キノの旅

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キノの旅
ジャンル ファンタジー
小説:キノの旅 -the Beautiful World-
著者 時雨沢恵一
イラスト 黒星紅白
出版社 メディアワークス
(現アスキー・メディアワークス
その他の出版社
中華民国の旗 香港の旗 台湾国際角川書店
大韓民国の旗 テウォンC&Aホールディングス
ドイツの旗 アメリカ合衆国の旗 TOKYOPOP
タイ王国の旗 ブリス出版
掲載誌 電撃hp
レーベル 電撃文庫
刊行期間 2000年3月 -
巻数 既刊15巻
小説:学園キノ
著者 時雨沢恵一
イラスト 黒星紅白
出版社 メディアワークス
(現アスキー・メディアワークス)
掲載誌 電撃hp公式海賊本
レーベル 電撃文庫
刊行期間 2003年 -
巻数 既刊5巻
アニメ
アニメ
原作 時雨沢恵一
監督 中村隆太郎
脚本 村井さだゆき
キャラクターデザイン 須賀重行
アニメーション制作 A.C.G.T.
製作 『キノの旅』製作委員会
放送局 WOWOW
放送期間 2003年4月 - 7月
話数 全13話
映画:キノの旅 何かをするために -life goes on.-
監督 渡部高志
制作 A.C.G.T.
封切日 2005年2月19日
上映時間 60分
映画:キノの旅 病気の国 -For You-
監督 中村隆太郎
制作 シャフト
封切日 2007年4月21日
上映時間 29分
その他 電撃文庫ムービーフェスティバル
ゲーム
ゲーム:キノの旅 -the Beautiful World-
ゲームジャンル アドベンチャーゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売元 メディアワークス
発売日 2003年7月17日
ゲーム:キノの旅II -the Beautiful World-
ゲームジャンル アドベンチャーゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売元 メディアワークス
発売日 2005年12月1日
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベルアニメゲーム
ポータル 文学アニメゲーム

キノの旅 -the Beautiful World-』(キノのたび ザ・ビューティフル・ワールド)は、電撃文庫から刊行されている時雨沢恵一ライトノベル、またこれを原作とするアニメゲームドラマCD作品。

原作のイラスト黒星紅白

概要

第6回電撃小説大賞に応募され、最終選考に残る。電撃小説大賞は長編と短編を一括募集する賞だが、本作は応募時点で連作短編の形を取っていた。受賞からは漏れたものの、2000年3月に『電撃hp』Vol.6に全編が掲載され、その後、文庫本化。シリーズ累計で750万部を超える[1]電撃文庫の大ヒットシリーズのひとつである。

2003年4月よりテレビアニメとして全13話が放送され、後にDVD化。2005年には映画化もされた。なお、アニメ版とは違うキャストでドラマCD化もされている。さらに本編には書かれていない別ストーリーを書いた絵本(ビジュアルノベル)も存在する。また、2003年からゲーム(プレイステーション2)も発売されており、2009年には電撃文庫のキャラクターが多数登場するニンテンドーDS用ゲーム『電撃学園RPG Cross of Venus』にも参加している。

短編連作の形式がとられており、「-the Beautiful World-」という副題の付いた作品が2011年10月時点において、第15巻まで発売されている。『このライトノベルがすごい!』2006年度第2位。

2006年7月、時雨沢恵一自身によるパロディ本『学園キノ』が発売された(詳細は後述)。

電撃文庫で発刊された『キノの旅』に新たに短編の書きおろしが収録された『角川つばさ文庫版 キノの旅』が小中学生が読みやすいように配慮されている角川つばさ文庫から2011年7月より刊行されている。巻末にはキノとエルメスが対話している新規のあとがきを収録した。

内容

旅人のキノが相棒でモトラドのエルメスと旅をしながら、様々な国を巡るという短編、1話完結型のファンタジーである。キノとエルメス以外にも、「師匠と相棒」「シズと陸」が主人公となる話があり、稀にこの3者以外が主人公の話もある(具体的なことは#各話リストや下記参照)。基本的にはキノら旅人が、毎話、独特の制度や技術、価値観を持つ国家や国民と関わるというストーリーで、そこに寓話の要素を持つ。本作はライトノベルにおける「寓話的異世界物語のさきがけ」であると評するものもいる[2]

作者は、松本零士の『銀河鉄道999』がこの作品の根源にあると語っている。[3]

キノの話
本編。キノとエルメスが旅をする話。一部にキノが師匠の下で修行していた時代の話が含まれる。
師匠と相棒の話
若い頃の師匠の話で、時系列的にはキノの話よりかなり過去にあたる。一部はキノの回想や話に被せる展開をする。
初出は2巻口絵「狙撃兵の話」。
シズと陸の話
1巻「コロシアム」から後の話で、主に陸視点で書かれている。キノの話とほぼ同じ時系列に位置し、しばしばキノが登場する。8巻「船の国」にてティーが加わる。
初出は2巻の終わり「続・絵の話」。
その他の話
キノが旅先で出会った人の過去や、フォトの話など。

また本作はあとがきに趣向を凝らしており、「本編の話のパロディ的な構成」「本文中で突然、短編の一つのような形で書かれている」「真っ赤な嘘のあらすじ(後にこれが『学園キノ』として書籍化)」などがある。また、作者自身があとがきを本編の前に読むため、基本的にあとがき内でのネタバレはしない。

世界設定

物語の世界は、様々な都市国家が散在する架空の世界である。国はそれぞれまったく異なった文化や文明を持っており、社会体制や技術レベル、国民の価値観など千差万別である。例えば原始的な国家もあれば、近未来的な技術を保有する国家も存在する。国の大きさも様々であるが、原則として城壁に囲まれていることは共通であり、城壁には、その国の性質が表されていることもある(堅牢であったり、城壁が無いなど)。また国同士の交友関係も様々であり、友好な国同士もあれば戦争中の国同士もあり、あるいは存在が他国に知られていないという国もある。すでに滅亡し、残骸しか無い国や、比較的新しい国も存在する。また、作中に国名や地名が登場することも少なく、原則としてタイトルの「○○の国」という、その国の性質を表したものしかない。

