SUPERBIRD

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SUPERBIRD(スーパーバード)とは、スカパーJSAT株式会社が保有する通信衛星のうち、旧・宇宙通信株式会社が手がけた衛星シリーズである。

2015年2月現在、「SUPERBIRD-3」・「SUPERBIRD B2」・「SUPERBIRD C2」・ 「SUPERBIRD D」の4機が稼動中である。全ての衛星は静止軌道に打上げられた。

主にサービスされる電波帯はKa、Kuバンドである。衛星には株式会社MCCが所有するXバンド中継機が搭載され、「SUPERBIRD B2」・「SUPERBIRD D」・「SUPERBIRD C2」・の3機が防衛省自衛隊に対し、艦船、航空機、地上移動体等と基地間又は移動体間同士でのデジタル衛星通信の衛星通信サービスを提供をしている。このうちB2とDの後継機となる2機についてもスカパーJSATがPFIで受託し、2016年度に「Xバンド防衛通信衛星2号機(きらめき2号)」が打ち上げられた。「Xバンド防衛通信衛星1号機(きらめき1号)」(SUPERBIRD-8)は2018年度の打ち上げ予定[1]である。

衛星のカバーエリアは日本・北東アジア・東南アジアとし、可動ビームを使用してオセアニア地域やハワイ・ミクロネシア等の太平洋諸島地域とも通信が可能である。

衛星一覧[ソースを編集]

名称 軌道位置 衛星バス 中継器
周波数帯:本数
増幅器出力 カバーエリア 打上時
質量
打上日 (GMT) 発射場 打上機 運用状態
SUPERBIRD A 東経158度 SS/L
SSL1300
Ku帯:23本
Ka帯:3本
X帯:2本
Ku帯:50
or 60W
Ka帯:29W
X帯:47W
不明 2492kg 1989年6月5日 ギアナ
宇宙センター

ELA-2
アリアン4 1990年12月
運用終了
SUPERBIRD B 東経162度 SSL1300 同上 同上 同上 同上 1990年2月22日 ギアナ
宇宙センター
ELA-2
アリアン4 打上失敗
SUPERBIRD B1
<SUPERBIRD-1>
東経162度 SSL1300 同上 同上 同上 同上 1992年2月26日 ギアナ
宇宙センター
ELA-2
アリアン4 運用終了
SUPERBIRD A1
<SUPERBIRD-2>
東経93度 SSL1300 同上 同上 同上 同上 1992年12月1日 ギアナ
宇宙センター
ELA-2
アリアン4 運用終了
SUPERBIRD-3
(旧SUPERBIRD A3)
(旧SUPERBIRD C)
東経158度 ヒューズ
HS-601
Ku帯:24本
(X帯:不明)
Ku帯:90W
(X帯:不明)
日本, アジア, 可動ビーム 3130kg 1997年7月26日 ケープカナベラル
空軍基地

LC-36B
アトラスII 運用中
SUPERBIRD B2
<SUPERBIRD-4>
東経162度 ボーイング
BSS-601
Ku帯:23本
Ka帯:6本
(X帯:不明)
Ku帯:82W
Ka帯:50W
(X帯:不明)
日本, 韓国, 台湾, 可動ビーム(Ku) 4057kg 2000年2月18日 ギアナ
宇宙センター
ELA-2
アリアン4 運用中
N-SAT-110
SUPERBIRD D
<SUPERBIRD-5>
東経110度 ロッキード
・マーティン

A2100AX
Ku帯:24本
(X帯:不明)
Ku帯:120W
(X帯:不明)
日本国内 3531kg 2000年10月6日 ギアナ
宇宙センター
ELA-2
アリアン4 運用中
SUPERBIRD A2
<SUPERBIRD-6>
東経158度 BSS-601 Ku帯:23本
Ka帯:4本
(X帯:不明)
Ku帯:85W
Ka帯:70W
(X帯:不明)
日本, 韓国, 台湾 3100kg 2004年4月16日 ケープカナベラル
空軍基地
LC-36A
アトラスII 2004年
運用終了(※)
SUPERBIRD C2
<SUPERBIRD-7>
東経144度 三菱電機
DS2000
Ku帯:28本
(X帯:不明)
Ku帯:100W
(X帯:不明)
日本, 中国沿岸, 台湾, 北西太平洋, 東南アジア, インド, インド洋海域, 可動ビーム 4820kg 2008年8月14日 ギアナ
宇宙センター
ELA-3
アリアン5 運用中
SUPERBIRD-8
<SUPERBIRD-8>
東経162度 三菱電機
DS2000
Ku帯, Ka帯 TBD TBD TBDkg 2018年度予定 TBD アリアン5 開発中[2]
  • ※)SUPERBIRD A2 は航行プログラムミスにより燃料を大量に使用したため、早期に運用を終了した。

運用中の衛星[ソースを編集]

  • SUPERBIRD B2
    • SNG、放送局の中継等の放送関係者へのサービスに使用されている。
    • 社内放送等の映像配信、VSATシステム、地方公共団体間の行政用通信(LASCOM)、J-ALERT等に使用されている。
    • Ka帯中継器を使い、個人向け衛星ブロードバンドサービスBBSATが行われている。
    • 2015年に寿命を迎える予定で、SUPRRBIRD-8が後継機となる。
    • 搭載されたXバンド通信中継器で防衛省・自衛隊向けに衛星通信サービスを提供。
  • SUPERBIRD-3
    • かつてはSUPERBIRD Cとして東経144度静止軌道にて、現在のSUPERBIRD C2の用途や、日本におけるディレクTVの番組伝送に使用された。のちSUPERBIRD-A3として東経158度、現在は調達時呼称のSUPERBIRD-3に戻して東経93度へ遷移し運用中。
  • SUPERBIRD C2
  • SUPERBIRD D(N-SAT-110)

SUPERBIRD C2[ソースを編集]

2008年8月15日JST)にギアナ宇宙センターよりアリアンロケットに搭載し打ち上げられたSUPERBIRD-7の発注では、宇宙通信が2005年当時傘下に入っていた三菱グループ三菱電機が国際競争入札を勝ち抜き、システムを担当することになった(それまで三菱電機においては通信系サブシステムのみを担当し、その経験が初の日本製プライム受注商用衛星OPTUS-C1国土交通省保有の運輸多目的衛星MTSAT-2=愛称・ひまわり7号の開発に生かされてきていた)。

静止軌道への投入や機能試験等を経て、同年10月17日にスカパーJSATへ引き渡され、日本企業が保有する初の国産民間商用衛星SUPERBIRD C2となった。

脚注[ソースを編集]

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  1. ^ 当初2016年7月打ち上げ予定、輸送中の損傷により要修理となり延期された。防衛省・自衛隊HP、Xバンド防衛通信衛星「きらめき2号」打上げについて、閲覧2017年1月26日
  2. ^ “Superbird-B2後継機の調達について”. スカパーJSAT株式会社. (2014年4月25日). http://www.sptvjsat.com/wp-content/uploads/Web140425_SB_B2.pdf 2014年5月17日閲覧。 

関連項目[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]