に応じて天井が盛り上がるように貨物を積載したりするような柔軟性に優れているが、このコンテナは屋根全体が一枚又は、二枚の鉄板蓋でできているので、コンテナ本体内寸の高さより背の高い貨物は全く積載できない。しかしその反面、このコンテナの上には他のコンテナを何段にも積み上げできるため、船倉内でのデッドスペースは全く発生しないので、割り増し料金などのコストが節減できる。

その他[編集]

海外のコンテナヤードに並べられたカー・ラック・コンテナ群。  ※高さ9ft6in背高・長さ45ft、一段又は二段積み両用タイプ

代表的な特殊用途に使用するコンテナとして、自動車輸送用のカー・ラック・コンテナ家畜輸送用のペン・コンテナ獣皮の輸送に使われるハイド・コンテナ穀類や粉状・粒状の貨物の輸送に用いられるバルク・コンテナといった種類のコンテナがある。しかし、その特殊性ゆえに運用数も極端に少なくまた運用区間も限られている場合がほとんどで、目にする機会は少ない。

海上コンテナの歴史[編集]

規格化された箱に不揃いな荷物を詰めて輸送の便宜を図るというアイデア自体は18世紀末の運河時代にまでさかのぼる。しかしコンテナが重要となったのは、世界的にコンテナおよびコンテナ荷役機械が標準化された20世紀半ば以降である。

コンテナ化は貨物の荷役作業はもとより、物流全般、港湾倉庫船舶鉄道、果ては航空の設計や仕組みまで大きく変えた、20世紀の物流革命の最も重要な要素であった。

前史[編集]

1830年代には欧米のいくつかの地域の鉄道会社が貨物列車用に、荷車や船にも積み替えできる木製の小さなコンテナを運用していた。こうしたコンテナは、もとは1780年代末にイギリスのブリッジウォーター運河をはじめとする各地の運河会社が石炭を詰めるために開発したものであった。1840年代には鉄製のコンテナも登場し、1900年代初頭には鉄道から貨物自動車に載せ換えられる密閉されたコンテナも登場した。1920年代には、イギリスの鉄道会社間の運賃決裁などを行う鉄道運賃交換所(Railway Clearing House)が各社まちまちのサイズのコンテナ標準化を行い、「RCHコンテナ」が誕生した。これは5フィートまたは10フィートの長さで、積み置きはできなかった。非常な成功を収めたものの、イギリスだけでの標準にとどまった。アメリカのみならず西側諸国やソ連などでも第二次世界大戦後、各国独自の規格の鉄道コンテナが普及していった。

アメリカでも1920年代に、鉄道・自動車・船の間での積み替え作業を省略するため、さまざまなインターモーダル輸送が試みられた。1926年から1947年にかけシカゴシカゴ・ノースショア・アンド・ミルウォーキー鉄道英語版Chicago North Shore and Milwaukee Railway)は長物車に船社所有の貨物自動車を載せるサービスを始め、1929年初頭には船会社シートレイン・ラインズ社(Seatrain Lines)がニューヨーク・キューバ間で貨物列車輸送を始めた。1930年代半ばにはシカゴ・グレートウェスタン鉄道が長物車に貨物自動車を載せるピギーバック輸送を開始し、各鉄道会社が1950年代までにこのサービスに加わった。

戦争とそれにともなう兵站輸送の増大もコンテナの登場を後押しした。第二次世界大戦の後期にアメリカ陸軍は輸送船への積み下ろし時間を可能な限り短縮するためコンテナの使用を開始した。このコンテナは「トランスポーター」(transporter)と呼称された。「トランスポーター」は再使用可能な鉄の箱で、寸法は長さ8.5フィート(2.6m)、幅6.25フィート(1.91m)、高さ6.83フィート(2.08m)、9,000ポンドの貨物が詰められた。当初は士官用の日用品輸送が中心だったが、朝鮮戦争で機密物資の荷役能力や効率性が評価され用途が広がった。釜山港での沖仲仕による作業時間の長さ、木箱に入れた貨物が窃盗されたり荷役時にダメージを受けたりしやすいことも、軍に鉄製コンテナの必要性を痛感させた。1952年には、修理用器具や部品などコンテナで急送する貨物を意味する「CONEX」(Container Express の略)と呼ばれる便が登場した。最初のCONEX貨物の輸送は、ジョージア州コロンバスのデポでコンテナに詰められサンフランシスコへ鉄道輸送され、横浜経由で韓国に上陸するという経路をとった。これにより荷役の手間は省かれ、輸送時間は従来の半分に短縮された。ベトナム戦争では物資の大半がCONEXで輸送された。国防総省は8フィート×8フィート×10フィートの軍用コンテナを標準化し、一般用にも普及した。

1951年デンマークで、コンテナを輸送する目的で建造された最初の貨物船が運用された。同年、シアトルアラスカ州間でも貨物船によるコンテナ輸送が始まった。コンテナ専用に建造された貨物船「クリフォード・J・ロジャース(Clifford J. Rodgers)」を使用した、世界初の海陸一貫コンテナ輸送システムは、1955年モントリオールで、ホワイト・パス・アンド・ユーコン・ルート社(White Pass and Yukon Route, アラスカ太平洋側からユーコン準州を結ぶ鉄道)により構築されている。1955年11月26日、600個のコンテナを載せたクリフォード・J・ロジャース号はノースバンクーバーから出港し太平洋を北上してアラスカ州東南部のスキャグウェイ港へ着き、ここでコンテナ専用貨車に積み替えられ国境を越えてユーコン準州へと北上した。ユーコン準州からの貨物は、現地の荷主がコンテナに詰め、鉄道・船・トラックを経由して一度もコンテナを開けられることなく受取人のもとへ届いた。

構想[編集]

コンテナ船(デンマーク・コペンハーゲン)

今日につながる船舶用コンテナの発明者は全米有数の陸運業者を裸一貫から創業したマルコム・マクリーン (Malcolm McLean) といわれ、1956年にアメリカ最初のコンテナ専用貨物船「Ideal-X」を就航させている。そのアイデアは1930年代、彼がニュージャージーのトラック運転手だった時代にまでさかのぼるが、実現したのは彼が船会社「シーランド (Sea-Land)」.(現・マースクライン、Maersk Line)を設立した1950年代だった。

かつては貨物船荷役は、いくらかのクレーンを補助的に使うほかは、基本的に陸仲仕や沖仲仕といわれる港湾労働者たちが大勢で人手で行っていた。彼らは岸壁に停泊した本船に数日がかりで荷物の積み下ろしを行っていた。港の沖では、無数の本船が岸壁の順番待ちをしており無駄な時間をすごしていた。こうした港湾での待ち時間は、世界的な船のスケジュールや、陸上輸送工場生産のスケジュールをも狂わせていた。はしけにより沖仲仕が海上で荷役作業をすることがあったが、風が強く海が荒れている場合などは大変危険な作業であった。

