京都市交通局10系電車

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京都市交通局10系電車
京都市交通局10系電車6次車(左)と2次車(右)
京都市交通局10系電車
6次車(左)と2次車(右)
編成 4両(登場時)[1]
6両(1988年以降)[2]
営業最高速度 105[2] km/h
起動加速度 3.3[3] km/h/s
減速度 3.5[3] km/h/s(常用最大)
4.0[3] km/h/s(非常)
車両定員 144人(中間車)
130人(先頭車)[注釈 1]
全長 20,500[5] mm
全幅 2,872[6] mm
全高 4,040(パンタグラフ無)mm
4,200(パンタグラフ付)[5] mm
車体長 20,000[6] mm
車体幅 2,780[6] mm
車体材質 アルミニウム [4]
軌間 1,435[7] mm
電気方式 直流1,500 V
架空電車線方式[7]
主電動機 直流直巻電動機 [3]
主電動機出力 130 kW [3]
搭載数 4[5]基 / 両
歯車比 99/16 = 6.19[5]
駆動装置 平行カルダン(歯車式) [5]
制御装置 サイリスタチョッパ制御 [3]
制動方式 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ(MBS-R) [3]
保安装置 ATC [3]
近鉄型ATS [2]
製造メーカー 近畿車輛日立製作所 [2]

京都市交通局10系電車(きょうとしこうつうきょく10けいでんしゃ)は、京都市交通局京都市営地下鉄烏丸線用の電車である[8]1981年昭和56年)5月の烏丸線開業時に4両編成9本が導入された[9]のち、延伸、近鉄京都線への乗り入れ開始などに対応して増備され[10][11][12][13]1997年(平成9年)6月の国際会館駅延伸以降は6両編成20本(120両)が在籍する[14]。関西地区で初めての傾斜した前面形状を採用[3]アルミ製の20 m級車体に両開き4扉を備える[8]京都らしい色として、京都市営バスと同じ緑色の帯が前面貫通扉部と側面窓上に入れられた[15]。1981年(昭和56年)の烏丸線開業時に準備された9編成、その編成に後年追加された中間車、それ以外の車両ではそれぞれ外観、装備品などが異なる[2]。本稿では、烏丸線開業時に投入された4両編成9本を1・2次車、4両編成を6両編成化する際に製造された車両を増結付随車、それ以外の車両を3次車以降、烏丸線京都駅側を北寄り、逆側を寄りと表現する。編成単位で表現する必要があるときは、車両番号の下2桁を用い、第01編成などの様に表現する。

概要[編集]

奈良急行として近鉄線内を走行する10系電車

京都市交通局初の地下鉄路線として建設された烏丸線用の電車である[4]。アルミ製、両開き片側4扉の車体構造をもち[8]、側面窓上部と正面非常用貫通扉に京都らしい色として京都市営バスと共通の緑色の帯が入れられている[15]。内装は暖色系で、シートは緑色[16]、登場時から全車に冷房装置を備える[8]。1981年(昭和56年)5月の烏丸線開業時に4両編成9本が準備された[9]のち、1988年(昭和63年)6月の竹田延伸開業時に中間車2両を追加して全編成が6両編成化されるとともに6両編成5本が増備された[10]。烏丸線延伸などに伴って順次増備され、1997年(平成9年)までに合計で6両編成20本、120両が製造された[11][12][13]。開業時に準備された車両と、それ以外の車両では外観、車内の装備、機器配置などが異なる[17]。1988年(昭和63年)8月からは近畿日本鉄道(以下、近鉄)との相互乗入が始まり、当初は新田辺までの各駅停車[18]に、2000年(平成12年)3月からは新田辺行き各駅停車に加えて急行として近鉄奈良まで運転する列車にも充当されている[19]

外観[編集]

妻面には汚損防止のためステンレス板が貼られている

アルミニウム製、20 m級の車体に1,300 mm幅の片側4箇所の両開き扉を備える[8][20]。前面は関西の電車として初めて傾斜した形状が採用され、正面向かって左側に上下に分かれて開く構造の非常脱出用貫通扉が設けられた[3]。正面中央上部に行先表示装置、その両側に前照灯が、正面窓の下部に急行灯尾灯が設けられた[5]。車体外観はアルミヘアライン仕上げに化粧皮膜がかけられ[8]京都らしい色として京都市営バスと同じ緑色の帯が正面貫通扉部と、側面幕板部に入れられた[3]。連結部妻面には汚損防止のため、ステンレスの板が貼られた[8]。烏丸線開業時に準備された4両9編成と、竹田開業時以降に製造された6両11編成とでは前面の縁どりの有無、正面貫通扉の窓有無や側窓隅の形状が異なる[17]。増結付随車の外観は編成を組む他の4両とほぼ同様となっている。

