菊池市

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きくちし ウィキデータを編集
菊池市
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 熊本県
市町村コード 43210-5
法人番号 2000020432105 ウィキデータを編集
面積 276.85km2
総人口 45,094[編集]
推計人口、2024年5月1日)
人口密度 163人/km2
隣接自治体 熊本市山鹿市阿蘇市
合志市大津町
大分県日田市
市の木 サクラ
市の花 キク
市の鳥 ウグイス
菊池市役所
市長 江頭実
所在地 861-1392
熊本県菊池市隈府888番地
外部リンク 菊池市公式サイト

菊池市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキプロジェクト

菊池市(きくちし)は、熊本県の北部に位置しているである。

2005年3月22日、菊池市と菊池郡七城町旭志村泗水町が合併し、新市制による菊池市となった。

地理

熊本県の北部を流れる菊池川の上流、熊本市から北東約25kmの場所に位置する。

市域中央部から南西部は熊本平野の北東端にあたり、肥沃で農業が盛ん。大宰府府官の流れをくむ名族菊池氏の本拠地・隈府を中心に市街地が形成されている。

東部は阿蘇外輪山の西麓地帯で、うっそうとした天然生広葉樹で覆われ、野鳥の宝庫。その間を縫う清冽な菊池川の源流が大小の瀬と渕と滝をつくり菊池渓谷をなしている。菊池渓谷は日本名水百選にも選ばれており、夏でも平均水温が13度と低く冷気が辺りに漂い避暑地として家族連れなどでにぎわう。毎年4月の山開き以後30-40万人の人が訪れる。また秋の紅葉も美しい。この一帯の国有林は、昭和40年には九州で初めて自然休養林に指定されている。

北部は大分県と隣接している。

隣接している自治体・行政区

歴史

東アジア情勢が緊迫した7世紀後半、九州防衛のための古代山城の一つ、鞠智城(きくちじょう)が築かれている。平安時代の承平年間に作られた倭名類聚抄には「菊池」と書いて「久々知(くくち)」と注釈がされている。

南北朝時代に征西将軍宮懐良親王を奉じ南朝方として九州北部に勢力を誇った菊池氏の本拠・隈府(わいふ)を中心に栄え、室町時代には薩南学派の祖である桂庵玄樹儒学を説くなど、文化的発展も見せた。

江戸時代には、菊池地方は穀倉地帯として知られ、菊池米(肥後米)は、播州米・備州米とともに最高級の品質とされ大坂堂島の米相場を決定する際の基準とされていた。菊池川河口近くの高瀬(現・玉名市)も、熊本藩最大の米の積出港として栄えた。

近現代

  • 1889年4月1日 町村制施行により、現在の市域にあたる以下の町村が発足。
    • 菊池郡隈府町・菊池村・河原村・水源村・竜門村・迫間村・花房村・戸崎村・加茂川村・砦村・旭野村
    • 合志郡清泉村・田島村・泗水村・北合志村・護川村
  • 1896年4月1日 郡制施行により、合志郡を菊池郡に編入。
  • 1954年11月1日 【新設合併】加茂川村・砦村・清泉村→七城村
  • 1955年4月1日 【新設合併】田島村・泗水村→泗水村
  • 1956年5月1日 【新設合併】旭野村・北合志村→旭志村
  • 1956年8月1日 【編入】護川村川辺・尾足→旭志村(同時に護川村の他の地区は大津町に編入)
  • 1956年9月1日 【新設合併】隈府町・菊池村・河原村・水源村・竜門村・迫間村・花房村・戸崎村→菊池町
  • 1957年2月1日 【編入】鹿本郡菊鹿村稗方→菊池町
  • 1958年8月1日 【市制施行】菊池町→菊池市
  • 1961年4月1日 【町制施行】泗水村→泗水町
  • 1968年11月1日 【町制施行】七城村→七城町
  • 2005年3月22日 【新設合併】菊池市・七城町・旭志村・泗水町→菊池市

行政

市役所

  • 市長:福村三男(2005年4月26日-)
  • 市議会議員 28人

国の機関

県の機関

経済

産業

  • 市内総生産 1,869億円(2004年度)

江戸時代以来、菊池地方は米どころとして知られている。良質な水で育まれた菊池米は、ブランドとしての全国的な知名度はまだ十分とは言えないが、「七城のこめ」が全国の名産米を集める料理新聞社「クックメール」主催の米の食味会において1996年、1998年と2度に渡り全国1位に輝いている。また、財団法人日本穀物検定協会主催の食味ランキングにおいても「熊本 城北」産のヒノヒカリがこの品種としては全国で初めて2001年度に(その後2005年度・2008年度にも)最高位「特A」を受賞するなど評価は高い。

他にもメロンシイタケ等の栽培や畜産が盛んな農業王国である。農業産出額は熊本県では八代市に次いで第2位、うち畜産は熊本県では第1位、全国の市町村中でも第5位である(2006年)。

西日本最大の酪農地帯で果物栽培も盛んであるため市内にオリジナルのアイスクリーム等を製造・販売する店が多く現れ、菊池アイスと銘打って毎年夏にキャンペーンを展開するようになっている。

第二次産業としては、自動車および電子機器関連工場が多く立地する。製造品出荷額等は熊本県では大津町熊本市合志市八代市に次いで第5位である(2006年)。

昭和29年に温泉が湧出してからは温泉街としても栄えたが、男性客、団体客中心の歓楽的な性格が強いため、最近の女性客、個人・家族客中心の保養型志向の流れの中では低迷している。そこで地元では、女将が中心となって「おしどり夫婦の里」づくりを進め、「わいふ(隈府、ワイフ=妻)の湯」「美肌の湯」をうち出すなど方向転換とイメージアップをはかっている。

  • 産業別従事者比率(%)
    • 第一次産業:20.5
    • 第二次産業:29.1
    • 第三次産業:50.3

菊池市に本社を置く主な企業

菊池市に事業所を置く主な企業

姉妹都市・提携都市

地域

人口


菊池市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

教育

高等学校

私立

中学校

市立

小学校

太字の学校は標準服がある。

市立

交通

最寄り空港は熊本空港(阿蘇くまもと空港)

鉄道

バス

かつてはJR九州バス山鹿線の路線バスが運行していたが、2006年3月1日に廃止され、路線は産交バス・熊本電鉄バスにそれぞれ譲渡された。

旧菊池駅跡にバスセンター「菊池プラザ」があるが、ここで発着するのは熊本電鉄バス(熊本市方面行き)が主体。産交バス(旧JR九州バス山鹿線代替は除く)は交差点斜め向かいの産交バス菊池営業所跡地より発着する。

道路

一般国道
主要地方道
一般県道
道の駅

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

名所・旧跡・観光スポット

百選

菊池市出身の有名人

架空の人物

外部リンク