また倉庫や船舶から貨物の一部が抜き取られる「荷抜き」も頻繁に発生していた。ロンドンのドックランズなどの倉庫・埠頭街や保税地区は高い塀で周りを囲まれていたが、内部の作業員による盗難は収まらなかった。

陸上での、トラックから倉庫や船への積み下ろし作業も、手間と時間がかかるものだった。個人トラック業者だったマクリーンは、積んできたトラックの荷物が船に積まれていくのを岸壁でじっと待つ間、トラックから荷物を降ろしてまた本船の船倉に並べなおすよりは、いっそのことトラックごと船に積んでしまえば楽になるはずだと考えていた。

実用化[編集]

マクリーンが陸運会社を大きくした1950年代、彼はかねてからのアイデアを実現に移すべく中古の貨物船を購入して改造し、トレーラーをそのまま船倉に乗り入れさせて積み込む貨物船(RO-RO船)を実現した。だがこれはトレーラーの車輪や運転席の分だけ無駄なスペースが必要で、もっと効率的に詰め込むため、彼はトレーラーの運転席・車台部分と荷物の入った部分を分離させ、荷物の入った箱型の部分を規格化して「コンテナ」にし、一方船側の船倉全体に規格化されたコンテナを積み木のように積み固定するためのガイドレールを縦横に設けた「コンテナ船」を発明した。このコンテナを運ぶクレーンは当面は船にも設置したものの、基本的に船には余計なクレーンは設置せずに、港の岸壁にコンテナ積み下ろし用の「ガントリークレーン」を設置して、将来はこれを世界中の港に整備すべきだとした。マクリーンは自らの陸運会社を売って船会社を買収し、中古軍用タンカーを買ってコンテナ船「Ideal-X」に改造し、1956年、ニュージャージー州ニューアークからテキサス州ヒューストンまでを58個の金属製コンテナを積んで運航した。

世界標準化[編集]

コンテナターミナル(ハンブルク)

海上輸送のコンテナ化により、船に積んだコンテナを別の港で規格化された車台を持つトレーラーにおろしてそのまま客先まで運ぶという、海陸一貫輸送が実現した。マクリーンはこれらのコンテナ船を持つ会社を海陸一貫の理想をこめて「シーランド」と名づけ、アメリカ国内航路だけでなく外国航路にも乗り出した。アメリカ合衆国の同業者やヨーロッパ日本の船会社も追随し、ベトナム戦争の兵站輸送を始め海上貨物輸送の多くがコンテナを採用した。1960年代後半には世界各地の主要港で、従来型の荷役作業を行なう港湾労働者の「コンテナ化反対運動」のさなか、コンテナ専用埠頭が次々完成した。この時代、日本の神戸港がコンテナ取扱個数世界一を誇っていた。

海上輸送用コンテナの規格は、アメリカのトレーラーや鉄道で使われていたコンテナが元になった。当初はシーランド社の用いていた35フィートコンテナ(アメリカのセミトレーラー車の当時の最大規格)、およびマトソン社.の24フィートコンテナ(同じくフルトレーラー車の最大規格)の2種類が主流だったが、国際海運業界の採用を前に1963年ISOが規格を統一し、長さ40ft高さ8ft(1A型)と長さ20ft高さ8ft(1C型)などの4種類とされた。

コンテナ自身は耐久性があって何年も使用が可能であり、中身の貨物は運送中も確実に保持・保護され、積み重ね可能で、野積みの状態で倉庫代わりにもなり、荷抜きの問題は大幅に解消された。世界中の航路を2,000 TEU級の大型コンテナ船や1万 TEUを超える超大型コンテナ船が往来し、ガントリー・クレーンを使いわずか1日や半日で貨物の積み下ろしを終えて次の港へ向かうという、定時性が高く早いコンテナ時代が到来し、世界の貿易物流のありようが、わずか十数年で根底からがらりと変わってしまった。こうしてコンテナ船に対応できない従来型の埠頭や倉庫は急速に寂れていった。

さらなる拡大[編集]

世界最大のコンテナ船「エマ・マースク」 全長約400m、最大積載量14,500 TEU

1980年代末には、国際貨物が急増する日本やアジア⇔北米間の海上輸送に対応するため、4,000 TEU級の巨大船が建造された。これらの船は狭いパナマ運河を通れないため、大西洋側には行かないかわり、オークランドロングビーチなど太平洋側の港で船から貨物列車の台車(コンテナ車)に直接コンテナをおろし、大陸横断鉄道で全米へ輸送することになった。コンテナを一度に大量に運ぶ船の導入により、効率化と運賃競争激化への対応をめざしたものである。また、鉄道で西海岸から東海岸に運送したほうが、すべて船で運ぶより到着時間が早いメリットもあった。さらに、9.6フィート高のコンテナや、45フィート長の大型コンテナも登場する。コンテナ船は商用のみならず軍需物資輸送にも使用され、湾岸戦争では多国籍軍の食糧・兵器輸送のために82,000 TEU以上がペルシア湾に運ばれたが、混載された貨物の複雑きわまる行き先管理は当時の情報システムの限界に達し、その後の物流の大きな課題となった。

2000年代前後より、中国の「世界の工場化」にともない輸送量がさらに増える一方、運賃競争も激しさを増してコンテナ船会社同士の国境を越えた合併が相次いだ。船自体も8,000 TEU、9,000 TEU、14,500 TEUという全長300mを超える超大型船が運航されるようになった。これにあわせ、世界中の港ではガントリー・クレーンの大型化や水深15m級岸壁の整備など、設備の大型化工事に追われている。今日では一年間の船舶輸送のうち、90%以上がコンテナ化され、年2億個以上のコンテナが輸送されている。

ISOによるコンテナ標準化で、陸運会社や鉄道会社は、ISO標準コンテナに合わせた大きさのトレーラーや貨車の車台への置き換えが迫られた。また、多種の異なった大きさだった貨物用パレットも、ISO標準コンテナに合うサイズに標準化されてきており、独自のパレット規格にこだわってきた日本の各業者も標準化が急務となっている。

大手海上コンテナ輸送業者[編集]

世界の12大コンテナ輸送会社
コンテナ輸送数順 (TEU)
会社名 TEU
マースクラインデンマークの旗デンマーク) 2,592,694
メディテラニアン・シッピング・カンパニー (MSC)(スイスの旗スイス) 2,362,854
CMA-CGMフランスの旗フランス) 1,514,423
エバーグリーン(長栄海運)(中華民国の旗台湾) 868,953
中国遠洋運輸公司グループ(COSCO) (中華人民共和国の旗中国) 772,304
ハパックロイドドイツの旗ドイツ) 727,838
アメリカン・プレジデント・ラインズ(APL)(シンガポールの旗シンガポール) 628,146
韓進海運韓国の旗韓国) 627,027
チャイナ・シッピング (CSCL) (中華人民共和国の旗中国) 601,563
商船三井日本の旗日本) 547,464
東方海外貨櫃航運公司(OOCL) (香港の旗香港) 458,416
日本郵船(NYK) (日本の旗日本) 457,529
世界の12大コンテナ輸送会社
(船舶数順)
会社名 船舶数
マースクラインデンマークの旗デンマーク) 570
メディテラニアン・シッピング・カンパニー (MSC)(スイスの旗スイス) 472
CMA-CGMフランスの旗フランス) 429
エバーグリーン(長栄海運)(中華民国の旗台湾) 206
パシフィック・インターナショナル・ラインズ(PIL)(シンガポールの旗シンガポール) 174
中国遠洋運輸公司グループ(COSCO) (中華人民共和国の旗中国) 161
ハパックロイドドイツの旗ドイツ) 152
チャイナ・シッピング (CSCL) (中華人民共和国の旗中国) 133
アメリカン・プレジデント・ラインズ(APL)(シンガポールの旗シンガポール) 121
韓進海運韓国の旗韓国) 115
商船三井日本の旗日本) 110
ハンブルグ・スドドイツの旗ドイツ) 103