一方で国の外は盗賊や獣などがいる無法地帯である。旅人や商人など、国の外を行き来する者は大抵何らかの武装をしていることが多く、しばしば話の主題となる。また、球体の惑星であることが作中で示されている。

人間以外のものが喋ったり、人間並に思考したりすることがあり、エルメスはモトラド(空を飛ばない二輪車のこと)、陸は犬でありながら話すことができる。ただし、一部そのような存在がいるということであって、全てのモトラドや犬が喋れるというわけではない。しかしながら、そのような存在に初めて直面した場合でも、簡単に受け入れられる。それらの具体的な理由や設定については特に明かされておらず、エルメスが喋る理由は「おしゃべりだから」だということになっている。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


登場人物

主要登場人物

キノ
声 - 前田愛(テレビ・ゲーム等) / 久川綾(ドラマCD)
本作の主人公。エルメスと行動を共にする旅人。旅の目的は特に無い。
黒い短髪に大きな瞳の整った顔つきをしており、一見すると少年にも見える少女。華奢な体格ながら運動神経は抜群で特にパースエイダーの才能に優れている。1つの国には最大3日間滞在というルールで、各地を旅している。
基本的に白いシャツの上に黒のジャケット、さらにその上に初代キノの茶色いコートを羽織っているが、旅先の気候に合わせて臨機応変に変える。ただ、動きにくい服装は避けている。
銃撃の腕前以外にもナイフ術など、戦闘・サバイバル技術は非常に高く、常に状況を俯瞰し、頭の回転も早い。多人数の大人の男を相手したり、多少、不利な状況でも難なく制してしまう。また、旅人の心得として現実主義的な価値観を持ち、生きるために必要ならば手段を選ばないこともある。自分から厄介ごとに関わることは避けており、仕事に見合うだけの報酬や見返りがなければ動かないが、約束を守る義理堅さもある。訪れた国の内情に深入りすることも避けており、自らの生き方を否定されても反論しない。ただ「食事」と「タダ」に弱く、特に美味しい食事のためなら、多少ルールを曲げても厄介ごとに関わることがある。一方で依頼で殺すはずだったサラをさり気無く助けたり、サクラを救えなかったことに落ち込むなど不器用な優しさと少女故の脆さも持っている。
生まれは12歳になると大人になる手術を受ける国。宿屋を経営する両親と暮らし、髪を伸ばした女の子らしい格好をしており、一人称も「私」である。この時の名前は不明(後述)。手術が行われる数日前に旅人のキノ(初代)と出会う。彼と接したことによって手術にわずかな疑問を持ったため、国のルールとして親に殺されそうになったが、キノが自らの命を犠牲に庇い、彼が修理したエルメスに乗って国を飛び出した。そこでキノと名乗り始める(1巻「大人の国」)。その後、国の近くの森に住んでいた師匠と出会い、彼女から銃器や旅の心得を学ぶ。そして、十分なスキルを得た後、エルメスと共に旅に出る(2巻「砂漠の真ん中にて」)。
名前の由来は「映画(もしくは映画館)」を意味するドイツ語[4]の「Kinematograph」(Kinoと略される)[5]から。本来別の作品に使われる予定だった。また、キノという名前は、初代キノが由来で本名は別にある。ある紅い花の名前とされているが、作中で明かされることなく通常「×××××」と表示される。本人は嫌な悪口にもなるという理由で嫌っており、もうほとんど思い出せないとも述懐している。
エルメス
ブラフ・シューペリア SS100
声 - 相ヶ瀬龍史(テレビ・ゲーム等) / 野田順子(ドラマCD)
キノの相棒。言葉を話すモトラド(二輪車)。
キノの乗物兼話し相手。言葉を話せるが、それ以外は普通の二輪車で自走することはできない。性格は軽妙で人懐っこいが、シリアスな場面でも冗談を言うため、キノから怒られることもある。科学知識が豊富で計算速度も早く、他にも様々な知識を持っているが、よく変な間違い方をした慣用句や諺を使い、キノにツッコミを入れられている。もっともキノがツッコミを入れないと不思議がるなど、わざと間違えているようである。
元は「大人の国」のスクラップで、初代キノに修理された。その後、現在のキノの国外脱出を手伝い、そのまま相棒となった。エルメスという名は、初代キノの昔の友人が由来であり、脱出後にキノに名付けられた。
モデルはブラフ・シューペリア SS100。アニメ版では実際のエンジン音が使用された。名前の由来はギリシャ神話ヘルメスから[4]