内装・運転室[編集]

車内
車椅子スペース

車内はすべてロングシートであり、シートの表布は緑色、壁は花柄のベージュ、天井は白とされた[21][8]。1・2次車の側窓は騒音低減と保守の容易化のため固定窓とされ、非常時の換気用として妻窓の上半分が下側に開く構造となった[8]が、3次車以降は側窓が開閉式となったため、妻窓は固定されている。各車両に換気扇3台を設け、車内灯取り付け部の隙間などから車内の空気を吸い出す構造を採用した[22]。1・2次車には扇風機などの送風装置は設けられなかったが、3次車以降と増結付随車ではラインフローファンを採用したため、天井の見つけが変更されている[2][17]北山開業までに用意された17編成には編成に1箇所、南から2両目(1200形)の北寄りに、国際会館延伸時に増備された3編成(6次車)については全車両に車椅子スペースが設置された[13][14]。車椅子スペースの設置は日本の地下鉄車両として初である[1]。乗客にドア開閉を予告するブザーが各扉に設けられている[23]。車内灯は40 WAC200 V・60 Hz)の蛍光灯が先頭車20台、中間車22台設置され、予備灯として20 W(DC100 V)の蛍光灯が各車に4台設置された[3]

2ハンドル形の運転装置

運転室は全室式とされ、大きな正面ガラスを採用して視界の拡大がはかられた[22]。デスクタイプ、力行制動を別ハンドルで前後に操作する2ハンドル形の運転装置が採用された[22]。乗務員室灯として20 W(DC100 V)の蛍光灯が2台設置された[3]

主要機器[編集]

走行関係機器[編集]

主制御器

保安装置は烏丸線内用として高周波連続誘導・車内信号式の日立製作所(以下、日立)製ATCが、近鉄線内用として三菱電機製変周式・ディジタルATSが搭載された[2]。ATCには75・60・45・25・15・01・02・Xの8段階の速度信号があり、信号系は三重、電源系は二重になっている[24]

主制御器三菱電機製、1台で2両分8個の主電動機を制御するフロン沸騰冷却式の回生ブレーキサイリスタチョッパ制御装置[25][2]が、制動装置は同じく三菱電機製の電気指令式ブレーキ(MBS-R)が採用された[26][2]ブレーキは常用、非常、予備の3系統を備え、ATCブレーキが運転士の手動操作に優先するようになっている[27]。常用ブレーキは7段階あり、乗車250 %まで電空併用により一定の減速度が得られる[27]。第15編成以降の主制御器には脱フロン化がほどこされている[2]

 
台車
上:FS505A ( M2'c 1804 )
下:FS005 ( T2 1604 )
PT4813-A-Mパンタグラフ

台車は住友金属工業(以下、住友金属)製S形ミンデン式FS505系が電動車に、FS005が付随車に使用されている[2]。電動車の台車は先頭台車(FS505A)とそれ以外(FS505B)で形式末尾のサフィクスが異なっている[2]主電動機東芝直流直巻式SE-632(1時間定格出力130 kW・375 V・386 A)、駆動装置は住友金属製平行カルダン(歯車式)歯車比は99:16 = 6.19のものが採用された[3][2][5]パンタグラフ東洋電機製造(以下、東洋)製下枠交差形PT4813-A-Mが、中間電動車に2基ずつ搭載された[3][2]

先頭部の連結器は住友金属製CSD-90密着連結器が、編成中間部の連結器は同じく住友金属製のCSE-80半永久連結器が採用された[3][2]

車載された各機器の状態を監視し、非常時の対応指示を運転台背後のディスプレイに示すモニタ装置が設置されている[24]

補機類[編集]

