ジェフ・ベゾス
ジェフ・ベゾス Jeff Bezos | |
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(2010年) | |
生誕 |
ジェフリー・プレストン・ジョーゲンセン 1964年1月12日(60歳)[1] ニューメキシコ州 アルバカーキ[2] |
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身校 | プリンストン大学 科学工学士 |
職業 | 起業家 |
給料 | 8万1840ドル(約939万円)[3] |
純資産 | 1120億ドル(2018年)[4] |
身長 | 172 cm (5 ft 8 in) |
肩書き | Amazon.com 共同創業者兼CEO兼社長兼会長 |
任期 |
会長:1994年7月- CEO:1996年5月- 社長:1994年7月-1996年6月、2000年10月-[1] |
宗教 | 無宗教 |
配偶者 | マッケンジー・ベゾス(1993 - 2019) |
子供 |
息子3人 娘(養子)1人[5] |
親 |
テッド・ジョルゲンセン ジャッキー・ベゾス |
ジェフリー・プレストン・ベゾス(Jeffrey Preston Bezos, 1964年1月12日 - )は、アメリカ合衆国の実業家、作家、教育者。Amazon.com の共同創設者でありCEO、取締役会長、社長。出生名はジェフリー・プレストン・ジョーゲンセン(Jeffrey Preston Jorgensen)。世界最大の資産家であり、フォーブスの長者番付によると2018年時点で1120億ドルの資産を有する。2013年に米有力新聞ワシントン・ポストを買収しオーナーとなった。
生い立ち
ベゾスは、ニューメキシコ州アルバカーキにて、10代の母親のもとに生まれた。しかし、両親が1年ほどして離婚し、ベゾスは母親に引き取られた。母親は、ベゾスが5歳の時にキューバ系アメリカ人と再婚し、家族でテキサス州ヒューストンに移住した。テキサス州の初期の移住者である母親の先祖が得た25,000エーカー(≒101平方キロメートル、39平方マイル)の牧場で、青春期の大半を過ごした。
ベゾスは、電気アラームを使って自分の部屋に弟妹を入れないようにしたり、理科の実習のために両親の車庫を実験室に改造したりと、幼少期から様々な科学的関心を示していた。また、フロリダ州マイアミの高校時代には、コンピュータに興味を持ち始める。物理学を専攻するために入学したプリンストン大学でも計算機科学と電気工学の分野に専攻を替え、1986年にそれらの学士号を取得した。
経歴
大学卒業後ウォールストリートの金融機関のIT部門でトレーディング・システムの構築に従事。1990年にはヘッジファンド、D. E. Shaw & Co. に移籍し、1992年にシニア・バイス・プレジデントへ昇進する。しかし、1994年春に World Wide Web の利用率が増加していることに気付き、退社し妻とともにワシントン州シアトルに移住。1994年までに WWW は政府機関や学術研究者にとどまらず、次第に一般の人々にも知れ渡っていった。ベゾスには eコマース事業が将来的に大きなビジネスチャンスになるであろうという先見の明があった。
1994年にインターネット書店の Cadabra.com を開業。翌1995年7月には Amazon.com として正式にスタートし、1997年5月には株式公開を果たす。ベゾスはインターネット・バブルの成功者の一人となり、1999年にはタイム誌のパーソン・オブ・ザ・イヤーに選出されている[6]。
1998年、創業間もない Google にエンジェル投資家として25万ドルを投資した[7]。これがベゾスの最初の投資である。
2000年には民間宇宙開発企業のブルーオリジンを設立。同社は低価格の宇宙旅行を実現し、多くの人々に宇宙旅行を楽しんでもらうことを目的としている。また、個人的投資会社の Bezos Expeditions を設立し、様々な企業に出資を行っている。
2008年、カーネギーメロン大学から名誉博士号を授与された[8]。
2012年3月に、アポロ11号の打ち上げに使われ、大西洋に沈んだサターン5のF1エンジンを水深4,300メートルで発見、これを海底から回収するつもりであることをブログ上で発表した[9]。
2013年、15年来の知り合いのドナルド・グラハムからワシントン・ポストを買収[10]。
2017年5月、3日間で10億ドルのアマゾン株を売却したとOnebox Newsが報じた[11]。
2018年3月、フォーブス世界長者番付の歴史において初めて個人資産1000億ドルを達成する1120億ドルを記録し、ビル・ゲイツを抜き初めて世界長者番付1位となった[12]。
2019年1月、妻マッケンジー・ベゾスと連名で25年間の結婚生活に終止符を打ち、離婚することを発表[13]。
ドナルド・トランプとの対立