レギュラーキャラクター

シズ
声 - 入江崇史
定住できる国を求めて旅をする青年。緑色のハイネックセーターを着用し、腰には日本刀。長身でスリムな容姿。
本作の登場人物にしては温厚篤実で慈悲深く、人助けになるなら無償であっても積極的に引き受ける。そのような性格や優しそうな外見の一方で、切れ味鋭い日本刀を武器に、20人程度の盗賊団を1人で倒すなど超一流の剣術の達人である。弾道を読んで銃弾を刀身で弾くことができ、ほとんどの銃器はシズに対して効果がない。また、いざという時は自分達の身を守ることを優先し、敵を殺すことをも厭わぬ冷徹さを見せることもある。
生まれはある豊かな王国の王子であったが、父が当時の王であった祖父を殺して王位を簒奪し、シズも国を追放される。7年後、父王の暴政によって荒廃した祖国に復讐のために舞い戻り、王が開催するコロシアムに優勝して父を殺そうと計画する。しかし、決勝戦でキノに敗れ、父もキノに殺されてしまう(1巻「コロシアム」)。その後、定住する国を探すために陸と共に4輪バギーで旅を始める。しかし、良い国を見つけても国民に受け入れられないか、その国の実態を知って諦めることが多い。
声 - 大塚芳忠
シズと共に旅をする白い犬。人語を話す。シズが主人公となる話では語り手になることが多い。
シズとの関係は不明であるが、何らかの恩義を感じており、「シズ様の忠実なる下僕」を名乗る。犬ながら、冷静な思考を持ち、丁寧な口調で話す。いつも楽しく笑っているような顔をしているが、単なる生まれつきで、自分でよく言及するほど困っている。
しばしば出会うキノのことは気に入っているが、エルメスとの仲は非常に悪い。後に仲間となったティーについては、当初はシズを傷つけた過去から快く思っていなかったが、段々と仲間と認めるようになる。
『学園キノ』によれば、モデルは作者の友人の飼い犬のサモエド。名前も同じ。
ティー(ティファナ)
声 - 能登麻美子
「船の国」でシズと出会い、共に旅をすることになった少女。雪のように白い髪を持つ。
かつて「船の国」で漂流した船に乗っていた赤子で、船の国を支配していた塔の主に育てられた。名前のティファナは、その漂流船の名前。船の国が長く持たないことから、シズは塔の主より国とティーを託されるが、国民達がシズの警告を無視したため、国は滅ぶ。
とても無口で滅多に喋らず、表情にも乏しい。しかし、発言する時は短いながらもはっきり喋り、聡明なシズでも考えつかなかったことを示唆することがある。このときのセリフはすべてひらがなになっている。また、陸はその発言のタイミングがわからないと述べている。
戦闘するタイプではないが手榴弾を気に入っており、よく手に持っている。後にシズが仕事の報酬で貰ったグレネードランチャーを貰う(10巻「ティーの一日」)。
登場時から着ている、肘当ての縫い付けられた長袖シャツと半ズボン、肘当てと同じ素材の膝当てという服装を気候が許す限り着ている。常時着用しているマフラーは長くなった陸の毛を刈ったものと赤の毛糸を織り交ぜて作ったもの。
「むかしの話 -Tea Talks-」では、旅人と女の子と白い犬の旅の話をする、ティーの成長した姿と思われる老婆が登場している。
名前の由来はメキシコにある町の名前から[4]
師匠
声 - 昔・渡辺明乃 / 今・翠準子
名前は不明[6]。キノや相棒の男から師匠とだけ呼ばれ、地の文でも「師匠」と表記される。キノに戦闘や銃器の訓練、旅の心得などを教えこんだ女性。若い頃は金と欲のためにボロボロの小さな黄色い車に乗って旅をしていた。彼女が主人公ではない話でも、キノが昔に師匠から聞いた話として登場することがある。
一見物静かな妙齢の女性で、表向きはお世辞や当たり障りのない言動をとるが、戦闘の腕は非常に立ち、冷静で頭も切れ、知識も豊富。欲望に忠実で、儲けになりそうな話には積極的にかかわり、自身の利益を最大にするためなら不道徳なことも平然と行う。逆に利益にならないことには消極的になる。結果として、彼女に関わった人たちからは恨まれたり感謝されたりと、評価は一定しない。
年を取ってからは森の中で1人で暮らしていた。銀色の長い髪を後ろでまとめた老婆で、祖国を出て森に迷い込んだキノを家に住まわせ、銃器の扱いや旅の心得を教え込む。若い頃の旅の話もキノにしており、キノには他人に自分のことを聞かれても白を切るようにと注意している。
完全無欠の才女だがオバケだけは大の苦手で、幽霊などが絡むと、たとえ儲けに繋がることであっても早々に退散する。
相棒
声 - 千葉進歩
若い頃の師匠と共に旅をしている男。名前は不明。劇中では「少し背の低いハンサムな男」とまず紹介され、以後単に「男性」「男」などと主に呼称されている。
見た目は飄々とした優男だが、善人ではない。しかし、師匠と比べると善人に見られがちな人物。師匠を「師匠」と呼び、一応弟子という体裁をとっているが、特に何か教わっているわけではない。もともと銃器の扱いや格闘センスは師匠と出会った時から非常に高く、また、師匠には及ばないものの広い知識を持ち、思考も早い。銃の整備と機械整備の心得がある。
元はとある国の賞金首で、山賊の一員(曰く「楽な山賊ごっこ」)となっていたところを、山賊の壊滅を依頼されアジトを襲撃した師匠と出会う。銃整備の心得があることを売り込んで、師匠の相棒となる(6巻「長のいる国」)。
2巻の「優しい国」では愛用していた銃と同じものをキノに渡した、老人となった彼らしき人物が描かれていた。
基本的に師匠には敵わないが、霊感が強いことから、オバケが苦手な師匠をからかうことがある。