  • 2014年1月20日現在。出典はAlphaliner[9]。多国籍企業については親会社が本社を置く国名を表記。
  • 2005年8月、マースク・シーランド.はP&Oネドロイド.イギリスオランダ)の買収を完了し、2006年よりマースクラインの統一ブランドで運用されている。

日本の海上コンテナ取扱量[編集]

日本全国では62港もの港でコンテナが扱えるためコンテナを利用する利便性は高いが、これは国内での陸上輸送費が高いために例えばアメリカから金沢や新潟へ外国貨物を輸入する場合は、大型コンテナ船で太平洋を越えて東京港で陸揚げして陸上を運ぶよりもいったん釜山港などでコンテナを積み替えて日本海側の中規模の港に運んだほうがコストが安いといった事情も関係している。

62港のうちの13港は年間のコンテナ扱い数が1万TEU以下である。釜山港が韓国のコンテナの80%を扱っているのとは対照的である。

2002年に国土交通省はスーパー中枢港湾政策を打ち出し、2004年に東京湾・伊勢湾・大阪湾を日本の中枢的な港湾として指定して、投資と開発によって国際競争力を回復しようと図っている。下記のデータでは確かに地方の港湾は数字の上からも切捨てに成功したことが読み取れるが、集中されたはずの東京・名古屋・大阪でのコンテナ扱い数はそれほど良い数字とは見られずアジアでの主要港の地位は過去の栄光となって久しい。

日本全国の港での外国貿易コンテナの取扱量 (2005年)
総コンテナ数
実コンテナ+空コンテナ、 TEU
実コンテナ数
(TEU)
輸出入合計 輸出 前年比 輸入 前年比 輸出入合計 輸出 前年比 輸入 前年比
1 東京 3,592,319 1,661,595 8.5% 1,930,724 5.7% 2,958,010 1,074,594 5.5% 1,883,416 5.5%
2 横浜 2,726,591 1,418,793 4.7% 1,307,798 4.6% 2,286,096 1,133,282 3.9% 1,152,814 4.2%
3 名古屋 2,307,155 1,166,262 7.3% 1,140,893 6.8% 1,875,313 931,080 5.9% 944,233 4.8%
4 神戸 1,884,660 972.861 1.8% 911,799 1.9% 1,662,160 815,625 2.9% 846,535 2.5%
5 大阪 1,802,309 809,903 5.3% 992,406 3.8% 1,347,264 376,874 1.1% 970,390 4.8%
6 博多 621,068 311,858 10.6% 309,210 7.0% 467,700 187.591 11.7% 280,109 4.6%
7 清水 412,592 230,157 0.7% 182,435 2.9% 357,334 204,325 -0.9% 153.009 0.5%
8 北九州 407,695 215,606 3.0% 192,089 0.6% 337,266 156,458 4.7% 180,808 2.7%
9 苫小牧 170,705 83,272 -4.2% 87,433 -5.9% 115,894 32,982 -15.1% 82,912 -5.4%
10 新潟 157,426 78,339 9.7% 79,087 8.2% 100,582 22,206 16.5% 78,376 8.7%
11位以下は省略
全国合計 15,764,177 7,834,092 5.4% 7,930,085 4.2% 12,713,166 5,457,355 3.9% 7,255,811 4.3%


世界の海上コンテナ取扱量[編集]

世界の海上貨物コンテナの取扱量を港湾ごとに見ると、2008年の統計では中国の港が20位までに8港も入っている。上位の8位まではすべてアジアの港である。日本の港は2008年で東京が24位で横浜が30位となっている。1970年代神戸ロッテルダムが世界のトップであったことを考えれば、産業構造の変化が進んでいることがわかる。中国でも、特に上海港の伸びが著しく、後背地での生産や消費の激増と洋山深水港の開港などにより取扱量が増え、シンガポールや香港を抜いて1位となった。

世界の主要コンテナ港湾トップ20 (2010年)[10]
2010年
順位
2009年
順位
港湾名 取扱量
単位:万TEU
増減率
1 2 上海 中華人民共和国 2,906.9 16.3%
2 1 シンガポール シンガポール 2,843.0 9.9%
3 3 香港 香港(中華人民共和国) 2,353.2 12.2%
4 4 深圳 中華人民共和国 2,250.9 23.3%
5 5 釜山 大韓民国 1,415.7 18.5%
6 8 寧波 中華人民共和国 1,314.4 25.2%
7 6 広州 中華人民共和国 1,255.0 12.2%
8 9 青島 中華人民共和国 1,201.2 17.1%
9 7 ドバイ アラブ首長国連邦 1,160.0 4.3%
10 10 ロッテルダム オランダ 1,114.5 14.4%
11 11 天津 中華人民共和国 1,008.0 15.9%
12 12 高雄 台湾中華民国 918.0 7.0%
13 14 スランゴール マレーシア 887.0 21.5%
14 13 アントワープ ベルギー 847.0 15.9%
15 15 ハンブルク ドイツ 790.0 12.7%
16 16 ロサンゼルス アメリカ合衆国 783.0 16.0%
17 17 タンジュンペラパス マレーシア 653.0 8.8%
18 18 ロングビーチ アメリカ合衆国 626.0 23.5%
19 19 厦門 中華人民共和国 582.0 24.4%
20 23 ニューヨーク
ニュージャージー
アメリカ合衆国 529.0 17.3%
シンガポール港のコンテナターミナル

海上コンテナのISO規格[編集]

大きさ[編集]

