ダブル・ファンタジー

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ダブル・ファンタジー
ジョン・レノン&ヨーコ・オノスタジオ・アルバム
リリース 1980年11月17日
録音 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク ザ・ヒット・ファクトリー
1980年8月4日 – 1980年9月下旬
ジャンル ロック
時間 44分53秒
レーベル ゲフィン・レコード/ワーナー・パイオニア(初発)
キャピトル・レコード/EMIミュージック・ジャパン(現行盤)
プロデュース ジョン&ヨーコ、
ジャック・ダグラス
専門評論家によるレビュー
  • All Music Guide 4 out of 5 stars link
チャート最高順位
ジョン・レノン&ヨーコ・オノ 年表
シェイヴド・フィッシュ
(ジョン・レノン)
(1975年)
----
ストーリー
(ヨーコ・オノ)
(1974年)
ダブル・ファンタジー
(1980年)
ジョン・レノン・コレクション
(ジョン・レノン)
(1982年)
----
シーズン・オブ・グラス
(ヨーコ・オノ)
(1981年)
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ダブル・ファンタジー (Double Fantasy) は、1980年に発表されたジョン・レノンオノ・ヨーコアルバム

解説[編集]

ジョンにとって5年ぶりのスタジオ録音アルバムとなった作品。妻ヨーコとの共作で、それぞれが収録曲の半分ずつを作曲し、対話しているかのようにほぼ交互に収録されている。

息子ショーン・レノンの育児に専念していたジョンが、5年間の主夫生活を終え、音楽業界に復帰する記念すべき作品となるはずであった。しかし発売から間もない12月8日に射殺されたことでジョンにとってはこのアルバムが遺作となった。世界中に衝撃を与えたこの訃報もあって全英・全米で1位を獲得し、1981年グラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

アルバムジャケット写真家篠山紀信が撮影したものである。原版ではカラー撮影されているが、リリースされたアルバムジャケットでは白黒になっていることについて、篠山は後年「不吉な感じがした」と語っている。また同じフォトセッションの別ショットを『ミルク・アンド・ハニー』でも使用している。

ジョンとヨーコの楽曲が交互に並ぶような構成で、「男女の会話」といった趣になっている。それぞれの制作した楽曲を別々に収録しなかった理由について、ジョンは「そうしてしまうとヨーコの曲を聴かれない可能性がある」と語っている。どちらかと言うと、ジョンの曲のほうが大人しい作風で、ヨーコの曲のほうが力強さに溢れている。2曲目はヨーコが日本語でセックス誘惑させる台詞を発したり喘ぎ声が吹き込まれた異色な作品である。

チープ・トリックのデビュー・アルバムをプロデュースしたことでも知られるジャック・ダグラスがこの作品の共同プロデューサーとしてクレジットされている。 ジャックは、隠居生活を送っていたジョンから、「今は音楽活動をしていない自分の曲が良いものか悪いものかも判断ができない。だめならだめだと言ってくれ」とデモテープ(なべやカマなどをパーカッション代わりに代用し簡素に製作されたもの)を渡された。自宅に帰ってそのデモテープを聴いたジャックは、そのデモテープをこのまま出せばいいのにと思ったくらい感動したと語っている。製作の過程ではジョンの楽曲であることは秘密とされ、仮歌をジャックが唄っていたため、セッションに参加したミュージシャンから、「曲は素晴しいが君の歌声はカエルみたいで最低だ」とジョークを何度もとばされ苦労したが、レコーディングの顔合わせの際、ミュージシャンを連れてダコタハウスを訪れ、ジョンと初めて対面した彼らの緊張と興奮と感動が入り混じった光景を目の当たりにし、苦労が報われた事とあわせてジャックには忘れられない体験となった。 アルバムからの先行シングルとしてリリースされた「スターティング・オーヴァー」は、アメリカでは1位、年間チャートで10位を獲得し彼のソロ・シングルの中で最も大きな成功を収めている。本国イギリスでもビートルズ解散後のジョンのシングルとしては初の1位を獲得した。続いてシングル・カットされた「ウーマン」、「ウォッチング・ザ・ホイールズ」も全米TOP10ヒットとなった。

オリジナルのLPおよびCDはデヴィッド・ゲフィン率いるゲフィン・レコードからリリースされていた。ゲフィン側は完成したマスターテープを聞かずに契約書にサインしたという。1989年からはキャピトル・レコード(日本ではEMIミュージック・ジャパン)からのリリースとなっている。2000年には3曲のボーナス・トラックを追加収録したデジタル・リマスター盤が発売された。

収録曲[編集]

  1. スターティング・オーヴァー  (Just Like)Starting Over — (3:56)
  2. キス・キス・キス  Kiss Kiss Kiss — (2:41) (ono)
  3. クリーンアップ・タイム  Cleanup Time — (2:58)
  4. ギヴ・ミー・サムシング  Give Me Something — (1:35) (ono)
  5. アイム・ルージング・ユー  I'm Losing You — (3:57)
  6. アイム・ムーヴィング・オン  I'm Moving on — (2:20) (ono)
  7. ビューティフル・ボーイ  Beautiful Boy(Darling Boy) — (4:04)
  8. ウォッチング・ザ・ホイールズ  Watching the Wheels — (3:59)
  9. あなたのエンジェル  Yes, I'm Your Angel — (3:09) (ono)
  10. ウーマン  Woman — (3:31)
  11. ビューティフル・ボーイズ  Beautiful Boys — (2:55) (ono)
  12. 愛するヨーコ  Dear Yoko — (2:34)
  13. 男は誰もが  Every Man Has a Woman Who Loves Him — (4:02:) (ono)
  14. ハード・タイムス・アー・オーヴァー  Hard Times are Over — (3:22) (ono)
    以下は2000年の再発売の際に追加されたボーナス・トラック
  15. ヘルプ・ミー・トゥ・ヘルプ・マイセルフ  Help Me to Help Myself — (2:37)
  16. ウォーキング・オン・シン・アイス  Walking on Thin Ice — (6:00)
    (ono)
  17. セントラル・パーク・ストロール  Central Park Stroll(Dialogue) — (0:17)