低圧電源装置 左:1・2次車用 右:3次車以降用 低圧電源装置 左:1・2次車用 右:3次車以降用
低圧電源装置 左:1・2次車用 右:3次車以降用

1・2次車では、低圧電源装置として両先頭車に東洋製TDK3313-A(三相交流200 V、60 Hz、出力75 kVA)のブラシレス電動発電機(以下、BL-MG)が搭載された[4][2]が、3次車以降では中間の付随車2両に各1台同じく東洋製の出力150 kVAのBL-MGを搭載するよう変更された[2]。増結付随車では北寄りの車両(1600形)にのみBL-MGが搭載された[14]。1台の低圧電源装置が故障した際、給電を自動で切り替える装置が設けられている[24]

C2000M電動空気圧縮機

両先頭車に2段圧縮式のC-2000M電動空気圧縮機が搭載された[4]。1・2次車のものは直流電動機駆動、3次車以降のものは交流電動機駆動となっている[4][17]

空調装置[編集]

CU194冷房装置
車両中央の2基は一体のカバーに納められ、2基の間に換気装置がある

全車両の屋上に4基冷房能力12.2 kW(10,500 kcal/h)の三菱電機製CU194冷房装置が搭載された[16]。車両中央の2基は一体に見えるカバーに納められた[1]。3次車以降と増結付随車は電力消費低減を図ったロータリー形に変更されている[17]。各車に3台換気装置が設けられ[28]、3次車以降と増結付随車では冷房効率向上のためラインフローファンが追加された[10]。換気装置には強制的に3台を運転するモードと、乗車率150 %未満の時は1台、それ以上の時は3台を運転するモードがある[17]暖房装置は1・2次車では反射式、3次車以降と増結付随車ではシーズ線式のものが座席下に設置された[2]

形式構成[編集]

10系は下記の6形式で構成され、各形式20両が製造された[29]。付随車1300形・1600形を除き、下2桁01 - 09が1・2次車に、10 - 20が3次車 - 6次車に属する[2]。1300形、1600形は末尾01 - 09が増結付随車[30]、10 - 20が3次車 - 6次車である[2]。1400形、1600形は8両編成化を想定した欠番となっている[31]。車両番号の上二桁が形式番号、下二桁が編成番号で、たとえば第16編成の1200形は1216となる[14]

1100形[編集]

1100形1109西側
1100形の西側面と1800形の東側面に京都サンガF.C.の応援ステッカーが貼られている

南寄り先頭に連結される制御電動車である[14]。全車に電動空気圧縮機が、1・2次車9両にはBL-MGが搭載されている[14]。1・2次車と3次車以降では前面形状、側窓構造・形状、車内天井レイアウトなどが異なる[17]

1200形[編集]

1200形1209西側

南寄りから2両目に連結される電動車である[14]。主制御器と、パンタグラフ2基をもつ[14]。北寄りに車椅子スペースを備える[13]。1・2次車と3次車以降では側窓構造・形状、車内天井レイアウトなどが異なる[17]

1300形[編集]

1300形1319西側

南寄りから3両目に連結される付随車である[14]。増結付随車である1301 - 1309は窓形状が編成他車に併せられている。3次車以降に組み込まれた1310 - 1320はBL-MGを搭載している[14]

1600形[編集]

南寄りから4両目に連結される付随車である[14]。装備、製造時による差異は1300形と同様だが、全車にBL-MGが搭載されている[17][14]

1700形[編集]

南寄りから5両目に連結される電動車である[14]。装備、1・2次車と3次車以降の差は1200形と同様であるが、6次車以外は車椅子スペースがない[1][17][14]

1800形[編集]

北寄り先頭に連結される制御電動車である[14]。装備、1・2次車と3次車以降の差は1100形と同様である[1][17][14]

1・2次車と3次車以降の相違点
  正面形状 側窓 貫通仕切扉 戸当側の妻窓 乗務員室仕切壁 天井
1・2次車
隅に縁取りがあり、貫通扉に窓がない
隅が角ばっている
窓が小さい
開閉式
左側の窓が小さい
中央下部にグリルがある
ラインフローファンがない
3次車以降
隅が丸く貫通扉に窓がある
隅に丸みがある
窓が縦長
固定式
左側の窓が大きい
ラインフローファンあり

歴史[編集]

10系の製造ごとの仕様の変化、改造などを時系列にまとめる。

烏丸線開業[編集]

1981年5月29日の烏丸線北大路 - 京都間6.9 kmの開業[32][33]に備えて、1・2次車として4両編成9本、36両が近畿車輛(以下、近車)で製造された[注釈 2][7][9][3]。全車1980年(昭和55年)に製造されたが、竣工は1981年(昭和56年)4月となっている[2][34]。前面角部に縁取りがあり、騒音防止とメンテナンスの容易化のために側窓が固定窓とされている点がその後の車両との主な相違点である[10]