ジェフ・ベゾスとドナルド・トランプは、しばしば批難をし合ってきた。2016年アメリカ合衆国大統領選挙では、オーナーを務めるワシントン・ポスト紙も加える形でトランプ陣営を批難してきた。このためアマゾンの株価は、トランプが選挙に勝利した直後に報復を連想した売りに押されて下落し、13億ドル相当のベゾスの資産が目減りする局面があった[14]。こうした経緯もあり、トランプはワシントン・ポストをフェイクニュースとして批難。改めてアマゾンについても、適正な税金を支払わずにアメリカ合衆国郵政公社をこき使っていると批判している[15]。
書籍
共著
- ジェフ・ベゾス、ディック・コストロ他 著、佐藤智恵 訳『巨大な夢をかなえる方法 世界を変えた12人の卒業式スピーチ』文藝春秋、2015年3月。ISBN 978-4163902272。
関連書籍
- 脇英世『アマゾン・コムの野望 ジェフ・ベゾスの経営哲学』東京電機大学出版局、2011年6月。ISBN 978-4501626808。
- リチャード・ブラント 著、井口耕二 訳『ワンクリック ジェフ・ベゾス率いるAMAZONの隆盛』日経BP、2012年10月。ISBN 978-4822249151。
- ジェニファー・ランドー(Jennifer Landau) 著、スタジオアラフ 訳『Amazonをつくったジェフ・ベゾス』岩崎書店、2013年2月。ISBN 978-4265079094。
- 桑原晃弥『ジェフ・ベゾスはこうして世界の消費を一変させた ネットビジネス覇者の言葉』PHP研究所、2013年10月。ISBN 978-4569814452。
- ブラッド・ストーン(Brad Stone) 著、井口耕二 訳『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』日経BP、2014年1月。ISBN 978-4822249816。
- 西村克己『1分間ジェフ・ベゾス』SBクリエイティブ、2014年6月。ISBN 978-4797377293。
- 桑原晃弥『ジェフ・ベゾス アマゾンをつくった仕事術』講談社、2014年8月。ISBN 978-4062190305。
- 桑原晃弥『ジェフ・ベゾス ライバルを潰す仕事術 企業・業界・組織・人、誰もができる悪の技術』経済界、2015年2月。ISBN 978-4766720594。
脚注・出典
- ^ a b アマゾン・ドット・コム「有価証券報告書」2013年(平成25年)4月26日関東財務局提出
- ^ “ジェフリー・ベゾス - アマゾン・ドットコム創業者”. ダイヤモンド・オンライン (2007年11月8日). 2018年1月28日閲覧。
- ^ 『Amazon Keeps CEO Bezos’ Total Pay at $1.68 Million』 2014年4月11日 Blooberg
- ^ 『2018年版フォーブス世界長者番付トップ20』 2018年3月8日 Onebox News
- ^ 『Jeff Bezos Fast Facts』 2016年12月22日 CNN
- ^ “Jeffrey Preston Bezos: 1999 PERSON OF THE YEAR”. タイム (1999年12月27日). 2009年11月28日閲覧。
- ^ 『アマゾン創業者ジェフ・ベゾスの最初の投資先』 2017年12月5日 Onebox News
- ^ "Amazon.com Founder Jeff Bezos To Speak at Carnegie Mellon Business School and Computer Science Diploma Ceremonies" (Press release). カーネギーメロン大学. 22 April 2008. 2009年11月28日閲覧。
- ^ 月面着陸のアポロ11号エンジン、海底からの回収にアマゾンCEOが挑む AFP 2012年3月29日
- ^ “ワシントン・ポスト 売却の衝撃”. (2013年8月8日) 2013年8月9日閲覧。
- ^ 『ジェフ・ベゾスは3日間で10億ドルの株式を売却した』 2017年5月11日 Onebox News
- ^ 『2018年版フォーブス世界長者番付トップ20』 2018年3月8日 Onebox News
- ^ ジェフ・ベゾスとマッケンジーは25年の結婚生活に終止符を打つ 2019年1月10日配信 Onebox News
- ^ “アマゾンを脅かすトランプ政権 ジェフ・ベゾスは資産1300億円喪失”. forbesjapan (2016年11月10日). 2018年3月30日閲覧。
- ^ “「税金を納めていない」 トランプ氏がアマゾン批判”. AFP (2018年3月30日). 2018年3月30日閲覧。
外部リンク
- Amazon.com 内のプロフィールページ
- Blue Origin (英語)
- TED講演「ジェフ・ベゾズ:次のウェブ・イノベーション」
- Bezos Expeditions
- Jeff Bezos (@jeffbezos) - X(旧Twitter)