以下に海上貨物コンテナに関するISO規格とISO規格に含まれない規格を示す。青い部分が主に流通しているコンテナである。

ISOコンテナ規格[11]
区分 長さ 高さ 最大総重量
1AAA 12,192mm(40ft) 2,438mm(8ft) 2,896mm(9ft 6in) 30,480kg(67,200lb)
1AABCAWxBOBo4GbeZ0O 12,192mm(40ft) 2,438mm(8ft) 2,591mm(8ft 6in) 30,480kg(67,200lb)
1A 12,192mm(40ft) 2,438mm(8ft) 2,438mm(8ft) 30,480kg(67,200lb)
1AX 12,192mm(40ft) 2,438mm(8ft) 2,438mm以下(8ft以下) 30,480kg(67,200lb)
1BBB 9,125mm(29ft 11-1/4in) 2,438mm(8ft) 2,896mm(9ft 6in) 25,400kg(56,000lb)
1BB 9,125mm(29ft 11-1/4in) 2,438mm(8ft) 2,591mm(8ft 6in) 25,400kg(56,000lb)
1B 9,125mm(29ft 11-1/4in) 2,438mm(8ft) 2,438mm(8ft) 25,400kg(56,000lb)
1BX 9,125mm(29ft 11-1/4in) 2,438mm(8ft) 2,438mm以下(8ft以下) 25,400kg(56,000lb)
1CC.BCdnxBOBnliY4zaW 6,058mm(19ft 10-1/2in) 2,438mm(8ft) 2,591mm(8ft 6in) 20,320kg(44,800lb)
1C. 6,058mm(19ft 10-1/2in) 2,438mm(8ft) 2,438mm(8ft) 20,320kg(44,800lb)
1CX 6,058mm(19ft 10-1/2in) 2,438mm(8ft) 2,438mm以下(8ft以下) 20,320kg(44,800lb)
1D 2,991mm(9ft 9-3/4in) 2,438mm(8ft) 2,438mm(8ft) 10,160kg(22,400lb)
1DX 2,991mm(9ft 9-3/4in) 2,438mm(8ft) 2,438mm以下(8ft以下) 10,160kg(22,400lb)
ISO規格外
区分 長さ 高さ 最大総重量
アメリカ国内規格 14,630(48ft) 2,591mm(8ft 6in) 2,908mm(9ft 6in) なし
APL 13,716(45ft) 2,438mm(8ft) 2,908mm(9ft 6in) なし
マトソン 7,315(24ft) 2,438mm(8ft) 2,603mm(8ft 6-1/2in) 22,680kg(50,000ib)
シーランド 10,688(35ft) 2,438mm(8ft) 2,603mm(8ft 6-1/2in) 22,680kg(50,000ib)

構造区分コード[編集]

構造区分コードとは、国際ISO規格に定めるコンテナ個々の国籍や種類および、形式を識別するためにアルファベットと数字から構成され、4桁 ~ 6桁でコンテナに記載されている共通識別記号である。1987年改定のコードと1995年改定のコードを以下に示す。

※ なお国籍コードの国名一覧表は省略中。


1987年改定表[編集]

1987年改定コードは、国際ISO規格のISO 6346:1984に基づき、日本国内ではJIS Z 1615:1987(制定年月日1972年3月21日、改定年月日1987年3月15日)として制定された。

このコードは、一例 「JP 2210」 のようにアルファベット2文字と数字4桁で構成されている。アルファベット2文字は国籍コードであり記載が義務付けられている。JPは日本を表す。数字4桁のうち、前の2桁が種類コードを、後の2桁が形式コードを示す。

種類コード一覧表内に出てくるグースネックトンネル(単にグースネックとも言う)とは、コンテナ本体の底の部分に存在してトレーラーなどに積載した時に、シャーシ前側の突起と組み合わせるための細長い窪みのことを指す。別名、トンネルリセスとも言う。

数字4桁中の【前部2桁】一覧表[編集]

種類コード[12]
種類コード 長さ 高さ グースネックトンネル 画像例
20 20 フィート 2,438 mm 20T6
21 2,438 mm
22 2,591 mm 22T6
23 2,591 mm
24 2,591 mm 以上
25 2,591 mm 以上 25G1
26 1,219 mm 2650
27 1,219 mm
40 40 フィート 2,438 mm 無 無 40S1
41 2,438 mm
42 2,591 mm 42B6
43 2,591 mm 4361
44 2,591 mm 以上 4410
45 2,591 mm 以上 45R1
46 1,219 mm
47 1,219 mm


数字4桁中の【後部2桁】一覧表[編集]

形式コード[12]
形式コード 種類 詳細 画像例
00 ドライ・コンテナ(簡易通風孔なし一般用途) 片妻または両妻開き JP2200
01 片妻または両妻開き、さらに長手方向の片側または両側全面開き JP2201
02 片妻または両妻開き、さらに長手方向の 片側または両側一部開き JP2202
03 片妻または長手方向の両側開きかつ、段積強度のある屋根も開く
04 片妻または長手方向の両側開き、または、両側のみ開きかつ、いずれの場合も段積強度のある屋根も開く
05 本来は予備コードであるが、現状では長手方向の片側開きとして流通している

US2205

06 ~ 09 予備コード(割当なし)
10 ドライ・コンテナ(上部に簡易通風孔付き一般用途) コンテナ全長1 mあたり通気面積25 cm²未満 KR2210

KR4310

11 コンテナ全長1 mあたり通気面積25 cm²以上
12 予備コード(割当なし)
13 ベンチレーター・コンテナ(通風孔付き通風用途) 上下部通風孔付き機械なし
15 内部換気機械付
17 外部換気機械付
18・19 予備コード(割当なし)
20 ~ 23 バルク、ホッパ・コンテナ(箱型乾燥ばら積み用途) 非加圧排出式
24 予備コード(割当なし)
25 特殊貨物コンテナ(特殊用途) 動物用(ペン・コンテナ)
26 自動車用JP2826
27 ~ 29 予備コード(割当なし)
30 リーファー・コンテナ(冷凍、加温用途) 機械なし冷凍(各種冷媒投入式、庫内温度維持条件付)
31 機械付冷凍(庫内温度維持条件付)
32 機械付冷凍・加温(庫内温度維持条件付) US2232

JP2232 JP4332

33 機械付加温(庫内温度維持条件付)
34 ~ 38 予備コード(割当なし)
39 本来は予備コードであるが、予備機を含む二組の機械付として流通している JP2239

JP2239

40 リーファー・コンテナ(冷凍、加温用途) 冷凍・加温機械着脱式(庫内温度維持条件はなく機械の能力による) NZ2040

NZ2040

41・42 冷凍・加温機械着脱式(庫内温度維持条件はなく機械の能力による)
43・44 予備コード(割当なし)
45・46 サーマル・コンテナ(冷蔵・保温用途) 冷蔵・保温用の機械を一切使わず又、庫内温度維持の条件も特に無い
47 ~ 49 予備コード(割当なし)
50 オープン・トップ・コンテナ(箱型固定屋根なし無蓋構造) 片妻または両妻開き NO2650
51 片妻または両妻開き、さらに扉上部はり(カマチ)は着脱式 IT2251

JP4351

52 片妻または両妻開き、さらに長手方向の片側または両側開き
53 片妻または両妻開き、さらに長手方向の片側または両側開き、扉上部はり(カマチ)は着脱式
54 ~ 59 予備コード(割当なし)
60 プラットホーム、フラットベッド・コンテナ(土台となる床だけの構造) 規格はJIS Z1625(国際大型プラットホームコンテナ)に準ずる DK2960
61 フラット・ラック・コンテナ(固定妻壁構造) 固定した妻壁構造 JP2261