1・2次車
 
← 北大路
京都 →
車体製造者[2] 竣工時期[2]
形式 1800 1700 1200 1100
区分[3] Mc2’ M1’ M1 Mc2
車両番号 1801

1809
1701

1709
1201

1209
1101

1109
近畿車輛 1981年4月
搭載機器[3] MG75
CP
PT2
CON
PT2
CON
MG75
CP
   
自重[3] 37.5 t 37.0 t 37.0 t 37.5 t
定員[3] 150 170 170 150
  • 凡例
    • CON …主制御器
    • MG …低圧電源装置(ブラシレス電動発電機)
    • SIV …低圧電源装置(静止型インバータ
      • 低圧電源装置の右の数字は容量、単位kVA
    • CP …電動空気圧縮機
    • PT2 …集電装置(2基)以下同じ。

竹田延伸・近鉄乗り入れ開始[編集]

3次車(第11編成)
側面行先表示装置近鉄乗入列車の場合だけ種別が表示される 側面行先表示装置近鉄乗入列車の場合だけ種別が表示される
側面行先表示装置
近鉄乗入列車の場合だけ種別が表示される

1988年(昭和63年)6月11日に京都 - 竹田間3.4 kmが開業し、8月28日からは近鉄線新田辺までの乗り入れが開始された[18]。竹田開業に備えて3次車として6両編成5本が増備されるとともに、1・2次車全編成の中間に付随車2両を組み込んで6両編成化された[18]。3次車では車体がアルミ大型押出型材を使用した工法で製造される様変更され、車体と一緒に成形された吊り具に床下機器が取り付けられた[10]。前面角部の縁取りが廃止され、前面貫通扉に窓が設けられるなど、外観にも変化がある[10][17]。側窓は開閉構造に変更され、窓隅に丸みがつけられた。冷房効果を高めるため客室にラインフローファンが追加されるとともに、冷房装置が消費電力低減のためロータリー式に変更された[10]。増結付随車の外観は従来車に併せたものとされたが、窓は開閉式である。編成単位で製造された車両の車体は日立製、増結付随車の車体製造者は編成他車と同じ近車である[30]。1・2次車では両先頭車に出力75 kVAのBL-MGが搭載されていたが、3次車では付随車2両に出力150 kVAのBL-MGが搭載された[10]。増結付随車では北寄りの車両(1600形)にのみBL-MGが搭載されている[35]。編成単位で製造された車両の側面には行先表示装置が新設された[10]

乗入相手の近鉄では烏丸線乗入用として3200系6両編成7本が準備された[18]

増結付随車を組み込んだ1・2次車
 
← 北大路
竹田 →
車体製造者[30] 竣工時期[30]
形式 (1800) (1700) 1600 1300 (1200) (1100)
区分 Mc2’ M1’ T2 T1 M1 Mc2
車両番号 1801
1802
1803
1804
1805
1806
1807
1808
1809
1701
1702
1703
1704
1705
1706
1707
1708
1709
1601
1602
1603
1604
1605
1606
1607
1608
1609
1301
1302
1303
1304
1305
1306
1307
1308
1309
1201
1202
1203
1204
1205
1206
1207
1208
1209
1101
1102
1103
1104
1105
1106
1107
1108
1109
近畿車輛 1988年8月
1988年7月
1988年6月
1988年9月
1988年7月
1988年6月
1988年6月
1988年5月
1988年6月
搭載機器[14] MG75
CP
PT2
CON
MG150   PT2
CON
MG75
CP
   
自重[2] 37.5 t 37.0 t 29.0 t 28.5 t 37.0 t 37.5 t
定員[2] 130 144 144 144 144 130
  • 凡例
    • 形式番号に括弧がついている車両は今回の製造車ではない。
3次車
 
← 北大路
竹田 →
車体製造者[30] 竣工時期[30]
形式 1800 1700 1600 1300 1200 1100
区分 Mc2’ M1’ T2 T1 M1 Mc2
車両番号 1810

1814
1710

1714
1610

1614
1310

1314
1210

1214
1110
'
1114
日立 1988年5月
搭載機器[2] CP PT2
CON
MG150 MG150 PT2
CON
CP    
自重[2] 37.5 t 37.0 t 29.0 t 28.5 t 37.0 t 37.5 t
定員[2] 130 144 144 144 144 130

