ルーツ (テレビドラマ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ルーツ
ジャンル テレビドラマ
放送期間 1977年4月23日 - 30日
放送国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
制作局 ABC
製作総指揮 デヴィッド・L・ウォルパー
監督 デヴィッド・グリーン
ジョン・アーマン
ギルバート・モーゼス
マーヴィン・J・チョムスキー
ジョーグ・スタンフォード・ブラウン
ロイド・リチャーズ
原作 アレックス・ヘイリールーツ
脚本 アーネスト・キノイ
ジェームズ・リー
プロデューサー スタン・マーガリーズ
出演者 レヴァー・バートン
シシリー・タイソン
ルイス・ゴセット・ジュニア
チャック・コナーズ
ヴィック・モロー
ロイド・ブリッジス
テンプレートを表示

ルーツ』(Roots)はアレックス・ヘイリー原作の小説ルーツ』を基にした1977年制作のアメリカ合衆国テレビドラマ(ミニシリーズ)である。

概要[編集]

アメリカという国家の歴史上、最も暗い側面のひとつである黒人奴隷の問題を真っ正面から描き、社会現象と言えるような大反響を巻き起こした。ドラマが放送されると、中には部屋の電話線を抜いて着信を絶ちドラマに見入る者も現れ、キジー(Kizzy)などアフリカの名前が人気になるなど、人種・民族を問わず好評を博した。

西アフリカのガンビアで生まれた黒人少年クンタ・キンテを始祖とする、親子三代の黒人奴隷の物語を描いている。続編の『ルーツ2』では、その後(南北戦争で奴隷制が廃止されて以降)の一族の物語が描かれ、最後には原作者アレックス・ヘイリー(俳優が演じている)も登場する。

作品自体高い評価を受けてプライムタイム・エミー賞 作品賞 (ミニシリーズ部門)を受賞した。

アメリカではABCが1977年4月に8日連続で放送、平均視聴率45%を記録した[1]。日本ではテレビ朝日が1977年10月2日から8日連続で午後8時枠で放送、平均視聴率23.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した[2]

主人公のクンタ・キンテを演じたレヴァー・バートンは無名の大学生だったが、この一作で人気と知名度を獲得した。クンタ・キンテの母親役にシシリー・タイソンマイルス・デイヴィスの元妻)、ルイス・ゴセット・ジュニアチャック・コナーズヴィック・モローロイド・ブリッジスなど、多くの有名俳優が出演した。アメリカンフットボールのスター選手だったO・J・シンプソンもアフリカの戦士役で出演している。クインシー・ジョーンズによるテーマ音楽も有名である。

1974年頃からミニシリーズ(1回あたり2時間ほどという長尺ドラマを短期集中で放送する)という番組形態が流行し、1976年『リッチマン・プアマン』など、同様のドラマシリーズが制作されていたが、『ルーツ』の大ヒットにより、以後この種のミニシリーズが多数日本でも放送されるようになった。

日本でも「ルーツ」が流行語となり、自分のルーツ探しが流行った。ルーツという英語はこの時点で外来語として定着し、今日に到っている。日本語版がテレビ朝日で放送された際は、トヨタ自動車日産自動車というライバル会社が同時にスポンサーになっており、期待度と注目度がいかに高かったかがうかがえる。

タイトル[編集]

  • 第1話:「さらば母なる大地」
  • 第2話:「誇り高きマンディンカの戦士」
  • 第3話:「我が妻 我が娘」
  • 第4話:「愛する者たちの別離」
  • 第5話 「自由への賭け」
  • 第6話:「新たなる天地を求めて」

キャスト[編集]

()内は日本語吹き替え版。 [3]

  • クンタ・キンテ(トビー):レヴァー・バートン池田秀一)→ジョン・エイモス(?<テレビ版>、池田秀一<ビデオ、DVD版>)1750年生。ガンビアのマンディカ族出身。村で尊敬されているイスラム教の聖者の孫に当たる。17雨(雨季のことで1雨が1年。数え年)で太鼓の材料の木材を探していて白人に捕まり、アメリカに奴隷として売られ、トビーと名づけられる。何度か脱走を試み、制裁として片足を面白半分に切断される。花壇の世話係から御者になる。奴隷でありながら、誇り高く生き、アフリカ人としてのあり方を変えなかった。原作ではキジーが売却された後のことは描かれていないが、ドラマではキジーが仲良くなった奴隷と元の農場に戻り、父の死を知る原作にはないシーンがある。
  • オモロ:タルマス・ラスラーラ石丸博也)クンタ・キンテの父。息子を厳しく、愛情深く育てる。
  • フィドラー:ルイス・ゴセット・ジュニア瀬下和久)バイオリン弾き。クンタ・キンテの友人。演奏者として方々に出入りし、聞き込んだニュースを奴隷たちに面白おかしく聞かせる。自分を買い戻すための金を貯めている。ドラマでは、クンタ・キンテの教育を任される。
  • エームズ:ヴィック・モロー田中信夫)クンタ・キンテが最初に売却された農場の監督係。脱走のおそれがある彼に厳しく当たる。
  • ベル:マッジ・シンクレア此島愛子)クンタ・キンテが最終的に売られた農場の料理女。のちにクンタ・キンテの妻となる。クリスチャン。クンタ・キンテが売られてきたときから好意を持っていたが、アフリカ人としての彼の生き方にはついていけない。
  • キジー:レスリー・アガムス鈴木弘子)1790年生。クンタ・キンテからアフリカの話しを繰り返し聞かされる。白人の少女の学校ごっこの生徒役をやっていたので、ある程度読み書きができる。恋人の奴隷の若者のためにパスを偽造したことから、制裁として売り飛ばされる。売却先の主人モーアに強姦され、ジョージを生む。
  • モーア:チャック・コナーズ小林清志)キジーが売却された先の農場主。いわゆるプア・ホワイトであったが闘鶏で財を成す。のちに闘鶏で破産。ジョージの家族を売却することになる。原作では、キジーが売却される白人の名前はトム・リーである。
  • チキン・ジョージ:ベン・ベリーン内海賢二<テレビ版>、三ツ矢雄二<ビデオ、DVD版>)1806年生。キジーの一人息子。機知に富む遊び人。闘鶏に天才的な才能を示し、闘鶏師となる。
  • マチルダ:オリビア・コール後藤加代)ジョージの妻。非常に信心深いクリスチャンで、遊び人の夫の行状にも辛抱強く耐えている。
  • ルイス:ヒリー・ヒックス後藤敦)ジョージの息子。
  • アイリーン:リン・ムーディ丸山真奈実)ジョージの息子トムの妻

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 引田惣弥『全記録 テレビ視聴率50年戦争―そのとき一億人が感動した』講談社、2004年、137頁。ISBN 4062122227
  2. ^ 『全記録 テレビ視聴率50年戦争―そのとき一億人が感動した』137-138頁。
  3. ^ 1977年の吹き替え後、ビデオ版発売の際に再度吹き替え直し、その音声がDVDにも収録されている。池田秀一『シャアへの鎮魂歌 我が青春の赤い彗星』廣済堂文庫、2009年、65頁。ISBN 9784331654583

外部リンク[編集]