HG-3 (ロケットエンジン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
HG-3
原開発国アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
設計者MSFC/ロケットダイン
開発企業ロケットダイン
目的上段エンジン
搭載サターン MLV
サターン IB-B
サターン V/4-260
サターン INT-17
前身J-2
後継RS-25
現況開発中に中止
液体燃料エンジン
推進薬液体酸素 / 液体水素
性能
推力 (vac.)1,400.7 kN (314,900 lbf)
推力 (SL)869.6 kN (195,500 lbf)
Isp (vac.)451 秒
Isp (SL)280 秒
リファレンス
出典[1][2]

HG-3は、アポロ計画の後にサターンロケットの上段用として設計された極低温液体燃料ロケットエンジンである[1][2]

アメリカのロケットダイン社によって設計されたHG-3は極低温の液体水素と液体酸素を推進剤として燃焼し、飛行中にそれぞれのエンジンの推力は1,400.7 kN (315,000 lbf)を生み出す[1]。エンジンの比推力(Isp)は真空中で451秒または海面高度で280秒である[1]サターン MLVサターン IB-Bサターン V/4-260ロケットで使用する予定の改良型のS-II-2S-IVB-2で使用するために、S-IIS-IVBで使用されたロケットダイン社のJ-2ロケットエンジンを元に設計された。また、サターン INT-17のために海面高度に最適化されたHG-3-SLが設計された[1][2]

アポロ計画後に進行していたサターンロケットの改良版開発が中止されたことで、HG-3の開発も中止されたが、後にスペースシャトル主エンジン(RS-25)の設計の原型として使用された[3]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e Mark Wade (2011年11月17日). “HG-3”. Encyclopedia Astronautica. 2012年2月18日閲覧。
  2. ^ a b c Mark Wade (2011年11月17日). “HG-3-SL”. Encyclopedia Astronautica. 2012年2月18日閲覧。
  3. ^ MSFC Propulsion Center of Excellence is Built on Solid Foundation”. NASA (1995年). 2011年12月13日閲覧。