北山延伸[編集]

1990年平成2年)10月24日の北大路 - 北山間1.1 kmの開業に備えて4次車1編成が製造された[11]。烏丸線は当初予定されていた区間が全通した[11]。主制御器の脱フロン化、車両全体のノンアスベスト化が行われている[17]

4次車
 
← 北山
竹田 →
車体製造者[36] 竣工時期[36]
形式 1800 1700 1600 1300 1200 1100
区分 Mc2’ M1’ T2 T1 M1 Mc2
車両番号 1815 1715 1615 1315 1215 1115' 日立 1990年10月

5次車[編集]

5次車として2編成が1993年(平成5年)8月に製造された[12]。4次車と仕様の変更点はない[17]

5次車
 
← 北山
竹田 →
車体製造者[37] 竣工時期[37]
形式 1800 1700 1600 1300 1200 1100
区分 Mc2’ M1’ T2 T1 M1 Mc2
車両番号 1816
1817
1716
1717
1616
1617
1316
1317
1216
1217
1116
1117
近車 1993年8月

国際会館延伸[編集]

車内案内表示器

1997年(平成9年)6月3日に北山 - 国際会館間2.6 kmが開業するのに備え、3編成が6次車として製造された[13]。5次車に対して、車内案内表示器が1両に4箇所設置され、車椅子スペースが全車両に設置されるなどの変更点がある[13]

6次車
 
← 国際会館
竹田 →
車体製造者[38][39] 竣工時期[38][39]
形式 1800 1700 1600 1300 1200 1100
区分 Mc2’ M1’ T2 T1 M1 Mc2
車両番号 1818
1819
1820
1718
1719
1720
1618
1619
1620
1318
1319
1320
1218
1219
1220
1118
1119
1120
日立 1997年4月
1997年4月
1997年5月

車両間転落防止装置設置[編集]

車両間転落防止装置

2000年(平成12年)から2005年(平成17年)にかけて全編成に車両間転落防止装置が順次設置されている[40]

低圧電源装置更新[編集]

SVH150-4064A静止形インバータ

2012年(平成24年)から、1・2次車の先頭車に搭載されていたBL-MGを撤去し、南寄りの付随車(1300形)に東洋製SVH150-4064A静止形インバータ(出力150 kVA)を搭載する工事が順次行われている[41][35][42][43][44]

 
← 国際会館
竹田 →
竣工時期
形式 1800 1700 1600 1300 1200 1100
区分 Mc2’ M1’ T2 T1 M1 Mc2
車両番号 1801
1803
1806
1808
1801
1803
1806
1808
1801
1803
1806
1808
1801
1803
1806
1808
1801
1803
1806
1808
1801
1803
1806
1808
2013年3月[45]
2012年3月[46]
2013年12月[47]
2014年2月[47]
搭載機器 CP PT2
CON
MG150 SIV150 PT2
CON
CP  

車体ラッピング[編集]

2001年(平成13年)の烏丸線開業20周年記念ラッピング列車[48]以降、平城京遷都1300年記念[49]、交通安全啓蒙[50]京都国際マンガミュージアムなどとの共同企画[51][52]で車内外にラッピングをほどこした列車が期間限定で運転されている。また、2007年(平成19年)4月以降、先頭車の片側側面窓上に京都サンガF.C.の応援ステッカーが貼られている[53]

機器更新計画[編集]

京都市交通局は2014年(平成26年)5月・6月に3次車以降への搭載を前提にした三相かご型誘導主電動機 [54]VVVFインバータ制御装置[55]、低圧電源装置[56]、ブレーキ装置[57]、ATC装置[58]の見積仕様書を発表した。試作品納期は2015年(平成27年)3月で、自動運転や、制御伝送の導入をにらんだ仕様とすることなどが盛り込まれている[55]。ATC装置の仕様書には第14編成が改造対象であることが記されている[58]。また、1・2次車を対象にした2017年3月末納期のモニタ装置の仕様書も併せて公開されている[59]

2015年(平成27年)2月から11月にかけて、運転席からの放送をワイヤレスで地上に送信し、ホーム柵に設置されたスピーカーから再生する装置を全編成に搭載する予定となっており、車両側機器の仕様書が2014年(平成26年)6月に公開されている[60]

運用[編集]

