護摩

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Dharma Wheel
密教
仏教
金剛乗仏教
時代・地域
初期 中期 後期
インド チベット 中国 日本
主な宗派(日本)
東密
※は、「真言宗各山会」加入
- 古義真言宗系 -
高野山真言宗
東寺真言宗
真言宗善通寺派
真言宗醍醐派
真言宗御室派
真言宗大覚寺派
真言宗泉涌寺派
真言宗山階派
信貴山真言宗
真言宗中山寺派
真言三宝宗
真言宗須磨寺派
真言宗東寺派
- 新義真言宗系 -
真言宗智山派
真言宗豊山派
新義真言宗
真言宗室生寺派
- 真言律 -
真言律宗
台密
〈日本〉天台宗
信仰対象
如来 菩薩 明王
経典
大日経 金剛頂経
蘇悉地経 理趣経
思想 基本教義
即身成仏 三密 入我我入
曼荼羅 護摩
東密
古義広沢流 小野流新義
関連人物
東密
金剛薩埵 龍樹
龍智 金剛智 不空 恵果
空海
真言律
叡尊 忍性 信空
台密
最澄 順暁 円仁 円珍
ウィキポータル 仏教
総本山金峯山寺修験本宗「普来山正覚院」
兵庫県三木市伽耶院山伏により毎年10月第2月曜日に行われる採燈大護摩供

護摩(ごま)とは、「焚く」「焼く」を意味するサンスクリットのホーマ(homa)を音訳して書き写した語である[1]

バラモン教[編集]

インド紀元前2000年ごろにできたヴェーダ聖典に出ているバラモン教の儀礼である。

仏教[編集]

仏教には釈尊入滅から約500年後に発生した大乗仏教の成立の過程でバラモン教から取り入れられた、と考えられている。そのため、護摩は密教大乗仏教の一派)にのみ存在する修法であり、釈尊の直説に近いとされる上座部仏教には存在しない。おもに天台宗真言宗で行われる。なお、専ら護摩を修するための堂を「護摩堂」(ごまどう)と称する。

護摩の実際[編集]

護摩の炉に細長く切った薪木を入れて燃やし、炉中に種々の供物を投げ入れ(護摩焚き)、火のとともに供物を天上に運び、天の恩寵にあずかろうとする素朴な信仰から生まれたものである。火の中を清浄の場としてを観想する。

護摩の種類[編集]

(1) 護摩壇に火を点じ、火中に供物を投じ、ついで護摩木を投じて祈願する外護摩と、(2) 自分自身を壇にみたて、仏の智慧の火で自分の心の中にある煩悩に火をつけ焼き払う内護摩とがある。

また、その個別の目的によって一般的には次の五種に分類される。

  1. 息災法(そくさいほう)…災害のないことを祈るもので、旱魃、強風、洪水、地震、火事をはじめ、個人的な苦難、煩悩も対象。
  2. 増益法(そうやくほう)…単に災害を除くだけではなく、積極的に幸福を倍増させる。福徳繁栄を目的とする修法。長寿延命、縁結びもその対象。
  3. 調伏法(ちょうぶくほう)…怨敵、魔障を除去する修法。悪行をおさえることが目的であるから、他の修法よりすぐれた阿闍梨がこれを行う。
  4. 敬愛法(けいあいほう)…調伏とは逆に、他を敬い愛する平和円満を祈る法。
  5. 鉤召法(こうちょうほう)…諸尊・善神・自分の愛する者を召し集めるための修法。

野外の護摩法要[編集]

修験道で野外において修される伝統的な護摩法要を、柴燈・採燈(灯)(さいとう)護摩という。日本の伝統的な二大修験道流派である真言系当山派では、山中で正式な密具の荘厳もままならず、柴や薪で檀を築いたために「燈」と称する一方、同じく伝統流派である天台系本山派では、真言系当山派の柴燈から採火して護摩を修するようになったため「燈」と称する。

近年では、伝統的な本山派・当山派の流派には属さない寺社、また、分派、独立した宗団や密教系新宗教などでも、独自の方法と解釈により「斉燈護摩」(真如苑真澄寺)や「大柴燈護摩供」(阿含宗)、「お火焚き」「火祭り」などの別称を用いて実施されている。

神道[編集]

護摩は本来は仏教の密教の修法であるので、密教や修験道で行われるが、神道神社の一部でも護摩が実施される。もともと神仏習合だった権現社や宮が、明治維新神仏分離(神仏判然令)によって寺院を別の法人として改組した事例も少なくないが、現在でも神社において神職山伏による護摩祭が続いていることがある。

「ごまかす」の語源説[編集]

「誤魔化(ごまか)す」とは不利益を被らないように取り繕うという意味で、「護摩」が語源という説がある。「ごまかす」の「護摩の灰」の「ごま」に「だまかす」あるいは「まぎらかす」の「かす」がついたものとする説である[6]。「護摩の灰」とは旅人の道連れに金品を盗み取る者をいい、江戸時代にただの灰を高野聖の装束を身に着けて空海(弘法大師)の護摩の灰と称して偽物を売り歩く者がいたことに由来する[7]。なお、他説として「ごまかす」は「胡麻菓子」の動詞化であるとする説もある[6]

脚注[編集]

  1. ^ 真言宗智山派大本山 川崎大師 金剛山平間寺|ご利益|お護摩
  2. ^ 愛宕神社|千日詣
  3. ^ 安井金比羅宮|年中行事
  4. ^ 熊野那智大社|権現講祭のご案内
  5. ^ NPO法人シニアネット相模原|相模原百選|相模原の寺社・文化財|八菅神社
  6. ^ a b フリーランス雑学ライダーズ編『あて字のおもしろ雑学』 p.30 1988年 永岡書店
  7. ^ フリーランス雑学ライダーズ編『あて字のおもしろ雑学』 p.16 1988年 永岡書店

関連項目[編集]