その他の登場人物

作者の意向により、主要登場人物とレギュラーキャラクター以外のキャラクターには名前が設定されていない場合が多い。

キノ(初代)
声 - 井上和彦
キノが旅に出るきっかけとなった男性。その名前や「1つの国には3日滞在」というルールなど、キノが影響を受けた人物。
当時11歳であったキノ(当時の名前は不明)が住む国にやってくる(1巻「大人の国」)。そこで、見つけた故障したモトラド(後のエルメス)を修理しつつ、滞在先の娘であった今のキノに旅の話をしたりして仲良くなる。その影響で大人になる手術に懐疑的になった今のキノが、国のルールで殺されそうになったところを庇い、死亡する。
原作では挿絵は無く、容姿に関しては文中に「背が高くて痩せた旅人」とあるのみ。アニメと『電撃学園RPG Cross of Venus』では眼鏡をかけ、ゲームでは目が隠れた姿で登場する。
戦車
6巻「戦車の話」、9巻「続・戦車の話」に登場する浮遊戦車。エルメスと同じく、独立した思考を持ち人語を話す。
乗員の戦車長(人間)と共に戦場を駆けていたが、(キノと出会う)半年前の戦闘で戦車長は戦死してしまう。戦車長が死ぬ前に残した「色が黒くて、砲塔の右脇に3本の紅い縦線があって、左側に獏の絵が描いてある戦車を探し出して破壊すること」を目的に1台で旅をしている(「戦車の話」)。その後、故障して動けなくなったところを整備工の心得がある男の子と女の子と出会い修理してもらうが、そこで標的の戦車は、他ならぬ自分自身であったを知る(「続・戦車の話」)。
モデルはメルカバ Mk 2
フォト
12巻「雲の前で」、15巻「フォトの日々」(また直接登場しないが3巻「雲の中で」)に登場する少女。元々名前はなく「フォト」という名前は「フォトの日々」で決まる。17歳。
奴隷で、ある30人規模の商隊から理不尽な扱いを受けていたが、彼らが誤って毒草を食べ全滅したことで自由を得る(「雲の前で」)。誠実な子で、商人達に殺されかけていたにも関わらず、彼らの死の責任が自分にあると思い悩むほど。当初は死にたがっていたがソウと出会い、生きていくことを決める。
その後、商隊のトラックを運転して近くの国にたどり着き、その国の責任者の計らいもあってその国の国民となる。トラックの商品を売って大金を得るが働くことを望み、やがて趣味の写真撮影がそのまま仕事となる。そしてフォトグラフから「フォト」と呼ばれるようになり名前として定着する(「フォトの日々」)。
ソウ
フォトと出会った喋るモトラド。
商隊のトラックに積まれていたモトラドで、商隊全滅後に絶望するフォトに話しかける。知識に乏しい彼女に助言し助けようとするが、バカ正直な彼女に戸惑うことも多い。能天気なエルメスに比べると、ガラが悪く、性悪的な思考をするが、あくまでフォトの為にアドバイスしている。
モデルはホンダ・モトコンポ
さくら
声 - 八武崎碧(テレビ) / 佐藤朱(ドラマCD)
「優しい国」に登場。観光ガイドを目指す宿屋の娘。名前が花に由来する点やそれをもじったあだ名を嫌う様子は、キノに幼少期を思い出させた(ちなみにキノの両親も安宿を経営していた)。
イーニッド
3巻「終わってしまった話」に登場する10代の少女。大人になった現在は作家。
一人前の海賊になるための試験として、キノに海賊行為を働こうとしたが逆に倒される。これがきっかけで海賊を辞め、海賊を秘密裏にしているという国で普通の人となり、現在は作家として活躍している。
『学園キノ』の3巻に「イーニッド・スミス」という名前の少女が登場する。
イナーシャ
声 - 川澄綾子(劇場版) / 春日清花(ゲーム)
5巻「病気の国」に登場。「シティ」に広まる伝染病にかかっている少女。「カントリー」開拓団の少年と文通しており、元気になったら彼に逢いたいと願っている。
「病気の国」のその後の話が黒星紅白の画集に掲載されている。「新薬」のおかげで元気になり、連絡の取れなくなった「カントリー」開拓団の少年が気がかりだったために、周囲の反対を押し切って軍隊への加入を決意した。
ラファ
声 - 川澄綾子
6巻「祝福のつもり」に登場。三つ編みの少女で7人姉弟の最年長。貧富の差の激しい国の最下層出身。貧しさから逃れるため、シズに自分を買ってくれるよう頼み込む。名前の由来は、パレスチナガザ地区にある町の名前から[4]
彼女の「祝福」は、死を覚悟して殺伐としていたシズに生来の穏やかな気質を取り戻させることとなった。PS2版の特典「いろいろな話」において、幽霊としてシズに取り憑いている。

ゲームの登場人物

セイ
声 - 浪川大輔
ゲーム版第2作の主人公。燃料の豊富な国[7]出身。初代キノの故郷で買い揃えたため、格好や服装もキノとほぼ同じ。パースエイダーの腕はそれなりにあるが、キノからすれば大したことはないという。
過去にセイが住む村に初代キノが訪れたことがあり、初代キノと出会ったのがきっかけであらゆる人生観が変わった。「キノという名前の旅人」を探すため相棒のモトラド・ジャンと旅をしており、2代目キノのことを「他人の名前を騙っている」と思っているが物語が進むにつれ、2代目キノのことを知りたくなっていく。全く返事を返してこないジャンにいつも話しかけており、「ジャンと旅をしている」ことをいつも強調している。
ジャン
声 - 相ヶ瀬龍史
セイの相棒。昔からセイの持っていたモトラド。名前が無かったため、可哀想に思った初代キノが思い付きで付けた。セイ曰くとても無口で、旅の間話しかけられても反応せず、返事は全て「……」である。1度だけセイが「そうだね」と返事を感じたことがある。

パースエイダー

作品中に登場するパースエイダーとは銃器のことである。語源は英語のpersuader(説得する人[物]、(俗)ピストル等、脅しに用いる物)である。パースエイダーは実在の銃器をモデルにしている。しかし、異世界が舞台なので原則実名は出さない。

