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きく1号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
技術試験衛星I型「きく1号(ETS-I)」
所属 NASDA
主製造業者 日本電気
公式ページ 技術試験衛星I型「きく1号(ETS-I)」
国際標識番号 1975-082A
カタログ番号 08197
状態 運用終了
目的 人工衛星運用技術の習得
設計寿命 3ヶ月
打上げ場所 種子島宇宙センター大崎射場大崎射点
打上げ機 N-Iロケット1号機(N1F)
打上げ日時 1975年9月9日14:30
運用終了日 1982年4月28日
物理的特長
本体寸法 ⌀800mm×800mm(26面体)
質量 82.5kg
発生電力 30W
姿勢制御方式 スピン安定方式
軌道要素
周回対象 地球
軌道 略円軌道
近点高度 (hp) 963km
遠点高度 (ha) 1,093km
軌道傾斜角 (i) 47度
軌道周期 (P) 106分
ミッション機器
STEM 伸展アンテナ実験装置
打ち上げ環境測定装置
衛星環境測定装置
姿勢測定装置
距離及び距離変化率測定装置
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きく1号英語: Engineering Test Satellite - IETS-I)は宇宙開発事業団(NASDA)が打ち上げた初の人工衛星技術試験衛星)である。開発・製造は日本電気が担当した。

目的

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N-Iロケットの性能確認、人工衛星の軌道投入・姿勢制御・追跡・運用等の人工衛星打ち上げ技術の習得、打ち上げ時の機械的環境条件及び軌道投入後の姿勢変化、衛星内外の環境の測定を目的としている。また、初の実用衛星である電離層観測衛星に搭載する伸展アンテナについて事前に技術データを取得する。

開発

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概念設計は1970年に開始され、翌1971年12月に製作発注が行われた。1973年度にプロトタイプモデル(PM)の製作と認定試験が終了した。1974年度にフライトモデル(FM)の製作及びPMのプロトフライトモデル(PFM)への改修、さらにこれらの受け入れ試験が行われ、1975年1月末にNASDAへ納入された。PFMはその後4月から6月まで射場において射点設備やロケットとの整合性試験や運用訓練などに用いられた。

運用

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1975年9月9日N-Iロケット1号機で種子島宇宙センターから打ち上げられた[1]。打ち上げ時の環境測定は増田、勝浦、マーシャルの各追跡局でデータが取得された。また、第3段と衛星の分離時における衛星の姿勢変動などのデータもマーシャル局で取得された。

9月11日第25周回から増田局における距離及び距離変化率の測定による追跡実験を開始した。また、第28周回から伸展アンテナの展開実験を行い、伸展性が確認された。10月13日第46周回からは勝浦局の測定による追跡実験も行われ、システムの性能が確認された。

衛星打ち上げ後3ヶ月間で全ての実験は良好に実施され、その後も衛星信頼性データや日照条件の変化に伴う熱設計の確認など、後の衛星設計に重要なデータの取得を長期間にわたって実施した。1982年4月28日には運用を終了した[1]

脚注

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  1. ^ a b 技術試験衛星I型「きく1号」(ETS-I)”. 宇宙航空研究開発機構. 2021年12月23日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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