JP4361

62 独立した固定隅柱構造

JP2262

63 開放型コンテナ(折りたたみ構造) 妻壁折りたたみ式 CH2263

GB4363

64 独立した隅柱折りたたみ式 PA2264

PA4364

65 開放型コンテナ(上けた固定構造) 固定された屋根付 JP2265
66 固定された屋根無し
67 固定された屋根および、妻壁無し
68・69 予備コード(割当なし)
70 タンク・コンテナ(液体、気体用途) 液体、気体非危険物 JP2070
71 液体、気体非危険物 JP2071
72 液体、気体非危険物 JP2272
73 液体、気体危険物 JP2273
74 液体、気体危険物 US2274
75 液体、気体危険物 JP2275
76 液体、気体危険物 JP2276
77 液体、気体危険物 LR2277
78 液体、気体危険物 JP2278
79 本来は予備コードであるが、現状ではガス輸送用として流通している FR2079
80 ホッパ・コンテナ(乾燥ばら積み用途) 非加圧式ホッパ型 JP2280
81 ~ 83 非加圧式ホッパ型
84 予備コード(割当なし)
85 ~ 87 バルク・コンテナ(乾燥ばら積み用途) 加圧式
88 加圧式 JP2288
89 予備コード(割当なし)

1995年改定表[編集]

1995年改定コードは、国際ISO規格のISO 6346:1995(発行年月日1995年11月23日)に準拠したもので、1987年改定表のうち形式コードの部分を置き換えている。また国籍コードについては、記載のものと未記載のものが混在しており、近年新しく製作されたコンテナは未記載がほとんどである。形式コードは、アルファベット1文字と数字1桁の組み合わせに変わった。

形式コード[13]
形式コード 種類 詳細 画像例
G0 ドライ・コンテナ(一般用途) 簡易通風孔無し片妻または両妻開き 22G0
G1 上部に簡易通風孔付き片妻または両妻開き 22G1

42G1

G2  ?
G3 片妻または両妻開き、さらに長手方向の片側または両側一部開き 45G3
G4 ~ G8  ?
G9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード、一例として(ハンガー)、 (ドライ、バルク兼用)、 (その他特殊用途) 20G9
V0 ベンチレーター・コンテナ(通風孔付き通風用途) 上下部通風孔付き機械なし 22V0
V1 ~ V8  ?
V9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード
B0 バルク、ホッパ・コンテナ(乾燥ばら積み用途) 箱型非加圧排出式 22B0

22B0

B1 ~ B3  ?
B4 タンク型加圧排出式 (資料1)
B5  ?
B6 タンク型加圧排出式 42B6

42B6

B7・B8  ?
B9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード
S0 特定貨物コンテナ(特殊用途)  ?
S1 自動車用 40S1

40S1

S2 ~ S8  ?
S9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード
R0 リーファー・コンテナ(冷凍、加温用途)  ?
R1 冷凍・加温機械式 22R1

45R1

R2 ~ R8  ?
R9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード
H0 ~ H4 サーマル・コンテナ(保冷、保温用途)  ?
H5 機械なし保冷 (各種冷媒投入式)  . 22H5

45H5

H6 ~ H8  ?
H9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード
U0 オープン・トップ・コンテナ(箱型固定屋根無し無蓋構造)  ?
U1 片妻または両妻開き 22U1

42U1

U2 片妻または両妻開き 20U2
U3 ~ U5  ?
U6 段積強度のある屋根開き[2] 22U6
U7・U8  ?
U9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード (資料2)
P0 開放型コンテナ(各種構造) プラットホーム、フラットベッド・コンテナ (土台となる床だけの構造) 49PO
P1 フラットラック両妻固定 45P1
P2 フラットラック全柱独立固定 (資料1)
P3 (両妻折たたみ式) 22P3

42P3

P4 両妻折たたみ式 42P4
P5 ~ P7  ?
P8 両妻折たたみ式 22P8
P9 未分類特殊構造に「当面」付番されるコード
T0 タンク・コンテナ(液体・気体用途) 液体 22T0
T1 非危険物液体
T2  ? (資料1)
T3  ?
T4  ? (資料1)  (資料2)
T5 危険物液体 22T5
T6 危険物液体 12T6

20T6 22T6

T7 危険物液体 22T7
T8 非危険物気体(ガス) 22T8
T9 危険物気体(ガス) 20T9

22T9

TG タンク・コンテナ(気体用途) 特定気体類(ガス) 20TG

42TG

鉄道コンテナ[編集]

日本国外[編集]

2段積み(ダブルスタック)されたアメリカのコンテナ車

鉄道は船に比べて速く、飛行機よりも割安なため、大陸間輸送の場合でもランドブリッジとして大陸横断鉄道が(特に北アメリカ大陸で)活用されている。内陸輸送の上でも、トラック数百台分のコンテナを一気に運ぶことができるため鉄道は効率的な輸送手段である。アメリカ合衆国ヨーロッパなどでは海上コンテナ(ISO規格コンテナ)の使用が一般的で、コンテナ貨車を 100両以上連ねた長大な貨物列車(俗に「マイル・トレイン」と呼ばれる)が効率的な物流手段として日常的に運転されている。

車両限界に余裕のあるアメリカなどでは、コンテナを上下2段に積み重ねて輸送する「ダブルスタックカー」も見られる。こうした複層貨物鉄道輸送はアメリカ以外でも効率的にコンテナを大量輸送するために導入されている。

日本国内での鉄道コンテナの定義と現状[編集]

JR貨物のコンテナ形式も参照)

国内の地域によっては、中小の私鉄各社がJR貨物からの輸送委託を受けて輸送区間限定で運用するも、日本国内での鉄道で輸送されるコンテナは、すべてJR貨物単独一社のみで総括管理している。このために事実上は、たとえ前項の国際海上コンテナも含めてどのような形式のコンテナであれ、JR貨物での輸送用コンテナ形式としての承認登録と、完全な輸送管理下に置かれる事になる。