カノン
先込め式44口径。元々は師匠の愛銃であり、キノが師匠の家を飛び出して旅に出る際に、予備の1丁を師匠から譲り受けた(キノは勝手に持ち出したといっている)。装弾数が少なく再装填に時間が掛かるが威力が高く、またパーカッション式であるためいざという時に弾丸を自作できるという利点がある。
森の人
左利き用となっており、左手用のグリップパネルが装着されている。22口径LR弾を使用するため殺傷能力は低いが装弾数が多く、また、競技用のためレーザーサイトが使用可能であり高い命中精度を誇る。師匠が旅をしていた頃の弟子の男が使用していた銃でもあり、キノは旅の途中で立ち寄った国の老人からこの銃を譲り受けている(II巻「優しい国」)。
フルート
本来の名称は「五二式国民ライフル分解型」。キノがとある射撃が盛んな国に立ち寄った際に譲り受けた物。ボルト・アクション式で前部と後部に分割することが出来、持ち運びしやすい構造をしている。サプレッサーを装着することも可能。
これは電撃劇場文庫(電撃文庫ムービーフェスティバル記念の限定品)の中で作者自身が述べている。初期の設定ではキノは「二式テラ銃」をモデルとするパースエイダーも所有していたというが、これとはまったく異なるものになっている。

この他『電撃学園RPG Cross of Venus』ではゲームオリジナル技としてポンプ式ショットガン(この世界の名称は不明)を持つ。

学園キノ

学園キノ』(がくえんキノ)とは時雨沢恵一自身によるセルフパロディ本である。IV巻のあとがきに書かれた嘘ネタが発端となっている。電撃hp公式海賊本電撃ヴんこ』で掲載された後、『電撃h』&『電撃p』、『電撃hPa』に続編が掲載され、電撃文庫で単行本化された。

「キノの旅・宇宙編」に続く「学園編」という想定で始まるが、本書のあとがき、カバー折り返し、オビなどで「あくまで本編とは無関係なお遊び」であることが強調されており、「キノの旅のファンは絶対に読んではいけない」「読むな危険」とも書かれている。各種設定、キャラクターの性格などは本編とは別物。作品全体の雰囲気も『キノの旅』と完全に異なっており、ライトタッチの非常に明るいノリでまとめられている(パロディネタも豊富である)。銃火器、乗り物などは『キノの旅』に比べて明確な名称で登場する。また、銃火器の設定、操作、作動方式などの描写(著者曰く、鉄砲描写)などが『キノの旅』に比べマニアックで、多種にわたる専門用語やパロディなども多く出るので、知識のない人にはついていけない箇所が多い。それらは著者曰く、「『キノの旅』の方は担当に書き換えさせられた」ためとのこと。

二次創作物の中では珍しく、人物、自治体、組織、機関、会社、商標、建築物等の名前を大胆に出している(神奈川県横浜市文部科学省自衛隊ホンダ・オデッセイ等)。

またあとがきでは作者時雨沢恵一と雨沢恵一(あまさわめぐみはじめ)の対談方式となっており、本編同様ネタバレを含むのを避けている。雨沢恵一は紹介文によると作者とは「まったく関係のない赤の他人」であり「決してコピー人間ではない」と記されている。時雨沢曰く「ツンデレ美少女」。元々は「電撃hp」において、時雨沢の名前が「雨沢恵一」と誤植されたのをネタにしたもの。第1巻では地の文を書くため本文に登場もした。

作者曰く、同一作者による同一シリーズの世界最長(ギネスブック掲載)を目指し、2449巻まで続けるつもりという。

舞台

木乃が通う学園は神奈川県横浜市に存在[8]しており、最寄り駅は大船駅に近いJR京浜東北線の駅であり、根岸線である[9]

基本的に舞台は学園。第3話では大部分が北海道を、第6話では鎌倉近辺および秋葉原を、番外編は商店街を舞台としている。

魔王の手により、手下達がなんらかの手段(契約書・キャッチセールスまがいなど)をもって人間を魔物に変化させ、暴れさせてしまう。魔物を人間に戻すためには、謎のキノが持つ「ビッグカノン〜魔射滅鉄〜」の銃弾を魔物に撃ち込む以外方法はない。

魔物の多くは学園に現れることが多い。そのため度重なる戦闘の被害(一部、サモエド仮面などが原因の無関係な破壊もあり)から周囲はすっかり慣れており、学校側が魔物出現時のマニュアルを決めたり、魔物にならないよう注意の張り紙があったり、生徒たちも魔物が出現しても平然と避難したり、出現を幸運に感じたりする者(テスト中に魔物が出現した場合、テストがやり直しになったりすることから)もいる(最近は生徒の多くが魔物の誘いに乗らないため、外部の人間が魔物になることも多い)。また、建物そのものに防弾ガラスや対爆シャッターなどの魔物対策がされている。

