世界終末時計

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2分前を示した世界終末時計

世界終末時計(せかいしゅうまつどけい、英語: Doomsday clock)とは、核戦争などによる人類(世界[1]や地球[2]と表現されることもある)の絶滅(終末)を午前0時になぞらえ、その終末までの残り時間を「零時まであと何分」という形で象徴的に示す時計である。実際の動く時計ではなく、一般的に時計の45分から正時までの部分を切り出した絵で表される。「運命の日」の時計あるいは単に終末時計[3]ともいう。

概要[編集]

日本への原子爆弾投下から2年後、冷戦時代初期の1947年アメリカ科学誌『原子力科学者会報』(Bulletin of the Atomic Scientists) の表紙絵として誕生した。

以後、同誌は定期的に委員会を設けてその「時刻」の修正を行っている。すなわち、人類滅亡の危険性が高まれば分針は進められ、逆に危険性が下がれば分針が戻されることもある。1989年10月号からは、核兵器からの脅威のみならず、気候変動による環境破壊生命科学の負の側面による脅威なども考慮して、針の動きが決定されている。

これまでもっとも分針が進んだのは、米ソが相次いで水爆実験に成功した1953年[注釈 1]北朝鮮の核開発による脅威が高まった2018年1月2分前、もっとも戻ったのはソ連崩壊により冷戦が終結した1991年17分前である[4]

終末時計はいわば仮想的なものであり、『原子力科学者会報』の新年号の表紙などに絵として掲載されているが、シカゴ大学には「オブジェ」が存在する。

2010年には、未来の世代のために「時計の針を戻そう(turn back the clock)」、世界をより安全なものにしようという市民活動のサイト TurnBackTheClock.org が設けられた。

推移[編集]

世界終末時計の推移

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ もっとも世界が核戦争の危機に瀕したとされる1962年キューバ危機は反映されていない。これは危機が起きた時点では詳細な状況とその結果がよく知られていなかったためで、委員会ではその後の米ソホットラインの設置、部分的核実験禁止条約への署名といった動きを受けて、翌年1963年に12分前まで針を戻している。

出典[編集]

外部リンク[編集]

  • timeline - Bulletin of the Atomic Scientists公式サイト内 アクセスした時点で現在が何分前なのかが参照出来る
  • TurnBackTheClock.org