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絵画

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児童画
絵画芸術
ヨハネス・フェルメール
1666-1667
画布、油彩
120 × 100 cm
ウィーン美術史美術館

絵画(かいが)は、物体形象平面に描き出したもの[1]

日本語では類語のが幅広く用いられ、絵画という語は、特に芸術作品としての絵を指す場合がある[要出典]。ただし、絵と絵画を区別して用いるとは限らない。またを後ろにつけて描写の技法や対象を示す用語もある(水墨画静物画など)。 フランス語peinture(パンチュール)、英語の painting(ペインティング)、日本語の雅言的表現で絵と呼ぶこともある[要検証]

文字などを「書く」ことより早く、絵画を「描く」行動は幼少期から見られる行動である[要出典]発達心理学などの分野では、14歳から18歳程度で完成期と呼ばれる時期を迎え、多くの人はその頃から、ほとんど描かなくなる。子どもの絵に関する社会科学的研究は豊富だが、大人の絵に関する同様の研究は少ない。その一方で、多くの人が描かなくなる年齢を過ぎても活動的に絵を描く人々が居る。歴史的に代表的なのは画家であると言えるが、現代ではより多くの業種に見出される傾向である[要出典]。なお、人間発達には個人差があり、柔軟な姿勢が必要[2][要検証]である。

概説

絵画は、基本的には、色彩をもちいて、物の形や姿を平面上に描き出したものである。その起源は有史以前に遡り、スペインで6万5000年以上前にネアンデルタール人が描いたと推定される洞窟壁画が発見されている[3]。また、「絵画は, ある物質の表面に故意に色をつけてつくり上げた「もの」にすぎない」[4]との定義もある。

定義の問題

油彩画の初期には板に描かれた、油彩画の以前にはテンペラ画もあった。また額に掛けて壁に飾るのは新しい様態であって、古くは壁に直接描く技法(壁画)があった。そういった古いものも絵画として認識するためには、たとえば「支持体の上に、絵具、すなわち顔料バインダーを練成したもの、を筆などにより塗布して構成されたもの[要出典]」という定義が考えられる。

20世紀以降において、絵画の概念の設定にも困難がつきまとう。理由のひとつは新しい素材や技法の登場による。切り絵や貼り絵、コラージュ、例えばパブロ・ピカソ1912年の作品『籘張りの椅子のある静物』[1]には籘張り糢様の布が画布に直接貼り付けられている。また、イタリアルーチョ・フォンタナの『空間概念』( 1950年代)がある。これは画布に切り目が入った作品である[5]

組成

技法的観点、素材的観点は伝統的には組成などと通称された経緯がある。網羅的ではないが体系範疇が蓋然的にであれ存在し、大学などの教育機関にあっても一定の認識が存在する[要検証]

素材

以下は素朴なリストである[要出典]。詳細は油彩画水彩画の項等参照。

技法

[要出典]

類型

[要出典]

類語

図画

図画(ずが)は、小学校の教科に図画工作[6]があり、「絵画」と同様の意味で使われることもあるが、絵画のほかに素描(デッサンドローイング)、イラスト版画などを含んでいる。法律文書では「文書図画」のように文書と組み合わせて使われる。なお、絵画に関する学問は画学と称される[要出典]

平面作品

彫刻に対比される絵画ではなく、「立体作品」に対比される「平面作品」という語が登場した。しかし、絵画、版画イラストレーション印刷物映画写真2DCG等が「平面作品」であるかどうか判然とせず、曖昧である。加えて、絵画も立体であるという批判もある。

ギャラリー

脚注

参考文献

  • 岩田, 誠『見る脳・描く脳―絵画のニューロサイエンス』東京大学出版会、1997年。 
  • 森田, 恒之監修『カラー版絵画表現のしくみ―技法と画材の小百科』美術出版社、2000年。 
  • ゼキ, セミール 著、河内十郎 訳『脳は美をいかに感じるか ピカソやモネが見た世界』日本経済新聞社、2002年。 

関連項目