学園キノ の登場人物

木乃(きの)
「キノ」が立ち寄ったとある小惑星の自称女神の呪いにより擬似人格を植えつけられた姿。どうやら「木乃」は名字[10]
高等部1年生。北海道からやってきた。謎の美少女ガンファイターライダー・キノ(略称「謎のキノ」だがキノはこう呼ばれるのを嫌がる)に変身する。腰にはモデルガン(変身後は「ビッグカノン〜魔射滅鉄」になる)とおばあちゃんにもらった緑のポーチ(中身は大量の銃や手榴弾)をつけている。
「キノ」と同じく食欲旺盛だが、寝起きが悪く、明るく喜怒哀楽の感情が豊かな性格。自分のことは「わたし」と言っている。エルメスに嫌なことを言われると彼を遠くにブン投げることもある。エルメスによれば、「食べることと、寝ることしか考えていない」。
静は嫌いではないがサモエド仮面は大嫌い。陸太郎は大嫌いだがワンワン刑事は嫌いではない。特技は「射撃・大食い」。
エルメス
木乃が持つ、緑色の革と黄色い金属で出来た携帯ストラップ。赤いボディに紫色の燃料タンクのオフロードバイクに変形する。ストラップの姿を取っている原因は、とある小惑星の女神にスクラップにすると脅された時に「できればストラップがいい」と答えたため。バイクへの変身は自身の意思で自由自在で木乃の要請を断ることもある。変人が多い中でほぼ唯一の常識人なため、作者は活躍させられないのが悩みだが諦めていると語っている。特技は「早寝早起」。時折描写に矛盾があると書かれる[11]が、頑張れば自分で動くこともできる。実際に漫画版のおまけに空中を漂う場面があるが詳細は不明。
静(しず)
「シズ」が自称女神に擬似人格を植えつけられた姿。
高等部3年生。常に刀を腰に差し、眉目秀麗・成績優秀・スポーツ万能のモテモテな男。そんな大人びた雰囲気から留年し続けて現在は20歳を過ぎているとの噂がある。基本的には「シズ」と同じ性格。登場するときはなぜかいつも前を純白のハト(サモエド仮面αはジョンさんがいいと言っていたが、実際はカールと呼んでいる)がスローで通り過ぎる。純白の正義の騎士・サモエド仮面(続いてαなどの文字が入ることがある)に変身(扮装)するが、変身すると決めた時から人格が一変し異常にハイテンションな変態と化す。
サモエド仮面は謎のキノに気があるようだが、いつも謎のキノの魔物退治を援護のつもりで邪魔をするため、大変嫌われている。
栄養素オタクで、戦場伝説にも詳しい。引用はミンメイ・リパブリッシング・カンパニー
特技は銃弾を剣ではじくことと銃弾をトマトで受け止めることとマント(シルク製)で銃弾を防ぐこと。
本人に記憶はないがティーに対して強烈なトラウマがあり、姿を見かける度に悲鳴を上げて全身が震えて動けなくなる上に腹部にナイフで刺されたような激痛が走り(本編VIII巻「船の国」のラストシーンでティーに同様の傷を負わされている)、栄養素のことすら話すことが出来なくなる。
犬山・ワンワン・陸太郎(いぬやま・ワンワン・りくたろう)
「実は四大魔王宇宙のスパイだった」陸が人に変身した姿。この名前は人型形態の時に名乗った名前である。
木乃のクラスに来た転校生を演ずる。白髪の美少年。その美貌は一目でクラスのほとんどの女子を虜にした。木乃に猛烈なアタックを繰り返しているが、ことごとく無視されている。転校してくる前はベルギーにいたようなことを何度かほのめかしている。
サモエド仮面(他)を静だと知っていて、何らかの恨みがあり隙あらば静を倒そうとする。静に止めを刺そうとした時「おさげの彼女が待っている」と語った。復讐に関する本をボロボロになるまで愛読している。
彼はおそらくワンワン刑事で特技は、銃を乱射しながら(ただし狙いは正確)回転円舞「銃七乗の拳法」。"銃とこの拳法で戦闘能力が7倍に引きあがる"が名前の由来で、この拳法を世界で最初に確立、記録として残したのは聖徳太子(将禿対死)とのこと。
おばあちゃん
木乃の祖母。北海道在住。美老婆銃士ヴァヴァア・ザ・スーパーに変身する。サモエド仮面曰く「その戦力は米海兵隊一個師団に匹敵する」らしい。伝説の谷越え2キロ狙撃を成功させた人。作者曰く、「銃刀法」で縛れるわけがない人。
かなりノリが良くて明るいが、お化け話は大嫌いで聞くとマシンガンを乱射してしまう。15歳くらいの頃にはすでにフランス外人部隊に所属しており、その後も各地で武勇を轟かせていた(見かけたら直ぐに逃げることとも言われている)。サモエド仮面曰く「映画にもなっている」とのことで、映画のタイトルは「ヴァヴァア」。
黒島 茶子(くろしま ちゃこ)
ティー。20代前半の女性で、英語教師の補充要員として登場。雪のように白い髪に緑色の目をしており、美人。男子学生の憧れの的。非常に陽気で良く喋る。陸太郎を一目で気に入り、授業は彼の頭に顎をのっけながら行っている。「すぐやる部」を学園長に頼み込んで設立する。その際に何らかの重要な書類をちらつかせて脅迫している。部員は木乃(強制的)・静・陸太郎。体育館を壊したためすぐに廃部となったが、第3巻で復活した。
教師は仮の姿であり、その真の姿は日本政府が対魔物用に結成した特殊部隊・KAEREの隊長であるが、隊員諸共に情けないほど弱い。しかし危機にさらされるとティーに変身、手榴弾投擲の達人となる。
もともとは孤児であり旅人に助けられて一緒に旅をしていたが、この国で別れたという過去を持つ。学園キノ第2巻より登場。
ティーは本編とほぼ同様、無表情で寡黙な子供として登場。複数の手榴弾を使って互いの爆破や衝撃を相殺させ自分の周囲だけ被害が届かないよう攻撃できる。また、往復びんたを2秒で200回ほど叩ける。
サモエド仮面に何らかの恩義を感じており、彼を心配したり助けたりするが、当の本人からは恐れられている。また、なぜか、よくワンワン刑事の背中に飛びつき、頭に顎を乗せたり頬ずりしたりする。ワンワン刑事がサモエド仮面に殺意を向けるとより激しく頬ずりする。
イーニッド・スミス
学園キノ第3巻に登場。金髪ロングヘアー、エメラルドグリーンの瞳の白人の少女。アメリカ合衆国の大企業CEOの娘で、アメリカから学園に来た短期留学生。日本のアニメ大好きなオタク。来日した際には学園への寄付がされたという。
先祖はイングランド出身のプライベーティアで、アルマダの海戦に参加したという[12]
相当なお金持ちで、送迎車はレクサス LS600hL、横浜ランドマークタワー内のスイートルームに宿泊。彼女の周囲はお目付け役の執事、専属メイド、ボディーガードが固めている。
エリアス
学園キノ第4巻に登場。非常に物知りでケネディ大統領暗殺の真犯人も知っている。
沙羅
エリアスと同様、学園キノ第4巻に登場。
麻生 タロー(あそう タロー)
学園キノ第3巻で登場。登場時は(注:第92代内閣総理大臣。空を飛ばないものだけを指す)という注釈が挿入された。「閣下」と呼ばれることを嫌悪する。鎌倉時代に書かれたという古文書の予言により、黒島茶子に木乃たちの身辺を監視させ「謎のキノ」や魔物との関係について調査させている一方で、黒島茶子の正体に感づいている。
なお、第3巻あとがきで作者の時雨沢に対し、雨沢が「雑誌に掲載される前に職を失っているかと思った」という指摘をしていた。