クレーン等での吊り上げ荷役での海上輸送に対応したJR鉄道用コンテナ19D-13524
  • JR貨物所有のコンテナ
    • 日本国内の事情(道路上の輸送、輸送単位など)に基づく独自の12フィートの各種コンテナが主体であるが、ごく一部の形式に 15フィート(24A形式・積載重量8t、10個登録)や、2012年から正式に導入された30フィート(48A形式・積載重量14t、25個登録)のように、特殊な大きさのドライ・コンテナもある。また、12フィートの各種コンテナは、向きを変えることで新幹線在来線の両方に対応できるよう配慮されている。ただし新幹線によるコンテナ輸送は計画はされたものの、実際には行われていない。新幹線の項目に詳しく記述あり。
    • 12フィートコンテナも、1995年に発生した兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)をきっかけとして災害時等の輸送障害などを考慮し、鉄道代替手段として海上輸送可能な船舶積載時の吊り上げ荷役に使用する隅金具装備のコンテナが、多数増備されて来ている。
  • JR貨物以外の民間所有のコンテナ
    • 従来は、鉄道用コンテナの多くが国鉄→JR貨物所有であったが、1990年代以降輸送列車や化成品輸送列車のコンテナ列車化、モーダルシフト化が進み、鉄道私有コンテナでの規制が緩やかになったため、海上コンテナ同様多数の運送事業者宅配便、専門輸送会社など)やリース会社他、農水産食品会社・各種製造企業、専門輸送業者以外の多くの企業・事業団体も所有し、運用業種は多種多様になっている。中にはISO規格の海上コンテナと同規格の鉄道私有コンテナも存在するなど、JR貨物が認定した大型コンテナも急速に増えてきている。また、今日のゴミ輸送のコンテナ化輸送のモデルともなった、行政機関である神奈川県川崎市自社所有コンテナ輸送(12フィートコンテナでの空き缶輸送を全国通運へ委託運用分を除く)の珍しい事例もある。

JR貨物コンテナ登録規格[編集]

規格外コンテナに表示されている規格外マーク(通称ハローマーク)

現在の日本における鉄道コンテナの規格は、次の様に定められている。

  • 1種(12フィートコンテナ) : 長さ 3,715mm、幅 2,450mm、高さ 2,500mm、最大総重量 6.8t
  • 2種(20フィートコンテナ) : 長さ 6,058mm、幅 2,490mm、高さ 2,500mm、最大総重量 13.5t
  • 3種(30フィートコンテナ) : 長さ 9,125mm、幅 2,490mm、高さ 2.500mm、最大総重量 13.5t

上記の規格より各数値が大きい場合は規格外コンテナとされ、積載貨車や運用区間が限定される場合がある。

規格外コンテナは黄色のひし形マークに、高さ (H)、長さ (L)、幅 (W)、総重量 (G) を意味する HLWG の英数字が書き込まれているマークが付けられ、そのうちのどれかの値が規格内であればその部分は黒く塗りつぶされる。

ドライ・コンテナ[編集]

積荷は国際用、海上ISO規格と同じである。運用形態はJR貨物が所有するコンテナと、JR貨物が輸送を認め私有コンテナとして登録した官民が所有する形態に分かれている。使用するコンテナは別記の通りのサイズ規格により厳格に別けられており、国内鉄道での運用が基本のため、また、日本の商習慣や顧客イメージおよび、コンテナ内での貨物の積み付諸事情を反映して海上ISO規格や内航で主流を占める鉄板むき出しはほとんどなく、逆にベニヤ貼り付け等の内張りがあり積付け用のフックラッシングレール等の装備が充実している。

ただし、内張りのない代表例として、旧国鉄時代に国鉄所有で当時の危機的財政難の折に製作コスト節約のために、新形式として登場したC35形がある。しかし、登場間もなくからこのコンテナを使用する荷主や輸送関係者から積荷の変質や、むき出し鉄板との摩擦による積荷の棄損事故・苦情が多発し、通常の輸送には不向きとされその後、内張りを急遽復活させた新形式C36形に移行し、大量に余剰となったC35形は早々と淘汰されたり、産業廃棄物輸送等に振り替えられた。

リーファー・コンテナ[編集]

エンジン付、JR貨物輸送用の私有冷凍コンテナ(リース会社所有)

日本国内の鉄道貨物独自の冷凍機冷凍コンテナの仕様には、外部発電機から電気ケーブルで給電する電動機付冷凍コンテナ「集中式クールコンテナシステム」(以下「集中式」)と、コンテナ個々に独立装着した小型発電機で直接給電するディーゼルエンジン付冷凍コンテナ「分散式クールコンテナシステム」(以下「分散式」)がある。

集中式[編集]

集中式での鉄道冷凍輸送は、1988年から関東 - 北海道区間の限定輸送で始まった。この方式で使用する冷凍コンテナは冷凍機電動機駆動のため、電源が必要である。しかし通常の貨車には電源装置がないため、予備発電機を搭載した二重系統仕様の発電専用電源コンテナ(G30A形ZG形)を積んだ貨車の前後を、電源供給用引き通し電気ケーブルを設けた貨車で挟む形で積載する集中式が開発された。後記する国鉄時代からすでに運用されていた分散式では、当時の機器類の耐久性問題や自動運転技術の未熟さ故に、長距離輸送の際には途中停車駅で多少の点検はあるもののそれ以外は乗務員の目に触れないため、万一発電機停止などのトラブルがあれば積荷が変質するなどのおそれがある。また、自然災害などによる輸送障害時に予定外に長時間臨時停車するときには、各冷凍コンテナ搭載の発電機に燃料油をコンテナ毎に追加給油するなどの手間もかかったが、この集中式であればそのような致命的打撃はほぼ免れることができる。

しかし、積載貨車が限定されるのみではなく、輸送トラックにも小型発電機を装備し、発送者・荷受人両方において三相交流200V工業規格の専用給電設備が必要となるなど、集中式では運用の自由度が極端に低かった。さらに貨車に積込・積降し時の付帯する多数の電源ケーブル接続や点検、機器の設定などの諸作業にも膨大な手間暇がかかった。このため、登録運用されていた集中式専用コンテナは日本通運12ftタイプ5t積載UF15A形1000番台及び、20ftタイプ10t積載UF26A形1000番台・全国通運12ftタイプ5t積載UF15A形1000番台および、20ftタイプ10t積載UF27A形1000番台・西濃運輸20ftタイプ10t積載UF26A形1000番台の、3社合計約60個程度に留まり、わずか数年で中止されてしまった。

ただし、その後にJR貨物仕様の集中式クールコンテナシステムとは別に国際海上冷凍コンテナのみを対象として、関東神奈川県/横浜本牧駅) - 東北地区(宮城県/仙台港駅)への新ルートを新たに開設し、現在に至っている。しかし、平成22年3月ダイヤ改正により廃止されてしまい、これにより国内で唯一残っていたこの輸送方式は事実上、姿を消してしまった。なお、一度の輸送個数が数個程度のために、従来の電源コンテナ(G30A形・ZG形)は一切使用せず、新たに中村荷役所有の私有2tタイプの電源供給用専用電源コンテナG8D形を5個新規に製作し、この電源コンテナから給電している。

分散式[編集]

そこで集中式の欠点を解消すべく、既に国鉄時代に試作的に開発されていた各コンテナに独立した小型ディーゼルエンジン発電機を搭載して、冷凍機を駆動する分散式が再認識され本格的に導入された。先ず前記述の集中式がまだ開発・運用されていなかったJR貨物移行初期に、国鉄時代に運用していたコンテナに発電機を固定装着した20ftタイプ10t積載のUR5形や、JR貨物以降にそれまでの実績を引き継いで新開発された12ftタイプ5t積載のUF15A形などが大量投入された。しかしその後に登場した集中式との兼ね合いで一時期増備が止まっていたが、集中式の終焉が色濃くなる頃より新たに登場した新形式UF16A形と共に再び大量増備が始まり、その他にも20ftタイプ10t積載、31ftタイプ10t積載など多くの新形式が続々と大量に登場し、現在国内で流通しているJR貨物指定の鉄道私有冷凍コンテナは、すべて分散式で運用されている。

