SOMEWHERE

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SOMEWHERE
Somewhere
監督 ソフィア・コッポラ
脚本 ソフィア・コッポラ
製作 ソフィア・コッポラ
G・マック・ブラウン
ロマン・コッポラ
製作総指揮 フランシス・フォード・コッポラ
ポール・ラッサム
フレッド・ルース
出演者 スティーヴン・ドーフ
エル・ファニング
音楽 フェニックス
撮影 ハリス・サヴィデス
編集 サラ・フラック英語版
製作会社 アメリカン・ゾエトロープ
配給 アメリカ合衆国の旗 フォーカス・フィーチャーズ
日本の旗 東北新社
公開 イタリアの旗 2010年9月3日VIFF
アメリカ合衆国の旗 2010年12月22日
日本の旗 2011年4月2日
上映時間 98分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
イタリア語
製作費 $7,000,000[1]
興行収入 世界の旗 $13,936,909[1]
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SOMEWHERE』(サムウェア、原題: Somewhere)は、ソフィア・コッポラ監督による2010年アメリカ合衆国のドラマ映画。第67回ヴェネツィア国際映画祭では金獅子賞を受賞した。

ストーリー[編集]

ハリウッド映画のスター、ジョニー・マルコは、ロサンゼルスの高級ホテル“シャトー・マーモント”で生活している。パーティに明け暮れ、フェラーリを乗り回す彼の暮らしは、見た目は華やかだが、中身はどうしようもなく空虚である。

ある日、前妻から娘のクレオを一日預かってほしいと連絡を受ける。久々に会った思春期の娘をフィギュアスケートの練習場に送ってやり、ぎこちないながらも父親として接する。クレオとの一日は瞬く間に過ぎ、新作映画の取材、共演女優との情事、映画の撮影準備といった元の喧騒の日々に戻ることとなる。

そんな中、突然クレオが一人で、ジョニーの部屋にやってくる。母親がしばらく家を空けるのでサマーキャンプに行くまでの間、部屋に泊めてほしいというのだ。“シャトー”での父娘の暮らしは穏やかに過ぎていく。プールで泳ぎ、TVゲームではしゃぎ、一緒に食事をしながら他愛ない会話を交わす。 ジョニーは、クレオと過ごす日々の中で、いつのまにか忘れていた何かを取り戻しつつあった。しかし、クレオがキャンプに出発するまでの時間は少なくなっていく。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
ジョニー・マルコ スティーヴン・ドーフ 神奈延年
クレオ エル・ファニング 嶋村侑
サミー クリス・ポンティアス英語版 保村真
レイラ ララ・スロートマン英語版 花園潤
バンビ クリスティーナ・シャノン
シンディ カリサ・シャノン
マージ アマンダ・アンカシンプル英語版
クレール エリー・ケンパー
レベッカ ミシェル・モナハン 浅野まゆみ
セレブリティ ベニチオ・デル・トロ(カメオ出演)

製作[編集]

ソフィア・コッポラ監督の幼少時代の思い出から着想を得た映画である[2][3]

撮影は2009年の6、7月に行われた[4]

公開と反応[編集]

2010年9月3日に第67回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門で初上映され[5]、11日には金獅子を受賞した[6]。これは全員一致での決定であり、審査委員長のクエンティン・タランティーノは「最初のスクリーニングから日増しに僕たちの心を、感情を、魅了していった」と話した[7][8]

2010年のナショナル・ボード・オブ・レビュー賞ではインディペンデント映画のトップ10に入った。

受賞・ノミネート[編集]

映画祭・賞 部門 候補 結果
ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞 ソフィア・コッポラ 受賞
放送映画批評家協会賞 若手俳優賞 エル・ファニング ノミネート
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 特別映画製作業績賞 ソフィア・コッポラ
(脚本・監督・製作に対して)
受賞

サウンドトラック[編集]

Somewhere
フェニックス映画音楽
リリース
ジャンル 映画音楽
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トラックリスト
  1. "Love Like a Sunset Part I" – フェニックス
  2. "Ghandi Fix" – ウィリアム・ストークソン
  3. "My Hero" – フー・ファイターズ
  4. "So Lonely" – ポリス
  5. "1 Thing" – エイメリー
  6. "20th Century Boy" – T・レックス
  7. "Cool" – グウェン・ステファニー
  8. "Che si fa" – パオロ・ヤンナッチ
  9. "Teddy Bear" – Romulo
  10. "Love Theme From Kiss" – キッス
  11. "I'll Try Anything Once" – ジュリアン・カサブランカス
  12. "Look" – Sebastian Tellier
  13. "Smoke Gets In Your Eyes" – ブライアン・フェリー
  14. "Massage Music" – ウィリアム・ストークソン
  15. "Love Like a Sunset Part II" – フェニックス

出典[編集]

  1. ^ a b Somewhere (2010)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年4月7日閲覧。
  2. ^ Grassi, Giovanni (2009-08-26). “Sofia Coppola: il mio nuovo film sulle orme del Fellini più dark”. Corriere della Sera. オリジナルの2010-06-11時点におけるアーカイブ。. https://webcitation.org/5qPRgpGyT 2009年9月1日閲覧。. 
  3. ^ “金獅子賞受賞作『サムウェア/Somewhere』をソフィア・コッポラ監督が語る”. シネママニエラ. (2010年9月12日). https://www.cinemaniera.com/movie/95 2021年7月14日閲覧。 
  4. ^ Siegel, Tatiana (2009年4月16日). “Sofia Coppola books Marmont film”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118002519.html?categoryid=13&cs=1&nid=2564 2010年6月11日閲覧。 
  5. ^ Flores, Ramses (2010年5月6日). “Quentin Tarantino to Head Venice Film Festival Jury”. Collider.com. オリジナルの2010年6月11日時点におけるアーカイブ。. https://webcitation.org/5qPQlqYnU 2010年6月11日閲覧。 
  6. ^ Sofia Coppola wins Venice Golden Lion for Somewhere”. BBC News. BBC (2010年9月11日). 2010年9月11日閲覧。
  7. ^ Gina Doggett (2010年9月11日). “Coppola wins Venice filmfest's Golden Lion for 'Somewhere'”. The Sydney Morning Herald. 2010年9月11日閲覧。
  8. ^ “金獅子賞のコッポラ、元カレで審査員長のタランティーノとガッツリ抱擁!【第67回ヴェネチア国際映画祭】”. シネマトゥデイ. (2010年9月12日). https://www.cinematoday.jp/cat/venezia_67 2010年12月18日閲覧。 

外部リンク[編集]