各話一覧

プロローグとエピローグは、タイトルが同じで、必ず時系列が逆になった連続した話である(サブタイトルはaとbが付く)。8巻はプロローグとエピローグのタイトルが異なるが、同じく連続した話であり、サブタイトルの記述法は他と同じである。

巻数の正式な表記はローマ数字表記。「PR」はプロローグ、「EP」はエピローグの略。背景が赤はキノ、緑は師匠、青はシズが主体となる話。無地は、3者以外が主人公か、2者以上が主体となっている場合。

補足
※1 - カバー裏
※2 - スペシャル収録

既刊一覧

キノの旅 -the Beautiful World- シリーズ 初版発行日付(発売日) ISBNコード
1 キノの旅 -the Beautiful World- 2000年7月25日付 ISBN 4-8402-1585-5
2 キノの旅II -the Beautiful World- 2000年10月25日付 ISBN 4-8402-1632-0
3 キノの旅III -the Beautiful World- 2001年1月25日付 ISBN 4-8402-1709-2
4 キノの旅IV -the Beautiful World- 2001年7月25日付 ISBN 4-8402-1844-7
5 キノの旅V -the Beautiful World- 2002年1月25日付 ISBN 4-8402-2013-1
6 キノの旅VI -the Beautiful World- 2002年8月25日付 ISBN 4-8402-2155-3
7 キノの旅VII -the Beautiful World- 2003年6月25日付 ISBN 4-8402-2386-6
8 キノの旅VIII -the Beautiful World- 2004年10月25日付 ISBN 4-8402-2832-9
9 キノの旅IX -the Beautiful World- 2005年10月25日付 ISBN 4-8402-3172-9
10 キノの旅X -the Beautiful World- 2006年12月25日付 ISBN 4-8402-3580-5
11 キノの旅XI -the Beautiful World- 2007年10月25日付 ISBN 978-4-8402-4025-3
12 キノの旅XII -the Beautiful World- 2008年10月10日付 ISBN 978-4-04-867263-4
13 キノの旅XIII -the Beautiful World- 2009年10月10日付 ISBN 978-4-04-868068-4
14 キノの旅XIV -the Beautiful World- 2010年10月10日付 ISBN 978-4-04-868967-0
15 キノの旅XV -the Beautiful World- 2011年10月10日付 ISBN 978-4048709620
学園キノ シリーズ 初版発行日付(発売日) ISBNコード
1 学園キノ 2006年7月25日付 ISBN 978-4-8402-3482-5
2 学園キノ2 2007年7月25日付 ISBN 978-4-8402-3908-0
3 学園キノ3 2009年6月10日付 ISBN 978-4-04-867840-7
4 学園キノ4 2010年7月10日付 ISBN 978-4-04-868644-0
5 学園キノ5 2011年7月10日付 ISBN 978-4-04-870690-2
その他 関連書籍・単行本など 初版発行日付(発売日) ISBNコード
キノの旅 -the Beautiful World- 劇場の国 -KINO- 劇場限定販売
キノの旅 -the Sigsawa's World- 電撃文庫MAGAZINE』Vol.1 2008年5月号付録
キノの旅 the Beautiful World 『わたしの国 -Own Will-』 2008年1月10日付 ISBN 978-4-8402-4080-2
学園キノSpecial 『電撃文庫MAGAZINE』Vol.5 2009年1月号付録
角川つばさ文庫版 キノの旅 初版発行日付(発売日) ISBNコード
1 キノの旅1 -the Beautiful World- 2011年7月15日付 ISBN 978-4-0463-1170-2

メディア展開

アニメ

テレビアニメ

2003年4月から7月に全13話がWOWOWノンスクランブルで放送された。また、2007年2月から4月にTOKYO MXで一部の話が放送された。現在はDVD全6巻が販売されている。

主人公・キノ役は女優の前田愛にとって声優デビューとなった(そのため、同姓同名の声優と混同されることも)。また、悠木碧(当時は「八武崎碧」名義で出演)の声優デビュー作でもある。

またテレビアニメ化記念として、オリジナル短編アニメDVD&ブックレット『キノの旅 〜とっておきの話〜』が発売された。

劇場版アニメ

2005年2月19日、『キノの旅 何かをするために -life goes on.-』が劇場公開。同年3月30日発売のDVDビジュアルノベル『キノの旅 旅人の話 -You-』の限定版DVD内にこの劇場アニメが収録(その後、市販DVDに「塔の国 -Free Lance-」が同梱包)。

2007年4月21日電撃文庫ムービーフェスティバルの上映作品の1つとして劇場版アニメ第2弾『キノの旅 病気の国 -For You-』が公開された(同時上映『灼眼のシャナ』・『いぬかみっ!』)。

