ヤジュル・ヴェーダ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ヤジュル・ヴェーダyajurveda, यजुर्वेद)とは、バラモン教の聖典であるヴェーダの一つ。

概要[編集]

祭式において唱えられるヤジュス(yajus 「祭詞」)を収録したもの。yajur とは yajus の音便である。 祭式において行作を担当するアドヴァリユ祭官(adhvaryu)によって護持されてきた。

ヤジュスとは、祭式の効力が現れる事を祈って、神格や祭具、供物などに一定の行作と共に呼びかける言葉で、多くは散文で書かれている。祭式の作法や供物の献呈方法など祭式の実務が詠まれている。

成立年代は、紀元前800年を中心とする数百年間と推定されている。 伝承によれば、かつては86あるいは101の流派に分かれて伝承されていたというが、現存するのはこのうちの数種である。

分類[編集]

『ヤジュル・ヴェーダ』はまた、その形式によって『黒ヤジュル・ヴェーダ』(Krishna Yajurveda)と『白ヤジュル・ヴェーダ』(Shukla Yajurveda)の2種に大別される。

『黒ヤジュル・ヴェーダ』は、一つの文献の中に、本文であるサンヒターとその注釈・解説であるブラーフマナが混在している。 一方『白ヤジュル・ヴェーダ』は、サンヒターとブラーフマナが分離してそれぞれ独立した文献となっている。そのため、『黒ヤジュル・ヴェーダ』は『白ヤジュル・ヴェーダ』よりも古く成立したと考えられている。

関連項目[編集]