BE-4

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ブルーエンジン4
原開発国 アメリカ合衆国
開発企業 ブルーオリジン
前身 BE-3[1]
現況 現役
液体燃料エンジン
推進薬 液体酸素 / 液体メタン
サイクル 一軸式酸素リッチ二段燃焼サイクル[2]
性能
推力 2,400 kN
燃焼室圧力 13,400 kPa (1,950 psi)
使用
ヴァルカン, ニューグレン

ブルーエンジン4 (Blue Engine 4) またはBE-4は、アメリカ合衆国宇宙企業ブルーオリジン社が開発した推力2,400 kNの大型の液体燃料ロケットエンジンである。最初の打ち上げは2019年初頭を予定している。

元々はブルーオリジン社のロケットに使用するべく開発されていたものだったが、現在ではユナイテッド・ローンチ・アライアンス社のアトラスVの後継機であるヴァルカンにも使用が予定されている。

歴史[編集]

ブルーオリジンは2011年にBE-4の開発を開始した。新型のエンジンは液体酸素液化メタン推進剤を変更したエンジンである。同社は2014年9月まで開発していることを公表しなかった[3]

2014年9月にスペースニュースで[4]ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社がブルーオリジンのBE-4を新型打ち上げ機のエンジンとして選択した事が取り上げられた[4]

2015年4月には開発作業が並行して進められていることが報じられた。1つの計画は実物大のBE-4 パワーパックで、動弁系とターボポンプのセットで燃料/酸化剤を混合して噴射機と燃焼器に送る。2つ目の計画は縮小版のエンジンの噴射装置であり[5]、2015年初頭に試験に入る予定であるとされた。

その後、2016年末には実物大エンジンの試験に入るというスケジュールが報じられ[5]、最終的に2017年3月に1基目のBE-4が完成した事が発表された[6]

採用[編集]

ブルーオリジンはエンジンの外販ができるように開発を進めている。ユナイテッド・ローンチ・アライアンスに供給するだけでなくブルーオリジン社独自の人工衛星打ち上げロケットへの搭載も予定している[7]

アトラス V 後継機[編集]

2014年末、ブルーオリジンはユナイテッド・ローンチ・アライアンス社とBE-4エンジンの共同開発に合意し、新型のエンジンを改良型アトラスVの後継機であるヴァルカンのエンジンとして採用する事を決めた。ヴァルカンは第1段にロシア製のRD-180を搭載して打ち上げに入り、後にBE-4に換装する予定である。BE-4は2機の合計推力2,400 kN (550,000 lbf) の予定である[3][1][2][要文献特定詳細情報]

ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社が共同事業を発表したのは、2014年ウクライナ騒乱によりロシア製エンジンの信頼性と供給について地政学的・政治的に深刻な懸念が出てきたためである[7]。 ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社はBE-4を搭載したヴァルカンの打ち上げを2019年以降に予定している[3]

2015年2月現在、BE-4はアトラスVのRD-180換装計画でAR-1と競合している。メタンを推進剤とするBE-4と異なりAR-1はRD-180と同様にケロシンを推進剤とする[8]

XS-1 エンジン[編集]

ユナイテッド・ローンチ・アライアンスのメンバーであるボーイング社はDARPAXS-1再使用型ブースター計画にBE-4を搭載できるか検討中である[9][要文献特定詳細情報]

技術仕様諸元[編集]

  • 推力: 最大出力時2,400 kN (550,000 lbf)[3]

出典[編集]

  1. ^ a b Achenbach, Joel (2014年9月17日). “Jeff Bezos’s Blue Origin to supply engines for national security space launches”. Washington Post. http://www.washingtonpost.com/national/health-science/jeff-bezos-and-blue-origin-to-supply-engines-for-national-security-space-launches/2014/09/17/59f46eb2-3e7b-11e4-9587-5dafd96295f0_story.html 2014年9月27日閲覧。 
  2. ^ a b Breaking News | ULA taps Blue Origin for powerful new rocket engine”. Spaceflightnow.com. 2015年4月8日閲覧。
  3. ^ a b c d Ferster, Warren (2014年9月17日). “ULA To Invest in Blue Origin Engine as RD-180 Replacement”. Space News. http://www.spacenews.com/article/launch-report/41901ula-to-invest-in-blue-origin-engine-as-rd-180-replacement 2014年9月19日閲覧。 
  4. ^ a b Gruss, Mike (2015年4月24日). “Evolution of a Plan : ULA Execs Spell Out Logic Behind Vulcan Design Choices”. Space News. http://spacenews.com/evolution-of-a-plan-ula-execs-spell-out-logic-behind-vulcan-design-choices/ 2015年4月25日閲覧。 
  5. ^ a b Foust, Jeff (2015年4月7日). “Blue Origin Completes BE-3 Engine as BE-4 Work Continues”. Space News. http://spacenews.com/blue-origin-completes-be-3-engine-as-be-4-work-continues/ 2015年4月8日閲覧。 
  6. ^ ブルー・オリジンの新ロケットエンジン「BE−4」、アマゾンCEOが完成を初ツイート”. Sorae.jp (2017年3月7日). 2017年3月9日閲覧。
  7. ^ a b Foust, Jeff (2014年9月22日). “Commercial crew and commercial engines”. The Space Review. http://www.thespacereview.com/article/2605/1 2014年10月1日閲覧。 
  8. ^ Mike Gruss (2015年2月27日). “Timing of Russian Engine Ban Puts ULA, Air Force, in a Bind”. Space News. http://spacenews.com/timing-of-russian-engine-ban-puts-ula-air-force-in-a-bind/ 2015年4月8日閲覧。 
  9. ^ http://www.darpa.mil/NewsEvents/Releases/2014/07/15.aspx

関連項目[編集]