新田辺 - 富野荘を走る第06編成

1981年(昭和56年)烏丸線開業にあたって用意された4両編成9本は、当時本格的な車両基地がなかったため、北大路駅西側に設けられた検車設備を用いて維持作業が行われた[9][61]。開業時は9編成すべてを地下に下ろすと車両の入換が出来なくなることから、1編成は北大路駅の車両搬入口から地上に搬出して保管されていた[61]。当初烏丸線は他路線と接続されていなかったため北大路 - 京都間のみで10系電車は運用され[9]、1988年(昭和63年)8月の近鉄京都線との相互乗り入れ開始以降は各駅停車として新田辺まで運転されるようになった[18]。竹田開業前後に4両編成で製造された編成も6両編成化されている[10]。近鉄側では烏丸線乗入用に3200系6両編成7本を準備している[18]。その後2000年(平成12年)3月のダイヤ改正より国際会館 - 近鉄奈良間の急行が設定され、10系も奈良県まで足を延ばすようになった[19]。近鉄ではこの改正に伴う烏丸線乗入運用の増加に伴い、3220系6両編成3本を新造している[19]。烏丸線内の最高速度は75 km/h、近鉄線内での最高速度は105 km/hである[2]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 登場時の資料では中間車170人、中間車150人となっている[4][5]が、1988年(昭和63年)の竹田延伸時から定員が変更されている[2]
  2. ^ 竣工日は全車1981年4月であり、どの車両が1次車に属しているかは本稿の参考文献には記されていない。鉄道ファン1980年9月号鉄道ピクトリアル1980年10月号には1980年(昭和55年)3月に第1編成を地下に搬入した、との記述があり、『鉄道ファン』には日付はないものの第01編成の搬入風景の写真が夏季とは思えない服装の作業者と共に掲載されていること、京都市の車両紹介には10系は1980年7月製造とあることなどから、1980年7月以前の画像がある第01編成が最初に製造、搬入された編成と推定され、少なくとも第01編成は1次車であると考えられる。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 『鉄道ファン』通巻233号折込
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad 車両 地下鉄烏丸線10系1
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p23
  4. ^ a b c d e f 『鉄道ピクトリアル』通巻381号p56
  5. ^ a b c d e f g h 『鉄道ファン』通巻233号付図RF22134
  6. ^ a b c 『鉄道ファン』通巻233号付図RF22135
  7. ^ a b c 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p19
  8. ^ a b c d e f g h i 『鉄道ファン』通巻233号p33
  9. ^ a b c d e 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p22
  10. ^ a b c d e f g h i j 『新車年鑑1989年版』p184
  11. ^ a b c d 『新車年鑑1991年版』p131
  12. ^ a b c 『新車年鑑1994年版』p89
  13. ^ a b c d e f 『新車年鑑1998年版』p91
  14. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『私鉄車両編成表 2012』p119
  15. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p24
  16. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』通巻381号p57
  17. ^ a b c d e f g h i j k l m n 車両 地下鉄烏丸線10系2
  18. ^ a b c d e f 『新車年鑑1989年版』p142
  19. ^ a b c 『新車年鑑2000年版』p112
  20. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻381号p58
  21. ^ 『鉄道ファン』通巻233号p32
  22. ^ a b c 『鉄道ファン』通巻233号p34
  23. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p70
  24. ^ a b c 『鉄道ファン』通巻233号p37
  25. ^ 『鉄道ファン』通巻233号p35
  26. ^ 『鉄道ファン』通巻233号p36
  27. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』通巻381号p60
  28. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻381号p59
  29. ^ 『新車年鑑1998年版』p218
  30. ^ a b c d e f 『新車年鑑1989年版』p235
  31. ^ 「京滋乗り物図鑑 地下鉄烏丸線」
  32. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p2
  33. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p3
  34. ^ 「京都市営地下鉄」
  35. ^ a b 『東洋電機技報』通巻126号p19
  36. ^ a b 『新車年鑑1991年版』p243
  37. ^ a b 『新車年鑑1994年版』p170
  38. ^ a b 『新車年鑑1998年版』p199
  39. ^ a b 『新車年鑑1998年版』p200
  40. ^ 『地下鉄について』
  41. ^ 『東洋電機技報』通巻126号p18
  42. ^ 『鉄道車両年鑑2012年版』p108
  43. ^ 『鉄道車両年鑑2013年版』p121
  44. ^ 『鉄道車両年鑑2014年版』p136
  45. ^ 『鉄道車両年鑑2013年版』p225
  46. ^ 『鉄道車両年鑑2012年版』p229
  47. ^ a b 『鉄道車両年鑑2014年版』p232
  48. ^ 「地下鉄開業20周年記念ペイント列車」
  49. ^ 「京都市交10系に『平城遷都1300年祭』ラッピング」
  50. ^ 「地下鉄烏丸線ラッピングトレイン運行中!「
  51. ^ 「京都市営地下鉄烏丸線にアニメ列車運行します!!~京都舞台のTVアニメ作品で地下鉄車内外をラッピング~」
  52. ^ 「京都市営地下鉄でのアニメ列車の運行について ~アニメのキャラクターで地下鉄車内外をデコレーション~」
  53. ^ 「サンガ応援ステッカー地下鉄発車式へ参加のお知らせ」
  54. ^ 「高速鉄道烏丸線10系車両主電動機仕様書」
  55. ^ a b 「高速鉄道烏丸線10系車両制御装置仕様書」
  56. ^ 「高速鉄道烏丸線10系車両低圧電源装置(3次車)仕様書」
  57. ^ 「高速鉄道烏丸線10系車両ブレーキ装置仕様書」
  58. ^ a b 「烏丸線10系車両ATC装置(第14編成)仕様書」
  59. ^ 「烏丸線10系モニタ装置仕様書」
  60. ^ 「高速鉄道烏丸線10系車両車外放送装置 装置仕様書」
  61. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』通巻364号p72