この方式だと、貨車やトラックに発電機を積む必要が一切なく、コンテナ内部の温度センサーでの完全自動運転により、発送者から荷受人に渡るまで最大約100時間程度の無給油連続運転輸送ができる。ただし、これらの機器を組み込むためのコンテナ側面スペースの関係から発電機は1台のみで、集中式のようなシステムの冗長性は一切ない。また、発電機設備が12ftタイプUF15A形・UF16A形の場合は、非常に狭いスペースに押し込まれているので、発電エンジンの高温排気熱や激しい振動に長時間晒されており、日頃のメンテナンスが重要になってくる。これを怠ると発電停止による積荷の変質事故のみならず、最悪は走行中に火災を起こしコンテナ本体や貨車、周りの環境に多大な被害を及ぼすことになる。なお、近年では連続運転時間に問題があったり冷凍機器の故障が多いUF15A形の廃棄が急速に進んでいる。

青函トンネル対策[編集]

本州と北海道を結ぶ青函トンネル内では、走行火災事故やエンジンからの排熱による火災報知器の誤作動を防ぐためにエンジンを完全に一時的に止めなければならない。エンジンの停止・始動は、青函トンネル前後の地上に設置された装置からの指令を無線受信することにより行なわれるが、受信装置が付いていないエンジン付冷凍コンテナもある。リモコン装置が付いていないコンテナは、青函トンネルの通過を禁止されており、それらの冷凍コンテナ両側面には「青函トンネル通過禁止」の表記が義務付けられているが、古いタイプには未表記も多数存在する。

ヤンマー撤退[編集]

ヤンマー所有UF16A形コンテナが新品輸入・誕生し、そして撤退の為に売却リニューアル作業が行われた故郷、水島港玉島地区の海上コンテナヤード (一部分のみの風景)

分散式で長年多くの輸送実績や荷主ニーズに対応して、各種形式をリース及びレンタルにて大量に供給し続けてきたヤンマーが、近年の長引く不況と需要減退により、平成22年初頭より一部の長期リース契約中を除き、レンタル及び分散式コンテナ販売より完全撤退してしまった。その影響で、それまで大量に保有していたレンタル用の新形式UF16A形コンテナが、初期登録グループで既に耐用年数を過ぎたり、事故等で廃棄となった極一部を除き大量に余剰となるも、これらは殆どが登録から幾年も経過していない為に、他社に売却する事となった。

そこで元々、これらのコンテナ新製時に中国CIMC社からコンテナ本体のみを輸入し、岡山県水島港へ陸揚げした後に、別途後付でヤンマー製冷凍機ユニットを取り付け加工した水島港玉島地区にて、数年ぶりの里帰りとなった平成22年2月 - 3月にかけて、広大な敷地に数十個づつ集積し、点検整備・修理作業という流れで、これを数回に分けて大規模に行われた。これらの一連の整備完了後に丸和通運を筆頭に、日本通運高知通運札幌通運北海道通運丸運エキスプレスコーポレーションなどの企業カラーに大掛かりにラッピングシートで塗り替え又は、簡素な社名のみの変更マーキング作業をえて売却された。

なお、これ等の余剰となった大量のUF16A形コンテナを全国から回送収集及び、リニューアル完了発送等の一連の発着拠点は、最寄駅となる水島臨海鉄道東水島駅が担当し、十数キロ程離れていた整備拠点のコンテナヤードまでは、陸路でトラックによりピストン輸送した。

変わった使用方法[編集]

リーファー・コンテナの変わった使用方法としては、冬場の寒冷地で特に凍結等を嫌う各種物資を凍結防止に、保温目的で使用する場合もある。この輸送方法は、鉄道での冬場の北海道向けJR貨物用冷凍冷蔵コンテナ輸送でも良く用いられている。

また、冷凍機を切ってしまえば"ただの箱"となるので、季節や単発運用等で特定の地域に偏ってしまった場合にも、空コンテナとして回送する無駄な費用を抑える為に通常のドライコンテナと同様に、帰り荷を確保し前項の"保温裏ワザ"以外にも年間を通して、全国的に冷凍以外の通常貨物も輸送している


タンク・コンテナ[編集]

JR規格のタンクコンテナ

日本国内では、化成品輸送用のJR規格20フィートのものや、液体産業廃棄物輸送用の12ft鉄道コンテナなども存在する。


日本国内の内航船用コンテナ[編集]

内国航路[編集]

日本には全国的に多くの離島が存在するが、例えば九州地区の離島や関東地区の伊豆諸島などフェリーが就航していない航路では、貨客船や小型貨物船での生活物資輸送に12フィートコンテナを主体としてその地域に応じた多種多様なコンテナが多く使われている。この場合、船にクレーンが備え付けられており、入港時に積み下ろしをする光景が見られる。また離島以外にも代表的な例として、九州⇔北海道・北海道⇔関東⇔関西⇔九州等、本土間の中長距離を定期的にフェリー内航コンテナ船を中心に、各種船舶を利用し大量に輸送している。

ドライ・コンテナ[編集]

内国航路用コンテナの例(佐渡汽船)。

積荷は国際用、海上ISO規格と同じである。サイズは国内の離島への生活物資輸送と国内各地を長距離海上輸送するため、12フィート・20フィートを中心に運用されているが、地域によっては6フィート前後の小型タイプや逆に長距離輸送の場合は、単体ではなくシャーシー積載状態で40フィート級も利用している。コンテナ内部は基本的には内張り等はほとんど無く、やはり夏場での積荷の結露やコンテナ内部の温度対策には注意が必要となる。ただし、日本通運が運用する12フィートは、逆にベニヤ等での内張り仕様が大多数を占めている。


航空貨物用コンテナ[編集]

航空機へのコンテナ積載作業。女満別空港にて

ULD (en:Unit Load Device) と呼ばれる。飛行機のメーカーや機種、運航する航空会社に応じて作られているといわれる。飛行機内部の限られた貨物スペースに搭載する関係から1辺が1-2m程度、長くても6m程度で、海上用や鉄道用に比べると非常に小さい。円筒形をした飛行機の断面に合わせるため、直方体の箱のほか、その一辺を欠いたような五角柱形状のものも多い。小型軽量のため、専用のローラーコンベア上では人力で移動可能である等ハンドリングは比較的容易である。反面、鉄道用や海運用のコンテナに比較すると強度が弱く、損傷が多いともいわれている。

航空機用コンテナを、空港と航空貨物会社の市内営業所や航空郵便受渡郵便局などの間で輸送する場合、コンテナ自体は防水構造(一部の規格を除く)であるため通常は平荷台トラックが使用される。荷台上での内容物の積卸が容易となるよう、あおり戸を低くした専用仕様車もある。事業者によってはコンテナの損傷防止のためウィング車などを使用する例もある。

