ジョンの魂

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ジョンの魂
ジョン・レノンスタジオ・アルバム
リリース 1970年12月11日
録音 1970年9月26日10月9日アビー・ロード・スタジオ&アスコット・サウンド・スタジオ)
ジャンル ロック
時間 38分19秒
レーベル アップルEMIEMIミュージック・ジャパン
プロデュース ジョン・レノンオノ・ヨーコフィル・スペクター
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
ジョン・レノン 年表
平和の祈りをこめて
(1969年)
ジョンの魂
(1970年)
イマジン
(1971年)
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ジョンの魂 (John Lennon/Plastic Ono Band) は、1970年に発表されたジョン・レノンアルバム。これ以前にもジョン・レノン&オノ・ヨーコの名義でアルバムを発表していたが、本作はビートルズ解散後初めて発売されたジョン・レノンのソロ・アルバムである。

解説[編集]

本作のレコーディング前に、ジョンとヨーコの二人はアーサー・ヤノフ博士による「原初療法」という精神治療を受けていた。原初療法(Primal Therapy)とは、人間心理の奥深くに潜む苦痛を呼び覚まし、幼少期の記憶にまで遡って、すべてを吐き出すという治療法である。これを体験したジョンは、学生の頃に母を失った記憶などが蘇り、大声を上げて泣き出したという。「ゴッド」のなかのフレーズ、"God is a concept by which we measure our pain"はヤノフ博士との会話の中で生まれたものである[1]。しかし、アメリカ政府がジョン・レノンの長期滞在を認めなかったために、この療法は四ヶ月で打ち切られてしまった。

マザー」「悟り」「ゴッド」などに原初療法の効果が反映されている。一方、「労働階級の英雄」や「ウェル・ウェル・ウェル」のように、極めて政治的・社会的な楽曲も収録されており、この傾向は次作『イマジン』にも受け継がれている。

ロック・スターの苦悩や感情をありのままに表現した最初期の作品とされ、発表当時から評論家などの評価も非常に高かった。数ある名盤ランキングなどでも、たびたび上位にランクインしている。『Rolling Stone's 500 Greatest Albums of All Time』(Wenner Books 2005)では22位にランクされている。

サウンド面はシンプルなもので、ジョン自身はこのアルバムを「渋いアルバム」と評している。プロデュースはジョンとヨーコ、フィルの共同名義。ただし、ドキュメンタリー映像においてリンゴ・スターは「録音時にフィルがいたことは無い。」と証言している為、フィル・スペクターはアルバムの仕上げ近くに関わったと見られている。

レコーディングは1970年9月26日から10月23日までアビー・ロード・スタジオで行われ、ジョンとヨーコの他に、リンゴ・スター(ドラムス)、クラウス・フォアマン(ベース)が参加した。また、ビリー・プレストンが「ゴッド」で、フィル・スペクターが「ラヴ」でピアノを演奏している。

なお、ヨーコ名義の『Yoko Ono/Plastic Ono Band』という、前衛的な曲を集めたアルバムも存在する。ジャケットは『ジョンの魂』とほぼ同じであり、裏ジャケットは『ジョンの魂』がジョンの幼少期の写真であるのに対しヨーコの幼少期の写真となっている。

イギリスでは、最高位8位を記録した。アメリカでは『ビルボード』誌で最高位6位、『キャッシュボックス』誌では最高位3位を記録している。

収録曲[編集]

  • All songs written by John Lennon
  1. マザー(母) Mother — (5:34)
  2. しっかりジョン Hold on — (1:52)
  3. 悟り I Found Out — (3:37)
  4. 労働階級の英雄 Working Class Hero — (3:48)
  5. 孤独 Isolation — (2:51)
  6. 思い出すんだ Remember — (4:33)
  7. ラヴ(愛) Love — (3:21)
  8. ウェル・ウェル・ウェル Well Well Well — (5:59)
  9. ぼくを見て Look at Me — (2:53)
  10. ゴッド(神) God — (4:09)
  11. 母の死 My Mummy's Dead — (0:50)
    以下、2000年の再発売の際に追加されたボーナス・トラック。
  12. パワー・トゥ・ザ・ピープル  Power to the People — (3:22)
  13. ドゥ・ジ・オズ Do the Oz — (3:07)
    1971年に発売されたビル・エリオット&エラスティック・オズ・バンドのシングル「God Save Us」のB面に収録されていた、レノンがリード・ヴォーカルをとる作品。

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]