参考文献[編集]

雑誌記事[編集]

  • 鉄道ファン』通巻233号(1980年9月・交友社
    • 久保恵信「来春オープンです 京都の地下鉄」 pp. 32-37
    • 鉄道ファン編集部「オールガイド 京都地下鉄10系」
    • 「付図 RF22134 京都市交通局 制御電動客車 形式 1100形 (M2c)」
    • 「付図 RF22135 京都市交通局 電動客車 形式 1200形 (M1)」
  • 鉄道ピクトリアル』通巻381号(1980年10月・電気車研究会
    • 久保恵信「京都市営地下鉄の概要と車両について」 pp. 56-60
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻394号(1981年9月・電気車研究会)
    • 高橋朗・井上あきら「京都市営地下鉄烏丸線開業」 pp. 2-3
    • 竹田昭三「京都市営地下鉄烏丸線の概要」 pp. 19-24
    • 高橋弘・高橋朗「京都市営地下鉄烏丸線開業」 pp. 26-29
    • 島本由紀「京都地下鉄試乗、雑感」 pp. 70-72
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻512号「新車年鑑1989年版」(1989年5月・電気車研究会)
    • 藤井 信夫、大幡 哲海、岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 132-148
    • 京都市交通局高速鉄道本部施設部車両課「京都市交通局10系増備車」 pp. 184
    • 「竣工年月表」 pp. 232-242
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻550号「新車年鑑1991年版」(1991年10月・電気車研究会)
    • 藤井 信夫、大幡 哲海、岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 122-138
    • 「1990年度車両動向」 pp. 241-263
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻597号「新車年鑑1994年版」(1994年10月・電気車研究会)
    • 藤井 信夫、大幡 哲海、岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 80-95
    • 「1993年度車両動向」 pp. 167-189
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻660号「新車年鑑1998年版」(1998年10月・電気車研究会)
    • 藤井 信夫、大幡 哲海、岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 83-100
    • 「1997年度車両動向」 pp. 198-222
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻692号「新車年鑑2000年版」(2000年10月・電気車研究会)
    • 藤井 信夫、大幡 哲海、岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 101-119
  • 『私鉄車両編成表 2012』(2012年7月・交通新聞社
    • 「京都市交通局」 pp. 117
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻868号「鉄道車両年鑑2012年版」(2012年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2011年度民鉄車両動向」 pp. 86-119
    • 「車両データ 2011年度民鉄車両」 pp. 220-241
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻881号「鉄道車両年鑑2013年版」(2013年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2013年度民鉄車両動向」 pp. 100-133
    • 「車両データ 2012年度民鉄車両」 pp. 217-238
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻881号「鉄道車両年鑑2014年版」(2014年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2013年度民鉄車両動向」 pp. 119-145
    • 「車両データ 2013年度民鉄車両」 pp. 224-245

Web資料[編集]

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