他のコンテナ同様、保冷機能を有したものもある。変わったものでは競走馬専用のコンテナや貨客兼用機(コンビ型)用の客室乗務員休憩室コンテナがある。アルミ合金製の軽量ISO20フィート規格コンテナもあり、貨物機の上部デッキに搭載される。


航空貨物用コンテナの規格(一部)[14]
タイプ 容量 寸法
(底幅 / 全幅 × 奥行 × 高さ)
自重 最大総重量
LD-1 5.0 m3 (175 ft3) 156.2 / 233.7 × 153.4 × 162.6 cm
(61.5 / 92 × 60.4 × 64 in)
70 - 170 kg
(155 - 375 lb)
1,588 kg (3,501 lb) ドアは帆布か固い板
747, 767, 777, 787, MD-11床下貨物室
LD-2 3.5 m3 (124 ft3) 119.4 / 156.2 × 153.4 × 162.6 cm
(47 / 61.5 × 60.4 × 64 in)
92 kg (203 lb) 1,225 kg (2,700 lb) 747, 767, 777, 787 の床下貨物室
LD-3 4.5 m3 (160 ft3) 156.2 / 200.7 × 153.4 × 162.6 cm
(61.5 / 79 × 60.4 × 64 in)
82 kg (181 lb) 1,588 kg (3,500 lb) 747, 767, 777, 787, DC-10, MD-11 の床下貨物室
LD-6 8.9 m3 (316 ft3) 317.5 / 406.4 × 153.4 × 162.6 cm
(125 / 160 × 60.4 × 64 in)
230 kg (507 lb) 3,175 kg (7,000 lb) LD-3の2倍の大きさ, ドアはストラップ入りの帆布
747, 777, 787, DC-10, MD-11 の床下貨物室
LD-8 6.9 m3 (245 ft3) 243.8 / 317.5 × 153.4 × 162.6 cm
(96 / 125 × 60.4 × 64 in)
127 kg (280 lb) 2,450 kg (5,401 lb) LD-2の2倍の大きさ, ドアはストラップ入りの帆布
767, 787 の床下貨物室

コンテナのJIS規格[編集]

番号 詳細内容
Z1610 国内貨物コンテナ-外のり寸法及び共通仕様
Z1611 国内保冷コンテナ
Z1612 国内保冷コンテナの保冷性能試験方法
Z1613 国際貨物コンテナ-用語
Z1614 国際貨物コンテナ-外のり寸法及び最大総質量
Z1615 国際大形コンテナのコード、識別及び表示方法
Z1616 国際貨物コンテナ-すみ金具
Z1618 国際一般貨物コンテナ
Z1619 国際冷凍コンテナ
Z1621 国際大形オープントップコンテナ
Z1622 国際大形フラットラックコンテナ
Z1624 国際タンクコンテナ
Z1625 国際プラットホームコンテナ
Z1626 国際大形コンテナの取扱い
Z1627 国内一般貨物コンテナ
Z1628 国内貨物コンテナ-コード及びマークの表示方法
Z1629 貨物コンテナ―上部つり上げ金具及び緊締金具

コンテナを使った居住・貯蔵空間[編集]

ノマディック美術館。海上コンテナ156個を積み上げて建設された仮設美術館。
コンテナ製仮設事務所
コンテナで作った住宅。オランダのズヴォレ
コンテナを積み上げて造られたバザール、ドルドイ

コンテナは強度があり、耐久性も高く、規格化され、積み上げることや切断することができ、移動可能で、世界中にあふれており比較的安いため、理想的な建築材料とも言える。(ただし、建築物としての使用については、JIS規格によらない部分は建築基準法による建築材料の規定に抵触する場合もあり、部材の結合方法や構造計算等にも注意を要する)

コンテナを買い取って物置代わりに使う家庭や、建築現場やイベント会場での仮設オフィス、空き地でのカラオケボックスに使う会社などは以前からあったが、コンテナを多数組み合わせて家屋オフィスアパート学校アトリエ、シェルター(避難小屋)、仮設住宅などを作っている個人や会社や政府、あるいは建築家も世界各地に多く現れている。4トントラックでの輸送は海上コンテナをベースにしたコンテナハウスなど改造コンテナも多い。

1991年湾岸戦争で、コンテナは当初の予定にない様々な使われ方をした。多国籍軍の物資を運ぶだけでなく、換気のために穴を空けることによって、間に合わせの居住空間や捕虜の移送用としてもコンテナは使われた。コンテナは敵の攻撃に備える遮蔽物としても使われ、壁面に土嚢を積むことで対戦車ロケット弾 (RPG) にも耐えうる簡易要塞を構築することが可能であった。

1990年代以降、北アメリカには、貿易赤字に伴って比較的安いコンテナが大量にあふれることになった。工業製品はアジアから、一部はヨーロッパから、コンテナに積載されて北アメリカに来るが、北アメリカから輸出する製品は少なく、船会社はそれなりの費用をかけて空コンテナを大量に送り返す必要があった。空コンテナの返送費より新品のコンテナを中国などで買う費用の方が安い場合もあるため、コンテナを一方的にアジアからアメリカに送り、不要になった中古コンテナのアメリカでの新たな使い道を見つける必要が生じている。

2000年代後半からは、コンテナベースのデータセンターも現れている(詳細はデータセンター#コンテナ型データセンターを参照)。Googleは、自社のコンピューティング環境の効率やコストに敏感といわれてきたが、2009年4月に同社は、1AAAタイプのコンテナに1160台の自前サーバを搭載してモジュール化し、これらを多数組み合わせてデータセンターを構築していることを公表した[15]

キルギスタンなど中央アジアでは、ドルドイ(Dordoi、дордои)と呼ばれる巨大迷路のようなバザールがISOコンテナを積み上げて形成されている。ドルドイは首都ビシュケクをはじめ大きな町で、あらゆる商品、特に衣服などを扱う市場として設置され、市民以外にもカザフスタンをはじめ多くの遠来の客や商人を呼び込んでいる。

宮城県女川町では、2011年11月に、東日本大震災被災地向けに作られた仮設住宅としてはじめて海上コンテナが使われた多層式仮設住宅の入居が開始された。コンテナや紙管を利用した建築で知られる建築家の坂茂に女川町が打診して設計されたもので、平らな土地が少ない女川町に対応する為、日本の仮設住宅としては初の3階建構造となっている[16]

このように建築材料として優れた面をもつ一方で、比較的手軽に利用・設置が可能であることから、建築確認申請等の手続きを経ずに(あるいはそれを要することを知らない一般市民により)設置され、違反建築物として取り締まりの対象とされる例が全国で後を絶たない。こうした違反においてはコンテナ同士の結合や基礎への緊結も十分になされていない例も多い。

実際に利用する場合には、建築士や特定行政庁に相談する等、十分注意する必要がある。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]