スタッフ

  • 監督 - 中村隆太郎(テレビアニメ、劇場版第2弾)、渡部高志(劇場版第1弾)
  • 脚本 - 村井さだゆき(テレビアニメ、劇場版第1弾)、小中千昭(劇場版第2弾)
  • キャラクター原案 - 黒星紅白
  • キャラクターデザイン - 須賀重行(テレビアニメ、劇場版第1弾)、伊藤良明(劇場版第2弾)
  • プロップデザイン - 近藤高光、川原智弘 (#7、#9-#13)、渡部高志 (#8)
  • 美術監督 - 番野雅好(テレビアニメ)、武藤正敏(劇場版第1弾)
  • 色彩設計 - 西表美智代
  • 撮影監督 - 大庭直之
  • 編集 - 今井剛
  • 音響監督 - 鶴岡陽太
  • 音響制作 - 楽音舎
  • 作画監督 - 松本文男・松本卓也
  • 総作画監督 - 須賀重行(テレビアニメ)
  • 絵コンテ・演出 - 中村隆太郎・小林孝嗣(テレビアニメ)、渡部高志(絵コンテ、劇場版第1弾)・工藤進(演出、劇場版第1弾)
  • アニメーション制作 - A.C.G.T.(〜劇場版第1弾)→ シャフト(劇場版第2弾〜)
  • 企画 - GENCO
  • 製作 - 『キノの旅』製作委員会(テレビアニメ)、『キノの旅』とっておきの話の会(劇場版第1弾)、劇場版『キノの旅』製作委員会(劇場版第2弾)

主題歌

  • オープニングテーマ:「all the way下川みくに
  • テレビアニメ版エンディングテーマ:「the Beautiful World」前田愛
  • 劇場版第1弾エンディングテーマ:「はじまりの日」前田愛
  • 劇場版第2弾エンディングテーマ:「Bird」下川みくに

テレビアニメ各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 元となった原作
1 人の痛みが分かる国 -I See You.- 村井さだゆき 中村隆太郎 中村隆太郎 松本文男 初巻 第1話
2 人を喰った話 -I Want to Live.- 小林孝嗣 松本卓也 II巻 第1話
3 予言の国 -We NO The Future- 中村隆太郎 小林孝嗣 IV巻 第4話
4 大人の国 -Natural Right- 小林孝嗣 松本文男 I巻 第5話
5 レールの上の三人の男 -On the Rails- 中村隆太郎 I巻 第3話
IV巻 第5話
6 コロシアム(前編) -Avengers- わだへいさく 小林孝嗣 大森英敏 I巻 第4話
7 コロシアム(後編) -Avengers- 平田豊 伊藤良明
8 魔法使いの国 -Potentials of Magic- 佐藤卓哉 えんどうてつや 宮田奈保美
渡部高志(メカ)
II巻 第3話
9 本の国 -Nothing Is Wriiten!- 江島秦男 増谷三郎
松本文男
II巻 第8話
VI巻 第6話
10 機械人形の話 -One-way Mission- わだへいさく 小林孝嗣 松本文男
福世孝明
III巻 第4話
11 彼女の旅 -Love and Bullets- 中村隆太郎
佐藤卓哉
橋本巨樹 福世孝明
増谷三郎
VI巻 第1話
12 平和な国 -Mother's Love- 中村隆太郎 江島秦男 津元美尾
司下由紀子
I巻 第6話
13 優しい国 -Tomorrow Never Comes- 佐藤卓哉
わだへいさく
中村隆太郎
小林孝嗣 II巻 第8話

DVD

  • 短編アニメDVD&ブックレット キノの旅 〜とっておきの話〜
  • キノの旅(1) the Beautiful World
  • キノの旅(2) the Beautiful World
  • キノの旅(3) the Beautiful World
  • キノの旅(4) the Beautiful World
  • キノの旅(5) the Beautiful World
  • キノの旅(6) the Beautiful World

ゲーム

『キノの旅 -the Beautiful World-』
2003年7月17日、PS2用ゲームソフトとして発売された。全10話+α収録。
オープニング主題歌「セカイハカガヤク」歌/霜月はるか
2004年11月25日、同ソフトのベスト版発売。「サウンドコレクション 攻略ガイドつき」も存在する。
『キノの旅II -the Beautiful World-』
2005年12月1日、PS2用ゲームソフトとして発売された。全11話+α収録。
電撃学園RPG Cross of Venus
2009年3月19日、DS用ゲームソフトとしてアスキー・メディアワークスから発売。本作が登場するほか、木乃がキノの変身という形で出演する。また、予約特典小説『電撃学園RPG文庫』に書き下ろし『ゲームの国 -Save Your Life!-』を収録。

ビジュアルノベル

ビジュアルノベル『記憶の国 -Their Memories-』
2003年12月3日発売(ISBN 978-4-8402-2525-0
ビジュアルノベル『旅人の話 -You-』
2005年3月30日発売(ISBN 978-4-8402-2897-8
ビジュアルノベル 『わたしの国 -Own Will-』
2007年12月25日発売(ISBN 978-4-8402-4080-2

コミカライズ

電撃G's Festival! COMICVol.10 から連載された。作画担当は電脳桜蛙団

脚注

  1. ^ アスキー・メディアワークス創立20周年記念イベント『電撃20年祭』 開催のお知らせ(pdf)”. アスキー・メディアワークス (2012年4月10日). 2012年4月10日閲覧。
  2. ^ 榎本秋『ライトノベル文学論』2008年10月、NTT出版、ISBN 978-4-7571-4199-5
  3. ^ 電撃徒然草第23回
  4. ^ a b c d キノの旅XIIIのあとがきp253より
  5. ^ 「このミステリーがすごい!」編集部『このライトノベル作家がすごい!』宝島社、2005年。ISBN 4-7966-4557-8 
  6. ^ 11巻のあとがきで、作者はファーストネームは決めていると述べている。
  7. ^ 奴隷のように何年か働かされるが、勤労の果てに多額の報酬が返って来るという、観光者の少ない国。
  8. ^ 第3話
  9. ^ 『学園キノ3』 p.119より
  10. ^ 学園キノ3巻より
  11. ^ 学園キノ3巻、p.57
  12. ^ 本文中、アルマダの海戦は1588年で、関ヶ原の戦いの2年前と書かれている(学園キノ3 p.93-94より)

外部リンク

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